投稿は会員のみ。画像をクリックすると拡大されます。 投稿者名(青色)をクリックすると,フォームメールを送信できます。
送信中です…このままお待ちください
ご利用の通信回線等により時間がかかる場合があります
|
新規投稿
|
トップに戻る
|
検索
|
アルバム
|
管理用
|
お名前
メール
タイトル
大
|
特大
|
小
|
太
|
下線
|
取消線
|
点滅
|
影
|
動画
画像添付
編集キー
( 記事を編集・削除する際に使用 )
文字色
★
★
★
★
★
★
★
★
★
深海ロボット南極へ行く
雪谷旅人
投稿日:2024年03月12日 10:06
No.2161
後藤慎平著「深海ロボット南極へ行く 極地探査に挑んだ工学者の700日」
(太郎次郎エディタス,2023年10月刊)
子供のときから南極に行く船に興味をもち,模型まで作った著者が本当に観測隊の一員になって南極に行く話。専門は深海探索機の開発。深海に適した探索機を開発しているうちに,南極で使える探索機を開発してくれという依頼が舞い込み,ついに自身も南極に行くことになる。南極は大陸なのに,なぜ深海?と疑問に思ったが,湖が多数あり,そこに住むコケボウズなどの植物の探索だ。探索機開発の話も面白いが,船上や南極での生活も面白い。
南極基地というと設備や人材の整った基地を想像する。そこにはコックや医師もおり,風呂もある。しかし専門家(陸水生物,氷河,地質,ペンギンなど)の滞在するのは,基地から数10km離れたベースキャンプで,すべて自炊だ。しかも湖は数km離れている。
いくつかの湖沼で観測するうちに,コケボウズはわずかな水深の違いで生態が異なることが分かった。森林限界のようなものだ。これがどういうファクタで起こるのか,今後の課題である。妥協を許さぬ工学者の気質が溢れた良書だ。著者は現在,2度目の南極へ。3月に帰国とのこと。