順位戦の予想をやってみました。 ●A級 ◎渡辺 〇広瀬 進行中の名人戦の結果にかかわりなく本命は渡辺。渡辺より前の中学生棋士は全員名人位を獲得しています。 谷川の最年少記録を破れるかどうかは微妙ですが、10年以内にはもう一人の中学生棋士である藤井が名人位を 獲得している可能性は結構高そうだし、その前に渡辺には名人位を獲得してほしいという気持ちを込めて一票。 対抗も、名人戦の結果に関係なく広瀬としておきます。羽生については、何とかタイトル獲得通算100期を 名人復位で飾ってほしいという気持ちはありますが、今回は思い切ってノーマークとしました。 ●B1級 ◎斎藤 ○菅井 ●深浦 本命はこのクラス唯一のタイトル保持者である斎藤。前期は最終節で渡辺に敗れて昇級を逃したものの今期は 順位もよくチャンスと見ます。対抗は菅井。前期は中盤まで大きく崩れたものの、終盤何とか立て直して 残留を果たしました。捲土重来を期す今期に期待します。3番手の深浦は順位の良さを重視しました。 あと注目は永瀬。実は最後まで深浦と迷ったのですがさすがに今期は順位が悪いので外しました。 しかしタイトル獲得も目前だし、実力的には一期で抜けたとしてもおかしくありません。 ●B2級 ◎横山 〇中村太 ●大石 正直このクラスの予想が一番迷いました。横山は地味ながら安定しており、今期は順位もよく、対戦相手にも やや恵まれた気がします。対戦の多いベテラン陣に足をすくわれなければ案外すっと抜けてもおかしく ありません。このクラス唯一の20代である第8節の対近藤戦が大きなカギとなりそうです。 対抗は中村。前期はタイトルを失い、昇級も逃すなど厳しい1年となりましたが、今回はそれをばねに リベンジを果たすと見ます。3番手の大石は橋本と迷いましたが、大石の安定感を上に見ました。 また順位が悪すぎて今期は名前を挙げることはできませんでしたが、注目はこのクラス唯一の20代の近藤です。 ●C1級 ◎藤井 ○佐々木 ●増田 これまで2年連続してあえて本命視を避けてきた藤井ですが、今期はさすが本命に挙げます。6・7節が強敵ですが、この順位なら1敗でも昇級できるだろうし、かなり堅い大本命だと思います。対抗の佐々木は前期本命としましたが序盤から崩れました。今期も初戦が強敵ですが、そこを乗り切れば勢いに乗りそうです。3番手増田は順位上位の船江と迷いましたが、対戦相手に藤井がいないことと(笑)、師匠の期待に応えてさっさと上のクラスに 抜けてほしいという期待を込めて一票。その師匠に関しては、降級点さえ取らなければいいです(苦笑)。 ●C2級 ◎佐々木大 〇高見 ●大橋 ▲三枚堂 本命の佐々木大は、前期昇級こそ逃しましたが、あの藤井を凌いで勝数第1位を獲得し、勝率も第4位と実力を 見せつけました。今期は順位もよく、スタートの第1節・2節を乗り切れば一気に走りそうです。対抗の高見は 虎の子のタイトルを失陥してしまうかもしれませんが、このクラスでは実力は明らかに上位でしょうし、 相手にもやや恵まれ気がします。3番手の大橋は前期本命としましたが、序盤に大きく崩れ、その後追い上げた ものの届きませんでした。今期はそのリベンジを果たすと見ます。正直、名前を挙げた3人の差は順位のみです。 4番手に挙げた三枚堂は黒沢と迷いましたがやはり順位差が大きいと見ました。 まあ、今期のC2級については個人的には昇級争いより桐山の去就が最注目です。客観的に見て、今期で引退に 追い込まれてしまう可能性は高そうですが、あと7勝と迫っている通算1000勝に何とか届いてほしいですね。 |
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今日からA級順位戦が開幕するようですね。 挑戦は(あえて)羽生と予想します。 普通なら渡辺か広瀬なのでしょうが、混戦になりそうなのでワンチャンあるのではないかと。 対戦表を見たら、B1以上に50代の棋士は谷川九段しかいませんでした。 ベテランが少なくなったなと思いながら、過去の対戦表を見たら、 15年くらい前から50代の棋士はほとんどいませんでした。 60になってもA級で指してた加藤九段は、やはり偉大なんですねえ。 |
●A級 本命にあげた渡辺3冠が挑戦し、予想は的中。それにしてもあのメンバー相手に全勝とは 恐れ入りました。 2番手の広瀬9段と佐藤(康)9段が5勝4敗なので、まさしくぶっちぎりの独走です。 その渡辺3冠相手に今年度6勝4敗(3月3日現在)と勝ち越している豊島名人(竜王)との、 名実ともに棋界トップ2による頂上決戦はかなり楽しみですが、やっぱりアマチュアには 至極難解ながら、お互い得意の角換わりシリーズになるのでしょうか。 降級は2勝7敗の久保9段と、4勝5敗の6人の中で順位最下位の木村王位。A級ではまれに あるとはいえ、 タイトル保持者が4勝で落ちるのだから厳しいですね。今期のA級は7人が負け越すという 結果でしたが、もし仮に久保9段が第1節・2節で佐藤(康)・広瀬両9段に勝っていたとしたら、 渡辺3冠以外が全員4勝5敗という奇跡的な星取表になっていました。そう考えるとちょっと 惜しい(笑)。 ●C1級 本命・対抗で的中。本命にあげた藤井7段の昇級は、あまりに当然すぎてコメントのしようがありません。 来期のB2級でも有力な昇級候補でしょう。対抗にあげた佐々木(勇)7段は、同じく1敗で並んだ及川6段・ 石井5段の追撃を順位差で振り切って2位昇級。3番手にあげた増田6段は星が伸びず6勝4敗。このまま 藤井7段に離されてしまうようでは厳しいので来期に期待したいです。 そしてその師匠の森下9段は最終節に勝利し、かつ増田5段の援護射撃を受けたものの、高橋9段が 青嶋5段に勝って4勝目をあげたため、あえなく降級点がつきました。それにしてもまさかこんなに 早くC1級で降級点を取ってしまうとはorz… やっぱり予想で私が「降級点さえ取らなければいい」などと余計なことを言ったのが敗因でしょうか(苦笑)。 ●C2級 対抗にあげた高見7段の1位抜けは、流石にタイトル獲得経験者の貫禄といったところでしょうか。 ただ、今季の通算成績は19勝18敗(3月5日現在)なので、効率よく順位戦に勝ち星を集めた 昇級だったともいえます。4番手にあげた三枚堂7段が2位抜け。最後の1枠は、全くノーマークだった 古森4段が最終節で逆転昇級を勝ち取りました。本命にあげた佐々木(大)7段は3・4節での連敗が 致命傷となって一歩及ばず。今年度は最多対局が確定し、最多勝争いも現時点で藤井7段とトップを争う 大活躍なのですが、順位戦は厳しい結果となりました。3番手にあげた大橋6段は高見7段とは対照的に、 今年度も勝率7割超の(36勝14敗・3月5日現在)成績を上げながら、またもや昇級を逃しました。 このクラスでは実力上位なのは明らかですが、これも順位戦のあやでしょうか。 そして降級点3の桐山9段と島本5段が降級となりました。桐山9段にとっては竜王戦5組の昇級者決定戦 (対安用寺6段)が、来年度の現役続行への、そして通算1000勝への望みをつなぐ最後の大一番と なりそうです(毎年2月に行われるNHK杯の予選の結果はわかりませんが)。 |
●B1級 本命・対抗が逆になりましたが、予想は的中しました。対抗に挙げた菅井7段は、第8節でトップに立つと、 2節を残して(最終節は抜け番)早くも昇級を確定させました。本命に挙げた斎藤7段は師匠の畠山8段と 菅井7段には敗れたものの、ほかを手堅くまとめ、順位差もいかしてこちらも最終節を前に2位昇級を 果たしました。3番手にあげた深浦9段は星が伸びず6勝5敗。そして永瀬2冠はスタートダッシュに 失敗したのが響いて後半追い上げるも届きませんでした。そして降級は谷川9段と畠山8段。谷川9段は とりあえずB2級でも指すと宣言していますが、去就が注目ですね。 ●B2級 B1級とは対照的にこちらの予想はグダグダな結果でした。1位抜けした丸山9段は全くのノーマークで、 頭を下げるしかありません。最終節で逆転昇級した近藤6段は、予想の段階で注目はしていたのですが、 さすがに順位が悪すぎたので名前を挙げられませんでした。本命に挙げた横山7段は、第9節の近藤6段との 直接対局を制した時点で15/16の確率でほぼ昇級を手中に収めていたのですが、そこからの連敗で昇級を 逃したのだから順位戦は厳しい。対抗にあげた中村(太)7段は、序盤から大きく崩れて4勝6敗に終わり、 一時は降級点のピンチでした。そして3番手にあげた大石7段も、中盤までは快調だったのですが、 第8節からのまさかの4連敗で轟沈してしまいました。 全体としては、B2級以外は予想で名前を挙げた棋士がかなり昇級を果たしてしており、自分でも驚くほど 当たりました。比較的堅い予想をしたことが功を奏したのかもしれません。 |