Carpe Diem

雪谷旅人投稿日：2023年09月10日 10:59 No.1836

ヤマザキマリ著「Carpe Diem 今この瞬間を生きて」（エクスナレッジ，2023年8月刊）

ヤマザキマリの自伝的老人論・死生観。義祖母や母の死を通して，死を迎えるのは自然の摂理であり，決して汚らわしくなく，忌むべきでもない。人生を最大限生きれば死を乗り越えて思い出に浸ることができる。

日本では「老害」という言葉があり，若者を重視する傾向があるが，それは効率優先の社会だから。経験を積んだ老人の価値は，年を重ねるごとに光り輝くものになる。そのような老人の価値を，多くの例で示している。これからの老人社会に一石を投じる好著である。

イタリア人が老人を大事にするのは，三世代同居の家が多いからという。実は私も何年も三世代で住んだことがあるが，そのときの方が家族の和があり，子供によい影響があったように思う。

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