雑銭掲示板Ⅱ


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梁川天保 +本座異制の件
関西のT 投稿日:2022年12月25日 15:05 No.363
七時雨山様

折角ご教授頂いたにも関わらず、お返事遅くなりすみません。仕事が忙しく、兄弟の婚約者と初顔合わせなどのイベントも入って大変でしたがようやく区切りがつき戻って来れました。
なおスレッドが長く、見辛くなってしまいましたので新たに立て直しています。

梁川天保の話は年代などが曖昧のまま記憶していましたが、示されると確かに納得しました。嘉永に鋳造して慶応に砂子田源六が天保母銭を南部に持ち帰ったならば確かに時系列としてはおかしいですね。錫母銭技術も慶応期に水戸から学んだのならば仮に短足寳や濶字が水戸でなく南部銭という説もおかしい事になる。
新渡戸氏の調査への熱意は素晴らしいものですが、口伝による、虚偽、尾鰭、勘違いで違う様に伝わるのは困りものですね。
これは私も心に留めておかねばなりません..
七時雨山様が否定的という意味がよく分かりました。
ありがとう御座いました。


関西のT 投稿日:2022年12月25日 15:06 No.364
因みに余談の本座異制の件で思うところがあるので追加投稿します。
本座異制は私も本座では無い、かつ昔は広島銭ではと考えていましたが、広島銭が「薩長は錫鉛成分が多く粗雑なのに対して、広島が最も本座に近く、次いで土佐が精巧である(意訳)」とあります。土佐が精巧?と思いましたが、ここで述べられているのが銅色の話ならばしっくりくると思います。
本座異制は銅色も安定せず、製作も粗雑でありこの記述には合致しない。
また本座異制が旧秋田本座写しと言われるくらいに秋田や南部でも多量に出現する一方で、広島藩の藩士で構成され、東北まで遠征した神機隊は仙台藩を陥落させた後に本国へ帰還していることからこれ以北で大量に出現するのは考えづらいのではと思っています。

因みに私の場合は本座異制は薩摩と共に戊辰戦争で最後まで進軍続けた山口の仕業と、ついでに土佐額輪の中でも母銭未見の肥字もそうではないかと思っています。(ただ3種刻印が異なっているのがこの論の欠点です...)
また広島銭は中国地方と東北地方で多く出現する不知銭の花桐刻印銭ではと妄想しています。


関西のT 投稿日:2022年12月25日 15:09 No.365
参考画像
○画像1枚目
・山口曳尾 肥字
縦:49.90mm / 横:31.85mm / 文:41.50mm/重:22.3g
・本座広郭 異制 濶縁大様
縦:50.20mm /横:33.00mm /文:41.70mm/重:25.5g

○画像2枚目
※2020年5月24日 ヤフオク京都府八幡市リサイクル店出品の組物。京都近辺ではこれ以外にも山口銭、額輪細字肥字、異制の未使用がセットでよく出現します。
・土佐額輪 肥字(準未使用)×2
・山口方字 (準未使用)×1
・本座異制 (準未使用)×1
・本座広郭 (美)×2
・薩摩広郭 (桂)×1

○画像3枚目
画像2のうち手元に残っている
額輪肥字 跛天と本座異制

○画像4枚目
大量の未使用秋田天保に混じって秋田内陸地方より出現した本座異制。
銅色はベージュ色とややオレンジ味の黄褐色。

画像5、6枚目
ここ2年半で気づけば集まっていた花桐刻印銭類9枚と要審議品4枚。
赤味がかった品はやや少ない様です。


七時雨山 投稿日:2022年12月25日 23:05 No.366
関西のT様

異制には、色々な極印が使用されているので、鋳造地は複数だと思っています。異制の地肌になるのは、鋳砂が荒いためで本座のようにきめ細かい砂が手に入らなかったからだと思います。
銅色も色々あり、面白いですね。
以前、秋田本座写しとされていたのですが、秋田銭のように赤銅色のものもあります。
旧秋田本座写しの画像を添付します。なお、極印は見やすいように拡大されています。極印も本座のものとは違って、葉脈が太くなっています。
画像6枚目の中の極印と同じようなものを持っていますので画像を添付します。長郭の縮形となっています。


違いの分からないコレクター 投稿日:2022年12月27日 11:47 No.367
関西のT様
いつも関西のT様のお気づき、お考えにすごいなと感じています。
まず今年の制作日記の1月22日にある「斜珎と削頭天の背は同じ」ということ。浩泉丸様も納得のご様子だったと思います。
それから「仙台銭の魚子は母銭由来」ということ。また何より額輪などの雑銭も珍品と同様に扱って研究されていること。
自分は珍品は高価で買えず雑銭しか集めれないので、T様の雑銭についてのお話はとても参考になっています。


関西のT 投稿日:2022年12月28日 22:14 No.370
七時雨山様

おっしゃる通り異制が全て山口というのは、自分で言っておきながらですが無理はあると思います。
特に異刻印の異制などは山口であれば四ツ目刻印銭のような異刻印にする意味もないと思います。が、異制は大半の制作が山口銭や額輪肥字によく似ているんですよね...
また中には本当に本座で製作された異制もあるのかもしれません。
画像1、2は平成31年頃徳島の方から天保50枚の組物を購入した所、約20枚が異制でその中に異刻印銭もありました。他には額輪細字肥字や薩摩銭、山口平通があったと記憶しています。

話は変わり、添付されました縮径長郭はこの一群で間違い無いと思います。が、私の手元の品と合わせてみても共通の傷や凹みなどは確認できないので残念...
寛永江刺銭の様にある程度分類は可能と考えていますが、道はまだまだ遠い様です。
なおこの一群は現在、島根県、岡山県、愛媛県、新潟県、福島県、秋田県より入手しており、製作の近い品が、広島県×2、岡山県からでているので注目しています。

特徴として
・本座銭を手当たり次第に鋳写し、覆輪、覆輪刔輪して増やしているだろう事。
・覆輪刔輪銭は鋳ざらい削字銭になる可能性が高い事。
・肌替わりがあり、刻印と鋳肌がある程度対応している事。
・黄褐色と赤褐色の2色の銅色がある事。
が、分かっています。

68式ヲヤジ様が5/30に投稿され、私も驚いた類品も併せてご確認下さい。

銭座の請負人が異なりますが、親元の藩が絡んでいる以上、広島寛永と何か共通点が見出せれば面白いのですが、難しいですね。


関西のT 投稿日:2022年12月28日 22:49 No.372
違いの分からないコレクター様

お褒めいただきありがとう御座います。
ただ私の話はかなり主観的なものばかりなので話半分で聞いて下さい笑
私も68式ヲヤジ様や七時雨山様など、この掲示板の方々から日々学ばせて頂いています。仙台肌の件も68式ヲヤジ様からご教授頂いていますので...

因みに私は1枚の古銭に7万以上払う覚悟の無い軽症者?ですので、多分同類だと思います。
もし少しでも変わった品が手に入りましたら投稿してみて下さい‼︎




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