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気管支洗浄液から検出されたLeptotrichiaについて
後藤 裕一 投稿日:2018年10月17日 04:53 No.15
いつも大楠先生のウェブセミナーで勉強させていただいております。
西福岡病院 検査科の後藤裕一と申します。
気管支洗浄液から検出されたLeptotrichiaの解釈について悩んでおり、メールを送らせていただきました。
肺アスペルギルス症の疑いとして気管支鏡検査を実施、グラム染色確認した際に誤嚥に似たような染色像であり、大型のグラム陰性桿菌が多数みられ、念のためFusobacteriumなどを考慮し嫌気培養を追加しました。その結果、嫌気性菌を疑うコロニーを検出し、Leptotrichiaの同定に至りました。(その他は常在菌のみでした。)
主治医に確認したところ、口腔内は清潔に保たれておらず歯科の受診を進めていたことを確認しており、CT画像でも肺に酸素に触れていない部分を認めています。
診断結果は肺アスペルギルス症、肺炎となっているのですが、Leptotrichiaについて調べても肺炎との関連したものがみられず、起炎菌とみなしてよいものかどうか悩んでいる次第です。

長文となり、大変申し訳ございません。御忙しい中、大変申し訳ありません御教授の程、何卒宜しくお願い致します。

西福岡病院
検査科
後藤 裕一


Re: 気管支洗浄液から検出されたLeptotrichiaについて 大楠清文 投稿日:2018年10月17日 09:48 No.16
ウエビナーをご覧頂き、ありがとうございます。Leptotrichia属菌は口腔内の常在菌ですので、BALFから分離されても起炎菌か否かはグラム染色鏡見像や分離された菌量、抗菌薬治療への反応などを総合的に判断する必要があります。今回のケースでは菌量もかなり多かったとのこよで(誤嚥性)肺炎に本菌が関与している可能性はあるかと思いますが、口腔内の衛生状態を改善することも重要なことだと考えます。診断結果の「肺アスペルギルス症」との診断の根拠があるのであれば、また状況は変わるかと思います。



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