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ドクトル・ジバゴ
デヴィッド・リーン 投稿日:2022年12月18日 13:40 No.1014



ドクトル・ジバゴ(原題: Doctor Zhivago 米・伊合作) 1965年 全世界年間興行収入ランキング3位

19世紀末のロシア。医学生で詩人のユーリー・ジバゴは、育ての親の娘であるトーニャと婚約する。2人の婚約を発表するパーティで、近所の仕立屋の娘ラーラが痴情のもつれから発砲事件を起こす。1914年、第1次世界大戦に医師として従軍したジバゴは、戦場で看護師として働くラーラと再会。2人は互いに惹かれ合うが…

監督 デヴィッド・リーン 代表作 『逢びき』『戦場にかける橋』『アラビアのロレンス』
脚本 ロバート・ボルト 代表作 『わが命つきるとも』『アラビアのロレンス』
音楽 モーリス・ジャール 代表作 『アラビアのロレンス』『パリは燃えているか』『ブリキの太鼓』
主演 オマー・シャリフ(ユーリ) 代表作 『アラビアのロレンス』『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』
原作 ボリス・パステルナーク 『ドクトル・ジバゴ』

上映時間 197分


登場人物

ユーリ・ジバゴ: 幼い頃両親と死に別れ、母親の友人夫妻に引き取られた。医者であり詩人。

ラーラ・アンティポヴァ: 洋品店の娘。(ジュリー・クリスティ) 代表作 『ダーリング』『華氏451』『赤い影』

トーニャ・グロムイコ: ジバゴの養父の娘で許嫁。(ジェラルディン・チャップリン) 代表作 『三銃士』『ナッシュビル』『愛と哀しみのボレロ』

エフグラフ・ジバゴ: ユーリ・ジバゴの異母兄。(アレック・ギネス) 代表作 『オリヴァ・ツイスト』『戦場にかける橋』『アラビアのロレンス』

パーシャ・アンティポフ: ラーラの恋人。(トム・コートネイ) 代表作 『長距離ランナーの孤独』『銃殺』『ドレッサー』

ヴィクトル・コマロフスキー: 弁護士。ラーラの母のパトロン。(ロッド・スタイガー) 代表作 『波止場』『質屋』『夜の大捜査線』




【起】
第二次世界大戦後、ソビエト連邦の将軍、イエブグラフ・ジバゴは腹違いの弟の娘を探していた。そんな中、戦災孤児の中にその娘がいると知らされ、モンゴルとの国境近くのダムの事務所でトーニャと名乗る少女に出会う。トーニャは父と母の名前、顔、素性を知らず、イエブグラフが父と母の素性を明かしても狼狽するばかりであった。イエブグラフは彼女に、ユーリ・ジバゴの生涯を語り始める。

【承】
時は遡ること19世紀末、幼くして両親を亡くしたユーリは、モスクワに住む親戚のアレクサンドル・グロムイコ夫妻の家に引き取られる。両親の遺品はバラライカという楽器ただひとつ。寂しさを覚えながらも夫妻からの愛情を受け、ユーリは成長していく。

1913年、医学生となったユーリは教授からも認められ、研究者になることを勧められる。しかし本人は医師免許を習得し、開業医になることを目指していた。本業の医者以外にも詩人としても才能を開花させ、フランスの新聞記事にも自身の詩が載った。また、ユーリはグロムイコ夫妻のひとり娘のトーニャと婚約しており、順風満帆な生活を送っていた。

一方、同じくモスクワに住む17歳の少女、ラーラは洋品店を営む母、アメリアと暮らしていた。ラーラにはボリシェヴィキに傾倒する青年、パーシャという恋人がいたが、母のパトロンである弁護士のコマロフスキーもまた、アメリアの娘であるラーラを狙っていた。

ある日の夜、貴族階級のパーティーが行われ、アメリアが出席する予定だったが、彼女は発熱してしまい、代わりに娘のラーラがコマロフスキーと共に出席することになった。会場に到着し、ダンスを踊る二人。そんな中、会場の外からインターナショナルが聴こえてきた。革命運動のデモ行進が起きたのだった。その中にはラーラの恋人、パーシャの姿もあった。彼らは群衆歌を一蹴し、パーティーの続きを楽しんだ。そのパーティーの帰り道、コマロフスキーはラーラに接吻した。一方のデモ隊は、ロシア帝国の騎馬隊により蹴散らされてしまう。家のバルコニーから様子を見ていたユーリは負傷者の手当てをしようとするが、憲兵に家に入るように命令され、仕方なく家に戻る。翌日、ユーリの婚約者のトーニャがフランスから帰国。二人は再会を喜ぶ。一方、パーシャが顔に火傷を負ってラーラの前に現れた。パーシャは官憲から追われており、ラーラに銃を預ける。その夜、ラーラは処女をコマロフスキーに奪われる。

そんな中、コマロフスキーとラーラの関係を勘ぐったアメリアが服毒自殺未遂を起こす。コマロフスキーから隠密に依頼された医師のカート教授は教え子のユーリを連れ、治療に向かう。そこでユーリはコマロフスキーとラーラの不貞関係に気づいてしまうのであった。ラーラは母のこともあり、何も知らないパーシャと結婚するとコマロフスキーに話す。そんな彼女を否定したコマロフスキーはラーラを強姦した。ラーラはショックと怒りに燃え、パーシャから預かった銃でコマロフスキーを殺すことを決意する。ラーラの向かったコマロフスキーがいるクリスマスパーティーの会場では、ユーリとトーニャの婚約が発表されていた。その瞬間、同じくその場にいたコマロフスキーに向かってラーラが発砲。ラーラは取り押さえられたが、コマロフスキーが「警察には突き出すな」と言った為、ラーラは駆けつけたパーシャと共にその場を逃れた。一方、コマロフスキーは弾が急所を逸れた為、一命をとりとめ、ユーリが彼の手当てをした。その中でコマロフスキーが彼女を軽蔑している事に対し、ユーリは不快感を覚える。パーシャのお陰でその場から逃れたラーラはパーシャと結婚。子を成した。

時は流れ、第一次世界大戦が勃発。パーシャは軍に志願して前線に向かうが、帰ってこず、ラーラは看護婦として前線に向かい、夫を探していた。そんな中で同じく軍医として来ていたユーリと再会。ふたりで戦士らの治療にあたっていった。負傷者が全員退院し、ラーラに恋心が芽生えたユーリ。しかし、ラーラはそれを制止し、二人は別れる。

ユーリはモスクワに帰郷するが、ロシア革命が発生し、家の様子は一変していた。一軒家だった家は共同住宅となっており、薪ですら配当制。さらに、家の私有物まで没収されそうになる。そこに、腹違いの兄、イエブグラフが来た。共産党員であった兄だったが、兄との初対面を喜ぶユーリ。ユーリはロシア共産党を一定の評価はしつつも、入党は拒否した。イエブグラフはユーリの詩が批判されていることを伝え、ユーリは落ち込む。イエブグラフは一家の別荘があるベリキノへの疎開を勧める。

トーニャの賛同もあり、疎開を決めた一家は夜の汽車に乗り込む。その汽車の中でストレリニコフという、赤軍の将軍が民衆を苦しめていると聞くが、その正体はパーシャだった。汽車の停車中、事情聴取に呼び出されたユーリはパーシャと出会ったが、パーシャはラーラへの愛を失っており、ラーラがベリキノから遠くない、ユリアティンという街にいることも聞く。

【転】
ベリキノに着いた一家は、もともと所有していた大きな家も没収され、案内人の紹介で近くのボロボロの小屋に住み、自給自足の生活を始める。そのなかで塞ぎがちになっていくユーリを心配した家族は町へ出掛けることを勧める。ユリアティンの図書館に向かったユーリはラーラと運命的な再会を果たす。二人はラーラの家に向かい、愛し合った。しかし、トーニャへの罪悪感からラーラと別れることを決め、ラーラもユーリの意思を尊重する。

ユーリはトーニャのお腹の子の薬を買うために街に向かう道中でパルチザンに拉致され、活動協力を強要される。しかし、彼らの活動はただの虐殺行為であり、危険を感じたユーリは活動から脱出。身一つで戻るが、出迎えて介抱してくれたのは、ラーラであった。トーニャやその家族はユーリが拉致されている間にモスクワに移っており、トーニャはラーラにユーリのバラライカを託していた。その後、トーニャ達はフランスへ国外追放された。

ラーラに看病してもらいながら、身を潜めていたユーリだったが、ある日突然、コマロフスキーが二人の前に姿を現した。今や司法大臣となっていたコマロフスキーはユーリの言動や思想が反革命的であること、ラーラもストレリニコフの妻ということで、これにより狙われていることから国外脱出を勧めるが、二人はその申し出を断る。そして、残り僅かな未来をベリキノで過ごすことを決意する。

取り押さえられていた例の家は放置され、氷の宮殿と化していた。その家で新たな生活を始めた二人。ユーリはラーラへの愛を詩に書き始めた。「私たち、もっと前に早く出会っていたら・・・」「言うな。むなしくなるだけだ」

しかし、彼らの幸せもそう長くは続かなかった。ある日、再びコマロフスキーが姿を現した。コマロフスキーはユーリにストレリニコフが失脚して殺害されたことを話す。白軍が消滅した今、ソ連にとってストレリニコフは、ただの邪魔者でしかなかったのだ。そしてその余波がラーラに迫っていることも話し、国外脱出を強く勧める。受け入れるユーリ。支度を済ませ悲しそうにソリに乗るラーラ。しかし、ソリの座席定員が足りず、ユーリはソリに乗らず、あとからついて来ると話してバラライカをラーラに託す。一行を見送るユーリ。すると突然、ユーリは家に戻り二階に駆け上がった。窓ガラスを割り、その先の大雪原に消えるラーラを悲しく見つめるユーリ。出発した汽車にユーリの姿はなかった。「彼はあなたに助けられようなんて思わないわ」と言うラーラにコマロフスキーは「奴は馬鹿だ」と言うだけであった。

【結】
その後、モスクワに戻り、兄のツテで医者の仕事に就いたユーリ。ある日、街中でラーラを見つける。ひたすら呼ぼうとするが、声が出ず、持病により心臓が麻痺してしまい、ラーラに気付かれることなく、死んでしまった。

その後、ユーリの埋葬でラーラはイエブグラフと出会う。ラーラは疎開先で生き別れてしまったユーリとラーラの間に生まれた子供を捜した。二人は懸命に捜索したが、見つかることなく、ラーラは強制収容所に連行され、亡くなったという。

両親の物語を聞いたトーニャは涙を流した。「でも父とは、戦火の中ではぐれた」と言うトーニャにイエブグラフは「それは実の父ではなく、コマロフスキーだ。だから手を放してしまった。親なら絶対に離さない」と言う。そしてトーニャに今後の協力を申し出る。そこへダムの操作をしているトーニャの恋人が迎えに来た。二人を見送るイエブグラフは、トーニャの背中にバラライカがあることに気づく。事務所からイエブグラフが、「トーニャ、バラライカが弾けるのか?」と訊ねると、恋人が「えぇ、プロ顔負けです」と答えた。「誰かに教わったのか?」「いいえ、誰にも」「遺伝だな」

外のダムには美しい虹が架かっていた。

The End_Wikipedia

第38回アカデミー賞 脚色賞 撮影賞 作曲賞 美術監督・装置賞 衣裳デザイン賞 受賞

みんなの評価 3.9/5.0

最高 (^0^)

ロシア革命前後、時代に翻弄された男と女を描いたデヴィッド・リーン監督の一大叙事詩。
映像、音楽、すべてに圧倒される名作である。

最低 ( ` 3´)

主人公に拒否感を抱いてしまい、物語が入って来なかったというのが正直なところです。
妻にも愛人にも手ひどい裏切りをしておきながら、なぜそこそこまっとうに人生を終えられたのかが納得いかない感じです。
女性たちが、美しいアンドロイドみたいでした。人間としての生の感情が最初からセッティングされていないみたいです。







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