以下STEP1.~STEP5.が、当マンション(令別表第1(16)項ロの防火対象物)での『消防用設備等法定点検(事前打合せ~消防署へ報告書を提出するまで)』の正常な流れです。 STEP1. 事前打合せの実施: 点検スケジュールの調整、点検項目の説明を実施します。 STEP2. 点検の実施: 機器点検(6月ごと) 消防用設備の機能を「外観」や「簡易な操作により判別できる事項」を法令の基準に従い点検します。 総合点検(1年ごと※1) 消防用設備等を実際に作動させ、総合的に正常に機能するかを法令の基準に従い点検します。 STEP3. 整備の実施(不良箇所が発見された場合): 点検において 発見された不良箇所は別途お見積提出、ご相談の上、速やかに整備改修工事を進めます。 整備内容は消防用設備維持台帳へ記録します。 STEP4. 点検報告書の作成: 点検結果を設備毎に「点検票」に点検者※2が記載します。(各報告書の様式は告示で定められています。) STEP5. 点検結果報告書の提出: 防火対象物の関係者(管理権原者)の方は、定められた期間毎※3に所轄の消防署へ点検結果報告書を提出します。 (※1 点検結果報告書を3年に1回消防署へ提出する) (※2 消防設備士、消防設備点検資格者) (※3 3年に1回) ところが、このマンションでは、STEP3.(不良箇所整備改修のステップ)がまったく無いのです。法定点検に於いて不良箇所が発見された場合でも、不良箇所を「不良」と記入したままの報告書が管理会社から管理権原者(管理組合理事長)宛てに送られて来て、「此処に署名捺印をお願いします」と付箋が付いているだけなのです。 署名捺印する当該点検結果報告書は、管理権原者 ⇒ 管理員(点検立会者) ⇒ 防火管理者 ⇒ 返却先管理会社 の順で回り、正式な報告書として所轄の消防署(消防長または消防署長宛て)に(不良のままで)提出されます。 実にいい加減な管理会社の、実にいい加減な消防用設備等法定点検業務(管理委託契約業務のうち)であることが、まさに一目瞭然です。 ※故に、後日消防署からの通知書(設備を改修しなさいという通知)を受けてから、初めてSTEP3.(不良箇所整備改修のステップ)がスタートするという実に恥ずかしい事態になるのです。 これがDLNによる管理業務の実態です。 ------------------------------------------------------------------------------------------ 【抜粋】 消防用設備等を設置することが消防法で義務づけられている防火対象物の関係者(所有者・管理者・占有者)は、その設置された消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防長または消防署長に報告する義務があります。(消防法第17条、17条3の3、17条の4) 消防用設備等は、特殊なものであり、消防用設備等についての知識、技能のない者が点検を行っても、不備欠陥が指摘できないばかりか、かえって消防用設備等の機能を損うことも考えられます。(消防法第17条の5)そこで、防火対象物の規模や消防用設備等の内容により、または、火災発生時に人命危険の高い特定防火対象物等でその規模が大きい対象物については、消防設備士又は消防設備点検資格者に、その他の規模の小さい防火対象物については、防火管理者等に点検を行わせることとされています。(消防法施行令第36条) 消防用設備等は、いついかなる場合に火災が発生しても確実に機能を発揮するものでなければならないので、日頃の維持管理が充分に行われることが必要です。このため、消防法では消防用設備等の点検・報告ばかりではなく、整備を含め、適正な維持管理を行うことを防火対象物の関係者に義務づけています。また点検を行うことのできる資格、消防用設備の種類に応じて行う点検の期間、点検の方法も定められています。(消防法施行規則第31条の4、告示 昭和50年4月1日 消防庁告示第3号) |