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ドクター・ストレンジ
スコット・デリクソン 投稿日:2022年05月15日 14:25 No.932



ドクター・ストレンジ(原題: Doctor Strange 米国) 2016年 全米年間興行収入ランキング14位

ニューヨークの病院で働く天才外科医の男は、交通事故で両手を怪我して医師としての道を絶たれてしまう。彼は治療法を求めて神秘の力を操る者の弟子となり、修行の果てに魔術師として生まれ変わる。そんな彼の前に、世界を破滅に導く闇の魔術師が現れる……

監督 スコット・デリクソン 代表作 『エミリー・ローズ』『地球が静止する日』『NY心霊捜査官』
脚本 スコット・デリクソン、ジョン・スペイツ、C・ロバート・カージル
音楽 マイケル・ジアッチーノ 代表作 『ミッション:インポッシブル シリーズ』『カールじいさんの空飛ぶ家』『ホテル・エルロワイヤル』
主演 ベネディクト・カンバーバッチ(スティーヴン) 代表作 『ホーキング』『ホビットシリーズ』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
原作 スタン・リー、スティーヴ・ディッコ アメリカン・コミック 『ドクター・ストレンジ』

上映時間 115分


登場人物

スティーヴン・ストレンジ: 外科医。

クリスティーン・パーマー: スティーヴンの元恋人で医師。(レイチェル・マクアダムス) 代表作 『ミーン・ガールズ』『きみに読む物語』

カエシリウス: エンシェントの元弟子。(マッツ・ミケルセン) 代表作 『007/カジノ・ロワイヤル』『偽りなき者』『アナザーラウンド』

エンシェント・ワン: 魔術師。(ティルダ・スウィントン) 代表作 『エドワードII』『少年は残酷な弓を射る』『スノーピアサー』
モルド: エンシェントの弟子。(キウェテル・イジョフォー) 代表作 『キンキーブーツ』『ソルト』『それでも夜は明ける』


【起】
外科医のスティーヴンは同僚のパーマーから助けを求められる。頭蓋骨に銃弾が当たった患者が運び込まれたのだが、脳幹反射も自発呼吸もしていなかった。同僚のニックは脳死と判定したのだが、パーマーはその診断に違和感を覚えていた。スティーヴンは患者を診察し、弾に使われたアンチモンの毒が髄液に接触して、中枢神経系の機能を停止させていることに気づく。スティーヴンはパーマーと共に開頭手術を行い、弾を摘出した。

スティーヴンは神経学会の講演会に出席するため、車を走らせていた。だが、同僚から送られてきた患者のレントゲン画像を見るために目を離した瞬間、事故を起こして崖から転落してしまう。スティーヴンは意識が朦朧とする中、病院に運び込まれた。目を覚ますと、両手に多くの治療用のピンが刺さっていた。パーマーは苦悩に満ちた表情で、複数の靭帯が断裂しており、両手の神経が損傷していることを話した。スティーヴンは自分ならもっと治療ができたのにと苦しそうに呟いた。

スティーヴンの両手は震え、医師として仕事を行うことは不可能だった。満足にカミソリも扱うことができず、リハビリにも身が入らなかった。様々な治療を行い多くの医師に診察をしてもらうが、治すことはできなかった。貯金が底をついても、医師としての仕事を諦めることはできなかった。パーマーがそんなスティーヴンを心配して家を訪ねてくるが、スティーヴンは酷い言葉を浴びせて追い返してしまう。

リハビリ師が“パンクボーン”という男のカルテをスティーヴンに渡した。パンクボーンは頸髄を完全に損傷し、胸の下部や両手にも麻痺が残っていたにも関わらず、バスケットボールをして遊ぶほど回復していた。パンクボーンはかつてスティーヴンの元を訪ねたことがあり、助手に追い返されたことがあった。それほど、頸髄の損傷は激しく、治療は不可能だったのだ。スティーヴンはパンクボーンに両手の現状を見せ、回復した訳を尋ねた。パンクボーンは意識を高めるために導師や聖女に会いに行き、“カマー・タージ”という場所でとある師に出会ったことを話した。

【承】
ネパール・カトマンズ。スティーヴンは道行く人に、“カマー・タージ”の場所を尋ねて歩いた。中々見つからなかったが、路地裏で強盗に襲われているところを、“カマー・タージ”の場所を知っている男(モルド)に助けられる。スティーヴンがモルドについて行くと、寂れたごく普通の家に連れて行かれる。スティーヴンはその建物を見て、もっとそれっぽい場所だと思ったと皮肉った。モルドはスティーヴンの傍若無人な態度を見て、自分も同じような礼をわきまえない男だったが、ここでは常識は通用しないと忠告した。

スティーヴンは師である“エンシェント・ワン”に相対した。エンシェントは女性で、スティーヴンを一目見ただけで7回手術したことを言い当てた。スティーヴンが驚いていると、エンシェントは魂が治療方法を知っているのだと話した。スティーヴンは魂の存在を信じられずインチキだと思うが、エンシェントによって魂と体を分離する“アストラル体”を体験させられる。

スティーヴンはエンシェントに弟子にして欲しいと頼むが、断られ追い出されてしまう。モルドはスティーヴンが扉の前に5時間もいることを知り、エンシェントに弟子にしてはどうかと進言した。しかし、エンシェントはスティーヴンが闇に落ちることを恐れていた。かつての弟子であるカエシリウスも、スティーヴンのように頑固で傲慢で野心のある男だったが、暗黒の力に心を奪われ“とある本のページ”を破って出て行ってしまっていた。だからこそモルドは、スティーヴンの力が必要なのではないかと師を仰いだ。もし、カエシリウスが“とある本のページ”を読み解いてしまえば、待っているのは破滅だった。

モルドはスティーヴンを部屋に案内し、瞑想しているように伝えた。スティーヴンは1人になると、強盗から守った腕時計を眺めて棚の上に置いた。その腕時計は、昔恋人だったパーマーから贈られたものだった。

【転】
スティーヴンは医術を習得するのと同じように、研究と実践を重ねて魔術を勉強した。書庫の管理をしているウォンは、スティーヴンが多くの書物を既に読んでいることを知り、マスター専用の部屋へと案内した。スティーヴンはそこで、エンシェントの蔵書の1つである「カリオストロの書」に興味を引かれる。それは、時間研究の本で、ある儀式のページを闇の魔術集団のカエシリウスに盗まれていた。

スティーヴンは他の訓練生と共に魔術の練習を行うが、なかなか上達しなかった。麻痺している両手のせいにするが、手のない者でも魔術を使うことは可能だった。エンシェントはそんなスティーヴンを、たった1人でエベレストに残した。エンシェントとモルドがやきもきしながら待っていると、スティーヴンは移転魔法を使って脱出してきた。

スティーヴンはウォンがいないときに書庫に入り、「カリオストロの書」に書かれた魔術を使ってみた。すると、リンゴが腐ったり元に戻ったり、自在に時間を操ることができた。スティーヴンはその力を使い、破かれたページを元に戻した。そこには、“ドルマムゥ”“暗黒次元”“永遠の命”と書かれていた。スティーヴンは本に書かれた通りに力を使おうとした。だが、それに気づいたモルドとウォンに止められる。時間を操れば分岐が生じ、異次元の扉が開いてタイムループが起きる可能性があるのだ。モルド達は難解な呪文を読み解いたスティーヴンに魔術師としての素質を見出すが、スティーヴンは自分の手も満足に治せない力に苦悩していた。

モルド達魔術師は3つの“サンクタム”と呼ばれる地球に張られた結界を、異次元の脅威から守っていた。異次元の脅威とは“ドルマムゥ”と呼ばれる暗黒次元の主で、時間を超越した存在だった。ドルマムゥは無限の力を持ち、すべての宇宙を暗黒次元に取り込もうとしていた。最大の標的は地球で、破られたページはドルマムゥと繋がり、暗黒の力を得る儀式だった。

ロンドンのサンクタムに繋がっている扉から、カエシリウスの攻撃から逃げてきた男が飛び込んできた。スティーヴンはその戦いに巻き込まれ、ニューヨークのサンクタムに行ってしまう。そこで、カエシリウスが男を殺しているのを目撃し、止めようとして声を上げた。スティーヴンはカエシリウスと仲間達に攻撃され、戦うことになった。異次元の扉やその場にあった空飛ぶマントなどの道具を使いながら、カエシリウスを捕らえることに成功する。

スティーヴンはカエシリウスの手下に襲われ、刺されてしまう。しかも、魔法を使うためのスリング・リングが、いつの間にか奪われていた。スティーヴンはマントを使って手下の足止めをしている間に、手下から落ちたスリング・リングを使って病院に転移した。そして、パーマーに刺された傷を手術するよう頼んだ。スティーヴンはアストラル体の姿になると、パーマーに治療の指示を出した。パーマーはスティーヴンの魂の姿を見て驚くが、助けるために必死に気持ちを落ち着かせて治療にあたった。

【結】
カエシリウスの手下もアストラル体の姿になって追いかけてきた。スティーヴンはカエシリウスの手下と戦った。パーマーがスティーヴンの体に行った電気ショックの力を借りて倒した。目を覚ましたスティーヴンは、今までの行いをパーマーに謝罪した。そして、エンシェントのことを話した。パーマーはスティーヴンの話しを信じなかったが、スティーヴンはパーマーの目の前で転移魔法を使い、カエシリウスがいる場所へと戻った。しかし、カエシリウスは既にいなくなっていた。スティーヴンはエンシェントとモルドに、カエシリウスとの戦いを話した。エンシェントはスティーヴンにサンクタムを守るよう命じた。しかし、スティーヴンは医師として人を殺すことを嫌がった。

スティーヴンの心が決まらない内に、再びカエシリウスが仲間と共に襲ってきた。スティーヴンは現実世界に影響の出ないミラー次元の空間を生み出すと、カエシリウスのスリング・リングを奪った。モルドと共にその場を逃げ出すが、暗黒次元の力によってカエシリウスの力は増大しており、リングなしでも魔術を操ることができた。そこに、エンシェントが現れ、モルド達を助けた。しかし、モルドはエンシェントの額に刻まれた傷を見て、エンシェントも暗黒次元から力を得ていることに気づき、ショックを受ける。

エンシェントはカエシリウスの手下に敗れ、ビルから落ちてしまう。スティーヴンはエンシェントをパーマーのいる病院に運んだ。しかし、エンシェントは心停止を起こし、脳波を確認できない事態になる。スティーヴンはアストラル体の姿になると、同じくアストラル体の姿になっていたエンシェントを追いかけた。エンシェントは幾度も闇の力を食い止める戦いに疲弊していた。そんな時、善の心を持つスティーヴンと出会ったのだ。スティーヴンだけでは強さに欠け、モルドだけでは柔軟性に欠けていた。エンシェントはドルマムゥを倒すには、2人の力を合わせる必要があると教えた。そして、スティーヴンの手を握り締め、逝ってしまった。

スティーヴンはパーマーと話し、外科医としてではなく魔術師として多くの人達を守る決意をする。モルドの元に向かうが、暗黒次元の力を使っていたエンシェントに失望していた。スティーヴンはモルドを説得し、共に香港のサンクタムを守りに行った。しかし、そこは既に襲われた後だった。スティーヴンは禁術である時間を戻す魔術を使った。ビデオを巻き戻しているかのように倒壊した建物が戻る中、倒れていたウォンを発見する。

カエシリウスに襲われ、時間を戻す魔術が壊されてしまう。スティーヴンは自分に永遠に時間を繰り返す魔術を掛けると、ドルマムゥに取引を持ち掛けた。ドルマムゥに何度殺されても、再び現れるようにしたのだ。ドルマムゥはスティーヴンを殺す時間から抜け出せないことに苛立ち、取引を受け入れた。それは、カエシリウス達を排除し、地球から手を引くというものだった。

カエシリウスの体は朽ちながら暗黒次元に飲み込まれた。スティーヴンとウォンは勝利を喜ぶが、モルドは苦悩に満ちた顔をしていた。自然の摂理を曲げた報いが自分達に必ず訪れると忠告し、スティーヴン達と袂を別った。

The End_MIHOシネマ


みんなの評価 3.7/5.0

最高 (^0^)

精神世界に理解がある人には楽しめます。意識が現実を変える。私は日々そんな不思議を味わっています。自分が考えたことが現実になったらどうしますか?それが頻繁に続いたら……。偶然で終わらせますか?映像も素晴らしいですし、内容も自分にリンクするものがあり、私は高評価です。

最低 ( ` 3´)

どうしてアメコミ映画って、どれもこれも嘘くさくて軽薄なものばかりなんでしょうね。
リアリティのある、真に迫る、ヒーローの熱い戦いと思いが見たくて探していますが、全く見つからないんです。




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