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冬の旅
雪谷旅人
投稿日:2024年01月07日 16:34
No.2054
山本高樹著「冬の旅 ザンスカール,最果ての谷へ」
(雷鳥社,2020年刊)
「凍れる河」という,30年前の本を紹介したことがある。インド北部,ジャンムー・カシミール州にあるザンスカール川沿いに点々とある村とそこに住む人,兄弟愛を描いた秀作だ。そのザンスカールの上流,ブクタルでグストル祭というお祭りがあるというので,著者は30日かけて徒歩で往復する。その旅を美しい写真とともに紹介している。
ザンスカール谷と外界の交流は,1年に数週間しかない結氷期にできる氷の道「チャダル」しかできない。そのような孤立した村でも人々は強く生き,チベット仏教の信仰を守る。
著者とガイド,ポーターの3人は苦労を共にする。結氷期と言えども氷の緩い土地があり,そこを避けるため幾度ともなく岩越をする。オーバーハングした岩でできた洞窟に泊まり,知人の家に宿泊しながらブクタルに辿り着く。そこで見たお祭りはチベット仏教の素朴なお祭りだった。
そのような僻地に住む意味はあるのか。そういう問いに答えることはできない。「凍れる河」の時代と異なり,この僻地にも開発の波が押し寄せている。これからザンスカールはどうなるのだろうか。