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シン・レッド・ライン
テレンス・マリック
投稿日:2023年09月03日 19:52
No.1122
シン・レッド・ライン
(原題: The Thin Red Line 加・米合作) 1998年 全世界年間興行収入ランキング40位
1942年、アメリカ軍は日本軍の駐留するガダルカナル島を、太平洋戦争の重要な拠点と見なしてその占拠を計画。ウィット二等兵やウェルシュ曹長をはじめとするアメリカ陸軍C中隊の面々も作戦に参加。彼らを乗せた上陸用舟艇が美しい島に上陸すると……
監督 テレンス・マリック 代表作 『天国の日々』『ツリー・オブ・ライフ』『名もなき生涯』
脚本 テレンス・マリック 代表作 『ダーティハリー』
音楽 ハンス・ジマー 代表作 『レインマン』『バックドラフト』『トゥルー・ロマンス』
主演 ウィット() 代表作 『オーロラの彼方へ』『パッション』『デジャヴ』
原作 ジェームズ・ジョーンズ 『シン・レッド・ライン』
上映時間 171分
登場人物
ウィット: 米陸軍二等兵。A
ウェルシュ曹長: (ショーン・ペン) 代表作 『カラーズ 天使の消えた街』『Uターン』『ギター弾きの恋』
トール中佐: (ニック・ノルティ) 代表作 『ザ・ディープ』『48時間 シリーズ』『ダブルボーダー』
スタロス大尉: (イライアス・コティーズ) 代表作 『逃亡者(1990)』『悪魔を憐れむ歌』『ゾディアック』
ファイフ伍長: (エイドリアン・ブロディ) 代表作 『戦場のピアニスト』『ダージリン急行』『グランド・ブダペスト・ホテル』
クインタード准将: (ジョン・トラボルタ) 代表作 『サタデー・ナイト・フィーバー』『パルプ・フィクション』『閉ざされた森』
ボッシュ大尉: (ジョージ・クルーニー) 代表作 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』『ピースメーカー』『オーシャンズ シリーズ』
【起】
太平洋戦争中のソロモン諸島はガダルカナル島。アメリカ陸軍の隊員ウィットは、他の隊員とともにC中隊から逃げ出し、現地のメラネシア人と交流していた。死を怖がり、静かに死にたいと考える彼にとって、現地人と過ごす日々はとても心地良いものであった。
そこへ一隻の哨戒船がやってきて、ウィットたちはウェルシュ曹長によって軍に引き戻されてしまう。本来は軍法会議にかけられるはずであったが、親友であるウェルシュがなんとか話をつけ、ウィットは懲戒部隊の担架兵として戦地に送り出されることとなる。
ある日、日本軍がガダルカナル島に飛行場を作ったとの情報が入る。アメリカとオーストラリアへの進撃の要所となるその場所を、日本軍に占拠されてはならないとして、クインタード准将はトール中佐にガダルカナル島への上陸を命じる。クインタードからも尊敬されるトールは、とても厳格な人物であった。軍に忠誠を誓った彼は、退役の歳を迎えてもなお現役であり、そのため家族とも疎遠であった。
【承】
ガダルカナル島に上陸したC中隊は、すでに島にいた他の隊員から状況の説明を受ける。ジャングルを抜けて背の高い草むらの中を進むと、無残な姿で横たわる米国兵を見つける。戦争の恐怖を目の当たりにして怯む隊員たちだが、そのまま進み続け前線と合流する。そこには数多くの負傷兵がいた。
全体の指揮を執るトール中佐は、C中隊のスタロス大尉に正面からの突撃を命令する。無謀な作戦だと分かりつつも、しぶしぶ承諾するスタロス。命令通り次々に突撃する隊員たちだが、日本軍のトーチカが設置された丘を攻略することができない。前線の戦況は悪化する一方で、拠点から戦況を見つめるトールは楽観的。ついにスタロスは、あくまで正面突破に固執するトールの命令を断る。スタロスの頑なな態度に折れたトールは、自ら前線に赴いて判断することにした。
トール中佐は前線部隊と合流する。丘頂上の敵拠点を奪う必要があると改めて中隊に伝え、そのための志願兵を募る。ベルを筆頭に七人の隊員が志願し、ジョンがその分隊の指揮を執ることになった。
【転】
作戦決行前夜、ウィットはウェルシュ曹長から、誰かを助けようとすればお前は死ぬだろう。この島が俺たちの世界なのだ。と伝えられる。それを聞いたウィットは、何かを誘ったような表情であった。
作戦当日、分隊は丘の頂上付近にたどり着き、敵のトーチカがある方位を砲撃部隊に伝える。砲撃に乗じて敵との距離を詰める分隊は、負傷者を出しながらもなんとか制圧。C中隊の残りも合流するが、トール中佐は疲れ切った隊員たちを顧みることなく、中隊は頂上攻略へ向け進撃する。森を抜けるとそこには日本兵の拠点があった。C中隊は奇襲をかけ、難なく頂上の制圧に成功した。
トール中佐はスタロス大尉を呼び出し、解任と帰国を命じる。優しすぎるスタロスの性格が任務にふさわしくないと判断したのであった。スタロスは部下に惜しまれながらも帰国の途に就いた。
一方でC中隊は本部からその活躍を称えられ、彼らは一週間の休暇を得ることになった。知らせを聞いた時こそ大いに喜んだ彼らだったが、実際に暇になるとお互いに喧嘩を始め、なかには独りで嘆き叫ぶ者もいた。故郷に妻を残してきたベルにも不幸な知らせが届く。妻から手紙が届くのだが、寂しさに耐えられず他の男と駆け落ちした、という内容のものであった。
【結】
休暇を終え、C中隊はジャングルの奥地へと足を踏み入れる。しばらく川沿いを進むと、日本兵の声と砲撃が近くで聞こえるようになってきた。状況の把握をするため、周囲の偵察を行うことになり、ファイフとクームス、そしてウィットの三人が斥候として調査に出る。慎重に進む三人は日本兵を発見。引き返して中隊に知らせようとするも、日本兵に見つかりクームスが銃弾を浴びる。このままだと全員殺されると判断したウィットは、自ら囮となりファイフに任務を託す。日本兵に追い詰められたウィットは、降参することなく敵兵に銃を突きつけ射殺される。ウィットの死を悼む中隊員たち。なかでもウェルシュ曹長は、最後まで彼の墓から離れず、彼との別れを惜しんだ。
C中隊は何とかジャングルを抜け、新しい拠点で後任の指揮官であるボッシュ大尉と合流する。部隊の規律と団結が必要だと説き伏せる大尉だが、兵隊たちの表情は晴れない。神にすがろうとする者。これ以上の苦しみはないと信じる者。愛と憎しみの違いを考える者。それぞれの思いを胸に、部隊は次なる戦場へと向かうのであった。
The End_MIHOシネマ
第49回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞
みんなの評価
3.4/5.0
最高 (^0^)
戦争映画なのに美しい。
でもこれは純粋な戦争映画ではない訳で、そこがとても良かった。
所々で挟まれる独白も本当に素晴らしい。
最低 ( ` 3´)
どんな映画も最後まで見るのを信条にしてるけど、全然盛り上がらない上に監督がテレンス・マリックと知って40分で挫折…。
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