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新日本海フェリー「すずらん」
げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 10:37 No.16408
福井県の敦賀港から北海道の苫小牧港まで、新日本海フェリー「すずらん」に乗船しました。
舞鶴〜小樽とセットで、関西エリアと北海道を最短距離で結ぶ航路で、いずれも深夜0時頃出航し約21時間で到着、そのまま折り返すことで毎日運航するスタイルです。グループの東京九州フェリーのダイヤは、このモデルをそのまま流用しています。
21時間で結ぶため、いずれも高速タイプの大型フェリーが就航していて、全長224mの巨大船になります。

一度乗りたいと思っていたこの航路に今回初めて乗船しました。
徒歩での乗船の連絡バスは、22時に敦賀駅を出ます。関西エリア・名古屋からも夕方以降に出発しても間に合う時間です。移動する人はあまりいないと思いますが、東京からも夕方出発で間に合います。

敦賀港は、関西からだけではなく、名古屋から近いことも特徴ですが、フェリーターミナルに泊まっている車は関西のナンバーが多くなっていました。
短時間での折り返しのため、乗船開始時刻は遅めで、出航40分前の23:15です。
連絡バス到着から1時間ほどあるので、ゆっくりと待ちます。ターミナルで待っている人は乗船開始時刻には30〜40人ほどになりました。
連絡バスを使用しないければ、もう少し遅い時間に出発しても間に合いそうです。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 10:38 No.16409
多くのフェリーでは船首にある造船所と総トン数の表示が乗船口付近にあります。
船内の客室は、4階〜6階の3デッキです。
最上階の6階はデラックスやスイートなどのバス・トイレ付きの客室、5階はステートの個室、4階はツーリストの相部屋になっています。
ドライバーズルーム以外のすべての客室がエントランスより前方にあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 10:38 No.16410
今回利用した客室は、プライベートデッキがあるデラックス洋室Aです。
ツインベッドと奥にソファ、プライベートデッキ、入口付近にバス・トイレがあります。
新日本海フェリーでは、デラックスの等級になるとプライベートデッキがあり、数も多く他社より比較的安価で利用できます。また、後に詳しく書きますが、本航路ではパブリックスペースのデッキが制限されて狭いことがあるため、いつでも利用できるデッキが役に立ちます。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 10:47 No.16411
敦賀港は関西の日本海側の窓口として、フェリーだけでなくRORO船も出ています。出港前に、隣に近海郵船の「ひだか」(11,185GT)が入ってきました。新日本海フェリーと同じく、敦賀〜苫小牧に就航しています。このルートのニーズの多さを感じます。「ひだか」は25時に敦賀を出航し、「すずらん」のうしろをついてくるような動きになります。

「すずらん」は早く荷役が終わったのか、定刻の23:55より10分早く23:45には離岸開始しました。
乗船開始から30分での出港です。

敦賀港のフェリーターミナルを出るとすぐに防波堤で、周りにはあまり何もないので暗闇がまっています。
この日の波は穏やかで、出港直後は1mほどでしたが、その後は外洋と思えない穏やかな予報になっていました。
敦賀を出港すると福井県の沿岸に沿って北上していきます。時々灯りのある集落が見えます。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:03 No.16412
到着が夜なので急ぐ必要もありませんが、深夜の出港ですのでその日は何もせずに早めに寝ます。
揺れもなく、エンジンの振動も少なめで快適に寝られました。

翌朝5:45、日の出で目が覚めました。
「すずらん」は、まだ能登半島沖を航行中です。陸側ですが、水平線からの日の出になります。
本船の左後ろに舞鶴から出航した「はまなす」がいますが、距離があります。

もう一眠りしてから、船内を散策しました。
乗客も少ないためか、朝食・昼食・夕食のレストラン営業はそれぞれ1時間程度しか設けられていなく、必然的に食事の時間が決まります。
朝食が8時〜9時と、前夜早めに寝ておきたい時間ですが、レストランの営業終了後もカフェが営業していて何かしら食べることができます。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:09 No.16413
船の中心になるエントランスホール
船によっては、階を2つ上がるのに階段が離れていて移動が大変なこともありますが、本船の階段は左右両舷からどっちの方向に移動でき、導線がつながっているのでとても使いやすいです。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:17 No.16414
レストランは乗船時間も長く、今回朝昼晩の計3回利用しました。
いずれの時間帯も船尾側の入り口から入って、着席後に備え付けのタブレットから注文する方式です。
以前はカフェテリア方式で料理が並んでいたのではないかと思われる場所がありますが、出口側になっていて、使用されていませんでした。
ラストランはそんなに広くはありませんが、混んではいません。
旅客定員も同様ですが、東京九州フェリー「はまゆう」より広く、瀬戸内海航路より狭いイメージです。

支払いも出口にある精算機で行う方式になっています。クレジットカードも使えるようになっていました。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:19 No.16415
レストランのほかにも、スイートなどに宿泊している人がコース料理を食べられるグリルや、軽食がレストランと違う時間帯に食べられるカフェもあります。
カフェの営業時間帯は朝と昼過ぎだけで今回は短く感じました。

カフェの前のスペースは、通常のパブリックスペースですので、カフェ利用に関係なく利用できます。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:27 No.16416
本船の欠点はデッキの狭さです。
過去に乗船した人の写真を見ると、4階のドックラン周辺や両サイド、6階のファンネル周りに出ている写真もあるのですが、今回は終日4階と6階は閉鎖で、5階のレストラン後ろのスペースだけでした(3枚目の模型の中央部分)。その中でも一部ロープで制限されて両サイドを見られる場所や空が見える場所はほとんどありません。
弊社理由は「強風のため」となっていましたが、天気は今回穏やかでしたので、閑散期で旅客が少なかったためなのか、詳細は分かりません。
私の場合、デッキからの景色を楽しみたいので、今回はデラックスの客室にしてプライベーデッキから写真を撮れるようにしました。

本船の場合、苫小牧・敦賀ともに右舷付け、「すいせん」とのすれ違いも右舷対右舷になりますので、右舷側がいいかと思います。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:33 No.16417
船首には前方が見えるフォワードサロンがあります。
窓が綺麗に洗われていて、見やすい状態でした。
関西〜北海道航路は、陸上からかなり沖に出ますので、360度大海原になります。
海域の資格も沿海ではなく、近海のエリアになりますので、関西航路は近海資格を持っています。

6階にはコンファレンスルームと呼ばれるミニシアターのような部屋があります。いろんな大型フェリーの中でも特に立派な傾斜のある部屋になっています。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:39 No.16418
午前10時頃に佐渡沖で姉妹船「すいせん」とすれ違います。
すれ違いはいつも右舷対右舷で行われているようです。東京九州フェリーも右舷対右舷ですが、なぜ左舷対左舷でないのかはよく分かりません。
本船「すずらん」が先に汽笛を鳴らし、「すいせん」も鳴らしました。
「すいせん」も同様に出られるデッキが制限されているのか、5階後方の窓越しに人の姿が見えますが、両舷のデッキには人影がなく寂しい状態です。

時間的には、舞鶴〜小樽の船もどこか遠くにいそうですが、この辺りは陸から離れていて電波が通じず、AISを見ることもできないため分かりません。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:42 No.16419
しばらく、携帯電話の電波もはいらず、360度大海原のゆっくりした時間が流れます。
6階の客室フロアの中央は5階のステート2名部屋(内部屋)の明かり取りの吹き抜けがあり、廊下も窓から光で明るくなっています。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:45 No.16420
船内は混んでなくゆっくりできます。
今回の乗客の層は、家族連れや若年層も少数いましたが、男性1人や高齢よりの方が多い印象です。

秋田県沖にくると陸上が近くなり携帯電話の電波も入るようになってきます。
青森県沿岸にくると、陸上に多くの風力発電が見えるようになってきました。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:49 No.16421
15時、今まで右舷側にしか見えなかった陸地が左舷側にも見えてくるようになりました。
北海道が見え始めて、津軽海峡に入っていきます。

左手には渡島小島が見えています。
北海道最南端の無人島で、漁船の避難場所などに使われてきた島です。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 11:54 No.16422
16時ごろに青森県の西側の先端、竜飛崎を通過します。
この下を青函トンネルが通っています。
東側の大間崎の方が北側にあるため、本州最北端ではありません。

船内の売店も一時閉店していることがあるため、欲しいものがあるときはタイミングを逃さないように買わないといけません。18時には閉店しますので、下船前に買う必要があるときはそれまでに買います。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 12:00 No.16423
航行船が多い太平洋と違い、日本海ではほとんど船を見かけることがありません。
それでも津軽海峡が近づくと、船が多くなってきます。

韓国・釜山からアメリカ・ロサンゼルスに向かっている巨大なコンテナ船「YM WINDOW」(14.5万GT 368m)を左舷から追い越します。
青森からは津軽海峡フェリー「ブルードルフィン」が出てきました。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 12:01 No.16424
「ブルードルフィン」とも近い距離で横切りました。
後ろからは青函フェリーも来ています。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 12:02 No.16425
前方には、函館〜大間の津軽海峡フェリー「大函丸」も横切っています。

げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 12:04 No.16426
津軽海峡の中で日没を迎えます。
左舷側を見ると、函館山と函館の街並みが見えています。

本航海2回目の夜を迎えると、苫小牧入港はもう少しです。
下船準備をしながら待ちます。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月25日 12:07 No.16427
「すずらん」は定刻20:30、苫小牧港に入港しました。
津軽海峡まではそんなでもなかったですが、苫小牧港に近づいたとたんに急に寒くなり、苫小牧の気温は13℃、千歳付近では9℃にまだ下がって、北海道のすごさを感じました。
第二ななしま 投稿日:2023年09月27日 23:06 No.16439
げんかいさん、こんばんは。
私も先日「すいせん」に乗船していました。
右舷対右舷で反航するのはプロムナードが右舷側にしか設置されておらず
左舷はレストランで反航時は閉鎖なので対右舷です。
船内放送でも「進行方向右手プロムナードか後方デッキでご覧下さい」とありました。


投稿日:2023年10月02日 20:33 No.16447
敦賀港は利用したことありませんが
敦賀港線を見学した時に山の展望台から眺めたことがあります(画像中央左)
セメント工場と火力発電所の更に向こうのはるか彼方
よくあんな所にフェリーターミナル作ろうと思ったなと思いました
まあ駅から徒歩なんてのを考える必要のない場所だからなんということもないのですが
げんかい(管理人) 投稿日:2023年10月02日 23:29 No.16448
第二ななしまさん、こんばんは。
たしかに、プロムナードが右舷側ですね。
東京九州フェリーも右舷対右舷ですが、バーベキューガーデンが右舷側になっています。

とさん、こんばんは。
夜に到着してこの場所に展望台があることに気づきませんでした。面白い景色ですね。
手前のバースに貨物船が入る姿を上から眺めてみたいです。
アクセスは、駅からでもバスで10分程度と、アクセスは便利な方だと感じました。


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