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『昭和史探索 1』半藤一利(ちくま文庫06/12) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月31日 12:38:57 No.821

 ☆☆☆☆

名著『昭和史』の著者が長年の昭和史研究の中で選びだした史料と共に、歴史を動かした重大な事件の背景を探索する待望のシリーズ。数多くの史料の中から読者に読みやすくかつ価値のある著作を厳選、抜粋。その背景にある時々の情勢、時代の空気を一年ごとに分析した書き下ろしの解説を付す。第1巻は昭和天皇の即位から金融恐慌、東方会議(昭和二年)、張作霖爆殺事件(三年)、を経て濱口雄幸内閣の船出(四年)まで。


〇目次

大正十五・昭和元年から四年の大きな流れ
大正十五・昭和元年(一九二六)(大正の重たい遺産;「昭和」という年号 ほか)
昭和二年(一九二七)(内閣を倒したもの;紛糾する中国情勢 ほか)
昭和三年(一九二八)(国民政府軍との衝突;普通選挙と赤狩り旋風 ほか)
昭和四年(一九二九)(田中首相の前言撤回;「責任を取るか」 ほか)



著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京生まれ。53年、東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て現在、作家。『漱石先生ぞな、もし』(新田次郎文学賞受賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞受賞)、『昭和史』(毎日出版文化賞特別賞受賞)など著書多数。


『日本文壇史1』伊藤整(講談社文芸文庫94/12) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月27日 15:28:53 No.820

   ☆☆☆☆
  〇「BOOK」データベースより
同時代の文士や思想家、政治家の行動、「そのつながりや関係や影響を明らかにすることに全力をつくした」という菊池寛賞受賞の伊藤整畢生の明治文壇史・全十八巻の“1”。仮名垣魯文、福沢諭吉、鴎外、柳北、新島襄、犬養毅ら、各界のジャーナリズムを動かした人々。坪内逍遥の出現と、まだ自己の仕事や運命も知らずに行き合う紅葉、漱石等々を厖大な資料を渉猟しつつ生き生きと描写する人間物語。


『高峰秀子と十二人の男たち』河出書房新社(17/6) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月21日 16:51:29 No.819

 ☆☆☆
〇内容説明

谷崎潤一郎、三島由紀夫、成瀬巳喜男、森繁久彌…。作家、学者、映画監督、俳優など、各界を代表する男性12人と、高峰秀子が24歳から80歳まで、臆せず背伸びせず語り合った本音の対談集。その言葉から見えてくる歴史と真実がここに。

〇目次

「細雪」の世界―谷崎潤一郎(作家)・阿部豊(映画監督)
巴里よいとこ―渡辺一夫(フランス文学者)
彼女は俺嫌いらしいよ―三島由紀夫(作家)
「浮雲」について―成瀬巳喜男(映画監督)
そんな、ほんとうのこというと評判落すよ。―近藤日出造(漫画家)
アメリカの家庭を見て、何か収穫を得たいと思っています。―松山善三(脚本家・映画監督)
あなたは若いときから何か悲しいひとでしたよ。―林房雄(作家)
「恍惚の人」に考える“老い”―森繁久彌(俳優)
オナラの話―興津要(近世文学研究家)
小さい時から自立なさってたという感じですね。―水野晴郎(映画評論家・映画監督)
高峰秀子の映画渡世―長部日出雄(作家)


高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年生まれ。女優、エッセイスト。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以降、300本を超える映画に出演。『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数。夫は脚本家で映画監督の松山善三。2009年、作家・斎藤明美を養女に。2010年死去。


『ゴーゴリ伝』 アンリ・トロワイヤ(中央公論社83.10) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月21日 16:44:49 No.818

  ☆☆
 〇村上 香住子/訳
 〇ゴーゴリ - Bekkoame
本を読まない人の中で、ああ、あの「どん底」の作家でしょ、とゴーリキーとゴーゴリを間違える人がいます。ゴーリキーもすばらしい作家ですが、ニコライ・ゴーゴリは都会性と一歩引いて見た土俗性が不思議な調和を見せ、独特の味わいがあります。ゴーゴリの本性を知ると、ゴーゴリという発音が地獄の底から聞こえて来るような感じがしたり、また、滑稽に響いたりもします。

 代表作はやはり「死せる魂」。J・P・サルトルとゴンクール賞(日本の芥川賞みたいなもの)を争ったアンリ・トロワイヤは亡命ロシア人で、本名はレフ・タラソフと言い、「女帝エカテリーナ」「チェーホフ伝」(いずれも中公文庫)と並んで「ゴーゴリ伝」(中央公論新社)が邦訳されていますが、その中で、トロワイヤは「子供の頃はゲラゲラ笑いながら、ゴーゴリの死せる魂を読んだが、大人になってから、こんな悲しい話があるのだろうかと、初めて分かるようになった」と書いています。
 ゴーゴリの文学上の師匠のプーシキンもゴーゴリが自作を朗読するのを聞いて、「ああ、何て我がロシアは、かわいそうなんだろう」と嘆息しました。ゴーゴリは師匠を笑わせようと思って書いたのにです。まあ、主人公のチーチコフ以外にも、突飛もない人物がいろいろ登場してきて、笑わせてくれたり、ビックリさせてくれます。シェークピアの「リチャード三世」がイギリス的な、「神曲」の中に主人公として登場し、氷漬けになった宿敵ボニフェウス八世の頭をサッカーボールのように蹴ってしまう、ダンテがイタリア的な、ゲーテのファウストに登場するメフィストフェレスがドイツ的な悪魔像であると仮定するなら、チーチコフはロシア的な悪魔像を具現したものと言えるでしょう。

 この他、傑作喜劇の「検察官」、小編「イワンとイワンが喧嘩した話」、「ヴィイ」なども読んで損はありません。「検察官」は検事のことではなく、国税査察官と会計検査院を兼ねた水戸黄門みたいな存在です。英語では「The Goverment man」と訳しています。フレスタコーフという若者が、その検察官に間違われて、地方の小都市で飲ます食わすのいい目に遭い、逆に市長や警察署長らが自分たちが悪いのですが、偽検察官に翻弄されるというお話。「ヴィイ」は妖怪物語で、読んだあとにトイレに行けなくなります。そこら辺のスリラーより、数百倍も怖い話です。実話を土台にしているのではという説もあります。映画にもなっています。
 でも、気になっているのは、世の検事さんは検事任官前や後にでも「検察官」を読んだことがある人はいるのでしょうか。もし、読んでいたら、頭デッカチではない、人に優しい公判維持や求刑をできるのではと思うのですが。一度、聞いてみたいと思っています。


『キューバ紀行』堀田善衛(岩波新書66/1) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月21日 11:24:22 No.817

 ☆☆☆☆
〇「祖国か、死か、われらは勝つ」至るところで見受けられるこの標語には、キューバ革命の切実さがこめられていた。独特の人種構造と砂糖生産に限定された経済構造。それがつくりだしたキューバの人々の気質。政治的にも経済的にも大国の影響下にあった国家の、宿命からの脱出の歴史に、20世紀後半の最大の特徴を見る。国家と国家の支配関係における本質的な問題を見据えた紀行文学の最高峰。
目次

1 苦い砂糖
2 植民地の宿命からの脱出
3 キューバの内側から
4 シエラマエストラ山にて
およそ1500の島々から成る社会主義国家・キューバ。政治的にも経済的にも大国に支配された国家の、宿命からの脱出と、その独特な文化を見据えた紀行文学の傑作。


『柚子は九年で-随筆集』葉室 麟(西日本新聞社12.4) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月11日 10:46:57 No.816

 ☆☆☆
〇 第146回直木賞を「蜩ノ記」で受賞したいま最も中高年に支持されている作家・葉室麟の初めての随筆集。他に江戸時代の博多を舞台にした短編小説「夏芝居」も収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
〇葉室/麟
1951年北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を受賞し、作家デビュー。2007年『銀漢の賦』で、第14回松本清張賞を受賞。2009年『いのちなりけり』が第140回直木賞候補。同年、『秋月記』で第141回直木賞候補および第22回山本周五郎賞候補となる。2010年『花や散るらん』が第142回直木賞候補。2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞する


『芝居とその周辺』井上 ひさし(岩波書店20.5) 愉しい本棚 投稿日: 2020年07月11日 10:42:10 No.815

  ☆☆☆
〇多彩な創作活動を繰り広げ、多くの著書を遺した井上ひさし。でも、新聞・雑誌等で好評を得ながら、まだ著書に収められていない作品が多数あるのです。その中からエッセイを選び抜き、テーマ別の三冊に編みました。これぞ鉱脈から発掘された「お宝エッセイ」。本書のテーマは「芝居」です。若き日の映画雑誌への投稿、同時代を生きる演劇人との交友、自作をめぐるエッセイなどを収録。レッスンシリーズからは、シェイクスピア、チェーホフをどう読むか、喜劇とは何かを考える、独自の演劇観が浮かび上がります。
目次

私のチャップリン観(東京・井上廈)
1 自作の周辺(庭先の真理;勇気をお送りください(司馬遼太郎への手紙) ほか)
2 レッスンシリーズとその補講(黄金の大規則(日本劇作家協会発足あいさつ)
劇作家、おすすめ戯曲 ほか)
3 芝居の交友録(枠、あるいは制約について(特集:飯沢匡)
解説(河竹登志夫著『作者の家』) ほか)
4 絶筆ノート(舞台は一人で作れない―第十七回読売演劇大賞芸術栄誉賞 井上ひさし;井上ひさし「絶筆ノート」)
著者等紹介

井上ひさし[イノウエヒサシ]
1934‐2010年。山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生れる。上智大学外国語学部フランス語科卒業。放送作家などを経て、作家・劇作家となる。1972年、『手鎖心中』で直木賞受賞。小説・戯曲・エッセイなど幅広い作品を発表する傍ら、「九条の会」呼びかけ人、日本ペンクラブ会長、仙台文学館館長などを務めた
〇井上ひさしが遺した戯曲は数多く、没後十年を経ても愛され、上演され続けています。本書は芝居をテーマに、若き日の雑誌への投稿、同時代を生きる演劇人との交友、自作をめぐるエッセイなどを収録。レッスンシリーズからは、シェイクスピア、チェーホフをどう読むか、喜劇とは何かを考える、独自の演劇観が浮かび上がります。


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