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感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vaccine ( No.2114 )
日時: 2021年08月02日 21:17
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見―COVID-19の重症化に関与する可能性―
(元記事⇒ https://www.amed.go.jp/news/release_20210525-02.html

大阪大学
日本医療研究開発機構

掲載日 令和3年5月25日(最終更新日 令和3年5月25日)

■研究成果のポイント
・新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることを発見した。

・感染増強抗体が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に結合すると、抗体が直接スパイクタンパク質の構造変化を引き起こし、その結果、新型コロナウイルスの感染性が高くなることが判明した。

・感染増強抗体は中和抗体の感染を防ぐ作用を減弱させることが判明した。

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症患者では、感染増強抗体の高い産生が認められた。また、非感染者においても感染増強抗体を少量持っている場合があることが判明した。

・感染増強抗体の産生を解析することで、重症化しやすい人を検査できる可能性がある。また、本研究成果は、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発に対しても重要である。


■概要
大阪大学の荒瀬尚教授を中心とした微生物病研究所・蛋白質研究所・免疫学フロンティア研究センター・感染症総合教育研究拠点・医学系研究科等から成る研究グループは、COVID-19患者由来の抗体を解析することにより、新型コロナウイルスに感染すると感染を防御する中和抗体ばかりでなく、感染性を高める感染増強抗体が産生されていることを初めて発見しました。本研究成果は2021年5月24日(月)に米国科学雑誌Cell誌に掲載されました。


■研究の背景
新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合部位(RBD)*1に対する抗体は、ヒトの受容体であるACE2*2との結合を阻害することにより、新型コロナウイルスの感染を抑える中和抗体として重要な機能を担っている(図1)。実際、最近の様々な変異株が中和抗体の認識部位に変異を獲得したことから、抗体がウイルスの排除に非常に重要な機能を担っているために、ウイルスが中和抗体に認識されない変異を獲得したと考えられる。一方、COVID-19患者においては、中和抗体以外にスパイクタンパク質に対する多くの抗体が産生されるが、これまでそれらの抗体の詳細な機能は明らかでなかった。
(図1説明:
 スパイクタンパク質の構造 スパイクタンパク質は3量体(青色、水色、黄色)をとり、S1とS2領域から成る。S1領域は、さらにRBDとNTD*3に分けられる。)

前述の通り抗体はウイルス感染防御に重要な機能を担う一方で、ウイルスに対する抗体によって感染が増悪する現象が知られており、その現象は抗体依存性感染増強(ADE)*4と言われている。ADEはデングウイルス等で知られており、一度デングウイルスに感染した後、異なる型のデングウイルスに感染すると、最初の感染によって産生された抗体によって重症化する場合がある。また、コロナウイルスの一つである猫伝染性腹膜炎ウイルスにおいても、ウイルスに対する抗体が増悪因子になることが報告されている。これらの抗体による感染増強には、ある種の免疫細胞が発現しているFc受容体が関与していると考えられてきた。すなわち、ウイルス粒子に結合した抗体が細胞のFc受容体に結合すると、Fc受容体を介してウイルス感染が引き起こされる。しかし、これらのFc受容体を介した感染は、Fc受容体を発現した特定の免疫細胞に限定されるため、体の中の多くの細胞の感染にはあまり関与していないと考えられてきた。

そこで、本研究では、COVID-19患者で産生される抗体の機能を解明するために、COVID-19患者の免疫細胞からクローニングされたスパイクタンパク質に対する抗体遺伝子をヒト細胞に発現させて用意した76種類のスパイクタンパク質に対する抗体の機能を詳細に解析した。その結果、今までに知られていたFc受容体*5を介した抗体依存性感染増強とは全く異なり、ウイルス粒子に結合するだけで感染性をFc受容体非依存性に高める抗体が存在することが明らかになった。


■本研究の内容
▼感染増強抗体の解析

スパイクタンパク質はNTD、RBD、S2から構成される(図1)。COVID-19患者の免疫細胞から同定された76種類のスパイクタンパク質に対する抗体を解析したところ、スパイクタンパク質へのACE2の結合を阻害するRBDに対する抗体ばかりでなく、ACE2の結合性を増加させる抗体がNTDに対する抗体の中に存在することが判明した(図2、以下感染増強抗体)。一方、ほとんどの抗体は、スパイクタンパク質に結合しても、ACE2の結合性に影響を与えなかった。
(図2説明:
 スパイクタンパク質へのACE2の結合性を阻害する抗RBD中和抗体(青)ばかりでなく、ACE2の結合性を増加させる抗NTD感染増強抗体(赤)も存在することが明らかになった。)

これらの感染増強抗体は濃度依存性にACE2の結合性を増加させたが、それ以外のNTDに対する抗体にはACE2の結合性の増加は認められなかった(図3)。
(図3説明:
 抗NTD感染増強抗体(赤字)をスパイクタンパク質発現細胞に加えるとACE2の結合性が濃度依存性に増加した。一方、抗NTD抗体でもACE2の結合性を増加させない抗体も存在した(黒字)。)

さらに、これらの感染増強抗体は、中和抗体によるACE2結合阻害能を減弱させることが判明した(図4左)。つまり、感染増強抗体が産生されると、中和抗体の効きが悪くなる可能性が考えられる。しかし、十分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体の影響は見られなかった。また、感染増強抗体は実際に新型コロナウイルスのヒト細胞への感染性を顕著に増加させることが判明した(図4右)。感染増強抗体による感染性の増加は、抗体によるスパイクタンパク質への直接的な影響であり、Fc受容体は関与していない。従って、今までに知られていた抗体依存性感染増強とは全く異なる新たなメカニズムが存在することが判明した。
(図4説明:
 感染増強抗体は、中和抗体によるACE2結合性阻害能を減弱させた(左)。感染増強抗体は、新型コロナウイルス(SARS-CoV2)のACE2発現細胞への感染性を増強した。)

次に、感染増強抗体の認識部位を明らかにするために、NTDの様々なアミノ酸をアラニンへ置換することによって、感染増強抗体のエピトープの解析を行った。その結果、感染増強抗体はいずれもNTDの特定の部位を認識することが明らかになった(図5左)。さらに、抗体の結合様式を解析するためにクライオ電子顕微鏡法*6にて、抗体とスパイクタンパク質との複合体を解析すると、NTDの下面に結合することが判明した(図5右)。
(図5説明:
 感染増強抗体は、いずれもNTDの特定の部位(W64,H66,K187,V213,R214)を認識し(左)、クライオ電子顕微鏡法によりNTDの下面側に結合することが判明した(右)。)

▼抗NTD感染増強抗体による感染増強のメカニズムについての解析
抗NTD感染増強抗体による感染増強のメカニズムについて解析を行った。ACE2はスパイクタンパク質のRBDが開いた構造をとると結合しやすくなり、感染性が高まることが知られている。そこで、開いたRBDに特異的な抗体を用いて感染増強抗体の影響を解析したところ、抗体がNTDの感染増強部位に結合するとスパイクタンパク質のRBDが開いた構造をとりACE2と結合しやすくなることが明らかになった。さらに、NTD同士が抗体で架橋されることでNTDが引っ張られ、その結果、RBDが開いた構造をとることが明らかになった(図6)。これらのことから、スパイクタンパク質のNTDはRBDの機能を制御する重要な機能領域であることが明らかになった。
(図6説明:
 感染増強抗体がスパイクタンパク質のNTDに結合すると、抗体によってNTDが牽引された結果、スパイクタンパク質の構造が変化してACE2に結合しやすい開いた構造のRBDが誘導されるとことが判明した。)

▼COVID-19患者における感染増強抗体の解析
COVID-19患者における感染増強抗体の解析を行った。競合阻害法によって、感染増強抗体が特異的に検出できることが判明した。そこで、COVID-19患者における感染増強抗体と中和抗体を測定し、その差を解析することにより、重症患者では感染増強抗体が高い傾向が認められた。また非感染者においても感染増強抗体を持っている人が存在することが判明した(図7)。従って、感染増強抗体を持っている人の感染やワクチン投与によって、感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられた。
(図7説明:元記事 https://www.amed.go.jp/news/release_20210525-02.html 参照。
 感染増強抗体(赤丸、黒Y)の特異的検出法を樹立した(左)。次いで、COVID-19患者の抗体価を解析したところ、重症患者で感染増強抗体価が高い傾向が認められた(右上)。また、非感染者においても、低レベルの新型コロナウイルスに対する感染増強抗体を持っている人がいることが判明した(右下)。)


■本研究の成果
新型コロナウイルスに感染すると中和抗体ばかりでなく、感染を増強する抗体が産生されることが判明した。さらに、感染増強抗体が産生されると、中和抗体の作用が減弱することが判明した。中和抗体はRBDを認識するのに対して、感染増強抗体はNTDの特定の部位を認識することが明らかとなった。また、感染増強抗体は重症患者で高い産生が認められたほか、非感染者でも感染増強抗体を少量持っている場合があることが判明した。


■本研究の考察と意義
・本研究により、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に感染増強抗体が結合するとスパイクタンパク質の構造が変化して新型コロナウイルスの感染性が高まることが明らかになった。

・感染増強抗体が産生されると、中和抗体の感染を防ぐ作用が減弱することが判明した。しかし、十分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体の影響は見られなかった。実際、重症患者では感染増強抗体の産生が高い傾向があり、感染増強抗体の産生が重症化に関与している可能性もある。しかし、実際に感染増強抗体が体内で感染増悪に関与しているかはまだ不明であり、今後の詳細な解析が必要である。

・これまで機能が不明であったNTDがスパイクタンパク質の機能を制御している重要な領域であることが明らかになった。実際、最近の多くの変異株にはNTDにも多くの変異が認められるので、RBDの機能に影響を与えている可能性がある。従って、今までは、主にRBDの機能のみが注目されてきたが、NTDを標的にした感染制御法の開発も重要であると考えられる。

・最近の変異株には、中和抗体の認識部位に変異があり中和抗体が十分作用しない株も存在するため、中和抗体の防御効果より、感染増強抗体の増悪効果が高くなってしまう可能性も考えられる。

・非感染者において低レベルの感染増強抗体を持っている人が明らかになった。既に感染増強抗体を持っている人では、新型コロナウイルスの感染で感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられる。

・感染増強抗体を検査することで、重症化しやすい人を調べることが可能になると期待される。また、重症化がどのように進むのか明らかになる可能性がある。重症患者の治療に対しても新たな検査指標になる可能性がある。

・感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。本研究で明らかになった感染増強抗体の認識部位を改変することで、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発が可能になると期待される。


■特記事項
本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金、日本医療研究開発機構(AMED)新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業、創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業(BINDS)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発の研究支援を受けて実施されました。


■用語解説
*1:RBD(Receptor Binding Domain)
Receptor Binding Domain (受容体結合領域)は新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(Spike)が細胞の受容体であるACE2と結合する領域。閉じた構造のRBDはACE2に対する結合性が低いが、開いた構造のRBDが増えるとACE2に対する結合性が高くなり、感染性が高くなる。

*2:ACE2
新型コロナウイルスが細胞へ感染するときの細胞表面受容体。

*3:NTD(N-Terminal Domain)
N-Terminal Domain(N末領域)はスパイクタンパク質(Spike)のアミノ酸のN末の領域で、機能はよくわかっていない領域。

*4:抗体依存性感染増強(ADE)
ウイルス粒子に抗体が結合することで感染が増強する現象。これまでは、ウイルス粒子に抗体が結合すると、抗体の受容体であるFc受容体*5を発現しているある種の免疫細胞にウイルスが感染しやすくなると考えられていた。デングウイルス等で見られる抗体依存性感染増強はFc受容体を介しているが、本研究によりFc受容体非依存性の抗体依存性感染増強機構が初めて明らかになった。

*5:Fc受容体
一部の免疫細胞の表面に発現する受容体で、ウイルス等の病原体に付着した抗体に結合して、免疫細胞の活性化などに関与する。

*6:クライオ電子顕微鏡法
電子顕微鏡を用いて、分子の構造を解明する新たな手法。

■掲載論文・雑誌
タイトル
“An infectivity-enhancing site on the SARS-CoV-2 spike protein targeted by antibodies”
「新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の感染増強部位が抗体の標的になる」
著者
Yafei Liu, Wai Tuck Soh, Jun-ichi Kishikawa, Mika Hirose, Emi E. Nakayama, Songling Li, Miwa Sasai, Tatsuya Suzuki, Asa Tada, Akemi Arakawa, Sumiko Matsuoka, Kanako Akamatsu, Makoto Matsuda, Chikako Ono, Shiho Torii, Kazuki Kishida, Hui Jin, Wataru Nakai, Noriko Arase, Atsushi Nakagawa, Maki Matsumoto, Yukoh Nakazaki, Yasuhiro Shindo, Masako Kohyama, Keisuke Tomii, Koichiro Ohmura, Shiro Ohshima, Toru Okamoto, Masahiro Yamamoto, Hironori Nakagami, Yoshiharu Matsuura Atsushi Nakagawa, Takayuki Kato, Masato Okada, Daron M. Standley, Tatsuo Shioda, Hisashi Arase*
*責任著者:荒瀬 尚

雑誌名
Cell 日本時間2021年5月24日(月)以降オンライン掲載
お問い合わせ先
本件に関する問い合わせ先
大阪大学 微生物病研究所 免疫化学分野
荒瀬 尚(あらせ ひさし)教授
TEL:06-6879-8291
E-mail:arase“AT”biken.osaka-u.ac.jp
免疫学フロンティア研究センター免疫化学研究室

AMED事業に関するお問い合わせ先
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
創薬事業部 創薬企画・評価課
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1
TEL:03-6870-2226
E-mail:shinkou-saikou“AT”amed.go.jp

※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

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本文内下線部の
『・感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。本研究で明らかになった感染増強抗体の認識部位を改変することで、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発が可能になると期待される。』

 あの短時間でのワクチン開発では、ここ迄に突っ込んだ研究はやはり無理だったのでしょうか?
それとも解っていて、これを無視したのでしょうか?
 大変気になるところです。


 
1
▼ページの最下部に移動
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2118 )
日時: 2021年08月03日 10:48
名前: はっちん [ 返信 ]
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←前頁記事(図7)

米東部で発生のクラスター、感染者の74%がワクチン接種済み…CDC調査
(元記事⇒ https://www.yomiuri.co.jp/world/20210731-OYT1T50168/ )

2021/07/31 10:29【ワシントン=船越翔】

 米疾病対策センター(CDC)は30日、米マサチューセッツ州で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)で、感染者の4分の3がワクチン接種済みだったとの調査結果を公表した。大部分がインド型(デルタ型)変異ウイルスによるもので、米政府は強い感染力を警戒している。

米CDCのロシェル・ワレンスキー所長(ロイター)
 7月上旬に同州バーンスタブル郡内で複数の大規模な集会やイベントが開かれ、数千人の観光客が訪れた。その後に感染者が469人確認されたため、CDCが調査したところ、74%にあたる346人が、規定の回数のワクチン接種を終えていたことが判明した。

 感染者に占めるインド型の割合は約9割に上り、接種済みの感染者の体内からは、未接種で感染した人と同じレベルの量のウイルスが検出されたという。CDCのロシェル・ワレンスキー所長は30日の声明で、「ワクチン接種後にデルタ型に感染した人たちがウイルスを広げる恐れがある」と警告した。

 CDCは27日、ワクチン接種を完了した人でも、感染者が急増している地域では屋内でのマスク着用を求める新たな指針を公表。接種促進などと合わせて、感染対策を再強化する方針を示している。

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【前頁記事より引用】
 重症患者では感染増強抗体が高い傾向が認められた。また非感染者においても感染増強抗体を持っている人が存在することが判明した(図7)。従って、感染増強抗体を持っている人の感染やワクチン投与によって、感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられた。

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有効な治療薬が開発(内服剤化等)されない限り、COVID-19_負のスパイラルからは抜け出せないのでしょうか。
 
 
 
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2371 )
日時: 2021年09月24日 14:47
名前: はっちん [ 返信 ]
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(元記事 https://digital.asahi.com/articles/ASP9Q5W70P9FULBJ002.html?pn=5&unlock=1#continuehere

mRNAワクチン成功の裏にあった発見とは ノーベル賞有力の声も

2021年9月24日 7時00分 朝日新聞デジタル記事


 新型コロナウイルスのワクチンとして実用化されたm(メッセンジャー)RNAワクチン。不可欠とされる技術を開発した、独ビオンテック社のカタリン・カリコ氏らに9月、「科学界のアカデミー賞」ともよばれるブレークスルー賞が贈られた。成果の裏には、どんな発見があったのか。

 これまでのワクチンは無害化したウイルスのたんぱく質などからつくっていた。これに対し、mRNAワクチンは、ウイルスのたんぱく質そのものではなく、それをつくるための「レシピ」を体内に届ける。それをもとに体内でたんぱく質をつくり、同じウイルスの次の襲来に備える。


「レシピ」書き換えスピード開発

 大きな利点は、スピード開発が可能なことだ。新しいウイルス感染症が流行しても、そのウイルスの遺伝子配列さえ分かれば、短期間でつくることができる。レシピを柔軟に書き換えるイメージだ。

 実際、新型コロナワクチンの開発スピードは驚異的だった。新型コロナの遺伝子配列の情報が公開されたのは昨年1月11日。米モデルナ社は数日でワクチンの試作品を作製。ビオンテック社の技術を使う米ファイザー社も昨年4月に臨床試験(治験)に入った。

 11カ月後の昨年12月には英国で、世界で初めてワクチン接種が始まった。過去、実用化まで最速だったワクチンはおたふく風邪とされるが、それでも4年かかっている。これまでの常識を覆す異例のスピードに世界が驚いた。そしていま、世界中で接種が進んでいる。


実現を阻んだ「炎症」 しぼむ期待でも続けた研究

 mRNAをワクチンや薬として使うという発想は、30年以上前からあった。

 しかし、実験で動物にmRNAを注入すると、異物として認識され、「炎症」反応が強く起きた。目的とするたんぱく質も、思ったように効率的にはつくられなかった。

 mRNAはとてもこわれやすく、扱いが難しいという難点もあった。ワクチンや薬に使うという期待はしぼみ、望みの薄い研究とみられ、研究資金を得るのも難しかった。

 こうした状況で、ハンガリー出身のカリコ氏は、米ペンシルベニア大で研究を続けていた90年代末ごろ、同大のワクチン研究者ドリュー・ワイスマン氏と共同研究を始め、ある工夫をmRNAに加えることで、炎症を最小限に抑えることに成功。2005年に米国の免疫学専門誌イミュニティで発表した。

 その工夫とは、mRNAに「飾り」をつけること。


センサーだます「飾り」がカギに
 
 体の中には、感染に備え、侵入してきたウイルス由来のRNAを見つけ出す「RNAセンサー」がある。これが警報を出すと炎症などが起こる。初期の実験で導入したmRNAはこのセンサーにひっかかっていた。

 一方、人間の遺伝情報を担うのはDNA。その一部分のコピーとして、RNAは私たちの体内でも、日々つくられている。mRNAもその一種だ。ウイルス由来と違い、「自分のRNA」で炎症は起きない。特有の「飾り」がつけられていて、センサーが反応しないからだ。

 カリコ氏らは、「飾り」を接種するmRNAにつけて、あたかも「自分のRNA」であるかのようにセンサーをだまし、炎症を防いだ。05年の論文では、この研究が「治療用RNAを設計するうえでの将来の方向性を示した」と記した。

 ファイザー製やモデルナ製ワクチンの日本での名称には「修飾ウリジン」とついている。「修飾」はまさに、カリコ氏らが着目したセンサー回避の「飾り」を意味している。

 今月、カリコ氏とワイスマン氏に生命科学部門のブレークスルー賞が贈られた。2氏はノーベル賞有力との声も多い。


「大きく広がる」可能性 mRNA医薬の未来

 「強い信念の人。情熱をもって研究を進めていた」。2005年以降、カリコ氏と共同で研究を続けた米ペンシルベニア大の村松浩美・主任研究員は、こう当時を振り返る。成果は当初、大きく注目されたわけではなかったが、試行錯誤を続け、論文発表を重ねた。

 10年代からmRNAに目をつけ、医薬品として開発をめざす企業が現れた。ワクチンやがん治療薬など、さまざまな開発が進んだ。その実績が下支えとなって、新型コロナのmRNAワクチンは1年たらずで開発された。

 05年の論文と同じ号で紹介記事を書いた、東大医科学研究所の石井健教授(ワクチン学)は「彼女らの研究は、私たちの体が『自分』と『自分以外』をどう見分けているのかを解き明かす基礎的なもの。でもこの研究がなければ、これほどよいmRNAワクチンは実現できなかった」と評価する。

 mRNAワクチンの実用化にはほかにも、「キャップ」と呼ばれるmRNAの安定性を高める構造の研究や、体内に運ぶための「入れ物」となる脂質ナノ粒子の研究なども大きく貢献している。

 mRNAの医薬品への応用を研究する東京医科歯科大の位高啓史教授は、「これまで採算が期待できずワクチンや薬が開発されないような風土病にも、『中身』を入れかえればよいmRNAワクチンなら応用できるかもしれない。ワクチンとしてだけでなく、さまざまな病気の治療薬としての応用もめざされていて、可能性は大きく広がっています」と期待する。(野口憲太、瀬川茂子)
   
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P3治験1年足らずのものに今からノーベル賞云々などとは如何かと。この先云年後、云十年後、地球規模で何かが起きているかも知れません。
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2421 )
日時: 2021年10月06日 11:34
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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     トピック:あの二人はなぜノーベル賞を逃したのか?

あの二人とは、もちろん改造mRNAを作ったワイズマンとカリコ両氏のことです。二人については、YouTube動画の中で紹介しました。ノーベル賞の呼び声が高かったのですが、選ばれなかったのはご存じのとおりです。私はずっと前から、選ばれないだろうと思っていました(あと出しジャンケンですね)。これだけ世界的に有名になった二人が、なぜ選ばれなかったのでしょうか?

ノーベル賞は、世界で一番最初に発明や発見をした人に与えられるものです。しかし誰が最初なのかを判断するのは、簡単でありません。最初だと思ったら、その前にアイデアを発表した人がいて、さらにもっと前に・・・、と切りがないからです。でも、そこは選考委員の腕の見せどころです。

では改造mRNAワクチンの場合は、どうだったのでしょうか? NHKとその広告塔を務める有名博士は、あの二人こそノーベル賞、と盛んに持ち上げていましたが、事実はまったく違うのです。

メッセンジャーRNAをワクチンに応用できるのではないかと考え、実験を行っていた人は30年以上も前から、数え切れないくらいいました。そのひとり、米国カリフォルニア州の研究所で大学院生として在籍していたロバート・マローンは、mRNAを脂質膜に包んでカエルに注入するという実験を、世界で最初に行っています。

その後、同氏は、「このようなワクチンで作られた蛋白は細胞にとって危険だから」、と謎の言葉を残して、実験を中止しました。

つまり、あの二人が考えたアイデアは世界で最初ではなかったのです。「まだ世に出たばかりで、これから評価されていくのでは・・・」と考えた人もいたかもしれませんが、彼らの最初の論文は10年以上も前に発表されたものですから、まだ早い、ということにはなりません。

受賞できなかった理由は、ほかにもいろいろありそうです。事前にマスコミが持ち上げた人は、選考委員が意地でも選ばないというウワサもあります。数年前、ノーベル文学賞に、米国の歌手モブ・ディランを選んだ際、記者たちに向かって名前を読み上げた女性委員の「したり顔」が、いまも目に浮かびます。「どぉよ、みんな、驚いたでしょ!」って、言ったかどうかはわかりませんが。彼らも人間なのです。

もし、この二人が選ばれていたら、いまごろはワクチン担当大臣、専門家と称する人たち、NHKが、お祭り騒ぎをしているに違いありません。「やっぱり、すごい技術でしょ。みんな受けましょうね!」・・・。二人が選ばれなくて、ホッとしているのは私だけでしょうか。

【参考文献】
1) Dolgin E, The tangled history of mRNA vaccines. Nature, Sep 16, 2021.
2) Georgiou A, COVID vaccine scientsts lose out on Nobel prize for medicine to heat and touch researchers. Health, Oct 4, 2021.

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【参考】
・ロバート・マローンはmRNAワクチンの発明者ですか?https://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-20-fact-check-robert-malone-e-o-inventor-das-vacinas-de-mrna/

Covidワクチンの彼の批判的なビデオは、否定派グループの中で最も共有されています。彼はmRNAワクチンの発明者として自分自身を提示します。そうですか。
ロバート・マローンは、メッセンジャーRNAワクチン(mRNA)の発明者として、個人的なウェブサイト、公式Twitterアカウント、LinkedInプロフィールで自分自身を提示するアメリカの医師とコンサルタントです。

1989年、マローンは「カチオンリポソーム媒介RNAトランスフェクション」というタイトルの記事を掲載しました。この研究では、医師は、同じ細胞内のタンパク質の産生に必要な情報を提供するために、脂肪の小さなボール(リポソーム)によって保護されたmRNAを培養細胞に移すことを発見した。

1年後、彼は1989年に発見された知識をインビボ(実験室マウス)で適用した別の研究を発表しました。

何が起こるかは、mRNAワクチンが同じ方法を使用することです。つまり、ワクチンを投与する場合、1989年に発見されたマローンのように、mRNAを細胞に入れるために脂質カプセルに関与する必要があります。このカプセルは、次に分解し、リボソームである「タンパク質工場」は、mRNAに書かれているものを読み、コロナウイルススパイクタンパク質を産生し始めます。

しかし、ヒト細胞にmRNAを伝達する方法を考え出し、細胞が所望のタンパク質を産生するのに十分な長さを保つ方法を考え出すことは別のものである。マローンの発見からCovid-19に対する現在のワクチンまで、mRNAが人体に注入されたときに炎症反応を引き起こさない方法を見つける必要がありました。

■カタリンカリコは、炎症反応なしでmRNAの伝達を発見する人です
2005年になって初めて、ハンガリーの生化学者でBioNTechの現在の上級副社長であるカタリン・カリコと、ボストン大学の博士免疫学者であるドリュー・ワイスマンが問題を回避する方法を見つけました。

研究チームは、ヌクレオシドと呼ばれるmRNAを構成する4つのブロックのうちの1つを改変した場合、炎症は起こらなかったことを発見した。その結果は、「トール様受容体によるRNA認識の抑制:ヌクレオシド修飾の影響とRNAの進化的起源⇒ https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1074761305002116 」の研究で発表された。

3年後、ドイツで免疫療法の専門家ウグル・サヒンと妻のオズレム・テレチがBioNtechを設立し、mRNAの使用を含むがんに対する免疫療法治療の開発が優先事項として行われた。2013年にはカリコを副社長として採用し、2018年からBioNTechとファイザーはmRNAベースのインフルエンザワクチンを作ろうとしています。

2010年には、モダナの創設者の一人であるデリック・ロッシが、カリコとワイスマンの幹細胞研究技術を適応させる番でした。

2020年1月、中国で広く普及した謎のウイルスに関する記事を読んだ後、ウグル・サヒンは500人のBioNTech科学者を動員して記録的な時間でワクチンを開発しました。中国の製薬会社Fosunと米国の製薬会社ファイザーは、同年3月にパートナーとなった。

■ロバート・マローンとYoutubeから撮影されたビデオの論争
最近、mRNAワクチンの自称父親が特に脚光を浴びている。6月、「コミュニティガイドライン」に違反したことに言及し、YouTubeはマローンがCovid-19ワクチンの脂質ナノ粒子(マローン自身が1989年にmRNAの移送に必要であることを発見した脂質カプセル)がワクチンが適用された身体の領域だけに焦点を当てていないと主張するビデオを削除しました。 しかし、それらは広がり、他の臓器や組織、特にリンパ節に広がり、蓄積し、白血病やリンパ腫を引き起こす可能性があります。

「私たちは、RNAが到着したい細胞にのみ届くように正確に設計された粒子について話しています」と、iMM主任研究者のミゲル・プルデンシオは言います。

❝私たちは、RNAが到着したい細胞にのみ届くように正確に設計された粒子について話しています
ミゲル・プルデンシオ - 主任研究者 IMM❞

「リンパ節に行くと、なぜこれらの粒子がリンパ腫を引き起こすのか分かりません」と、リスボン大学薬学部のナノ粒子の専門家、ヘレナ・フロリンドは付け加えます。

研究者は、注入されたナノ粒子のほとんどが「投与現場にある」と説明し、そのうちのいくつかは、その大きさによってリンパ節に移行し、「しかし、完全に生分解性であるため、コンマではない」と説明する。

ヘレナ・フロリンドは、このような強い免疫応答を可能にするのはまさにこの移行であることを強調する。RNAを含むナノ粒子は、リンパ節の免疫細胞によって捕捉され、その場所に抗原(スパイクタンパク質)を提示します。免疫応答は、抗体だけでなく、細胞によっても媒介されるため、非常に強い理由です。

❝これらの粒子がリンパ節に行ったとき、なぜリンパ腫を引き起こすのか分かりません。
ヘレナフローリンド - ナノ粒子の専門家❞

ウェブサイトエポックタイムズとディフェンダーによると、ロバート・マローンによって行われた別の批判は、Youtubeによって削除されたビデオで、これらのナノ粒子の特性に対する研究における「古代」の欠如に関連しています。しかし、ヘレナ・フロリンドは、RNA伝達プロセスにおけるナノ粒子の蓄積は科学界における非常に最近の懸念ではなく、「10年または15年間」いくつかの生体分布研究があったことを保証する。

その一例として、2018年に米国遺伝細胞治療学会に提出され、2019年4月に発表されたモダナのシニアディレクターであるルイス・ブリトの研究では、研究者はすでにmRNAワクチンに使用される脂質ナノ粒子の特性の最適化に正確に焦点を当てています。

フォックス・ニュースにとって、ロバート・マローンはまた、子供のワクチン接種に関する疾病管理予防センター(CDC)のリスクベネフィット分析は科学的データに基づいて行われていないと述べた。しかし、直感は、利益が常にすべての年齢層のリスクよりも優れていると考えられていたという結論を引き起こしたすべてのデータを観察することができる公文書を公開しました。

しかし、ミゲル・プルデンシオは、「利益がリスクをはるかに上回る若い年齢や高齢者の給付リスクについて話すことは異なる」と認めています。研究者は、「若い年齢層のワクチン接種に関して個別に議論することは完全に正当である」と主張し、これがまさにCDCが提示した文書で行われていることであると考えています。

■スパイクタンパク質は細胞毒性ではない
マローンによって提起された別の問題は、YouTubeでまだ利用可能な別のビデオで、ワクチンの後に体内で産生されるスパイクタンパク質のシティ毒性特性(細胞内で話すときに毒性に与えられた名前)に関連しています。

この問題はすでにVISÃOによって検証されておりhttps://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-09-fact-check-a-proteina-spike-que-o-corpo-produz-apos-ser-vacinado-e-toxica/、シャンパリモー財団チアゴ・カルヴァーリョの免疫学者の言葉で、「この方向を指す説得力のある研究はありません」。

「注射された物質は、ワクチンの投与が行われる領域の近くの細胞によって処理されるという事実に加えて、タンパク質はその同じ領域で産生され、その領域の細胞膜に結合している大部分に」ミゲル・プルデンシオは強調する。

■結論
誤解を招く –ロバート・マローンは Covid-19 に対する mRNA ワクチンを発明しませんでした.32年前、医師は細胞、培養細胞、ラボマウスの間でRNAを転移させる方法を考え出しました。

それなしでRNA伝達の発見は炎症反応を引き起こすので、ヒトの治療法に使用することができ、カタリン・カリコとドリュー・ワイスマンに起因し、企業が2010年と2008年にそれぞれ設立されて以来、ModernaとBioNTechの両方で使用されています。

mRNAワクチンの機能の根底にあるmRNAの伝達に必要な脂肪カプセルに関するマローンの主張については、完全に生分解性であり、RNAを作用させたい特定の細胞(この場合はリンパ節の細胞)に向かうように設計されています。

CDCは、子供にワクチンを接種する利益リスクの分析を提示した。これは科学的なデータに基づいていますが、専門家はそれが進化する主題であり、より多くの科学的証拠が出現するにつれてまだ議論され続けていることを認めています。

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【参考】
この問題はすでにVISÃOによって検証されておりhttps://visao.sapo.pt/atualidade/verificado/2021-07-09-fact-check-a-proteina-spike-que-o-corpo-produz-apos-ser-vacinado-e-toxica/
・ワクチン接種後に身体が産生するスパイクタンパク質は有毒ですか?

ソーシャルメディア上で共有された投稿やビデオは、mRNAワクチンによって体内で産生が誘導されるスパイクタンパク質が身体の細胞に有毒であると主張している。VISÃOは、この理論に関する専門家に相談しました
ソーシャルネットワーク上で共有されたいくつかの出版物は、私たちの体がmRNAワクチンによって推測される免疫を構築するプロセスの一環として生成するスパイクタンパク質は、身体の細胞に有毒であり、それらを損傷または殺す可能性があるという考えを広めています。

しかし、彼らは虚偽の情報の乗り物と考えられていたので、FacebookとInstagramによって削除され、出版物は読者に同じ論文を擁護するビデオに誘導し、それはまだYouTube上にあります。

15分間にわたり、3人の個人がCovid-19ワクチンについて議論し、スパイクタンパク質を「非常に危険」および「細胞毒性」(細胞の文脈で話すときに毒性に与えられる名前)と繰り返し言及しています。

「スパイクタンパク質が私たちの分子の1つに結合する受信機を持っているかどうかについては多くの憶測がありますが、私はその方向を指し示す説得力のある研究を見ていません」とシャンパリモー財団免疫学者チアゴ・カルヴァーリョは言います。

❝異常な免疫応答があったという証拠は一度もありませんでした
パウロ・パイサン - ポルトガルウイルス学会会長❞

実際、証拠は正確に反対方向を指しているようです。パウロ・パイサンのポルトガル協会の会長は、細胞性免疫(T記憶細胞によって作成され、抗体に関連して長持ちする)を分析した研究においても、「体外(実験室)または生体内(ワクチン接種経験)で異常な免疫応答があったという証拠は一切なかった」と述べています。

また、分子医学研究所(iMM)ルイスグラサの免疫学者は、「スパイクタンパク質自体は、細胞毒性特性を持たない」と述べています。

iMMの主任研究者であるミゲル・プルデンシオは、「注射される物質は、ワクチンの投与が行われるゾーン近くの細胞によって処理され、タンパク質はその同じゾーンで産生され、その大部分がこのゾーンの細胞膜に付着している」と述べている。

❝血液中にとどまることができる微量の[スパイクタンパク質]は、数日後に肝臓酵素によって排除されることとは別に、関連する毒性を有さない
ミゲル・プルデンシオ - IMMの主任研究者❞

つまり、それらのほとんどは、身体を循環さえしておらず、「血液中に留まることができる小さな量は、数日後に肝臓酵素によって排除される以外に、関連する毒性を持っていない」。

死ぬ細胞はありますか?はい、しかし、彼らはスパイクタンパク質を生成するものです。
「ワクチンに対する反応の最初の現象は、いくつかの細胞の破壊を意味することは明らかですが、これは正常な免疫プロセスです」とパウロ・パイサンは言います。

私たちが予防接種を受けたときに何が起こるか、あらゆる病気のワクチンで、ウイルス学者は、体が2種類の応答を開発することです。一方で、ルイス・グラサは、抗体を産生し、他方では、ワクチンが反応する抗原と「感染細胞を殺す能力を持つ細胞の産生を生み出す」細胞免疫を産生すると説明する。

Covid-19に対するmRNAワクチンの場合、この抗原はコロナウイルススパイクタンパク質であるが、ミゲル・プルデンシオは体内に注入されないことを強調する。私たちは、タンパク質を製造する方法を学ぶために私たちの細胞のための「遺伝的レシピ」の一種を与えられています。

そして、このレシピが入り込み、その表面にあるタンパク質の産生をエスポレタする細胞は、体が自分自身を守ることを学ぶ方法として産生される抗体とT記憶細胞によって論理的に殺される。

「それは正常なプロセスであり、身体が抗原を認識し、それが存在する細胞を破壊することを意味します」とパウロ・パイサンは説明し、これはまた、発熱や疲労などの副作用の理由でもあると強調し、特定の人々は予防接種を受けた直後の日に感じます。

■スパイクタンパク質の生産は限られています
免疫の構築の一環として起こる細胞破壊のこのプロセスは、「時間内に限られている」と、ある時点で終了し、「刺激が継続されないので」、パウロ・パイサンを説明します。

また、ルイス・グラサが指摘するように、「目的はこのタンパク質に特異的な細胞と抗体を形成し、その後消失する」。

❝目的は、このタンパク質に特異的な細胞と抗体を形成し、それが消えることです
ルイス・グラサ - イム免疫学者❞

アメリカ感染症学会の研究では、ワクチンの最初の投与から14日後、スパイクタンパク質はワクチン接種の血漿中で既に検出不能であったが、2回目の投与後は検出さえできなかった。

■結論
偽物。mRNAワクチン(ファイザーまたはモダナ)でワクチンを接種した後に細胞内で産生されたスパイクタンパク質が有毒であるか、体内の細胞を殺すことを示す証拠はありません。

逆に起こります:私たちが構築する細胞性免疫の抗体とT細胞は、表面にタンパク質を提示する細胞を殺し、ある日SARS-CoV-2によって感染した場合に備えて学んだ情報を保存します。

さらに、mRNAワクチンはスパイクタンパク質を体内に注入するのではなく、それを作り出す方法についての指示を与えます。これは主に注射部位の近くで生産され、最初の用量が消えてから約14日後に生産される。

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安全か否か、実際のところ現時点では、まったく分かりません


Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2488 )
日時: 2021年10月25日 15:56
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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(2021.10.25)
NEW!
(2) トゲトゲ蛋白の測定に成功!
 トゲトゲ蛋白はあまりに小さく、病院内で行われている普通の検査では測定することができません。幸い、米国でこれを測る方法が開発され、その第一報が報告されました。私自身がもっとも待ち望んでいた情報です。

ともあれ、どうやって測ったのか、見てみしょう。次の図(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/eliza.jpg )は、報告された原理を私がイラストにしたものです。

もしサンプル中にトゲトゲ蛋白があれば、試験管の底が赤く着色するため、その色ぐあいを機械で測ればいいことになります。原理はよく知られているもので、私自身も(コロナではありませんでしたが)微小物質の研究によく用いていました。

発表された論文では、コロナに感染した125人の尿がサンプルとして使われました。測定の結果、成人91人中、23人(25%)にトゲトゲ蛋白が検出されました。子供たちは全員がマイナスでしたが、不思議なことに、PCR検査で陰性だった子供1人の尿にトゲトゲ蛋白が検出されたそうです。その理由は不明です。

残念ながら、対象は「新型コロナに感染した人たち」だけでした。もっとも知りたいのは「ワクチンを接種し、まだ感染はしていない人」でどうなるのかですが、この点は今後の研究を待つしかありません。ワクチンを接種したあと、尿や唾液、あるいは母乳、輸血などにトゲトゲ蛋白が出てこないのか、大いに気になるところです。

【参考文献】
1) George S, aet al., Evidence for SARS-CoV-2 spike protein in the urine of COVID-19 patients. Kidney360, June, 2021.
2) Jones JM, et al., Estimated US infection- and vaccine-induced SARS-CoV-2 seroprevalence based on blood donations, July 2020-May 2021. JAMA, Oct 13, 2021.
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2492 )
日時: 2021年10月26日 12:02
名前: はっちん [ 返信 ]
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前頁記事
(2) トゲトゲ蛋白の測定に成功!
【参考文献】
1) George S, et al., Evidence for SARS-CoV-2 spike protein in the urine of COVID-19 patients. Kidney360, June, 2021.
1) COVID-19患者の尿中SARS-CoV-2スパイクタンパク質の証拠(元記事⇒ https://kidney360.asnjournals.org/content/2/6/924

から一部を【抜粋】

ポイント
・抗原捕捉アッセイを用いて、S1タンパク質の重症急性呼吸器症候群(SARS-CoV-2)スパイクS1タンパク質を検出し、2019年にコロナウイルス病患者の尿中にタンパク質が存在することを発見しました(COVID-19)。

・さらに、COVID-19の成人患者の24%と21%が、それぞれ尿アルブミンとシスタチンCのレベルが高いことがわかりました。

・尿中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質の存在は、COVID-19に起因する腎異常を示唆している。

要約
背景SARS-CoV-2感染は、2021年4月時点で全世界で1億3,300万人>に感染し、250万人>人が死亡しました。SARS-CoV-2に感染した大多数の人は無症候性であるため、感染の長期的な影響の可能性について大きな懸念が提起されている。

結果
我々の分析はさらに、NP-PCR+であった成人の24%と21%が、尿中にそれぞれ高レベルのアルブミンとシスタチンCを有することを示した。アルブミン尿症(クレアチニンの>0.3mg/mg)を有する個人の間で、尿中のアルブミンとスパイクタンパク質の間に統計的相関関係が見られる可能性がある

結論
一緒に、我々のデータは、SARS-CoV-2に感染した4人のうちの1人がアルブミン尿症などの腎異常を発症することを示した。これらの知見の長期的な影響に関する意識が保証されています。

紹介
アメリカでは、ヒルシュらの研究(18)は、COVID-19患者の37%が入院中に急性腎臓感染症(AKI)を発症し、そのほとんどが機械的換気を行っていることを示した。しかし、Wangら(19)による別の研究では、確認されたCOVID-19患者116人(中国武漢市の人民病院)に対して、急性腎臓感染症(AKI)が珍しいこと、およびSARS-CoV-2感染がAKIをもたらさなかったり、慢性腎臓病(CKD)を悪化させたりしなかったことが判明した。COVID-19患者の腎異常に対するもう一つの徴候は、COVID-19患者から採取された尿サンプルのほぼ4分の3でSARS-CoV-2ヌクレオカプシドタンパク質を発見したDiaoら(未発表の観察)によって観察された。

本研究では、生物学的検体中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質の存在を検出する抗原捕捉アッセイを開発した。このアッセイを用いて、SARS-CoV-2に対して陽性(NP-PCR+)および陰性(NP-PCR-2)であった鼻咽頭綿棒(NP-PCR-)のPCR結果を有する成人および小児からCOVID-19パンデミック中に採取された尿サンプル中の抗原の存在を評価した。我々の研究集団には、パンデミックの3〜5年前に採取された尿サンプルも含まれていた。我々の研究集団では、COVID-19の成人患者の25%が感染の過程で少なくとも1回は尿中にSARS-CoV-2 S1タンパク質を有していたことがわかった。尿タンパク質分析は、NP-PCR+個体の24%および21%で、アルブミンおよびシスタチンCの上昇を有するタンパク尿をさらに明らかにした。

尿中のスパイクタンパク質の存在は、血清中のウイルスタンパク質の増加レベルと相関しない
COVID-19患者からの尿サンプル中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質の高レベルの存在が血清中の高レベルのタンパク質によるものであるかどうかを評価するために、Sを使用してCOVID-19患者38人のコホートから49種類の血清サンプルをスクリーニングしました。エリサ(48尿サンプル;N=38)。3人の4つのサンプルだけが、下のLOD(5 ng/ml)より上の血清中のスパイクタンパク質のレベルを示し、これらはいずれもCOVID-19患者からの尿サンプルに対して行われたELISAアッセイでは陽性ではなかった(図5)。これらのデータは、尿中の高レベルのスパイクタンパク質とタンパク質の血清濃度との間に相関関係がないことを示唆している

議論
これは、COVID-19および無症候性個体の患者の尿中のスパイクタンパク質を検出する抗原捕捉アッセイを用いた最初の報告である。

私たちの尿コレクションの分析は、NP-PCR+であった患者の約25%が尿中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質を流すことを明らかにしました。我々の研究で使用された他の尿サンプルのいずれも、SARS-CoV-2スパイクタンパク質の存在を示さなかった。また、SARS-CoV-2スパイクタンパク質の存在とBMI、年齢、性別、入院期間の交帯因子との間には相関関係はなかった。さらに、尿中のスパイクタンパク質の存在が、COVID-19患者の腎臓感染、傷害、または機能不全によるものであるかどうかを評価した。血清クレアチニン、FENa、FEUrea、またはシスタチンCを含む腎臓機能不全の尿およびマーカーにおけるSARS-CoV-2スパイクタンパク質の存在との間には相関関係は認められなかった。
しかし、我々は、尿中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質のレベルがアルブミン尿症の患者においてより高いことを指摘した(図4B)。Chu-CoV(32)による2003年の研究では、SARS-CoV患者における急性腎臓感染症(AKI)の発症は、ウイルスの腎臓トロピズムではなく多臓器不全による可能性が高いことが示唆された。興味深いことに、尿サンプルのウェスタンブロット分析は、スパイクタンパク質のS1断片の予想サイズ(78.3kD)であったタンパク質断片の存在を示した(図3C)。また、さらなる断片を観察し、タンパク質分解を示唆した(図3C)。スパイクタンパク質とアルブミンの両方が分子質量>60kDを有することを考えると、それらの放出は同様の濾過異常の結果である可能性が高い(33)。
全体として、我々のデータは、COVID-19を有する一部の患者の尿サンプル中のスパイクタンパク質の存在は、依然として未知または予測されていない腎臓損傷を示している可能性があることを示唆している。特に、タンパク尿および微視的な血尿の存在は、COVID-19(19)のより大きな臨床的重症度と関連している。COVID-19における腎臓損傷の主な形態は、サイトカイン嵐またはショックに二次的である可能性のある急性尿管損傷であるようです。腎臓の直接ウイルス感染は、存在する場合、検死研究で指摘されるように、最も重篤な症例でのみ起こり得る(34⇓-36)。

この研究のもう一つの重要な発見は、NP-PCR+であったほとんどの個人の尿中のウイルスRNAの欠如である。NP-PCR+であった93人の患者のうち、尿中のウイルスRNAに陽性であったのは2人だけだった(約2%;図 3B)。これら2つの陽性個体(男性1人と女性1人)のうち、尿中のスパイクタンパク質とウイルスRNAの両方に陽性であったのは1人(女性)だけだった。これは、尿中に検出されたSARS-CoV-2スパイクタンパク質が、腎臓のウイルス感染ではなく、濾過異常の直接的な結果であることを示唆しているCOVID-19患者のごく一部の患者の尿中のウイルスRNAの存在がウイルス脱落の結果であるか、または単に尿採取中の汚染によるものかにかかわらず、さらに解明される。しかし、入院中に同じ個体から異なる時間に採取された尿サンプルの分析では、尿中のウイルスRNA脱落と一致するウイルスRNA検出のパターンは示されていません。さらに重要なことは、尿サンプルが、一般的に、鼻咽頭または鼻綿棒サンプルを有するRT-qPCRに対する厳格な正確性検証またはマトリックス同等性の研究として通過していないことを排除することはできない。

確認
この原稿は以前 https://doi.org/10.1101/2021.01.27.21250637のMedRxiv に掲載されました。
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2592 )
日時: 2021年11月29日 11:20
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

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(2021.11.29)
NEW!
(3) 接種後のトゲトゲ蛋白は4ヵ月以上、血中に残る!
 メッセンジャーRNAタイプのワクチン(ファイザー社製、モデルナ社製など)を接種したあと、人間の血液中にトゲトゲ蛋白がいつまで残るのかが、ヒトを対象にした研究で初めてあきらかになりました。

実験に協力したのは8人の健康なボランティアで、時間を追って血液を採り、血液中のトゲトゲ蛋白を測定したという研究です。採血の具体的なスケジュールは、ワクチン接種の前と接種後の7日目、2週目、2回目接種の2週目、そして4ヵ月目です。

ワクチンを接種すると、メッセンジャーRNAはさまざまな細胞に取り込まれ、細胞内では、その遺伝子情報に従ってトゲトゲ蛋白の合成がなされます。やがてトゲトゲ蛋白は、細胞の外側に塊りとなって分泌されるのですが、そのとき、細胞の膜に包まれ小さな粒となります。このような粒は「エクソソーム」と呼ばれます。エクソは「細胞外」、ソームは「物体」という意味です。
(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/exosome.jpg 参照)    

エクソソームは、ワクチンとは無関係に、普通に血液中に認められるもので、その中身はさまざまです。そのためワクチン接種によって生じたエクソソームかどうかを識別する必要があります。そこで、この研究者は一計を案じました。あらかじめ用意したトゲトゲ蛋白の抗体に金の微粒子をくっつけておき、トゲトゲ蛋白と結合させたあと、その金微粒子を電子顕微鏡で撮影したのです。トゲトゲ蛋白そのものは、あまりに小さく電子顕微鏡でもはっきりとは見ることができないからです。

さて結論は明快です。ワクチン2回接種の2週後、血液中のエクソソームは最大量となり、その後、4ヵ月をすぎても残っていることがわかりました。

これは私の予想を超える長さでした。このことは、今後、長期にわたる副作用を考えるとき、どのような意味を持つのかはわかりません。またエクソソーム、つまり血液中のトゲトゲ蛋白がいつまで残るのか、あるいは細胞内でトゲトゲ蛋白がどうなっているのかについても、依然として不明のままということになります。(本論文の存在をお知らせいただた読者の方に感謝します)

【参考文献】
1) Bansal S, et al., Cutting edge: Circulating exosomes with COVID spike protein are induced by BNT162b2 (Pfizer-BioNTech) vaccination prior to development of antibodies: a novel mechanism for immune activation by mRNA vaccines. J Immunol, Nov 22, 2021,
2) Edgar JR, Q&A: what are exosomes, exactly? BMC Biol, 14: 46, 2016.
3) Zhang H, et al., Cooperative transmembrane penetration of nanoparticles. Sci Rep, May 27, 2015.
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2743 )
日時: 2022年01月21日 10:47
名前: はっちん [ 返信 ]
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オミクロン「重症化しにくい」 理由は細胞への「侵入経路」にあり? 元記事⇒ https://digital.asahi.com/articles/ASQ1M728CQ1DULBJ00W.html?pn=19&unlock=1#continuehere
野口憲太 2022年1月21日 7時30分


 新型コロナウイルスのオミクロン株は、重症化しにくいことが明らかになってきた。何がこの変化をもたらしたのか。基礎研究の分野からは最近、ウイルスが細胞の中へ侵入していく経路がオミクロン株で大きく変わった、との報告が続いている。これが重症度の違いにかかわっているのではないか、と注目されている。

 オミクロン株が細胞に侵入する経路に、ある変化が起きている――。2022年になってすぐ、そんな内容の論文が公表された。英グラスゴー大などのチームによるもので、専門家の査読前の論文だ。

 「ある変化」とは何か。


ウイルスが使う二つの経路 オミクロンでは

 新型コロナは、人間の細胞の表面にくっついた後、細胞の中に侵入して遺伝子を注入し、増殖していく。その侵入の経路は、少なくとも二つある、とされる。

 一つ目は、細胞表面にくっついたまま、ウイルス表面と細胞表面の膜が融合する「早期」の侵入経路(①)。

 もう一つは、袋のような構造に包まれながら細胞の内部にのみ込まれた後で、この袋の膜とウイルス表面が融合する「後期」の侵入経路(②)だ。

 研究チームは、②の経路を阻害する薬剤を使い、新型コロナの「スパイクたんぱく質」だけが本物の疑似ウイルスを使って実験した。

 その結果、主に①の経路で侵入することが知られているアルファ株やデルタ株では薬剤の影響は、ほぼなかった。

 一方、オミクロン株では細胞への侵入効率が大きく落ちた。これはオミクロン株が主に②の経路を使っていることの証拠と言える。

 英国の別のグループも、本物のデルタ株やオミクロン株を使って同様の結果を示す研究を、査読前論文として公表している。

 このグループはさらに、さまざまな細胞でデルタ株とオミクロン株のどちらが増えやすいか競わせる実験を行い、人間の鼻腔(びくう)の細胞ではオミクロン株のほうが増えやすく、肺の細胞(肺がん由来の細胞)ではデルタ株のほうが増えやすいことを報告している。


経路が違うと増えやすい細胞が変わる?

 これまでの別の研究でも、オミクロン株はデルタ株に比べ、肺でウイルスが増えにくいという動物実験の結果が報告されている。こうしたことから、オミクロン株に感染しても重い肺炎になりにくく、重症化の報告が少ないのではないか、とみられている。

 国立感染症研究所ウイルス第三部の竹田誠部長は、オミクロン株が②の経路を使っていることは、感染した際の病態にも影響を及ぼすはずだ、とみる。侵入経路が違うことで、ウイルスがどの組織の細胞に感染しやすいのか、違ってくる可能性があるためで、「オミクロン株が重症化しにくくなっていることと関係しているかもしれない」とする。

 一方で、重症度を評価するにあたっては、ワクチンの接種率が高くなっていることなども踏まえる必要がある、という。

 「変異株ごとの病原性の違いや、それが実際に病気の重症度にどこまで影響しているのかなどの評価は難しい」。感染者が増えるほど、重症者も増えていくため、感染の広がりには引き続き警戒が必要と考えているという。

 竹田さんらのチームは①の経路に重要な細胞表面の分子「TMPRSS2」に着目し、新型コロナが増えやすい培養細胞を開発し、2020年3月に論文で報告した。この細胞は世界中で基礎研究だけでなく、検査法やワクチン、治療薬の開発に使われたという。

 オミクロン株が細胞に侵入する経路が、アルファ株やデルタ株と変わったとの研究報告は、コロナウイルスを研究してきた竹田さんたちにとっても驚きだった。


専門家も驚き 謎多きコロナウイルス

 コロナウイルスが細胞に侵入するしくみは、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)を引き起こすコロナウイルスや、4種類の「かぜ」のコロナウイルスで研究されてきた。

 新型コロナの侵入経路についても研究は進んでいた。2020年初めに世界中へ広がって以降、新型コロナのスパイクたんぱく質には①の経路をより効率的に使えるような変化が起こっている。

 デルタ株ではその性質がさらに強まっていることも明らかにされ、①の経路が効率的に使えることが、感染力の高さにつながっていると考えられていた。

 ところが、オミクロン株は②の経路を主に使うものの感染力が強いという、これまでの知見の逆を突くような特徴を示した。

 いままでは、①の経路を使う方がウイルスが人から人へと感染していくにはよいと思われていたが、「それだとオミクロン株の感染の広がりやすさをうまく説明できなくなってしまう。非常に興味深い」と竹田さんは話す。

 研究されてきたとはいえ、コロナウイルスについては未解明なことが多い。

 どのコロナウイルスでも、①と②、両方の経路を使っているとされるが、どのウイルスがどちらの経路をより優先的に使っているのかや、重症化への関連の度合いなどは十分にわかっていない。

 竹田さんは「今後のウイルスの基礎研究の課題だ」と話している。(野口憲太)

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冒頭記事( https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2114 )本文内下線部の
『・感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。本研究で明らかになった感染増強抗体の認識部位を改変することで、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発が可能になると期待される。』

 mRNAワクチンが世に出て1年以上経ちましたが、今でも、当初とまったく同じレシピの“大量生産品”を売り(買い)まくっているのでしょうか? 
それとも解っていて、これを無視しているのでしょうか?
それとも自国では為す術がなく諦めているのでしょうか?
 将来が大変気になるところです。
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2911 )
日時: 2022年03月07日 10:44
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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(2022.3.7)
NEW!
(4) 妊娠中のワクチン接種は絶対ダメ! 偽りの論文を告発する
 米国の研究者が2021年6月17日づけで発表していた論文が、いま波紋を呼んでいます。その論文は、「妊娠中にワクチン接種を受けた人たちを調べたところ、流産や低出生体重、奇形などの割合が従前の統計値とほぼ同じで、悪影響は認められなかった」と報じたものでした。

次の表(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/abortion.jpg )は、その論文に載っていた一部を私が日本語にしたものです。表中のv-safeとは、米国疾病対策予防センター(CDC)が作ったスマホ・アプリのことです。アプリをダウンロードした利用者には、ワクチン接種を受けると、自動的にアンケートが送られてくる仕組みで、妊娠経過や副作用などを登録できるようになっています。

この論文は日本でも話題となり、当時のワクチン担当大臣が「妊婦にも悪影響がないことが証明された」と発言していました。ところが半年ほど経ったいまになり、この論文についてとんでもない事実が判明しました。データが間違いだらけで、「この論文は取り消しにすべし」との激しい非難が相次いでいるのです。指摘されている問題点は多々あるのですが、そのうち、もっとも深刻なのが「流産の頻度」についてでした。

この表には、妊娠20週(5ヵ月)未満で827人がワクチン接種を受け、うちが104人が流産となり、率にして12.6パーセントになると記載されています。しかし表の欄外に「827人中、700人は妊娠20週以降に接種した」と、小さな文字で記載されていました。したがって正しくは、827人から700人を除いた127人が分母となり、流産の率は82パーセントと計算すべきだったのです。

さらに、比較対象とした「過去の統計値」にも引用の間違いがあり、表中「妊娠20週未満の流産は過去の報告で10~26パーセント」と記されているにもかかわらず、その元となる文献には(私もすべて読んでみましたが)、どれも10パーセントくらいとしか書かれていませんでした。つまりデータを正しく解釈すれば、「妊娠20週以内にコロナワクチンを接種すると、流産の可能性が8倍以上も高まる」ということになります。

指摘を受けた著者らは、表の一部を以下のよう(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/abortion2.jpg )に訂正しました。表中、赤線の枠内が修正された箇所です。

一応の訂正はなされているのですが、単に数字を消しただけであり、本文中の説明は以前のままになっています。

この論文の筆頭著者トム・T・シマブクロ氏はCDCの高官です。企業との関係を取り沙汰したネット情報もあるのですが、信頼性の確認ができないため、これ以上は触れないことにします。

それ以上に問題なのは、有名な医学専門誌に掲載された論文が、読者の知らないところで勝手に書き替えられ、注釈もないまま掲載が続けられている点です。書き換えがなされた時点で、著者および編集者のコメントが小さな文字で同誌に掲載されたのですが、論文をコンピュータで検索する読者には、訂正された事実が伝わりません。

私自身、ある米国専門誌の共同編集長を長く勤めてきましたが、このような対応は「学術誌の運営上ありえない行為」であり、(何らかの意図があるのかと)恐ろしささえ感じています。雑誌の名称「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」と、筆頭著者の名前は(今後も物議をかもす可能性があり)覚えておいたほうがよさそうです。(文献のいくつかをお知らせくださった方に感謝します)

【参考文献】
1) Shimabukuro TT, et al., Preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, Jun 17, 2021.
2) Sun H, To the editor on preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, Oct 14, 2021.
3) Brock AR, et al., Spontaneous abortions and policies on Covid-19 mRNA vaccine use during pregnancy. Sci Publ Health Pol & Law, Nov, 2021.
4) Mcleod D, et al., Letter to Editor - commnet on "mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons", Shimabukuro et al., (NEJM Apr 2021), unpublished.
5) The Practice Committee of the American Society for Reproductve Medicine, Evaluation and treatment of recurrent pregnancy loss: a committee opinion. Fertil Steril, Jun 25, 2012.
6) Clinical Management Guidelines for Obstetrician-Gynecologist, Early pregnanct loss, Number 200. Obstet Gynecol, May 2015.
7) Dugas C, et al., Miscarriage. NCBI Bookshelf, Jun 29, 2021.
   
   
Re: 感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原 (スパイクたんぱく質) にも含まれています。covid-19 vac ( No.2918 )
日時: 2022年03月07日 18:35
名前: はっちん [ 返信 ]
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前頁 (4) 妊娠中のワクチン接種は絶対ダメ! 偽りの論文を告発するhttps://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2372#2912 記事の続き

画像(左,中):論文発表時の資料⇒ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8117969/

画像(右):訂正後の資料⇒ https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa2104983

妊婦のmRNA Covid-19ワクチン安全性の予備的な所見についてhttps://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2113516

編集者へ
島袋ら(6月17日号)1v-Safe監視システムおよび妊娠登録から妊娠におけるメッセンジャーRNA(mRNA)Covid-19ワクチンの安全性に関する予備データを報告した。彼らは、妊娠が完了した827人の参加者のうち、妊娠が104人20週までに自発的中絶をもたらした(12.6%)ことを報告し、著者らはこの割合が一般集団のそれと同様であることを示した。この計算された指標は誤解を招き、自然流産の本当のリスクを反映していません

記事で述べたように、完了した妊娠を持つ827人の参加者のうち、700人が第3学期(the third trimester)に最初の適格なワクチン用量を受けた。これらの参加者は、予防接種を受けたときにすでに週20を過ぎているため、計算から除外する必要があります自然流産のリスクは、第20週の前に予防接種を受け、第20週まで続いたか、妊娠の早期喪失を経験した参加者のグループに基づいて決定されるべきである。妊娠初期の後に予防接種を受けた女性は妊娠喪失の危険にさらされる時間が短いという事実によって、自発的中絶の人口ベースの割合との比較は複雑です。したがって、粗比率は全体的なリスクを過小評価する可能性が高い。

ホン・サン、博士号
デダラス・ヘルスケア、アントワープ、ベルギー


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