雑銭掲示板Ⅱ


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不思議な本座銅母銭
関西のT 投稿日:2023年05月22日 10:52 No.602
画像は中郭と最近入手した長郭の銅母銭です。
中郭母は浩泉丸様には以前お披露目していますが、今回は皆様の意見を聞きたいので公開致します。

①この品、郭内に嵌郭の時に生じるような気泡の跡が残っています。
背側に偏っていることからも見切り線跡だろうと半ば確信状態ですが、既存の定説では中郭は広郭銅母の郭を削って中郭母を作ったとなっています。
が、見切り線があるなら錫母などの上位母銭が存在しないといけない。
勿論、知られている広郭銅母を拡穿した贋作にも見切り線は物理的に出来ないので違う。

縦:50.25mm /横:33.35mm /文:42.15mm

②最近入手の長郭母銭です。
見えにくいですが、こちらも中郭母と同じ場所に管理番号“六“と墨書きがあるので本座でしょう。
縦:50.05mm /横:33.10mm /文:42.05mm

この品ですが、二天と寳貝を除き浅地になっています。正確には面側が深淵状態なので輪に近い部分は深字状態を維持できている状態。
さて、何故浅地になっているのか?
よく見ると保通字はやや角が立っているので恐らく後天的に潰されたのだと思います。
本座は摩耗母銭は溶かして次の母銭へ再利用と聞いたはずですが、潰す意味は悪用防止??
そもそも母銭を字を潰してまで残す意味が分からない。そして文字を潰した母銭自体も初めて見ました。

この2枚、皆様どう思いますか?


浩泉丸 投稿日:2023年05月23日 00:54 No.603 【Home】
昔見たんだっけ・・・思い出せない。認知症だあ。
さて中郭は広郭の銅母の郭を削って・・・俗説、悪説ですね。私が書いちゃっているかもしれません。資料で読んだこともあります。
中郭は細郭の錫母に嵌郭をして錫母を作ったと言われてたんじゃなかったかしら。だから中郭の銭文径は細郭よりわずかに小さいとも・・・う~ん、このあたり記憶があやふやだ。

ではなんでこんな説が流布されたかというと、広郭母の郭を削った変造天保を売るためだと私は思っています。昔、古銭商をやっていたM氏がある日大量の変造中郭母をつかまされてがっかり。それを聞いたU氏が格安購入して救済。どうするかと思っていたら中郭母として売りさばいちゃったからさあ大変。今でも市場に良くあるのでご注意ください。通称U氏天保。

母銭の文字をつぶす行為はありえます。通用銭に混ぜるとき文字の山をつぶせば母銭としては使えない。ただ、天保通寶は本来母銭の管理が厳格なはずだったので廃棄のためにつぶすのなら徹底的にやるでしょうね。画像で見る限りはかなり使い込まれていますから、使用による摩耗なのかもしれませんよ。で、それが世に出てしまったのは幕末の混乱期ならではかなあ?
もしかしたら座が廃止された後に記念品として(文字を少しつぶして)配ったりして。この点は妄想。よく分からないです。

あれ、私が答えちゃいけなかったかしら。失礼しました。
なお、最近記憶が混乱してますので間違いをかいちゃっているかも。すべて人から聞いたことなので私も嘘を言う講釈師です。製作日記のどこかに書いた気がする。

昨年の4月18日に書いてますね。あれは私の本音です。ただ、中郭の母銭は細郭母銭よりごくわずかに銭文径が小さいというお話はたしか天保仙人様から聞いていたと思います。それで中郭は細郭の錫母から錫で写されたという仮説がでたと思います。中郭の錫母は見つかっていないし、だれも現場を見てないので仮説ながらある程度の説得力はあります。


関西のT 投稿日:2023年05月24日 01:27 No.604
浩泉丸様

ご回答ありがとう御座います。

正直、中郭が細郭に嵌郭という話は初めて聞きました。
完全に裏話ですね...
天保銭関連の書籍は基本U氏が執筆しているので、当然そんな話が出てくることもなく、どの本を読んでも中郭は広郭の郭を削ったものだとしか書かれていません。
今回のは、定説を覆す発見かも!?という期待もあり投稿したのですが、その定説がどうも胡散臭いという事で納得。
可能であれば複数の中郭母の郭内を見てみたい気はあるのですが... 難しいですね...

長郭母の方は、保通字だけ平研ぎした通用銭並に真っ平なので違和感を感じ質問しました。
類品も見たことありませんでしたので...
が、そこまで特別な品でも無いのかな?

もし興味深い意見がありましたら他の方も是非お聞かせ下さい。ありがとう御座いました。




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