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ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2372 )
日時: 2021年09月24日 14:58
名前: はっちん [ 返信 ]
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(元記事 https://digital.asahi.com/articles/ASP9Q5W70P9FULBJ002.html?pn=5&unlock=1#continuehere

mRNAワクチン成功の裏にあった発見とは ノーベル賞有力の声も

2021年9月24日 7時00分 朝日新聞デジタル記事


 新型コロナウイルスのワクチンとして実用化されたm(メッセンジャー)RNAワクチン。不可欠とされる技術を開発した、独ビオンテック社のカタリン・カリコ氏らに9月、「科学界のアカデミー賞」ともよばれるブレークスルー賞が贈られた。成果の裏には、どんな発見があったのか。

 これまでのワクチンは無害化したウイルスのたんぱく質などからつくっていた。これに対し、mRNAワクチンは、ウイルスのたんぱく質そのものではなく、それをつくるための「レシピ」を体内に届ける。それをもとに体内でたんぱく質をつくり、同じウイルスの次の襲来に備える。


「レシピ」書き換えスピード開発

 大きな利点は、スピード開発が可能なことだ。新しいウイルス感染症が流行しても、そのウイルスの遺伝子配列さえ分かれば、短期間でつくることができる。レシピを柔軟に書き換えるイメージだ。

 実際、新型コロナワクチンの開発スピードは驚異的だった。新型コロナの遺伝子配列の情報が公開されたのは昨年1月11日。米モデルナ社は数日でワクチンの試作品を作製。ビオンテック社の技術を使う米ファイザー社も昨年4月に臨床試験(治験)に入った。

 11カ月後の昨年12月には英国で、世界で初めてワクチン接種が始まった。過去、実用化まで最速だったワクチンはおたふく風邪とされるが、それでも4年かかっている。これまでの常識を覆す異例のスピードに世界が驚いた。そしていま、世界中で接種が進んでいる。


実現を阻んだ「炎症」 しぼむ期待でも続けた研究

 mRNAをワクチンや薬として使うという発想は、30年以上前からあった。

 しかし、実験で動物にmRNAを注入すると、異物として認識され、「炎症」反応が強く起きた。目的とするたんぱく質も、思ったように効率的にはつくられなかった。

 mRNAはとてもこわれやすく、扱いが難しいという難点もあった。ワクチンや薬に使うという期待はしぼみ、望みの薄い研究とみられ、研究資金を得るのも難しかった。

 こうした状況で、ハンガリー出身のカリコ氏は、米ペンシルベニア大で研究を続けていた90年代末ごろ、同大のワクチン研究者ドリュー・ワイスマン氏と共同研究を始め、ある工夫をmRNAに加えることで、炎症を最小限に抑えることに成功。2005年に米国の免疫学専門誌イミュニティで発表した。

 その工夫とは、mRNAに「飾り」をつけること。


センサーだます「飾り」がカギに
 
 体の中には、感染に備え、侵入してきたウイルス由来のRNAを見つけ出す「RNAセンサー」がある。これが警報を出すと炎症などが起こる。初期の実験で導入したmRNAはこのセンサーにひっかかっていた。

 一方、人間の遺伝情報を担うのはDNA。その一部分のコピーとして、RNAは私たちの体内でも、日々つくられている。mRNAもその一種だ。ウイルス由来と違い、「自分のRNA」で炎症は起きない。特有の「飾り」がつけられていて、センサーが反応しないからだ。

 カリコ氏らは、「飾り」を接種するmRNAにつけて、あたかも「自分のRNA」であるかのようにセンサーをだまし、炎症を防いだ。05年の論文では、この研究が「治療用RNAを設計するうえでの将来の方向性を示した」と記した。

 ファイザー製やモデルナ製ワクチンの日本での名称には「修飾ウリジン」とついている。「修飾」はまさに、カリコ氏らが着目したセンサー回避の「飾り」を意味している。

 今月、カリコ氏とワイスマン氏に生命科学部門のブレークスルー賞が贈られた。2氏はノーベル賞有力との声も多い。


「大きく広がる」可能性 mRNA医薬の未来

 「強い信念の人。情熱をもって研究を進めていた」。2005年以降、カリコ氏と共同で研究を続けた米ペンシルベニア大の村松浩美・主任研究員は、こう当時を振り返る。成果は当初、大きく注目されたわけではなかったが、試行錯誤を続け、論文発表を重ねた。

 10年代からmRNAに目をつけ、医薬品として開発をめざす企業が現れた。ワクチンやがん治療薬など、さまざまな開発が進んだ。その実績が下支えとなって、新型コロナのmRNAワクチンは1年たらずで開発された。

 05年の論文と同じ号で紹介記事を書いた、東大医科学研究所の石井健教授(ワクチン学)は「彼女らの研究は、私たちの体が『自分』と『自分以外』をどう見分けているのかを解き明かす基礎的なもの。でもこの研究がなければ、これほどよいmRNAワクチンは実現できなかった」と評価する。

 mRNAワクチンの実用化にはほかにも、「キャップ」と呼ばれるmRNAの安定性を高める構造の研究や、体内に運ぶための「入れ物」となる脂質ナノ粒子の研究なども大きく貢献している。

 mRNAの医薬品への応用を研究する東京医科歯科大の位高啓史教授は、「これまで採算が期待できずワクチンや薬が開発されないような風土病にも、『中身』を入れかえればよいmRNAワクチンなら応用できるかもしれない。ワクチンとしてだけでなく、さまざまな病気の治療薬としての応用もめざされていて、可能性は大きく広がっています」と期待する。(野口憲太、瀬川茂子)

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P3治験1年足らずのものに今から賞云々などとは如何かと。この先云年後、云十年後、地球規模で何かが起きているかも知れません。
   
   
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Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2377 )
日時: 2021年09月25日 10:45
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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Q7 専門家の言うことは正しいのか?
A ワクチンを促進したい人も、反対する人も、まず正しい理解が大切です。以下、専門家の意見もわかれるような複雑な問題について、最新、かつ確かな情報をまとめおくことにします。

(2021.9.25)
NEW!
(1) 専門家が示すデータに騙されないための心得帳

【性質の異なる集団は比べられない】
 「死亡者の8割はワクチン未接種」など、人心を惑わす報道が続いています。これは、ワクチン接種を「自分の意思で受けた人」と「受けなかった人」を比べてみたら、という話です。このような比較は正しいでしょうか。

この2つのグループは公平に分けられたものではありません。たとえば接種を受けた人たちの多くが年長者で、もともと健康に関心があり、日頃から感染予防もしっかり行っていたかもしれません。一方、受けなかった人たちは、その逆だったかもしれません。あくまで、たとえ話です。

もしそうだとすれば、ワクチン未接種の人たちの死亡率が大きくなっても、不思議ではありません。このような方法は「後ろ向き調査」、あるいは「観察研究」などと呼ばれ、コンピュータ内のデータを単純に計算するだけですむため、手軽で費用もかからず、昔からよく用いられてきました。医師たちがテレビで語る「最近はワクチンの有効性を示すデータが続々・・・」は、すべて、この種のデータのことです。

しかし、ときに意図的な誘導が可能であり、また常に誤った結論を出してしまうことから、医学を混乱させる原因ともなってきたのです。後ろ向き調査のデータは、科学的根拠になりません。

【昔と今は比べられない】
 「以前は高齢者の死亡が多かったが、いまはワクチンのお陰で少なくなった」というのは、どうでしょうか? いまは高齢者施設に勤務するすべての従業員に対して毎週、PCR検査が行われるようになり、施設での集団感染が激減しています。つまり「以前」と「いま」では、社会情勢が異なるため、単純に数字だけを比較することはできないのです。

【比べなければ意味がない】
 「○○薬を使ってみたら、たちまち症状改善!」と、テレビのニュースで医師が語っていました。病気の多くは自然に治るものです。もし治らないなら、いまごろ人類は滅亡していたことでしょう。何もしなくても治りかけている人に薬を投与すれば、いかにもその薬が効いたようにみえます。しかし、使わなくても治っていたのでは、ありませんか?「使った人」と「使わなかった人」を比べなければ、意味がありませんよ。

【気のせいではないですか?】
 昔の話です。パン屑を丸めて「血圧の新薬」とウソをつき、何人かに飲ませたところ、全員の血圧が下がった、という実験をした研究者がいました。心と体は、つながっていることを見事に示した実験でした。本物とそっくりに似せて作った「薬もどき」をプラセボと言いますが、そのプラセボ自体に意外と効果があるのです。これを称して「プラセボ効果」と言います。騙されないようにしましょう。


(2) アストラゼネカ社ワクチンの運び屋ウイルスは、DNAへの組み込みをしない?
 同ワクチンでは、運び屋としてチンパンジーのアデノウイルス(風邪のウイルス)が使われています。人の風邪ウイルスは、すでに免疫を持っている人が多く、運び屋としては使えないからです。

多くの専門家は「アデノウイルスはDNAへの組み込みをしないので安心」と述べています。しかし最近の動物実験で、この説は覆されました。結論だけ言えば組み込みは必ず起こり、ワクチン接種を2回受けると、肝臓だけで96か所に組み込みが起こる計算が成り立ちます。

つまり、このワクチンに含まれるコロナのトゲトゲ蛋白を合成する遺伝子は、あなたのDNAの中に永久に残ってしまう可能性があるということです。

【参考文献】
1) Stephen SL, et al., Chromosomal integration of adenoviral vector DNA in vivo. J Viol 84: 9987-9994, 2010.


(3) ワクチンで不妊や奇形児が生まれたりしない?
 いま世界的に流れている噂のひとつが、ワクチンが不妊や奇形の原因になるのではないか、というものです。6月17日、それを打ち消すかのような論文が米国で発表されたことから、逆に「ワクチンは妊娠に影響を与えない」という誤った情報にすり替わってしまうという珍現象が起きています。

その論文は、妊娠中にワクチン接種を受け、無事に出産に至った712人を調べたところ、早産や低出生体重、奇形などの割合が従前の統計値と同じで、増加傾向は認められなかった、という分析結果を報じたものでした。

しかし、分析の対象となった妊婦の大部分(700人)は、妊娠27週以降に接種を受けた人たちであり、対象者も少なく、人種や年齢層も統計値のそれとは異なっていました。発表した研究者も、「この結果は妊婦に対するワクチンの安全性を保証するものではない」と述べているくらいなのです。

政治家や専門家と称する人たちが、逆フェイクニュースを流し始めていますので、要注意です。とくに不妊との因果関係は、高度な分析を要し、簡単に答えは出せない性質のものですから、騙されないようにしてください。

【参考文献】
1) Shimabukuro TT, et al., Preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, June 17, 2021.


(4) ワクチンは母乳に影響しない?
 カリフォルニア大学の研究者が、なかなか適切な実験をやってくれました。ボランティア7人を募り、ファイザー社かモデルナ社のワクチンを「接種する前」と「2回接種したあと」で母乳を提供してもらい、改造mRNAが含まれているかどうかを、実際に測定してみた、というものです。

結論を先に言えば、接種後の母乳に改造mRNAは、いっさい含まれていませんでした。一見、簡単そうにみえる、この研究を私は高く評価したいと思います。なぜなら、ヒトの体液に含まれる改造mRNAを実際に測定したのは、おそらく世界で初めてのこと。誰も測ったことがない物質の測定は、非常に難しいものだからです。

「別の物質を測ったりしていないのか」「別の人が測っても同じ結果になるのか」「超微量でも測れているのか」「逆に過剰に含まれていても大丈夫なのか」「母乳などサンプルを保存する温度はどうだったのか」等など、果てしないツッコミに答えられなければ、確かに測ったとは言えません。この論文を発表した研究者たちは、測定の大原則とも言うべく、これらの課題を見事にクリアしていました。

などという難しい話は別にして、結論だけを見聞きした専門家や政治家が「ワクチンは授乳中でも大丈夫」と言い出しかねず、要注意な情報です。

8月11日、母乳に与える影響の第2報が出ました。授乳中の女性33名に協力を求め、ワクチン接種前と、2回接種の2週間後、それに4週間後の3回ずつ母乳を提供してもらって調べた結果です。対象にしたワクチンはファイザー社製のみです。

測定したのはトゲトゲ蛋白に対する抗体です。中和抗体とは限らず、(IgGと呼ばれる)抗体のすべてです。結果は明快で、2週間後も4週間後も、どちらも接種前の約240倍にも上昇していることがわかりました。もちろん上昇の程度には個人差があり、母親の血液中の抗体量が多いほど、母乳中の量も多くなっていました。

赤ちゃんは、母乳を介してお母さんから免疫物質を受け取るとされていますが、コロナワクチンの場合、良い影響を受けるのか、それとも副作用を被るのかは、いまのところ不明です。一番知りたいのは、お母さんの血液中を流れているトゲトゲ蛋白が、母乳に移行しないのかということです。しかし、それを測る方法がまだないことから、いまのところ調べた人はいません。

【参考文献】
1) Golan Y, et al., Evaluation of messenger RNA from COVID-19 BTN162b2 and mRNA-1273 vaccines in human milk. JAMA, Jul 6,2021.
2) Esteve-Palau E, et al., Quantification of specific antibodies against SRSR-CoV-2 in breast milk of lactating women vaccinated with an mRNA vavccine. JAMA, Aug 11, 2021.


(5) 変異ウイルスは本当に危険なのか?
 → 難しいのは、変異ウイルスの「感染力」や「致死率」をどうやって求めるのかです。たとえば、大勢の若者がスポーツ観戦などで大騒ぎをして、たまたまその中に変異ウイルスの感染者が1人いたため100人くらいに感染が広がったとします。単純に統計をとれば、この変異ウイルスは感染力が強い、ということにされてしまうでしょう。

つまり多様で、予測不能な人間の行動様式が絡み合っているため、ウイルスの性質だけをわけて求めることができないのです。

たとえば200匹くらいのネズミを用意して公平に2つのグループにわけ、それぞれを大きなカゴに閉じ込めた場面を想像してください。その一方に、変異ウイルスを感染させたネズミを、もう一つには従来型ウイルスを感染させたネズミを、それぞれ1匹ずつ入れます。1週間後くらい経ったら、すべてのネズミを解剖して、何匹に感染が起こっていたかを調べる、という方法なら、少しはましなデータが得られそうです。ただし実験者も、感染してしまうかもしれません。

現在、テレビなどで報じられる感染力や致死率は、どれも信頼性に欠けているように思われます。それでも、世界中の研究者たちがあの手、この手で実験や予測をしてくれたデータがありますので、次の表(画像https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/variant.jpg )にまとめてみました。この表は適宜、改訂しています。

ここで、デルタ変異ウイルスについての最新情報です。と言っても、世界中で感染者が急増している最中のため、研究者も右往左往してしまっており、まだ正確なことは、ほとんんどわかっていないのが現状です。

それでも、確度が高く、国内で報じられていない情報がいくつかありますので、以下に8月9日現在の状況をまとめておきます。
 ・感染力は1.5倍から2倍くらい強いかもしれない
 ・致死率(病原性)の違いについては、諸説あり、まだよくわからない
 ・12歳以下の子供が、とくに罹りやすいかもしれない
 ・ほかのウイルスと異なり、暑い季節ほど感染が拡大する傾向がある
 ・ファイザー社、モデルナ社ワクチンの効果は、最初の変異ウイルス(イギリス株)に
  対する効果とほぼ同じで、数パーセントしか違わない

【参考文献】
1) Wu F, et al., A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar 12, 2020.
2) Corum J, et al., Coronavirus variants and mutations. New York Times, Jun 4, 2021.
3) Anthes E, Covid's lambda variant: worth watching, but no cause for alarm. New York Times, Jul 8, 2021.
4) Bernal JL, et al., Effectiveness of Covid-19 vaccines against the B.1.617.2 (delta) variant. New Engl J Med, Jul 31, 2021.
5) Anthes E, The delta variant is sending more children to the hospital. Are they sicker, too? New York Times, Aug 9, 2021.


(6) 抗体依存性感染増強(ADE)って何?
 1960年代の初め、麻疹(はしか)のワクチンが開発されました。ところが、そのワクチンを接種した子供たちが、数年後、さらに重い麻疹に罹ってしまう、という不思議な現象が起こりました。

当時、理由はわからないままでしたが、最近になって研究が進み、何が起こっていたのか、あきらかになってきました。その仕組みを言葉で説明すると、眠くなってしまいそうです。以下のアニメ(画像https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ade.gif )をご覧ください。

このほかにも仕組みは、いろいろあり、もっと複雑です。この現象が「抗体依存性感染増強」と呼ばれているものです。問題は、これが、コロナワクチンでも起こっている可能性があるということです。ただ信頼性の高い情報がまだなく、わかりしだい追記を行っていく予定です。

【参考文献】
1) Ricke DO, Two different antiboby-dependent enhancement (ADE) risks for SARS-CoV-2 antibodies. Front Physiol, Feb 24, 2021.
2) Halstead SB, et al., COVID-19 vaccines: should we fear ADE? IDSA, in press.
3) Lovdal T, et al., Fc receptor mediated endocytosis of small soluble immunoglobulin G immune complexes in Kupffer and endothelial cells from rat liver. J Cell Science 113: 3255-3266, 2000.


(7) 高齢者の死亡が減少しているのはワクチンのお陰?
 → 国内でも海外でも、これまで高齢者施設での集団感染と、それによる死亡例が圧倒的多数を占めていました。とくに米国では、高齢者施設における感染対策について論じた論文が続々と発表されてきました。

昨年、私が勤務する施設でも集団感染があり、複数の方が亡くなられました。痛恨の出来事でしたが、当然、超高齢者が中心ですから、老衰も進行しており、軽い風邪をひいただけでも命の最後の灯が消えてしまいます。

そのとき感じたことが2つありました。ひとつは行政の方針で、PCRが陽性という理由だけで、すべて「コロナ死」として記録されてしまい、本当の死因、本当の死亡率がわからなくなってしまったことです。

もうひとつは、高齢者施設での感染予防がうまくできさえすれば、新規感染者数も死亡者数も格段に改善するのではないか、ということでした。

「PCR検査を徹底する!」は行政の合言葉のように使われ、反発を感じている人も多いようです。そんな中、東京都では、本年3月から、すべての高齢者施設のすべての職員に対する週1回のPCR検査が開始されました。

結果的に職員の自覚が高まり、高齢者施設での集団感染がほぼなくなったのです。もちろんワクチン接種が始まるずっと前からの話です。

「ワクチンのお陰で高齢者の死亡が減少した」との政府や専門家の説明は間違っています。


(8) インフルエンザ・ワクチンに学ぶこと
 → 1962年から1987年の26年間、日本では学童に対するインフルエンザ・ワクチンの集団接種が行われていました。覚えている人も多いと思います。この間、肺炎による高齢者の死亡数が激減し、年間、約4万人の命が救われました。それ以前、日本では高齢者の肺炎死亡が欧米に比べて格段に多く、開発途上国なみだったのです。

その後、ワクチン接種に対する反対意見の高まりを受けて法律が改正され、集団接種から任意接種へと変わったのですが、その途端、高齢者の肺炎死亡数が急増し、元に戻ってしまいました。

インフルエンザ感染は学校生活で集団発生し、子供たちが家庭に持ち帰って拡大します。当時、日本では三世代同居が普通でしたから、祖父母がまず感染し肺炎になってしまったのです。

以上は、20年前、日米の研究者が共同で発表した論文であかされた話です。当時、インフルエンザワクチンの効果を証明した研究がひとつも存在せず、私自身、その効果について半信半疑だったのですが、この論文を読んで確信に変わりました。2007年に発表した拙著『健康の新常識100』を初め多くの著作物で、このデータを紹介してきたところです。

ときは流れ、2020年、もっとも信頼性が高いとして世界中の研究者が認める組織から、インフルエンザ・ワクチンのメタ分析論文(Q4参照)が発表されました。結果は、「有効率59パーセント」、「重症化を防ぐ効果はない」というものでした。多くの人にワクチンを接種し、また数々の論文を精査してきた私にとって、大いに納得のいく内容でした。

一方、ワクチンに関する論文不正も多く、世の中に誤った情報が流れているとの指摘もなされてきました。

この歴史から学ぶべきは2点、つまりワクチン接種は、(本当に有効なら)高齢者でなく活動性の高い世代から先に行うべきことと、いかなるワクチンも効果は限定的であることです。

【参考文献】
1) Reichert TA, et al., The Japanese experience with vaccinatinf schoolchildren against infuluenza. N Engl J Med 344: 889-896, 2001.
2) Demicheli V, et al., Vaccines for preventing influenza in healthy adults (review). Cochrane Database Syst Rev, CD001269, 2020.
3) Jefferson T, et al., Oseltamivir for influenza in adults and children: systemic review of clinical strudy reports and summary of regulatory commnets. BMJ g2545, 2014.


(9) 接種を1回で終わりにしても大丈夫?
 インフルエンザ・ワクチンは、その昔、大人も子供も2回接種が原則でした。ところが希望者が予想外に多く、また製造法がアナログ的なため生産も追いつかず、いつの頃からか「成人は1回」と思い込まされてしまった、という歴史があります。

幸い、コロナワクチンのほうはQ10の「疑惑その3」に記したとおり、公式論文のデータを正確に読み解けば、接種1回と2回でほとんど差がなく効果は同じなのです。このことは、当ホームページのQ12で紹介したデータからもあきらかです。

「接種を1回だけでやめると、何か体に悪いことはないか」と心配する人もいますが、インフルエンザ・ワクチンで実証されているとおり、問題は何もありません。

ワクチンを2回接種するのは、免疫システムの記憶力が強化されるはずという発想に基づくもので、昔からブースター効果と呼ばれてきました。ブースターとは打ち上げロケットの2段目という意味です。しかし、その効果について厳密な実証がなされていないことと、2回目の接種で予期せぬアレルギー反応が起こったり、いわゆるADEが生じたりするリスクもあります

当ホームページで紹介しているさまざまな事実から、コロナワクチンを1回だけ接種してやめても、何も問題はないと言えます。


(10) 年をとると免疫はつかなくなるのか?
 → 「もう歳だから打つことにした」「いい年齢だから打つのやめた」「打ったら熱が出た!自分も捨てたもんじゃない」「あなたの歳では熱も出ないから解熱剤はいらないと医者に言われ、頭にきた」などなど、世間は訳のわからない会話で盛り上がっています。

やはり誰もが気になっていたのは、年をとると副作用も出ないのか、もしそうなら免疫もつかないのか、ということです。

その答えがやっとわかりました。米国でワクチン接種を2回受けた50人の血液を調べ「年齢別に中和抗体の量を比べた」という、有難い研究が行われたのです。使ったワクチンはファイザー社製で、「従来の新型コロナウイルス」と「ブラジル型変異ウイルス」のそれぞれに対する中和抗体を同時に調べたものです。

データは、「年齢が高い人ほど、若い世代に比べ極端に免疫がつきにくい」ことを示しています。研究対象となった50人には個人差もありますから、そのバラツキの範囲を楕円で表示(画像https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/m_image21.gif )しました (グラフは、著作権を侵害しないよう、発表データをもとに筆者が作図したもの)。

それにしても、かなりショッキングなグラフですから、気が弱い人の目に入らないよう、表示は止めてあります。ショックを受けても大丈夫な方だけ、点線の枠内にカーソルを合わせてご覧ください。

【参考文献】
1) Bates TA, et al., Age-dependent neutralization of SARS-CoV-2 and P.1 variant by vaccine immune serum samples. JAMA, Jul 21, 2021.


(11) ワクチンはどれくらいの間、効いているのか?
 待望のデータが7月31日に発表されました。ワクチンの効果がどれくらい続くのかを実証した、初めての報告です。中和抗体量ではなく、接種後の時間が経つにつれ、感染率がどれくらい悪化していくのかを実測したものです。

その方法が見事です。場所はイスラエル。早い時期から接種が行われていましたが、そのうち今年の「2月に接種を受けた人」と「4月に接種を受けた人」に限定して、比べたものです。対象は2回接種を終えた50万人ほどです。この2つのグループの全員に対して、6月1日からの約2ヶ月間で、いっせいにPCR検査を実施しました。

その結果は明快でした。感染した人の割合は、「2月に接種を受けた人たち」が「4月に受けた人たち」に比べて2.0倍も高くなっていたのです。ワクチンの効果は、そもそも世間で言われているほど大きくありませんから(Q10、Q12参照)、接種して2ヶ月もすると効き目は、ほとんどなくなるということになります。

この調査が優れていたのは、2つのグループを設定する際、年齢、性別はもちろん、居住地や収入、さらには肥満度、高血圧、糖尿病、心臓病、腎臓病、自己免疫疾患などを徹底的に調べ上げ、偏りがないようにコンピュータで調整していたことです。そのため対象から外されてしまう人も少なくありませんでしたが、設定としてはほぼ完ぺきだったと言えるでしょう。

このデータから言えるのは、2ヵ月前に接種を終えた人たちは、すでに効果が完全に切れてしまっている、ということです。ただし前項で述べたとおり、あくまで50歳以下の人たちに限る話であり、それ以上の年齢層では最初から免疫はついていなかったでしょう。

【参考文献】
1) Mizrahi B, et al., Correlation of SARS-CoV-2 breakthrough infections to time-from-vaccine; preliminary study. medRvix, Jul 31, 2021, in press.


(12) ワクチン接種後に感染すると回復が遅れる!
 コロナに関する新語が、またひとつ生まれました。ロング・コゥヴィド(long Covid)、直訳すれば「長引くコロナ感染症状」です。ワクチン接種を2回受けた人がコロナに感染すると、症状が長引いて回復が遅れてしまう、という状態を指しています。

きっかけは、7月28日に発表されたデータでした。イスラエルでワクチン接種を2回受けた1,497人を対象に、接種後の感染率を確認するための調査を行ったところ、未接種の人が感染した場合に比べて、回復があきらかに遅れ、6週間経っても嗅覚異常や咳、倦怠感、呼吸苦、筋肉痛などが残っている、という意外な事実が判明したのです。

その後、多くの研究者が、この点を確認するための研究を開始していますが、まだ十分なデータが集まっておらず、立証できないままとなっています。中には、フェイスブックを利用して個人レベルでデータの登録を呼びかけている人もいて、現時点で24名がロング・コゥヴィドになったことを確認しているそうです。

なぜ、このようなことが起こるのかは解明されていませんが、Q7(6)で説明した抗体依存性感染増強(ADE)が起こっているのかもしれませんし、あるいはワクチンと感染の両方で体内に生じた大量のトゲトゲ蛋白が、ダブルパンチで悪さをしてしまうのかもしれません。

ワクチン接種の問題点が、またひとつ浮き彫りになったようです。

【参考文献】
1) Parker-Pope T, Can vaccinated develp long Covid after a breakthrough infection? New York Times, Aug 17, 2021.
2) Bergwerk M, et al., Covid-19 breakthrough infections in vaccinated health care workers. N Engl J Med, Jul 28, 2021.
 
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【挿入図3枚】
(5) 変異ウイルスは・・   (6) 抗体依存性感染増強(ADE)って・・   (10) 年をとると免疫は・・
    


Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2408 )
日時: 2021年10月03日 10:00
名前: はっちん [ 返信 ]
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岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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              巻 頭 言:だまされてはいけない言葉集

     新型コロナに関する「新しい言葉」が次々に登場しています。どれも
     ワクチン接種を勧めるためのキャッチフレーズのようです。マスコミ
     に振り回されないよう、知識を整理しておきましょう。
     副反応
      医療の結末には、効果と副作用の2つしかない。耳ざわりの良い言葉
      が意図的に使われている
       → 「副作用」と呼ぶのが正しい
     ブースター接種
      ワクチンの多くは2回目の接種で免疫が補強される。補助ロケット
      になぞらえ、こう呼ぶ。3回目が要るのは、効果がすぐ切れるから
       → 「永久定期接種」と呼ぶべき
     ブレイクスルー感染
      本来は「飛躍する」という意味の希望に満ちた言葉。接種後に感染
      することを指している。真実は、単にワクチンが効いていないため、
      感染しただけのこと。素敵な形容詞が泣いている
       → 単に「感染」でよい
     交差接種
      異なるメーカーのワクチンを接種すること。効果を高めるためとも
      言われているが、実は単に品不足を補うため
       → 「安全性不明の異種混合接種」と理解しよう
     因果関係不明
      接種後の死亡例に対して使われている。医師は、死に至る経過から、
      原因が接種であると容易に診断できるはず
       → 「触れてはいけない不都合な真実」と言えばいい
     収束
      この言葉は、「光が1点に収束する」のように使う。ゼロではない
      ところがミソ。ところが今では、「私はゼロにすると言ってません
      でしたからね!」と、責任逃れの言葉として使われている。
       → みんなの願いは「終息」のはず
           __________________

   
   
Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2420 )
日時: 2021年10月06日 11:24
名前: はっちん [ 返信 ]
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岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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     トピック:あの二人はなぜノーベル賞を逃したのか?

あの二人とは、もちろん改造mRNAを作ったワイズマンとカリコ両氏のことです。二人については、YouTube動画の中で紹介しました。ノーベル賞の呼び声が高かったのですが、選ばれなかったのはご存じのとおりです。私はずっと前から、選ばれないだろうと思っていました(あと出しジャンケンですね)。これだけ世界的に有名になった二人が、なぜ選ばれなかったのでしょうか?

ノーベル賞は、世界で一番最初に発明や発見をした人に与えられるものです。しかし誰が最初なのかを判断するのは、簡単でありません。最初だと思ったら、その前にアイデアを発表した人がいて、さらにもっと前に・・・、と切りがないからです。でも、そこは選考委員の腕の見せどころです。

では改造mRNAワクチンの場合は、どうだったのでしょうか? NHKとその広告塔を務める有名博士は、あの二人こそノーベル賞、と盛んに持ち上げていましたが、事実はまったく違うのです。

メッセンジャーRNAをワクチンに応用できるのではないかと考え、実験を行っていた人は30年以上も前から、数え切れないくらいいました。そのひとり、米国カリフォルニア州の研究所で大学院生として在籍していたロバート・マローンは、mRNAを脂質膜に包んでカエルに注入するという実験を、世界で最初に行っています。

その後、同氏は、「このようなワクチンで作られた蛋白は細胞にとって危険だから」、と謎の言葉を残して、実験を中止しました。

つまり、あの二人が考えたアイデアは世界で最初ではなかったのです。「まだ世に出たばかりで、これから評価されていくのでは・・・」と考えた人もいたかもしれませんが、彼らの最初の論文は10年以上も前に発表されたものですから、まだ早い、ということにはなりません。

受賞できなかった理由は、ほかにもいろいろありそうです。事前にマスコミが持ち上げた人は、選考委員が意地でも選ばないというウワサもあります。数年前、ノーベル文学賞に、米国の歌手モブ・ディランを選んだ際、記者たちに向かって名前を読み上げた女性委員の「したり顔」が、いまも目に浮かびます。「どぉよ、みんな、驚いたでしょ!」って、言ったかどうかはわかりませんが。彼らも人間なのです。

もし、この二人が選ばれていたら、いまごろはワクチン担当大臣、専門家と称する人たち、NHKが、お祭り騒ぎをしているに違いありません。「やっぱり、すごい技術でしょ。みんな受けましょうね!」・・・。二人が選ばれなくて、ホッとしているのは私だけでしょうか。

【参考文献】
1) Dolgin E, The tangled history of mRNA vaccines. Nature, Sep 16, 2021.
2) Georgiou A, COVID vaccine scientsts lose out on Nobel prize for medicine to heat and touch researchers. Health, Oct 4, 2021.

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【参考】
・ロバート・マローンはmRNAワクチンの発明者ですか?https://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-20-fact-check-robert-malone-e-o-inventor-das-vacinas-de-mrna/

Covidワクチンの彼の批判的なビデオは、否定派グループの中で最も共有されています。彼はmRNAワクチンの発明者として自分自身を提示します。そうですか。
ロバート・マローンは、メッセンジャーRNAワクチン(mRNA)の発明者として、個人的なウェブサイト、公式Twitterアカウント、LinkedInプロフィールで自分自身を提示するアメリカの医師とコンサルタントです。

1989年、マローンは「カチオンリポソーム媒介RNAトランスフェクション」というタイトルの記事を掲載しました。この研究では、医師は、同じ細胞内のタンパク質の産生に必要な情報を提供するために、脂肪の小さなボール(リポソーム)によって保護されたmRNAを培養細胞に移すことを発見した。

1年後、彼は1989年に発見された知識をインビボ(実験室マウス)で適用した別の研究を発表しました。

何が起こるかは、mRNAワクチンが同じ方法を使用することです。つまり、ワクチンを投与する場合、1989年に発見されたマローンのように、mRNAを細胞に入れるために脂質カプセルに関与する必要があります。このカプセルは、次に分解し、リボソームである「タンパク質工場」は、mRNAに書かれているものを読み、コロナウイルススパイクタンパク質を産生し始めます。

しかし、ヒト細胞にmRNAを伝達する方法を考え出し、細胞が所望のタンパク質を産生するのに十分な長さを保つ方法を考え出すことは別のものである。マローンの発見からCovid-19に対する現在のワクチンまで、mRNAが人体に注入されたときに炎症反応を引き起こさない方法を見つける必要がありました。

■カタリンカリコは、炎症反応なしでmRNAの伝達を発見する人です
2005年になって初めて、ハンガリーの生化学者でBioNTechの現在の上級副社長であるカタリン・カリコと、ボストン大学の博士免疫学者であるドリュー・ワイスマンが問題を回避する方法を見つけました。

研究チームは、ヌクレオシドと呼ばれるmRNAを構成する4つのブロックのうちの1つを改変した場合、炎症は起こらなかったことを発見した。その結果は、「トール様受容体によるRNA認識の抑制:ヌクレオシド修飾の影響とRNAの進化的起源⇒ https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1074761305002116 」の研究で発表された。

3年後、ドイツで免疫療法の専門家ウグル・サヒンと妻のオズレム・テレチがBioNtechを設立し、mRNAの使用を含むがんに対する免疫療法治療の開発が優先事項として行われた。2013年にはカリコを副社長として採用し、2018年からBioNTechとファイザーはmRNAベースのインフルエンザワクチンを作ろうとしています。

2010年には、モダナの創設者の一人であるデリック・ロッシが、カリコとワイスマンの幹細胞研究技術を適応させる番でした。

2020年1月、中国で広く普及した謎のウイルスに関する記事を読んだ後、ウグル・サヒンは500人のBioNTech科学者を動員して記録的な時間でワクチンを開発しました。中国の製薬会社Fosunと米国の製薬会社ファイザーは、同年3月にパートナーとなった。

■ロバート・マローンとYoutubeから撮影されたビデオの論争
最近、mRNAワクチンの自称父親が特に脚光を浴びている。6月、「コミュニティガイドライン」に違反したことに言及し、YouTubeはマローンがCovid-19ワクチンの脂質ナノ粒子(マローン自身が1989年にmRNAの移送に必要であることを発見した脂質カプセル)がワクチンが適用された身体の領域だけに焦点を当てていないと主張するビデオを削除しました。 しかし、それらは広がり、他の臓器や組織、特にリンパ節に広がり、蓄積し、白血病やリンパ腫を引き起こす可能性があります。

「私たちは、RNAが到着したい細胞にのみ届くように正確に設計された粒子について話しています」と、iMM主任研究者のミゲル・プルデンシオは言います。

❝私たちは、RNAが到着したい細胞にのみ届くように正確に設計された粒子について話しています
ミゲル・プルデンシオ - 主任研究者 IMM❞

「リンパ節に行くと、なぜこれらの粒子がリンパ腫を引き起こすのか分かりません」と、リスボン大学薬学部のナノ粒子の専門家、ヘレナ・フロリンドは付け加えます。

研究者は、注入されたナノ粒子のほとんどが「投与現場にある」と説明し、そのうちのいくつかは、その大きさによってリンパ節に移行し、「しかし、完全に生分解性であるため、コンマではない」と説明する。

ヘレナ・フロリンドは、このような強い免疫応答を可能にするのはまさにこの移行であることを強調する。RNAを含むナノ粒子は、リンパ節の免疫細胞によって捕捉され、その場所に抗原(スパイクタンパク質)を提示します。免疫応答は、抗体だけでなく、細胞によっても媒介されるため、非常に強い理由です。

❝これらの粒子がリンパ節に行ったとき、なぜリンパ腫を引き起こすのか分かりません。
ヘレナフローリンド - ナノ粒子の専門家❞

ウェブサイトエポックタイムズとディフェンダーによると、ロバート・マローンによって行われた別の批判は、Youtubeによって削除されたビデオで、これらのナノ粒子の特性に対する研究における「古代」の欠如に関連しています。しかし、ヘレナ・フロリンドは、RNA伝達プロセスにおけるナノ粒子の蓄積は科学界における非常に最近の懸念ではなく、「10年または15年間」いくつかの生体分布研究があったことを保証する。

その一例として、2018年に米国遺伝細胞治療学会に提出され、2019年4月に発表されたモダナのシニアディレクターであるルイス・ブリトの研究では、研究者はすでにmRNAワクチンに使用される脂質ナノ粒子の特性の最適化に正確に焦点を当てています。

フォックス・ニュースにとって、ロバート・マローンはまた、子供のワクチン接種に関する疾病管理予防センター(CDC)のリスクベネフィット分析は科学的データに基づいて行われていないと述べた。しかし、直感は、利益が常にすべての年齢層のリスクよりも優れていると考えられていたという結論を引き起こしたすべてのデータを観察することができる公文書を公開しました。

しかし、ミゲル・プルデンシオは、「利益がリスクをはるかに上回る若い年齢や高齢者の給付リスクについて話すことは異なる」と認めています。研究者は、「若い年齢層のワクチン接種に関して個別に議論することは完全に正当である」と主張し、これがまさにCDCが提示した文書で行われていることであると考えています。

■スパイクタンパク質は細胞毒性ではない
マローンによって提起された別の問題は、YouTubeでまだ利用可能な別のビデオで、ワクチンの後に体内で産生されるスパイクタンパク質のシティ毒性特性(細胞内で話すときに毒性に与えられた名前)に関連しています。

この問題はすでにVISÃOによって検証されておりhttps://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-09-fact-check-a-proteina-spike-que-o-corpo-produz-apos-ser-vacinado-e-toxica/、シャンパリモー財団チアゴ・カルヴァーリョの免疫学者の言葉で、「この方向を指す説得力のある研究はありません」。

「注射された物質は、ワクチンの投与が行われる領域の近くの細胞によって処理されるという事実に加えて、タンパク質はその同じ領域で産生され、その領域の細胞膜に結合している大部分に」ミゲル・プルデンシオは強調する。

■結論
誤解を招く –ロバート・マローンは Covid-19 に対する mRNA ワクチンを発明しませんでした.32年前、医師は細胞、培養細胞、ラボマウスの間でRNAを転移させる方法を考え出しました。

それなしでRNA伝達の発見は炎症反応を引き起こすので、ヒトの治療法に使用することができ、カタリン・カリコとドリュー・ワイスマンに起因し、企業が2010年と2008年にそれぞれ設立されて以来、ModernaとBioNTechの両方で使用されています。

mRNAワクチンの機能の根底にあるmRNAの伝達に必要な脂肪カプセルに関するマローンの主張については、完全に生分解性であり、RNAを作用させたい特定の細胞(この場合はリンパ節の細胞)に向かうように設計されています。

CDCは、子供にワクチンを接種する利益リスクの分析を提示した。これは科学的なデータに基づいていますが、専門家はそれが進化する主題であり、より多くの科学的証拠が出現するにつれてまだ議論され続けていることを認めています。

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【参考】
この問題はすでにVISÃOによって検証されておりhttps://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-09-fact-check-a-proteina-spike-que-o-corpo-produz-apos-ser-vacinado-e-toxica/
・ワクチン接種後に身体が産生するスパイクタンパク質は有毒ですか?

ソーシャルメディア上で共有された投稿やビデオは、mRNAワクチンによって体内で産生が誘導されるスパイクタンパク質が身体の細胞に有毒であると主張している。VISÃOは、この理論に関する専門家に相談しました
ソーシャルネットワーク上で共有されたいくつかの出版物は、私たちの体がmRNAワクチンによって推測される免疫を構築するプロセスの一環として生成するスパイクタンパク質は、身体の細胞に有毒であり、それらを損傷または殺す可能性があるという考えを広めています。

しかし、彼らは虚偽の情報の乗り物と考えられていたので、FacebookとInstagramによって削除され、出版物は読者に同じ論文を擁護するビデオに誘導し、それはまだYouTube上にあります。

15分間にわたり、3人の個人がCovid-19ワクチンについて議論し、スパイクタンパク質を「非常に危険」および「細胞毒性」(細胞の文脈で話すときに毒性に与えられる名前)と繰り返し言及しています。

「スパイクタンパク質が私たちの分子の1つに結合する受信機を持っているかどうかについては多くの憶測がありますが、私はその方向を指し示す説得力のある研究を見ていません」とシャンパリモー財団免疫学者チアゴ・カルヴァーリョは言います。

❝異常な免疫応答があったという証拠は一度もありませんでした
パウロ・パイサン - ポルトガルウイルス学会会長❞

実際、証拠は正確に反対方向を指しているようです。パウロ・パイサンのポルトガル協会の会長は、細胞性免疫(T記憶細胞によって作成され、抗体に関連して長持ちする)を分析した研究においても、「体外(実験室)または生体内(ワクチン接種経験)で異常な免疫応答があったという証拠は一切なかった」と述べています。

また、分子医学研究所(iMM)ルイスグラサの免疫学者は、「スパイクタンパク質自体は、細胞毒性特性を持たない」と述べています。

iMMの主任研究者であるミゲル・プルデンシオは、「注射される物質は、ワクチンの投与が行われるゾーン近くの細胞によって処理され、タンパク質はその同じゾーンで産生され、その大部分がこのゾーンの細胞膜に付着している」と述べている。

❝血液中にとどまることができる微量の[スパイクタンパク質]は、数日後に肝臓酵素によって排除されることとは別に、関連する毒性を有さない
ミゲル・プルデンシオ - IMMの主任研究者❞

つまり、それらのほとんどは、身体を循環さえしておらず、「血液中に留まることができる小さな量は、数日後に肝臓酵素によって排除される以外に、関連する毒性を持っていない」。

死ぬ細胞はありますか?はい、しかし、彼らはスパイクタンパク質を生成するものです。
「ワクチンに対する反応の最初の現象は、いくつかの細胞の破壊を意味することは明らかですが、これは正常な免疫プロセスです」とパウロ・パイサンは言います。

私たちが予防接種を受けたときに何が起こるか、あらゆる病気のワクチンで、ウイルス学者は、体が2種類の応答を開発することです。一方で、ルイス・グラサは、抗体を産生し、他方では、ワクチンが反応する抗原と「感染細胞を殺す能力を持つ細胞の産生を生み出す」細胞免疫を産生すると説明する。

Covid-19に対するmRNAワクチンの場合、この抗原はコロナウイルススパイクタンパク質であるが、ミゲル・プルデンシオは体内に注入されないことを強調する。私たちは、タンパク質を製造する方法を学ぶために私たちの細胞のための「遺伝的レシピ」の一種を与えられています。

そして、このレシピが入り込み、その表面にあるタンパク質の産生をエスポレタする細胞は、体が自分自身を守ることを学ぶ方法として産生される抗体とT記憶細胞によって論理的に殺される。

「それは正常なプロセスであり、身体が抗原を認識し、それが存在する細胞を破壊することを意味します」とパウロ・パイサンは説明し、これはまた、発熱や疲労などの副作用の理由でもあると強調し、特定の人々は予防接種を受けた直後の日に感じます。

■スパイクタンパク質の生産は限られています
免疫の構築の一環として起こる細胞破壊のこのプロセスは、「時間内に限られている」と、ある時点で終了し、「刺激が継続されないので」、パウロ・パイサンを説明します。

また、ルイス・グラサが指摘するように、「目的はこのタンパク質に特異的な細胞と抗体を形成し、その後消失する」。

❝目的は、このタンパク質に特異的な細胞と抗体を形成し、それが消えることです
ルイス・グラサ - イム免疫学者❞

アメリカ感染症学会の研究では、ワクチンの最初の投与から14日後、スパイクタンパク質はワクチン接種の血漿中で既に検出不能であったが、2回目の投与後は検出さえできなかった。

■結論
偽物。mRNAワクチン(ファイザーまたはモダナ)でワクチンを接種した後に細胞内で産生されたスパイクタンパク質が有毒であるか、体内の細胞を殺すことを示す証拠はありません。

逆に起こります:私たちが構築する細胞性免疫の抗体とT細胞は、表面にタンパク質を提示する細胞を殺し、ある日SARS-CoV-2によって感染した場合に備えて学んだ情報を保存します。

さらに、mRNAワクチンはスパイクタンパク質を体内に注入するのではなく、それを作り出す方法についての指示を与えます。これは主に注射部位の近くで生産され、最初の用量が消えてから約14日後に生産される。

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安全か否か、実際のところ現時点では、まったく分かりません
   
   
Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2728 )
日時: 2022年01月17日 11:13
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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(2022.1.17)
NEW!
(6) トゲトゲ蛋白はDNAを破壊する?
 世界の多くのメディアが取り上げたニュースの中に、著しく信頼性に欠ける(もしかしたらフェイクかもしれない)ものがありました。タイトルは「トゲトゲ蛋白がDNAをハイジャック」でした。

それは、ウイルスの専門誌に掲載された論文のことです。試験管内で培養した細胞に、トゲトゲ蛋白の遺伝子を導入して作らせ、細胞のDNAに生じた変化を調べた、という研究でした。結論は、免疫の仕組みに関わるDNAの重要な一部分が破壊された、というショッキングなものでした。

この論文を読んだ私の感想は、「実験方法も書き方も、ずさん」というものでした。この種の実験を行うには、他の物質や別の遺伝子でどうなるのか、繰り返し行っても同じ結果になるのか、結果に影響を与えた条件は他になかったのか、などなど膨大な実験を繰り返す必要があります。この論文では、そのような記載がほとんどなかったのです。

またコロナワクチンについて「トゲトゲ蛋白の全体を作らせる現行のワクチンは危険だが、一部だけに限定した(不活化ワクチンのような)ものにすれば安全」と、論文の最後に重要なことを書いているのですが、そのような実験は行われていませんでした。

この論文が掲載された3日後、同じ専門誌に「この論文は疑わしい」との記事が投稿されました。わずか10行の記事でしたが、まさに私の懸念を指摘したものでした。

不思議なのは、このようにずさんな論文が、なぜ審査をパスしてしまったのかです。専門誌に論文の原稿が投稿されると、編集長は複数の専門家に審査を依頼します。その結果は「少し文章を直せば掲載可」「追加の実験が必要」などから、「無条件に却下」までさまざまです。もし私がこの論文の審査を依頼されていたとすれば、無条件却下の判定をくだしていたと思います。

この論文の結論が正しいのかどうかはわかりません。少なくとも正しいことの証明がなされていない「もっともらしい話題」がメディアで報じられてしまうと、世の中はますます混乱してしまいます。当ホームページでも、いっそう気をつけて情報の収集に当たる必要があることを痛感した話題でした。

【参考文献】
1) Jiang H, et al., SARS-CoV-2 spike impairs DNA damage repair and inhibits V(D)J recombination in vitro. Viruses, Oct 13, 2021.
2) Freed EO, et al., Expression of Concern: Jiang, H.; Mei, Y.-F. SARS-CoV-2 spike impairs DNA damage repair and inhibits V(D)J recombination in vitro. Viruses 2021, 13, 2056. Dec 22, 2021.
   
   
Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2737 )
日時: 2022年01月20日 11:32
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
オミクロンが「自然のワクチン」にならない理由 元記事⇒ https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20220120-00278112
小野昌弘 イギリス在住の免疫学者・医師
2022/1/20(木) 3:16


オミクロンが「弱毒株」であるがゆえに「自然のワクチンになって」パンデミックの出口に至るという楽観論が世界あちこちで広まっており、日本にも到達したようです。これは科学的には根拠のない話ですが、実際のところどうなのでしょう。よくみうけられる疑問を検討してみます。

1)オミクロンは「弱毒株」だから感染しても大丈夫?

オミクロンが「軽症」ですむ場合にはワクチンの効果による部分が大きいです。ウイルス自体の病原性もデルタに比べると「低い」ですが、これは限定的で独特のニュアンスがあります。

というのは、オミクロン感染では、人工呼吸器を必要とするタイプの重症化率はある程度低下している一方で、入院治療が必要になる程度の重症化率は、とくにワクチンをしていない人や、2回目接種から長い時間がたっている人のあいだではそれほど下がらないようです。

このため、集中治療室よりも一般病棟における医療逼迫が英国などでも問題になっています。

重要な点として、オミクロンによる重症化率は特に若年者でより低くなる傾向がありますが、高齢者や持病のある人ではオミクロンでも(デルタと比べて)それほどは重症化率が減ってくれていません。ですから、コロナで重症化しやすいひとは、オミクロンでも同様に危険があるので、感染予防やブースター接種で身を守る必要があります。

オミクロンはデルタとよく比較されますが、そもそもデルタが従来株より病原性が高い変異株であることは注意が必要です。

また、軽症〜中等症のコロナ感染後にもコロナ後遺症がありえることも問題です。コロナ後遺症は治癒後ある程度(たとえば12週間以上)つづく症状で規定されるもので、医学的にはさまざまな異なった状態があると考えられます。オミクロンでどの程度コロナ後遺症が起こるのかについてはまだ未確定です。また、心筋炎といった、呼吸障害以外の合併症がオミクロンでどの程度起こるかについてもまだ不明です。

オミクロンでも、感染しないで済むならば感染しないに越したことはない、といえます。


2)オミクロンで免疫ができれば他のコロナにかからなくなってパンデミックが終わる?

オミクロンは免疫逃避型変異株として、(デルタなどに一度かかったひとが)再感染したり、ワクチンを2回接種したのに感染すること(=ブレイクスルー感染)が普通におきてしまいます。

オミクロンには、既存のワクチンでできる抗体がウイルスにくっつきにくくなるような変異がいくつもはいっています。このため、ワクチンでできた抗体がウイルスの感染をうまく防御できなくて、症状がでたり、一部のひとは症状がきつくなり入院治療が必要になります。従来株やデルタの感染でできる抗体や、ワクチン接種で誘導される抗体ではオミクロンに対する効果は数割程度効果が落ちています。

しかも、そもそも、コロナの自然感染でできる免疫では治癒後、数ヶ月単位で急速に抗体価が下がってしまいます。ワクチンのほうがより安定な免疫になりますが、とくに高齢者では半年ほどでワクチンの効果が(接種直後の)半減してしまいます。

ここで科学的に重要なのは、オミクロンとそのほかの変異株(デルタ、アルファなど)は免疫学的に(とくに抗体という観点から)とても違うということです。

デルタでできる免疫からオミクロンは逃避するので、デルタ感染したことがある人にも簡単に感染できてしまいます。

この逆もまた理論的には考えられます。

オミクロンに感染することで人体がつくる抗体は、デルタなどほかの変異株には効きが悪いという可能性が十分にあります。実験による検討が必要ですが(現在なされていると思われますが)注意すべき可能性です。

そして、次の変異株は、オミクロンともデルタとも異なるタイプの免疫学的特性をもつ変異株が問題になる可能性もまた十分にあります。

なお、オミクロンに感染した場合、オミクロンに対する免疫が特異的に誘導されるので、治癒直後にはオミクロンに再感染しにくいと考えられます。


3)オミクロンでT細胞免疫が誘導されて長期免疫ができてパンデミックが終わる?

自然にコロナに感染することでできる抗体は半年以内に相当減弱します。また記憶T細胞の数も数ヶ月単位で半減していきます。抗体をつくるB細胞とT細胞は助け合う関係で、これらが急速に減少してしまう以上、オミクロンであっても同様に、自然に感染してできる免疫の持続はそう長くないだろうと考えられます。

ワクチン接種は(自然感染よりも)安定した抗体とT細胞免疫を誘導できるので、オミクロンによる重症化回避のうえでも有効です。しかしそれでもワクチンで誘導される免疫は半年単位で減弱してしまいます。高齢者などコロナ感染でリスクが高い人ほど免疫は不安定になりがちなので、ブースター接種が重要になります。

ワクチンの繰り返し接種や自然感染で、だんだん「T細胞免疫が強くなっていく」と楽観的に考える人もいます。これもそうあってほしい話ですが、科学的にはそれほど強いデータが存在しません。T細胞免疫は一般の医療機関では測定が難しいゆえ、そして実験的に測定がきちんとできて確認できないものに頼って判断するわけにはいきません。それゆえに、現実世界での病院のデータや疫学データを注意して見守る必要性が依然あるわけです。

少し長期的な展望を書くと、T細胞免疫を安定かつ長期に維持できるようなワクチンの開発が望まれています。しかしこれにはまだしばらく時間がかかりそうです。


4)オミクロンがデルタを駆逐してパンデミックが終わる?

これは「そうであれば良いな」と思う夢のような話ですが、残念ながら変異株の発生は終わらないという事実は(オミクロンが出現したからといって)変わりません。

デルタの病原性が高い以上、せめてオミクロンがデルタだけでも駆逐してくれればと願うものです。しかしながら、オミクロンがほかの変異株とは免疫的な性質がとても違うことから、オミクロン感染でできる免疫は(特に抗体の免疫については)デルタなど他の変異株に対してはそれほど期待ができません。

デルタもオミクロンほどではないにしろ感染しやすい変異株であるということからも、デルタを駆逐しきれずにオミクロンとデルタが交互に流行するというシナリオもあります。

さらに可能性が高いのは、デルタでもオミクロンでもない新しい変異株が半年〜1年後に世界のどこかから出現して再び大流行するというシナリオです。

以上のことから、科学者の個人的見解としては、オミクロンの登場自体はとくにパンデミックの終わりが近いことを示すものではないと考えます。むしろオミクロンは新型コロナウイルスが予想以上に大きな「振れ幅」をもつことを示したことが科学的には重要です。予測がそう簡単ではないゆえに、流行のリアルタイムでデータを取得して判断していくことがますます重要になったといえます。

また社会的にも、オミクロン大流行の被害が国によって大きく違うので、2022年の世界の動向が読みにくくなったといえます。


5)まとめ

今までコロナにかかったことがない人で、しかもワクチンをしていない人にとっては、オミクロンはこれまでと同様に危険な感染症です。少なくとも、オミクロン感染よりもワクチンで免疫をつけるほうがずっと安全で(より多くの変異株に対して)汎用性のある免疫のつけ方になります。

今回のオミクロン流行の特性を把握して、対策することが緊急ですが、オミクロンはこれまでの変異株と比べて免疫学的にもウイルス学的にも異なる点が多いので、オミクロンの特徴だけを見てパンデミックの長期見通しの根拠とするのは危ういと思います。

確実に明るい材料は、オミクロンの病原性うんぬんよりも、パンデミックを制御するための科学技術が進歩しつづけている点に存在します。

とくに重症化回避のために効果が高いワクチンができて現在広く接種されていること、さらに現在も新しいタイプのワクチンが開発されつつあること、また治療方法が進歩していること、という3点が重要です。

また、検査体制や変異株モニタリング体制も進歩がみられて、より確実にリアルタイムで流行の状況を知ることができつつあります。

こうした科学技術のおかげでパンデミックの核心的問題は少しずつ、より上手に制御できるようになってきています。こうした新しい道具と知識をうまく使っていくことがコロナに安全な社会を作っていく上でより重要になっていくと思われます。

ここを間違えて、せっかく作り上げた科学インフラと専門知を小馬鹿にしてこの2年間積み上げてきたものを崩してしまうと、オミクロン流行への対応における問題だけではなく、近い将来、新しい変異株流行のときにしっぺ返しにあってしまうことになると考えられます。


小野昌弘
イギリス在住の免疫学者・医師
免疫学者、医師。免疫学の研究・教育を行う。京都大学医学部・大学院医学研究科卒業。京大・阪大で助教を務めたあと英国に移動。2013年に英国でラボを開き、現在インペリアル・カレッジ・ロンドンで主任研究者・Reader in Immunology(テニュア独立准教授)。がん・感染症・自己免疫におけるT細胞のはたらきについて研究、コロナの研究も進めている。学部の感染症・免疫コースで教鞭をとり、コロナを含めた感染症、自己免疫、がんにおけるT細胞免疫について講義。著書「コロナ後の世界・今この地点から考える」(筑摩書房)、「現代用語の基礎知識(2020年、2021年版)(自由国民社)などに寄稿。

   
   
Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2912 )
日時: 2022年03月07日 11:01
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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(2022.3.7)
NEW!
(4) 妊娠中のワクチン接種は絶対ダメ! 偽りの論文を告発する
 米国の研究者が2021年6月17日づけで発表していた論文が、いま波紋を呼んでいます。その論文は、「妊娠中にワクチン接種を受けた人たちを調べたところ、流産や低出生体重、奇形などの割合が従前の統計値とほぼ同じで、悪影響は認められなかった」と報じたものでした。

次の表(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/abortion.jpg )は、その論文に載っていた一部を私が日本語にしたものです。表中のv-safeとは、米国疾病対策予防センター(CDC)が作ったスマホ・アプリのことです。アプリをダウンロードした利用者には、ワクチン接種を受けると、自動的にアンケートが送られてくる仕組みで、妊娠経過や副作用などを登録できるようになっています。

この論文は日本でも話題となり、当時のワクチン担当大臣が「妊婦にも悪影響がないことが証明された」と発言していました。ところが半年ほど経ったいまになり、この論文についてとんでもない事実が判明しました。データが間違いだらけで、「この論文は取り消しにすべし」との激しい非難が相次いでいるのです。指摘されている問題点は多々あるのですが、そのうち、もっとも深刻なのが「流産の頻度」についてでした。

この表には、妊娠20週(5ヵ月)未満で827人がワクチン接種を受け、うちが104人が流産となり、率にして12.6パーセントになると記載されています。しかし表の欄外に「827人中、700人は妊娠20週以降に接種した」と、小さな文字で記載されていました。したがって正しくは、827人から700人を除いた127人が分母となり、流産の率は82パーセントと計算すべきだったのです。

さらに、比較対象とした「過去の統計値」にも引用の間違いがあり、表中「妊娠20週未満の流産は過去の報告で10~26パーセント」と記されているにもかかわらず、その元となる文献には(私もすべて読んでみましたが)、どれも10パーセントくらいとしか書かれていませんでした。つまりデータを正しく解釈すれば、「妊娠20週以内にコロナワクチンを接種すると、流産の可能性が8倍以上も高まる」ということになります。

指摘を受けた著者らは、表の一部を以下のよう(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/abortion2.jpg )に訂正しました。表中、赤線の枠内が修正された箇所です。

一応の訂正はなされているのですが、単に数字を消しただけであり、本文中の説明は以前のままになっています。

この論文の筆頭著者トム・T・シマブクロ氏はCDCの高官です。企業との関係を取り沙汰したネット情報もあるのですが、信頼性の確認ができないため、これ以上は触れないことにします。

それ以上に問題なのは、有名な医学専門誌に掲載された論文が、読者の知らないところで勝手に書き替えられ、注釈もないまま掲載が続けられている点です。書き換えがなされた時点で、著者および編集者のコメントが小さな文字で同誌に掲載されたのですが、論文をコンピュータで検索する読者には、訂正された事実が伝わりません。

私自身、ある米国専門誌の共同編集長を長く勤めてきましたが、このような対応は「学術誌の運営上ありえない行為」であり、(何らかの意図があるのかと)恐ろしささえ感じています。雑誌の名称「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」と、筆頭著者の名前は(今後も物議をかもす可能性があり)覚えておいたほうがよさそうです。(文献のいくつかをお知らせくださった方に感謝します)

【参考文献】
1) Shimabukuro TT, et al., Preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, Jun 17, 2021.
2) Sun H, To the editor on preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, Oct 14, 2021.
3) Brock AR, et al., Spontaneous abortions and policies on Covid-19 mRNA vaccine use during pregnancy. Sci Publ Health Pol & Law, Nov, 2021.
4) Mcleod D, et al., Letter to Editor - commnet on "mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons", Shimabukuro et al., (NEJM Apr 2021), unpublished.
5) The Practice Committee of the American Society for Reproductve Medicine, Evaluation and treatment of recurrent pregnancy loss: a committee opinion. Fertil Steril, Jun 25, 2012.
6) Clinical Management Guidelines for Obstetrician-Gynecologist, Early pregnanct loss, Number 200. Obstet Gynecol, May 2015.
7) Dugas C, et al., Miscarriage. NCBI Bookshelf, Jun 29, 2021.
   
   
 
Re: ノーベル賞有力の声もあるが・・・ | mRNAワクチン ( No.2917 )
日時: 2022年03月07日 18:26
名前: はっちん [ 返信 ]
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前頁 (4) 妊娠中のワクチン接種は絶対ダメ! 偽りの論文を告発するhttps://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2372#2912 記事の続き

画像(左,中):論文発表時の資料⇒ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8117969/

画像(右):訂正後の資料⇒ https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa2104983

妊婦のmRNA Covid-19ワクチン安全性の予備的な所見についてhttps://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2113516

編集者へ
島袋ら(6月17日号)1v-Safe監視システムおよび妊娠登録から妊娠におけるメッセンジャーRNA(mRNA)Covid-19ワクチンの安全性に関する予備データを報告した。彼らは、妊娠が完了した827人の参加者のうち、妊娠が104人20週までに自発的中絶をもたらした(12.6%)ことを報告し、著者らはこの割合が一般集団のそれと同様であることを示した。この計算された指標は誤解を招き、自然流産の本当のリスクを反映していません

記事で述べたように、完了した妊娠を持つ827人の参加者のうち、700人が第3学期(the third trimester)に最初の適格なワクチン用量を受けた。これらの参加者は、予防接種を受けたときにすでに週20を過ぎているため、計算から除外する必要があります自然流産のリスクは、第20週の前に予防接種を受け、第20週まで続いたか、妊娠の早期喪失を経験した参加者のグループに基づいて決定されるべきである。妊娠初期の後に予防接種を受けた女性は妊娠喪失の危険にさらされる時間が短いという事実によって、自発的中絶の人口ベースの割合との比較は複雑です。したがって、粗比率は全体的なリスクを過小評価する可能性が高い。

ホン・サン、博士号
デダラス・ヘルスケア、アントワープ、ベルギー


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