掲示板


| トップに戻る | 検索 | アルバム | 管理用 | ▼掲示板作るならRara掲示板 |

『政治部不信』
愉しい本棚 投稿日:2020年09月27日 13:46 No.836
  ☆☆☆☆
〇権力とメディアの関係を問い直す

〇 「なぜ、もっと追及しない」「なぜ、もっと食い下がらない」「聞くべきことを聞いているのか」――。
コロナ危機が従来型の取材手法の限界を映し出し、「政治部」に対する批判が、一種の社会現象にもなっている。

「台本営発表」「劇団記者クラブ」と揶揄された首相記者会見、
取材として続く「総理との会食」、「フリーランス」の排除……。
「1社1問」などの質問制限を受けても、なぜ押し返さず、“儀式"のような会見を容認するのか。
記者は権力を監視する「ウォッチ・ドッグ」の役割を果たせているのか。
誰に向けて、何のために記事を書いているのか。

男性中心の旧態依然とした「メディアの体質」や「組織の論理」、
時に「ズブズブの関係」と癒着を疑われる取材相手との「距離感」など、
信頼揺らぐこの国のジャーナリズムが抱える課題に切り込む。

〇第1章 〝台本営〞発表
プロンプター/暴露された事前調整/署名開始/福島からの疑問/排除されていた地元記者
記者たちの反撃/官邸の巻き返し/閉ざされた官房長官記者会見
・コラム 「会見はオープンであるべきだ」――畠山理仁さん(フリーランスライター)
・コラム メディアも押し返してこそ――阿部岳さん(沖縄タイムス編集委員)

第2章 政治部不信
スタートライン/内閣広報官/変わったルール/官房長官会見のツケ/相互監視の葛藤
「桜を見る会」で噴き出した政治部批判/なぜ会食をするのか「/解散はいつですか」/監視の目を乗り越え
・コラム 本質に迫る質問ができているか――望月衣塑子さん(東京新聞記者)

第3章 ボーイズクラブ
賭け麻雀/男女格差121位「/性差別ある」6割/声を上げる女性の抑圧/意思決定の場に女性を
大炎上した、あるテレビ社員のnote/広がった「3・8」紙面/慰安婦問題での沈黙/再び切られる女性
・コラム 「異質な人たち」排除の理屈――小島慶子さん(エッセイスト)
・コラム 記者の妙な被害者意識――立岩陽一郎さん(元NHK記者・インファクト編集長)

第4章 表現の自由とテレビ
一転して不交付「/源に政権側の不快感」/萎縮するテレビ/報ステ派遣切り/沈黙する報道機関幹部
・コラム 毅然とした距離感を――安田菜津紀さん(フォトジャーナリスト)

第5章 共犯者たち
酷評されたアンケート「/事実と人権」という軸「/公正報道」を求めストライキ
メディア不信を直視/連帯の必要性/日本版ニュース打破

〇「BOOK」データベースより
誰に向けて、何のために、記事を書くのか―。いま、メディア自身が問われている。「台本営発表」「劇団記者クラブ」とも揶揄された総理会見での追及不足、取材として続く「総理との会食」、そして渦中の検察幹部との「賭け麻雀」…記者は権力を監視する「ウォッチ・ドッグ」の役割を果たせているのか。男性中心で旧態依然としたメディアの「体質」や「組織の論理」、時に「ズブズブの関係」と癒着を疑われる取材相手との「距離感」など、この国のジャーナリズムが抱える課題に切り込む。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
南/彰
1979年生まれ。2002年に朝日新聞社に入社し、08年から東京政治部、大阪社会部で政治取材を担当。18年秋より新聞労連に出向し、中央執行委員長を務める。「日本マスコミ文化情報労組会議(通称MIC)」の議長も兼務