【春】
ミアは相変わらずオーディションを受け続けている。ある日パーティに参加した彼女は、バンドでa-haの『テイク・オン・ミー』を演奏するセブを見つけ、フロック・オブ・シーガルズの "I Ran (So Far Away)"をリクエストするが、本物のアーティストと自負するセブはこの選曲に憤慨する。ミアは纏わり付く脚本家を振り切ろうと、セブと一緒にパーティ会場を離れるが、近くには自分と同じプリウスが大量に駐車されていて自分の車を見つけられない。ミアの車を探して坂にさしかかったふたりは、夕焼けの美しさを前に、恋が始まりそうなふたりならどんなにロマンチックか語り合う。
数日後、セブは撮影所に忍び込み、仕事上がりのミアとふたりで中をうろつきながら、互いの身の上や夢を語り合う。その中でミアは「ジャズが嫌いだ」と話し、セブは本物のジャズを教えるとクラブへ連れて行く 。ふたりはミアの後学のため『理由なき反抗』のリバイバル上映を観に行く約束をして分かれ、その後セブは埠頭でひとり "City of Stars" を歌う。
【夏】
ふたりはデートを重ね、同棲するアパートで互いに夢を追いながら "City of Stars" をデュエットする。関係は良好だったが、セブは店の資金がなく、ミアは女優としてのチャンスをつかめずにいた。セブの助言を受けてミアは一人芝居の脚本を書き始める。また、ミアはセブの店のロゴを「Seb's」にしようと語るが、チャーリー・パーカーを敬愛するセブは「Chicken On A Stick」がいいと譲らない。同時期、セブはジャズバーで旧友キースと再会してバンド加入の誘いを受ける。しかし、二人の音楽には方針の不和があった。キースのバンドはジャズにロックやダンスミュージックなどを融合させた斬新な音楽だったため、古き良きジャズを好むセブは違和感を抱く。キースは「ジャズを守りたいのなら、まずは聞いてもらわなくてはいけない。セブが敬愛するチャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィスはジャズに革命を起こし、過去を変えた人達ではないのか。それなのにセブは過去に囚われすぎている」と語る。キースの考えを否定できず、店の資金のためもあり、バンドへ加入する。ライブを訪れたミアは、バンドの曲 "Start a Fire"がセブの求める音楽ではないと気付くが、バンドは大成功し、ふたりの生活はすれ違うようになる。