ゴム動力模型飛行機掲示板


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ゴム動力飛行機の動力旋回
滝 敏美 投稿日:2022年11月08日 11:01 No.125
ゴム動力飛行機の運動解析を続けています.
プロペラが空気流に対して傾いている場合に作用する力とモーメント(パワー効果)の影響が出てくることがわかりました.
プロペラ軸にダウンスラスト角がついている場合の図を示します.ラダー中立,エルロン中立,サイドスラスト角はゼロとします.
主翼の取付角が大きく,ダウンスラスト角がある程度大きい場合には空気流はプロペラ回転面に対して上から当たります.このとき,機体にはプロペラ推力とゴムのトルクの他に,プロペラが空気流に対して傾いていることによる力とモーメントが作用します.
ゴムのトルクは機体を左翼下げの方向に傾けるため,上反角効果と垂直尾翼の働きにより機体を左に向けようとします.
逆に,プロペラの傾きによるモーメントは機体を右に向けようとします.どちらの作用が大きいかにより機体の旋回方向が決まると考えられます.ダウンスラストの大きさ,プロペラの直径,ゴムのトルク等が影響すると考えられるので,どちらに旋回するかは簡単には言えないように思います.
これまでの解析によると,一概には言えませんが,サイドスラストが無く,パワーストールを起こさない条件では,高翼機は右旋回,低翼機は左旋回の傾向にあるようです.(解析ではプロペラの旋回流が尾翼に当たる影響は考慮していません.)
スラストラインの上下角度は機体重心の高さとプロペラ軸位置の高さの位置関係で決まる(スラストラインがほぼ重心位置を通る)と思われますので,低翼機のダウンスラストは小さいか,アップスラストになります.

この解析結果は実際に合っているでしょうか.
飛行試験を行って確かめようとしているのですが,まだ結論は得ていません.
ラダー中立,サイドスラストをつけない状態で,左旋回もあるのでしょうか.
低翼機は右旋回上昇で調整すると米国の資料(Don Deloach)に載っていましたが,このパワー効果の影響でしょうか.


滝 敏美 投稿日:2022年11月08日 12:58 No.126
誤記訂正です.

「低翼機は左旋回上昇で調整すると米国の資料(Don Deloach)に載っていましたが,このパワー効果の影響でしょうか.」


松本@GPF 投稿日:2022年11月12日 11:32 No.127 【Home】
滝さんの関心事項について、旅行から帰ったスケールモデルのベテランに確認してみました。
高翼機は右旋回上昇、低翼機は左旋回上昇にした方が調整が容易だそうです。
滝さんの解析の傍証になっていると思います。

>>ゴムのトルクは機体を左翼下げの方向に傾けるため, 上反角効果と垂直尾翼の働きにより機体を左に向けようとします。
については
ゴムのトルクは機体を左翼下げ➡︎主翼揚力が左に傾く➡︎揚力の左向き成分により機体は左前方に横滑り➡︎垂直尾翼に左前方から気流が当たり機体を左に向けようとする
ですから上反角は無関係と言うよりむしろ上反角は機体の傾きを戻す働きなので左旋回傾向を弱めそうです。

入力ミスの訂正については
ページを一番下までスクロールし記事No(今回は125)と編集キーを入力して投稿を編集(削除も)できます。
投稿と同じ端末からなら編集キーは不要の模様です。


滝 敏美 投稿日:2022年11月12日 13:26 No.128
松本様

実際の経験に基づく回答をありがとうございました.
解析が間違ってはいないようなので,さらに検討を進めます.

低翼機を作って飛ばしてみました.写真に示すヘルキャットです.
翼幅400mm,プロペラ直径140mm,ゴム無し,おもり無しで機体重量13g程度です.
ゴムは2.4mm幅×2ループです.
機首が短いので,おもりがたくさん必要でした.また,機首が短いと調整が難しいようです.
左旋回上昇でうまく飛ぶようになりました.まだ,上昇高度は低いの調整途上です.
いろいろな機体を作ってデータをとりたいと思っています.
プロフィル機は重心の高さを測定するのが簡単,渦格子法による空力微係数の解析のためのモデル化が簡単,すぐに作れる,というメリットがあります.
翼幅400mmは,2mm厚のスチレンペーパー(ダイソー)で,リブ以外の補強が不要という構造の最大寸法です.「ボストニアン」のルールの翼幅ともほぼ同じです.




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