師匠失格 - 復活＝子羊村

師匠失格

貧農ヨナ助投稿日：2024年03月13日 10:05 No.1387

私と彼はゴミ拾いの師弟関係ではないけれど、教えたのは事実。
『毎日ウォーキングしている？　ただ歩くだけならバカでも出来る　レジ袋を片手に持って道端のゴミを拾いながら歩きなさい』⏪こう言ったのは１０年前の宴会の席。『彼』というのは定年退職した校長先生で、私より若い。
　さすが校長にまでなった人物、直ぐに実行に移し、その姿を近所のチカ子さんや他の人にも目撃され(私も見た)、《立派な人》だと噂になる。
　私は心の片隅で“危険”を意識していたが、あえて忠告はしなかった。『神の召し使いが奴隷のように働くのは当然のこと　人に誉められ感謝されるのを拒絶せにゃならん　うっかり自惚れると悪魔に足を掬われるぞ』、と。
　
チカ子さんの旦那が言った。
『ヨナさんの善行は皆さん御存じです　私は村長に報告し　感謝状を出して貰う予定です』　もちろん私は断った。
『オレは村の環境美化に貢献しているつもりはないし　善人に思われたいワケでもない　キリスト様の召し使い信仰からなのじゃ　そうでなけりゃ誰がこんなバカみたいなコトするもんか！』
　
　元校長は神に栄光を帰さず、自分の手柄にしてしまった。そのために脳梗塞で倒れ、現在入院中(再起不能みたい)。

　奴隷的召し使いなら泥に手や足をを突っ込むのは当たり前のこと、誉められたり感謝されてはならんとでごわす。
　
　神さまからのご褒美がパーにならんように気をつけまひょうね。

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