ひろば
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アイヌと神々の物語
雪谷旅人 投稿日:2020年05月26日 11:12 No.818
萱野茂著「アイヌと神々の物語」(ヤマケイ文庫,2020年4月刊,541p)

アイヌのウウェペケレ(民話)を各地のコタン(村)に住むフチ(お婆さん)から聞き,テープ起こしして日本語に訳した38の物語。著者は二風谷(にぶたに)のアイヌ出身だ。ウウェペケレには教訓や生活の知恵が含まれている。神の国と人の国があり,時には往来がある。善玉,悪玉があるが,本質的な悪人はおらず,悪いことをするのは悪い神が乗り移ったものという。クマやシカを猟する狩猟民族で,とくにクマに対する畏敬の念は大きい。「クマ送り」という儀式も興味深い。アイヌにはまた「ユカラ」という叙事詩もあり,こちらは長々と一晩でも続く物語だという。

さきに紹介した「激流」とともに,アイヌに興味をもった。かねて計画していた「大雪山旭岳ハイキング」とともに,二風谷の「アイヌ文化博物館」や開業が延期になっている「ウポポイ」(アイヌ民族共生象徴空間)への訪問を6月下旬~7月上旬ごろ企画したい。これについては改めて掲載します。
http://www.town.biratori.hokkaido.jp/biratori/nibutani/
https://ainu-upopoy.jp/

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ユーカラ 雪谷旅人 投稿日:2020年06月06日 12:35 No.828
金田一京助採集・訳「ユーカラ」(岩波文庫)
知里幸恵編・訳「アイヌ神謡集」(岩波文庫)

アイヌの叙事詩ユーカラを聞き取り,訳した本。金田一の訳は文語体だが,知里の訳は分かりやすい口語体で,ローマ字表記のアイヌ語との対訳になっている。ユーカラはすべて口承伝承だ。

ユーカラはホメーロスに匹敵すると言われているので,韻を踏んでいるかと興味をもったが,ローマ字表記で読む限り韻は踏んでないようだ。ただどのような抑揚で語られたか興味がある。アイヌの里を訪れる北海道の旅ではぜひ聞いてみたい。