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『浮世に言い忘れたこと』三遊亭 円生(講談社81/10)
愉しい本棚 投稿日:2020年11月06日 09:14 No.851
 ☆☆☆
〇紀伊国屋書店より
昭和の大名人、六代目三遊亭圓生が軽妙な語り口で魅せる随筆集。噺家や落語ファンだけでなく、せわしない現代を生きる人々にも多くのヒントを与えてくれる良質の伝書。五十八編、四部構成。芸に対する心構えを説き、落語の歴史や寄席への思いを語る。また同時代を過ごした芸人たちを振り返り、食や着物の着こなしにおける自説を述べる。「世の中ソロバン勘定だけではつまらないものになる」「我慢するってえことがいかに大切か」「イキとヤボは紙一重」。時に優しく時に厳しい言葉で紡がれる貴重な提言の数々。明治、大正、昭和。日本の古き良き大衆文化を体感できる一冊。
〇目次
人情浮世床(乞食になっても;わが身に合った工夫を ほか)
寄席こしかた(寄席の今昔;落語の歴史 ほか)
風狂の芸人たち(奇人・圓盛のこと;名人・圓喬のこと ほか)
本物の味(一年の計;今の世の中 ほか)

三遊亭圓生[サンユウテイエンショウ]
1900(明治33)年大阪府生まれ。幼少期から子供義太夫として寄席に出演。09年に落語家に転向し、20年、19歳で真打に昇進。継父の五代目圓生逝去後の41年、六代目圓生を襲名する。60年に芸術祭文部大臣賞、72年には芸術祭大賞を受賞。79年、79歳の誕生日に逝去。