映画同好会
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ミナリ
組長 投稿日:2021年04月07日 23:33 No.105
《1980年代のアメリカ南部を舞台に、韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を描いた家族映画。
2020年・第36回サンダンス映画祭でグランプリと観客賞をダブル受賞した。
農業での成功を目指し、家族を連れてアーカンソー州の高原に移住して来た韓国系移民ジェイコブ。
荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを目にした妻モニカは不安を抱くが、しっかり者の長女アンと心臓を患う好奇心旺盛な弟デビッドは、新天地に希望を見いだす。
やがて毒舌で破天荒な祖母スンジャも加わり、デビッドと奇妙な絆で結ばれていく。
しかし、農業が思うように上手くいかず追い詰められた一家に、思わぬ事態が降りかかり……。
父ジェイコブを「バーニング 劇場版」のスティーブン・ユァン、母モニカを「海にかかる霧」のハン・イェリ、祖母スンジャを「ハウスメイド」のユン・ヨジョンが演じた。
韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョンが監督・脚本を手がけた。
第78回ゴールデングローブ賞では、アメリカ映画だが大半が韓国語のセリフであることから外国語映画賞にノミネートされ、受賞を果たす。
第93回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞など計6部門にノミネート。》

本日はお疲れさまでした。

地味な作品でした。
移民の家族を淡々と描きます。
驚くようなことは起こりません。
実はそこがアメリカで受け、解説のように映画賞を総なめにしたのです。
つまり、それは自分のこと、自分の家族のこと。
移民の国アメリカです、誰もが身につまされるのです。

さて、一応お父さんのスティーブン・ユァンが主演とされていますが、映画の力点は祖母と監督がモデルの孫である弟君とのふれあいです。
韓国を知らないデビッドと米国を知らないスンジャ、世代の違い、文化の違い、でもそこは肉親です。
だんだん壁は崩れて心が触れ合っていきます。
最初の契機が「花札」というのがちょっとびっくり。
家事はできないおばあちゃん、何ができるって「花札」。
日本統治下の置き土産。

「見えるものは恐くないんだ
本当に恐いのは 見えないものだよ」

日本人にはちょっとなじみはない移民ですが、本作には「北の国から」の影響も垣間見ることができます。
音楽も少し似ていたような。

韓国のメリル・ストリープあるいは樹木希林と称されるユン・ヨジョン、助演女優賞22冠。
アカデミー賞はとれるでしょうか。

なお、
≪タイトルの「ミナリ」は、韓国語で香味野菜のセリ(芹)。
たくましく地に根を張り、2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味が込められている。≫
ということです。

自分の家族を描いた監督のリー・アイザック・チョン、「君の名は。」実写版の監督です。
果たして出来やいかに。

2020年。116分。TOHOシネマズ梅田。3.7。




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