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レベッカ(1940)
アルフレッド・ヒッチコック 投稿日:2023年11月19日 15:20 No.1138



レベッカ(原題: Rebecca 米国) 1940年 全米年間興行収入ランキング ―――

妻のレベッカを失くした富豪のマキシムは、モンテカルロで出会った娘と再婚。イギリスのマンダレーにある屋敷に連れ帰るが、家政婦のダンヴァース夫人は亡きレベッカを崇拝していた。やがて新妻は、屋敷を覆うレベッカの影に追い詰められてゆく……。

監督 アルフレッド・ヒッチコック 代表作 『バルカン超特急』『裏窓』『サイコ』
脚本 ロバート・E・シャーウッド、ジョーン・ハリソン
音楽 フランツ・ワックスマン 代表作 『フランケンシュタインの花嫁』『サンセット大通り』『陽のあたる場所』
主演 ジョーン・フォンテイン(わたし) 代表作 『断崖』『忘れじの面影』
原作 ダフネ・デュ・モーリア 『レベッカ』

上映時間 130分


登場人物

わたし: 金持ちのホッパー夫人の付き人。

マキシム・ド・ウィンター: 英国のマンダレーを治める地方領主。(ローレンス・オリヴィエ) 代表作 『ヘンリィ五世』『マラソンマン』
レベッカ・ド・ウィンター: マキシムの前妻。海難事故で死亡。

ダンヴァース夫人: ウィンター家の家政婦長。(ジュディス・アンダーソン) 代表作 『そして誰もいなくなった(1945)』『赤い家』

ジャック・ファヴェル: レベッカの従兄で愛人。(ジョージ・サンダース) 代表作 『イタリア旅行』

イーディス・ヴァン・ホッパー:  米国の資産家。(フローレンス・ベイツ) 代表作 『キスメット(1944)』『ジェニーの肖像』

ジュリアン大佐: 警察管区長。(C・オーブリー・スミス ) 代表作 『類猿人ターザン(1932)』『キュリー夫人』


【起】
庶民の"私"は、金持ちのホッパー夫人の付き人として南仏モンテカルロに滞在していた。そこで出会ったのが、同じホテルに滞在する英国貴族のマキシム・ド・ウィンターだ。一年前に妻を亡くしたマキシムはまだ若い美丈夫で、図々しいホッパー夫人は彼と近づきたがる。しかし、彼の興味をそそったのは口やかましい中年のホッパー夫人ではなく、若く控えめな"私"だった。二人の仲は次第に縮まり、ホッパー夫人が風邪で寝込んでいる間にドライブへ出かける程になる。

マキシムが"私"に惹かれている事をはっきり伝えた頃、ホッパー夫人に帰国の急用が出来た。娘の婚約だ。マキシムに別れを告げる間もなく、ホテルを発たなければならなくなった"私"。思わずホッパー夫人に嘘をつき、マキシムの部屋まで押しかける。

別れを前に、マキシムは決断した。"私"にプロポーズし、共にマンダレーの屋敷へ帰ろうと誘う。あまりに階級の違う相手に、"私"は躊躇する。しかし、マキシムの魅力と自らへの想いに動かされ、"私"はド・ウィンター夫人としてマンダレーに君臨する決意を固めた。

マンダレーで待っていたのは、広大な敷地に豪勢な城、そして大勢の使用人達だった。戸惑う"私"。執事は親切に彼女をサポートするが、家政婦長のダンヴァース夫人は明らかに新しい女主人を嫌っていた。冷たい態度で彼女をバカにし、何かにつけて前妻のレベッカと比較する。"私"の部屋は古い客室を改装したもので、一番眺めの良い西側の部屋は、未だにレベッカが使っていた頃のまま保たれていた。

【承】
突然の貴族暮らしで所在無げな"私"にも、対等に話せそうな相手が出来た。マンダレーの財産管理をしている、フランクだ。独身の中年男だが感じが良く、マキシムにとっても良き友だった。彼らは仕事のため連れ立って出かける事が多く、"私"は一人屋敷に残されることが多かった。あちこちにレベッカのイニシャルが残る屋敷で、居心地の悪い日々を過ごす"私"。

他にも、知り合う者達がいた。マキシムの姉夫妻が、新妻を見にやって来たのだ。南仏で見初められた新妻は軽い女だろうと思われていたが、初々しく清楚な"私"の様子に、姉も親身に話しかけてやる。"私"を褒め、励まし、弟や屋敷の人々についての情報を教えてくれる。しかし、レベッカや彼女を崇拝しているダンヴァース夫人についての話を聞き、"私"は余計に不安を覚えてしまうのだった。

"私"にとっての幸いは、マキシムとの仲が順調な事だ。それなのに、海辺を二人で散歩中、"私"は夫を怒らせてしまう。逃げた犬を追い、マキシムが止めるのも聞かずに海岸に立つ小屋へ行った事が原因だった。その小屋は何年も使われてないようだったが、レベッカの私物が散らかっている。さらに、少し様子のおかしい男が住み着いていた。彼は、奥様は海に消えて戻ってこない、と繰り返していた。後日フランクに確認すると、男の名はベン、そしてその小屋は、レベッカが転覆事故を起こしたボートの置き場だった。

"私"は、夫がまだレベッカを深く愛していると感じていた。美しいレベッカに対抗する為、美容やファッションを気にし始める"私"。しかし、"私"の変化はマキシムを困らせるだけだった。彼は、無垢で飾らない"私"を愛していたのだ。マキシムは、着飾るよりも女主人としての威厳を身につけるよう窘めた。

【転】
ある日、マキシムの留守中に、こっそりとダンヴァース夫人を訪ねて来る男がいた。レベッカの従兄だというこの独身男は、ファヴエルと名乗る。気安く"私"に接するが、ダンヴァース夫人はファヴエルを早く追い出したがっているし、自分の訪問をマキシムへ伝えるなという。窓から去っていくファヴエルをあっけにとられて見送り、ダンヴァース夫人を問いただそうと"私"が振り返ると、既に家政婦長の姿は無かった。

"私"は、狐につままれたような気分でレベッカの部屋へ向かう。ファヴエルと出くわす前に、この部屋の窓が開いているのを見かけたのだ。明るくゴージャスな部屋に驚き、中を見て回る"私"。いつの間にか、後ろにダンヴァース夫人が立っている。怒られるかと思えば、彼女は"私"に部屋のしつらえを一つ一つ見せて回った。どれも、前の奥様との想い出がたっぷりだ。豪華な毛皮や繊細なレースの肌着の感触を、うっとりと指先で楽しむダンヴァース夫人。この家政婦長は、レベッカの魂はまだ屋敷に留まっていると信じていた。"私"は、ダンヴァース夫人の不気味な迫力に恐れをなして、部屋から逃げ出した。

"私"は、女主人として認められたいと切望していた。ダンヴァース夫人に、居間にあるレベッカの私物を処分するよう命じ、屋敷でマンダレー恒例行事の仮面舞踏会を開くという。自分ひとりの力で成功させようとする若妻にマキシムも根負けし、"私"は早速自分の仮装衣装のスケッチに取り掛かるのだった。張り切る"私"に、意外にもダンヴァース夫人が助言をする。祖先の肖像画から衣装を選んだらどうか。中でも、キャロライン嬢の肖像画は旦那様のお気に入りだ。"私"は一目で気に入り、採用した。当日までマキシムには秘密にして、驚かせよう。

舞踏会当日、会場のセッティングは順調に進んでいた。徐々に客も集まり、"私"は満を持して衣装を夫に披露する。しかし、その衣装は、一年前にレベッカが身に纏った物と同じ衣装だった。言葉を失うマキシムや姉達。マキシムは怒って妻を怒鳴り付け、"私"は部屋へこもって泣く羽目になってしまう。彼女を陥れたダンヴァース夫人は、同じ衣装を着てもレベッカには敵わない、と追い打ちをかけた。さらに、傷ついた"私"を窓から飛び降りさせようとけしかけるが、突然の難破事故の知らせで我に返る"私"。

港は、転覆した船を救う人や野次馬で大騒ぎだった。さらに、その船の下から朽ちたボートが見つかり、そこに女性の死体があったというのだ。発見された死体は、レベッカその人だった。

【結】
ボート小屋で、"私"は夫からレベッカの死の真相を聞く。美しく誰からも称賛されるレベッカは、実は優しさも愛情も持ち合わせていない利己的な人間だった。家柄を重んじ離婚が出来ないマキシムを利用し、完璧な妻を演じる裏で好き勝手に男達と遊びまわっていたのだ。フランクも誘惑された一人で、従兄のファヴエルとの間には子まで身ごもったという。ド・ウィンター家の跡取りとして産み育てる気のレベッカにマキシムは手をあげるが、その直後、転倒した彼女は頭を打ち死んでしまう。死体をボートと共に沈めた後、全く見も知らない女の死体が妻として見つかり、マキシム自身も検死でレベッカだと認めてしまったのだ。

マキシムがレベッカを愛していたのではないと知り、"私"は生涯夫の側で彼を愛すと心に決める。妻やフランクにも支えられ、マキシムもこの騒ぎを乗り切ろうと決意した。幸い、州警察のジュリアン大佐はマキシムに好意的な男だ。一年前の検死では、気が動転していて間違えてしまったという言い訳を信用してくれた。レベッカの死の真相は、事故か自殺だろう。

しかし、体裁上行われた取り調べで、マキシムに不利な証言が出てしまった。見つかったボートを調べた船大工が、底に人工的な穴が開いていた事や水抜き栓が閉められていた事に気づいたのだ。これにつけこんだのが、ファヴエルだった。彼は、レベッカが死んだとされる日に書いた手紙を持っていた。自殺する人間が書いたものには思えない。彼の狙いは、金だった。ファヴエルはマキシムを脅し、仲裁に入ったジュリアン大佐とフランクと共に、レベッカが隠れて通っていたロンドンの医者を訪ねる事となる。

ロンドンの病院に残されたカルテの名は、ダンヴァースとなっていた。これは全て、自分の子を妊娠したからだとファヴエルは信じていた。しかし、医師にはレベッカが自殺をする動機があったと断言する。レベッカは、妊娠などしていなかったのだ。彼女の本当の通院理由は、ガンだった。さらに、ガンと告知を受けた日、レベッカは気になる事を言っていたらしい。自分は余命いっぱい生きない、もっと早く死ぬだろうと。彼女は、自らの病を知り、夫の手で自分を殺させようとしていたのだ。

ジュリアン大佐は、レベッカの死を自殺と判断した。そして、ファヴエルには脅迫が罪になると強く警告する。晴れて殺人容疑から解放されたマキシムは急いでマンダレーに戻るが、屋敷に近づくと、深夜にもかかわらず空が妙に明るい事に気が付いた。屋敷が、猛烈な炎を巻き上げ、燃えていた。

レベッカの死の真相をファヴエルから電話で聞いたダンヴァース夫人が、屋敷に火をつけたのだ。レベッカは、ダンヴァース夫人にもガンの事を知らせていなかった。夫人は、レベッカと過ごしたマンダレーの屋敷で、マキシムと"私"のハッピーエンドを見るのが許せなかった。何とか屋敷から逃げ出した"私"は夫と再会し、燃え盛る屋敷を見つめる。天井の崩れ落ちるレベッカの部屋では、恍惚としたダンヴァース夫人が崩れ落ちる屋敷にのみ込まれていくのだった。

The End_MIHOシネマ

第13回アカデミー賞 作品賞、撮影賞 (白黒部門) 受賞。


みんなの評価 3.8/5.0

最高 (^0^)

ヒッチコック映画で一番好きな映画。
何度観ても新しい発見がある。
おもしろい。

最低 ( ` 3´)

本作は「風と共に去りぬ」のプロデューサー、デビッド・O・セルズニックと共同制作したアメリカ進出初作品ということで、かなり期待大で鑑賞したのですが…

うーーーん、、、なんともいえない、、、面白くない…







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