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バルカン超特急
アルフレッド・ヒッチコック 投稿日:2024年04月20日 22:12 No.1199



バルカン超特急(原題: The Lady Vanishes 英・米合作) 1938年 全世界年間興行収入ランキング ---

バルカン小国からロンドンへ向かう特急列車の中、アメリカの富豪の娘アイリスは、同室となった温和な老婦人ミス・フロイと仲良くなる。しかし、食堂車から戻り、深い眠りの後に目覚めると、ミス・フロイの姿は忽然と消えていた。ほかの乗客に聞いても、そんな婦人は最初から乗っていないと言われてしまう。アイリスは消えた婦人の行方を追うが……

監督 アルフレッド・ヒッチコック 代表作 『海外特派員』『裏窓』『サイコ』
脚本 シドニー・ギリアット、フランク・ラウンダー、アルマ・レヴィル
音楽 ルイス・レヴィ、チャールズ・ウィリアムズ
主演 マーガレット・ロックウッド(アイリス) 代表作 『嵐に叛く女』『谷間の争い』『シンデレラ(1976)』
原作 エセル・リナ・ホワイト 小説 『The Wheel Spins』

上映時間 97分


登場人物

アイリス・ヘンダーソン: 結婚を間近に控えた米国富豪の娘。

ギルバート: 民族舞踊音楽研究家。(マイケル・レッドグレイヴ) 代表作 『静かなアメリカ人』『チップス先生さようなら』『恋』

ミス・フロイ: 英国人家庭教師。(メイ・ウィッティ) 代表作 『ミニヴァー夫人』『ガス燈』

トッドハンター: 弁護士。(セシル・パーカー) 代表作 『山羊座のもとに』

エゴン・ハーツ: 医師。(ポール・ルーカス) 代表作 『海底二万哩』『北京の55日』

ドッポ: イタリア人奇術師。(フィリップ・リーヴァー) 代表作 『ホフマン物語 』『人間ロケット 』

カルディコット: クリケット愛好家の英国人。(ノウントン・ウェイン) 代表作 『デッド・オブ・ナイト』
チャータース: クリケット愛好家の英国人。(ベイジル・ラドフォード) 代表作 『デッド・オブ・ナイト』『とらわれた心』『四重奏』



【起】
各国が戦争に突入しそうな不穏な時代、ヨーロッパのバンドリカ(仮想国)の山奥で列車が雪崩で動けなくなっており、駅の待合所では、出発は明日になる旨が乗客に告げられる。

乗客にはクリケット狂のカルディコットとチャータース、トッドハンター弁護士とその愛人、家庭教師のミス・フロイなどがいて、仕方なく駅の近くの狭いホテルに泊まることになる。カルディコットとチャータースは、ホテルで客室が足りないためにメイド部屋も当てがわれ、レストランでは食べるものが足りず、情報も入ってこないので不満ばかり。同じホテルには、結婚前の最後の旅行で、友人2人と楽しんでいる、アイリス・ヘンダーソンという米国人女性がいるが、友人から結婚を心配されている。

【承】
ミス・フロイがホテルの部屋で、窓下のギターの調べを聞いていると、上階からクラリネットと民族舞踊の踊りが始まり、また下の階で寝ようとしていたアイリスは煩くて眠れない為に、支配人に頼んで静かにするように頼む。しかし上の階のギルバートは、クラリネットで民族舞踊を記録するのは大事な作業だと譲らなかった為、支配人に部屋を追い出され、何とアイリスの部屋に転がり込んでくる。この時、ギター弾きは何者かに殺される。
結局、アイリスは支配人に頼んで、ギルバートを元の部屋に戻してもらう。

翌日、列車運行は再開され、皆乗り始めるのだが、アイリスが乗車しようとすると、建物の上から突然植木鉢が落ちてきて頭を直撃。意識朦朧となるが、傍に居たフロイの支えで彼女と一緒にようやく列車に乗り込んだ。

アイリスとフロイのコンパートメントには、数人の男女が同席。
頭が痛むアイリスを気遣い、フロイは、食堂車へ誘う。そしてこれを飲みなさいとハーブティーの包みを取り出し、給仕にお茶にするよう頼むのだった。
アイリスが改めて名前をたずねると、彼女は曇った窓に「FROY」と指で書いて綴りを教える。

コンパートメントに戻ったアイリスは、しばらくうたたねをしていた。ところが、目を覚ますと、前に座っているはずのフロイがいない。

同室の乗客が、ミス・フロイなど知らないと言った為に、心配になったアイリスは列車内を探し回るのだが、他の乗客も乗務員も初めからそんな老女は見なかったと口を揃える。さらに、同乗していた高名な医師のエゴン・ハーツは、ミス・フロイは実在せず、アイリスが頭を打った後遺症で記憶障害を起こしているのだと断定する。ミス・フロイの実在を信じるアイリスは乗客のギルバートと共に列車内でミス・フロイを探し始める。お忍びの不倫旅行中のトッドハンター弁護士は、アイリスとは関わりたくないことから嘘を吐き、カルディコットとチャータースはクリケットのことを馬鹿にしたアイリスの質問には答えないでいる。

列車は次の駅で停まり全身包帯の病人が運び込まれるのをエゴン・ハーツ医師から聞いたアイリスとギルバートは、ミス・フロイが下ろされるのではないかと見張るのだが何も起きない。本当に幻覚だったのではと考え直し、ギルバートと食堂に行ったアイリスは、しかしそこでフロイが窓に書いた「FROY」の文字を見て確信し、列車を急停車させるが、アイリスも意識を失い、倒れてしまう。

【転】
動き出した列車で捜索するアイリスとギルバートは、魔術師ドッポが人を消す手品を行うことを知り、道具からミス・フロイの眼鏡を発見し、ミス・フロイの存在を確信する。魔術師ドッポが現れ、アイリスとギルバートは戦うが、ドッポには手品の箱で逃げられてしまう。2人は、全身を包帯で巻かれた患者に付き添っているシスターがハイヒールを履いているのを不審に思い、ハーツ医師に相談する為に一緒に食堂へ行くのだが、そこで2人の酒に毒を混ぜた後、ミス・フロイは陰謀に巻き込まれたことをハーツ医師は明かす。医師はバンドリカ国のスパイであり、給仕と魔術師ドッポの一座や乗客などを買収して、ミス・フロイを拉致しようとしているのを告げるのであった。

しかし実はシスターは罪悪感から給仕に毒を渡しておらず、重病患者として拘束されていたミス・フロイを2人は助け出し、気を失わせた身代わりの女性を包帯で包む。駅で患者と下りたハーツ医師は、入れ替わりに気付き、ロンドンへ走る列車は切り離され、本線から外れて山の中へ向かう支線に入ってしまう。列車が止まった所で、ギルバートは乗客に事実を話し、半信半疑だったカルディコットとチャータースも銃撃され事の重大さを知り、バンドリカの軍隊と激しい銃撃戦となる。

【結】
トッドハンター弁護士が降参の意思を表明したのにも拘わらず銃殺されるのを見て、ミス・フロイと殺されたギター弾きは英国の諜報員であることを告白、謎の暗号としてのメロディをギルバートに教え、それをイギリス外務省に伝えることを依頼して、列車を下りて走り去る。

犠牲者を出しながらも、ギルバートは運転士を脅して列車を逆に走らせることに成功し、アイリスと共にロンドンに到着。外務省へ急ぐギルバートだが、メロディを忘れてしまう。しかし、ミス・フロイは生きていて再会。アイリスは結婚する予定だったフィアンセを振って、列車で冒険をしたギルバートに惹かれ、2人は結ばれる。

The End_Wikipedia


みんなの評価 3.8/5.0

最高 (^0^)

窓に浮きあがる指で書いた文字!外窓に張り付いた所持品!
30年代にして列車サスペンスを極めていたヒッチコック。

最低 ( ` 3´)

古い作品だから仕方ないとはいえ、緊張感がなく退屈。
ストーリーもいまいち。




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