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9/10 三次元物理探査船『たんさ』博多港入港
でんすけ 投稿日:2023年09月14日 22:20 No.16400
 みなさんこんばんは。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、現エネルギー・金属鉱物資源機構)が保有し、オーシャン・ジオフロンティアが実運用を担当しているする資源探査船『たんさ』が博多港へ入港してきました。
 本船はストリーマ・ケーブルを使った物理探査に特化した船体の形をしており、あらゆる環境で効率的な調査を行うことができる我が国の国内石油・天然ガス基礎調査事業を担う調査船です。


でんすけ 投稿日:2023年09月14日 22:43 No.16401
 本船は2009年にノルウェーのSTXヨーロッパ造船ラングステン造船所にて建造されたPetroleum Geo-Services所有の三次元物理探査船『Ramform Sterling』をJOGMECが購入して令和元年(2019 年)4 月ごろから運用開始したもので、それまでの『資源』(Ramform Victory)を代替して探査任務に投入されているそうです。
 特徴的な三角形の船体は多数のストリーマケーブルを同時に展開させることを主目的として採用されています。
 海底下の探査方法は、船尾に設置されたエアガンと呼ばれる装置から海底に向けて音波を発し、海底面や地層の境界に当たって反射した音波を、船尾から引っ張るケーブル(ストリーマ・ケーブル)に搭載された複数のセンサー(デュアルセンサー)で受振し、地下のデータを取得します。取得したデータを、大型計算機システムで処理して、海底下の構造を立体的に可視化したイメージ図を生成します。このイメージ図を使用して石油・天然ガスの存在の有望性を評価するために利用されます。
 精密な探査作業のために電気推進システムが採用されていて、振動源となる発電機はセンサー類から最も離れた船首部に配置されその上部に排気管が突き出すという特異な船容をしています。


でんすけ 投稿日:2023年09月14日 23:09 No.16402
 このあと箱崎埠頭13岸に着岸しました。寄港の目的は補給と休養かと推定されますが実際のところは不明です。

三次元物理探査船『たんさ』  船種:三次元物理探査船、クラス:Ramform S-class
全長:102.2 m、垂線間長:95.39 m、型幅:40.0 m、型深さ:8.5 m、喫水:7.4 m、総トン数:13,782トン
機関方式 電気推進
主機関:ロールス・ロイスBergen B32:40 直列9気筒ディーゼルエンジン4,145 kW×4基 + ロールス・ロイスBergen B32:40 直列6気筒ディーゼルエンジン2,765 kW×2基、主機用ABB製発電機×6基+バルチラ製ディーゼル発電機×2基 (合計発電能力:22.16MW)、非常用発電機:三菱重工業DPMG437-S6B3A×1基
推進器:コルトノズル付き可変ピッチプロペラ×2軸 (合計出力13.0 MW /17,400 hp)、格納式アジマススラスタ×1基(電動 1.8MW)、最大速力:18.0ノット
搭載人員:70名
探査能力:ストリーマリール26基を搭載し、そのうち22本のストリーマを同時に展開・曳航することが可能。ストリーマの展張範囲は幅1500m×長さ8000mとなる。


げんかい(管理人) 投稿日:2023年09月23日 19:18 No.16406
こんばんは。
この大きな三角形をしたような作りの探査船、一度近くで見てみたいと思っています。
あまりに特殊な形なので着岸した時の向きはどうするのかも気になっています。
船首にエンジンと排気管があるのはそういう理由だったんですね。船尾にかけて幅が広くなっていますので、側面に排気するわけにもいかないでしょうし、こうなってしまうのですね。


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