T大地震研究所のH教授が数日前のTVニュース内で言っていました。「現在の技術では深さ10kmの地殻変動を把握することは出来ない」と。 *千葉県東方沖の周辺で今月に入り、地下(深さ10km~20km)のプレートの境界がゆっくりとずれ動く「スロースリップ」と呼ばれる現象が発生し、地震活動が活発化。 *6月17日15時27分頃、群馬県南部で地震発生、震度5弱。震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は4.6。 *6月18日07時58分頃、大阪府北部で地震発生、震度6弱。震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.1。 震度6弱の大阪では、電気は早く復電しましたが、水とガスの供給は一部で止まっています。ガスの復旧には10日間程度掛かるようです。被害程度によっては水道の復旧はそれ以上に掛かるかと思います。 ※家具の転倒防止、窓等ガラスの飛散防止、食料・飲料水の備蓄、簡易トイレまたは糞尿処理剤などの用意、電気ポットや電磁コンロなどの用意は大切です(復電後には役に立つこと間違いなし!)。 そして、何よりも「要是正(既存不適格)」のエレベーター内に閉じ込められることだけは避けたいです。歩ける人は普段から利用を減らすことでリスクを低減できます。今回の大阪地震では朝8時前という時間帯でも160件以上のEV内閉じ込め事故が発生しています。救出までの時間は最長で7時間近くも掛かったようです。 ※「地震の予知は無理!」と、研究開始から40年以上経過した2017年の秋に突然一方的に匙を投げ付けられた国民の運命や如何に! ※「現在の技術では深さ10kmの地殻変動を把握することは出来ない」と言うことが解かるのに40年も掛ったということですかね。 |
|
当マンションが震度6弱から6強を被災後、被災建築物応急危険度判定で被災者がそのまま自宅にいてよいと判断された場合には先述の各対策が有効に生かされますが、避難所へ避難したほうがよいと判定される可能性のほうが断然高いのではという不信感を完全に捨て切れないのは此処がDH工業のマンションだからです。不完全な建物、現物だけが真実です。実に情けなく実に悔しいことです。 【関連記事】 ・震災時の判定 ( No.122 ):http://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page122 |
熊本地震('16.4.14-16)、大阪府北部地震('18.6.18)、北海道胆振東部地震('18.9.6)、これ等の地震について政府の地震調査研究推進本部(地震本部)が公表している長期評価によれば、地震の規模はすべて予測の範囲内ではあったが、肝心の地震発生確率は現実とかけ離れた数字となっていた。これ等の地震の発生確率を、地震本部は次のように評価していた。 <地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0%, 0.2%以下> である、と。 地震本部は、今後30年間に地震の発生する確率(最大値)が、3%以上を「高いグループ」、0.1%以上-3%未満を「やや高いグループ」に区分しており、発生確率0.2%はやや高いグループに入っていたことになる。 地震本部の説明には、「最新活動時期が特定できていない場合は、通常の活断層評価とは異なる手法により地震発生の長期確率を求めています。そのため、信頼度は低くなりますが、将来このような地震が発生する長期確率には幅があり、その最大値をとると、今後30年の間に地震が発生する確率が、我が国の主な活断層の中ではやや高いグループに属することになります」と記しているが、一般人が0.2%以下を高い確率と判断するのはやはり無理である。 「30年以内に、ほぼ0%」「30年以内に、0.2%以下」を素直に見れば、限りなく「0」に近いと判断するのが普通である。しかも、これ等の地震(冒頭)は、既知の断層帯とは別に存在する未知の活断層が関係したとの見方もある。2016年以降に発生している内陸型地震が、改めて予知(注!予知は'17年9月に取りやめている)の難しさを突き付けた形となっている。 ここ数年の日本列島には想定外のことばかりが起きている。「発生確率、ほぼ0%」など、まったく当てにならないことが、よく解った。 ■布田川・日奈久断層帯の評価 ⇒⇒⇒ 熊本地震発生2016.04.14-16(M7.3-震度7) 将来の地震発生の可能性 ≪布田川・日奈久断層帯北東部≫ 地震の規模 : M7.2程度 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0% 地震後経過率: 0.05-0.1 (地震後経過率※1) 平均活動間隔: 11000年-27000年程度 最新活動時期: 1500年前以後-1200年前以前 ≪布田川・日奈久断層帯中部≫ 地震の規模 : M7.5程度 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0%-0.03% 地震後経過率: 0.2-0.5 平均活動間隔: 11000年-14000年 最新活動時期: 8000年前以後-2200年前以前 ≪布田川・日奈久断層帯南西部≫ 地震の規模 : M7.2程度以上 地震発生確率: 不明 平均活動間隔: 不明 最新活動時期: 7500年前以後-1300年前以前 ■有馬-高槻断層帯の評価 ⇒⇒⇒ 大阪府北部地震発生2018.06.18(M6.1-震度6弱) 将来の地震発生の可能性 地震の規模 : M7.5程度(±0.5) 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0%-0.03% 地震後経過率: 0.2-0.4 平均活動間隔: 1000年-2000年程度 最新活動時期: 1596年慶長伏見地震 ■石狩低地東縁断層帯の評価 ⇒⇒⇒ 北海道胆振東部地震発生2018.09.06(M6.7-震度7) 将来の地震発生の可能性 ≪石狩低地東縁断層帯主部≫ 地震の規模 : M7.9程度 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0% 地震後経過率: 0.06-0.3 平均活動間隔: 1000年-2000年程度 最新活動時期: 1739年以後-1885年 ≪石狩低地東縁断層帯南部≫ 地震の規模 : M7.7程度 地震発生確率: 30年以内に、0.2%以下 平均活動間隔: 17000年程度以上 最新活動時期: 不明 ■北伊豆断層帯の評価 ⇒⇒⇒ ??? 将来の地震発生の可能性 地震の規模 : M7.3程度 地震発生確率: 30年以内に、ほぼ0% 地震後経過率: 0.06 (地震後経過率※1) 平均活動間隔: 約1400年-1500年 最新活動時期: 1930年北伊豆地震 ※1地震後経過率とは・・・ 最新活動(地震発生)時期から評価時点までの経過時間を、平均活動間隔で割った値のこと。最新の地震発生時期から評価時点までの経過時間が、平均活動間隔に達すると1.0となる。 【参照サイト】地震調査研究推進本部 ・布田川−日奈久断層帯:http://www.hiroi.iii.u-tokyo.ac.jp/index-genzai_no_sigoto-katudanso-hutagawa.pdf ・有馬−高槻断層帯:https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_katsudanso/f076_arima_takatsuki/ ・石狩低地東縁断層帯:https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_katsudanso/f006_ishikari-teichi/ ・北伊豆断層帯:https://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/katsudanso/f038_kitaizu.htm#choukihyouka |