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『歴史と人生』半藤 一利(幻冬舎新書18/5)
愉しい本棚 投稿日:2020年10月12日 15:54 No.841
 ☆☆☆

 内容説明
『史記』でも『万葉集』でも、人間の悩みは現代と変わらない。失意のときにどう身を処すか、憂きこと多き日々をどう楽しむか。答えはすべて、歴史に書きこまれている。歴史こそ究極の人間学なのである―敬愛してやまない海舟さん、漱石さん、荷風さん、安吾さんの生き方。昭和史、太平洋戦争史を調べる中で突きつけられた人間の愚かさ、弱さ。天下国家には関係ないが、ハハハと笑えて人生捨てたもんじゃないと思わせてくれるこぼれ話等々。80冊以上の著作から厳選した歴史探偵流・人生の味わい方。

〇目次
第1章 歴史とリーダー、そして組織なるもの(歴史とは;私が歴史を学ぶわけ;歴史を正しく知るために;洞察せよ、と安吾はいった;知られざる人びとの血と汗と涙によって ほか)
第2章 歴史のこぼれ話を拾い集めて(煩悩が百八ある理由;そも、ソクラテスは彫刻家だった;偉人はよく眠る;『平家物語』と『太平記』;ゆく河の流れは絶えずして ほか)
第3章 歌と言葉で大いに遊ぶ(歌をつくるということは;万葉のおおらかさ;清少納言の狸寝入り;源氏物語を見直した;紫式部と清少納言、犬派か猫派か ほか)
第4章 大好きな漱石先生のこと(友を得た、文学に志した;国家主義に背を向けて;老碌ということ;死ぬか生きるかの決心で;石川啄木の借金 ほか)
第5章 近ごろ思うこと、憂うこと(いいたい一つのこと;鈴木貫太郎の政治力;すごい時代を生きてきた;日本人の、良識の綾を織るために;「積極亭平和主義」の真の意味 ほか)。

〇半藤一利
1930年、東京・向島生まれ。新潟県立長岡中学校(現長岡高校)卒業。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。著書に『漱石先生ぞな、もし』(正・続、文春文庫、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(文春文庫、山本七平賞)など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇 1945‐1989』(共に平凡社ライブラリー)で毎日出版文化賞特別賞、2015年、菊池寛賞受賞。