近畿植物同好会 掲示板
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末次健司教授の新論文 相良真佐美 投稿日: 2024年02月21日 15:36:55 No.1108 【返信】

2月20日、神戸大学大学院の末次健司教授の新論文が、「Plants, People, Planet」に掲載され、神戸大学プレスリリースで紹介されました。

 ■神戸大学プレスリリース「死の罠が育児室に! テンナンショウとキノコバエの奇妙な関係」
  https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240220-21787/

 ナンゴクウラシマソウの主要な送粉者であるキノコバエの一種は、花序の上部から脱出でき、さらにその幼虫が腐った花序を餌としていたということです。
 植物学の常識であった「テンナンショウの送粉者は何の利益も得ない」という考え方を覆す発見です。

 昨年8月に発表された「キノコを食べる蘭は、キノコを食べるハエに受粉の見返りとして繁殖場所を提供していた!?」にあったフユザキヤツシロランとショウジョウバエの共生関係の論文の続編のように思いました。

 ■Plants, People, Planet “Back from the dead: A fungus gnat pollinator turns Arisaema lethal trap into nursery"
  https://doi.org/10.1002/PPP3.10494
カンアオイ類の花はどうでしょう? 藤井俊夫 投稿日: 2024年02月23日 17:46:25 No.1109
●科博の日本固有の植物展(2014)のブログにカンアオイとキノコバエのことが記述されています。
https://tbg.kahaku.go.jp/event/2014/05endemic/0509.php

●朝日新聞デジタル記事
きのこのふりする花 ハエを誘惑、花粉を運ばせて繁殖
米山正寛2020年2月14日 10時30分
https://www.asahi.com/articles/ASN2D544JN27ULBJ00B.html

以前から、栽培しているカンアオイ類の花が終わった後(果実が成熟するころ)、キノコバエが周辺で飛んでいるのを見かけていた。
次の、ねらい目はカンアオイ類か?
雌蕊の先の付属突起がキノコバエの産卵床として利用されているとしたら?
相良真佐美 投稿日: 2024年02月23日 19:08:49 No.1110
その後の末次健司教授からの情報です。

●発信:2024年2月22日 午後6:00
 個人的にはもっと凄いかもと思っている仕事がもうすぐ公開となりますので、楽しみにしておいてください!
 3月1日公開になりました~


●発信:2024年2月22日 午後6:06
 なお何をもって凄いと思うかは当然個人差はあると思いますので、あくまでも私基準ではということはご了承ください_(._.)_。
 とはいえ今度の仕事も、植物好きの人であれば衝撃的なのは間違いないと思います~
 
3月1日が楽しみです。
 
“新属”「ムジナノショクダイ」発見 相良真佐美 投稿日: 2024年03月01日 10:40:43 No.1118
本日(3月1日)、末次健司教授の“新属”「ムジナノショクダイ」発見の論文公開

●神戸大学プレスリリース 約1世紀ぶりの快挙! 新属新種の植物「ムジナノショクダイ」を発見
 https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240301-21791/
 
●NHK 国内で約1世紀ぶり“新属”の植物「ムジナノショクダイ」発見
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240301/k10014375181000.html

●原文 「Journal of Plant Research」
 https://link.springer.com/article/10.1007/s10265-024-01532-5
ムジナノショクダイの続報です 相良真佐美 投稿日: 2024年03月03日 11:18:45 No.1119
●読売新聞オンライン 国内で94年ぶり、新属新種の植物ムジナノショクダイ発見…
 https://www.yomiuri.co.jp/science/20240301-OYT1T50061/

●早速、ムジナノショクダイのオブジェも
 https://x.com/koboatari/status/1764055897574355441?s=20
 ムジナノショクダイのイラストまでも
 https://x.com/ktss_rgm/status/1763583110409855447?s=20

●名付けのきっかけは、神戸大学プレスリリースに、以下のようなことが書いてありました。
  新属名「Relictithismia」は、ラテン語の「relictus」(「残された」という意味)と「Thismia(タヌキノショクダイ属)」を組み合わせたもの。
  種小名の「kimotsukiensis」は、発見された九州南部の大隅半島の肝属(キモツキ)山地に因んで。

●末次健司教授の裏話
  仲間内では、和名「ムジナノショクダイ」と決まるまでは「キモツキタヌキノショクダイ」と呼んでいました。


1月末の安威川周辺 相良真佐美 投稿日: 2024年01月31日 16:30:52 No.1098 【返信】

1月も終わりになりました。辛いことが多かった月でした。
1月30日に、茨木市の安威川河川敷を歩きました。セイヨウカラシナが一斉に開花を始めました。いつもの年よりスタートが早いようです。
この時期になると、早春の花がそろそろ現れるのですが、ホトケノザは畑の方も探しても数輪だけでした。オオイヌノフグリは1輪だけでした。もうしばらくすると一斉に開花するでしょう。
例年、安威川河川敷では、オランダミミナグサやカンサイタンポポは2月上旬、ツクシ(スギナ)は2月下旬ごろから目立ち始めます。
冬の水鳥も例年4月まで残っていますが、今年は水量が少なく、総数が少ないです。


2月末の安威川周辺 相良真佐美 投稿日: 2024年02月29日 11:52:51 No.1113
2月28日に、茨木市の安威川河川敷を歩きました。2月も終わりです。暖かかったり寒かったりで、不安定な気候でした。

ある場所でツクシが100本ほど一斉に出てきました。例年この場所だけ早く、この場所以外は栄養茎が少しだけでツクシは全くありません。

セイヨウカラシナはピークを過ぎ、土手には植栽されたスイセンが野生化しているのですが、それに負けています。
ホトケノザは畑の方で一斉に開花しました。もっと経つと絨毯を敷き詰めたようになります。
オオイヌノフグリも増えてきました。ホトケノザと棲み分けをしています。
安威川河川敷では、セイヨウタンポポやシロバナタンポポもありますが、カンサイタンポポの数が勝っています。
ヤハズエンドウ、スズメノエンドウも咲いていました。


シロバナタンポポは5倍体なので、雑種はできないはずです 藤井俊夫 投稿日: 2024年02月29日 13:12:09 No.1114
シロバナタンポポは5倍体、4倍体が知られています。
多くは、5倍体です。
従って、雑種はできないはずです。
植物生理学会のみんなの広場の解説を参照。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=4786

どちらの種も奇数倍数性で無融合生殖で繁殖するので、基本的に雑種は生じないはずです。
何を根拠に「雑種?」としたのでしょうか?
シロバナタンポポはカンサイタンポポ(2倍体)を種子親と、韓国のケイリンシロバナタンポポ(4倍体)を花粉親として生じたとする雑種起源が有力視されています。
4倍体や5倍体のシロバナと3倍体のセイヨウタンポポは通常では交雑しないはずです。
相良真佐美 投稿日: 2024年02月29日 15:05:45 No.1115
藤井様

2019年春ごろは、安威川河川敷のたくさんの種のタンポポ類の花粉を調べていました。
カンサイタンポポの花粉サイズは均一で、セイヨウタンポポは不均一というのは確認できました。
2019年4月30日に採集したシロバナタンポポの花粉はサイズが均等ではありませんでした。
シロバナタンポポは5倍体の単一クローンなので、もっと丁寧に調べようと、そのままになっていました。

今日、投稿する直前にシロバナタンポポをネットで調べていると、以下のサイトがありました。
雑種と書いてあったので、真偽は分からないが、可能性も考え、画像には(雑種?)と記載しました。
https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32203004299


雑種としたsiteは、花の正面からの写真だけでした。 藤井俊夫 投稿日: 2024年02月29日 16:50:03 No.1116
相良様
雑種としたsiteは、花の正面からの写真だけでした。
(花粉の稔性についての記述もありません)
花の色や花弁の形状などは個体差があり、開花ステージによっても変化します。
日本産と外来タンポポの識別点は総苞片の反り返り程度です。
また、シロバナは総苞外片の角状突起が発達します。
この点が不明なので、シロバナタンポポかどうかさえ分かりません。
花が白いタンポポは、日本産でもいくつかあります。
ケイリンシロタンポポ、キビシロタンポポ、など。

また、先ほどの投稿でも既述したように、シロバナタンポポは3倍体、5倍体と、奇数倍数性を示します。従って花粉が正常にできているのかを複数の個体や地域を変えたサンプリングで検証する必要があります。
以上のことから、一つのsiteに雑種として掲載されていたからといって、すぐに信じるのはどうかと思います。
siteの運営者に問い合わせるなど、確認を取るべきだと思います。
シロバナタンポポ 相良真佐美 投稿日: 2024年03月01日 10:07:00 No.1117
2点に絞って整理しました。

■安威川河川敷のは、シロバナタンポポか ?

  総苞の形による区分
   ・シロバナタンポポ 外片が開出し、角状突起は大きく目立つ
   ・キビシロタンポポ 外片が直立し、角状突起はほとんどない
 
   【A】【B】2020.3.22 滋賀県甲賀市での滋賀県タンポポ調査会に参加して入手
   【C】2019.4.29 安威川河川敷
   【D】2019.2.3 痩菓の形と生育環境
    などから、シロバナタンポポと思われます。
     
■シロバナタンポポの花粉の大きさは、均一かバラバラか ?

  シロバナタンポポだとしたら花粉の大きさがバラバラということが気になっていました。
   【E】2023.4.6 安威川河川敷で採集したシロバナタンポポの花粉の大きさ
  
  ところが、岩槻秀明氏のサイトで「花粉の大きさがシロバナタンポポは倍数体なのでバラバラ」とありました。
  http://wapichan.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-f126.html
  
  これらから分かったことは、「花粉の大きさがバラバラなのは雑種」と誤解していたのが原因でした。
  この誤解は「外見はカンサイタンポポだが、花粉の大きさがバラバラなのは雑種のカンサイタンポポ」とされ、
  そのカンサイタンポポの花粉をずっと探していて「バラバラ→雑種」と思い込んでいたからでした。
  改めて「(雑種?)」という画像の記述は削除します。【F】
  
  参考文献 「タンポポハンドブック」細谷彰彦著(文一総合出版 2017)
       「改訂新版 日本の野生植物 5」(平凡社 2017)
       「増補改訂新版 野に咲く花」(山と渓谷社 2013)
       




オオヒカゲミズの分布拡大 植村 修二 投稿日: 2024年02月25日 13:42:20 No.1111 【返信】

 2024年2月18日、近畿植物同好会の幹事会に出席するために大阪市立自然史博物館へ行きました。

 途中、スーパーに立ち寄り、昼食を購入するため長居公園(大阪市東住吉区)に隣接する道を歩いていました。

 道路わきのシャリンバイの植え込みを覗き込むと、以前はイヌコハコベStellaria pallida (Dumort.) Crép.が優占していた場所にオオヒカゲミズParietaria pensylvanica Muhl. ex Willd.が侵入していました。

 数年後、オオヒカゲミズに置き換わってしまうかもしれません。




草紅葉 相良真佐美 投稿日: 2024年02月12日 21:05:02 No.1102 【返信】

2月になって、茨木市の安威川河川敷の一部の100mぐらい長さの所だけ草紅葉になっています。他の所は赤くなっていません。
チガヤの紅葉はここでよく見かけるのですが、葉の形が違います。
夏の間はクサイかなと思っていましたが、じっくり見るとコウガイゼキショウの仲間に見えました。
ただ、この地域は3か月おきに草刈りがあり、なかなか野草が大きくなれません。また草丈も低いです。

あいにく、イネ科やカヤツリグサ科の図鑑はあるのですが、イグサ科は持っていないので、日本の野生植物などで調べましたが、簡単な説明しかありませんでした。
花序はコウガイゼキショウより少ないので、アオコウガイゼキショウではと思い調べました。

ネットにアオコウガイゼキショウの詳しい説明と画像があり、撮影しました。
●三河の植物観察には、「茎は直立し、円筒形、中空。茎が乾燥すると細かい点状の突起が見える。」
https://mikawanoyasou.org/data/aokougaizekishou.htm

●西宮の湿生・水生植物 Fig.12には、「 葉は単管質で明瞭な隔壁があり、隔壁は株元に向かってたわむ。」
http://plants.minibird.jp/hydrophytes/plants/shissei/a_gyou/aokougaiZekishou/aokougaiZekishou.html

また、神奈川県植物誌 2018 には、409ページに図もありました。

生育環境や分布からも、アオコウガイゼキショウではないかと思われます。
しっかりと地下茎を張っていたので、また刈り取られますが、夏に確認したいと思います。


ハリコウガイゼキショウではないでしょうか? 藤井俊夫 投稿日: 2024年02月15日 15:38:44 No.1106
花序の拡大写真で、花被片の先端が針状になっているので、ハリコウガイゼキショウ(Juncus wallichianus)ではないでしょうか。
神奈川県植物誌の「アオコウガイゼキショウ:Juncus papillosus」の図では、花被片の先が針状に突出していません。
また、ハリの花被片は果実と同じくらいか少し短い程度。
アオの花被片は果実の半分程度(神奈川県植物誌の図を参照)になります。

現状で標本を作製し、夏以降に成熟した果実で、果実と花被片の長さおよび花被片先端が針状に伸びるのか確認してください。
開花時と、果実時で花被片の先端がどう変化するのか、および果実と花被片の長さの変化を検討する必要があります。
図鑑に掲載されている解剖図や拡大図は、最も特徴を表している時期の図になります。
成熟時と未成熟時で外部形態が変化することを考慮に入れ、未熟時と成熟時の形態形質を比較する必要があります。

追伸
3月3日のKONCに大和川下流域の植物相についてポスター発表を予定(これから準備だ)
10日には篠山で春植物(節分草)についての講演を頼まれている。
去年2月末に撮影していてよかった。
掲示板に投稿していたはず(top pageの検索機能で探してください)
相良真佐美 投稿日: 2024年02月15日 17:21:06 No.1107
藤井 様

 ハリコウガイゼキショウの方でしたか。貴重なご指摘ありがとうございます。
 年に数回刈り取られる環境での異常なストレスのかかった不自然な花序で、同定に不安を持っていました。
 それで、根が付いたままで採集し、自宅で10株ほど栽培を始めています。
 これならストレスがなく、正常な花序や果実ができると思っています。
 夏を過ぎれば、確認して、また報告します。


ショコラトルとコブラオーキッド 磯野久美子 投稿日: 2024年02月14日 00:06:03 No.1104 【返信】

2月11日、お天気が悪い時の定番、咲くやこの花館へ行き、「カカオとコーヒー展」を観て来ました。以前にも同様のタイトルの展示会を観たことがありますが、内容が異なっていたような気がします。
年中咲き続けるというカカオの花はあいにく咲いていませんでしたが、果実は生っていました。果実は茶色になると熟し過ぎで、黄色がちょうど良いのだそうです。
コーヒーの果実は甘いと聞いているので、一度食べてみたいと思うのですが、今回もそれは叶いませんでした。果肉が少ないようで、果物にはならないようです。
古代メキシコのマヤ文明・アステカ文明の頃に王侯貴族が長寿を願い、そして子孫繁栄につながる媚薬として飲んでいた薬「ショコラトル」も屋台で飲めたので、チャレンジしてみました。「ショコラトル」は焙煎したカカオ豆をすり潰し、油分がにじみ出てペースト状になったものにトウモロコシの粉や色々なスパイスや湯水を加えて、特殊な形の木の棒で泡立つようにかき混ぜて作る飲み物で、5300年前に飲まれていた最古の痕跡があるそうです。砂糖が入っていないので甘くありませんが、飲みにくいものでもなく、提供していたお店の人は、コーラのようにごくごく飲むのではなく、お抹茶のように少しずつ味わって飲んで、その時間を儀式のように大事にしてほしいと言っていました。カカオの香りが飛ばないよう、ぬるめの温度にしているとのこと。カカオ豆の産地による味の違いも飲み比べると分かりました。
コーヒーの苗も売っていて、果実が生れば食べられるかも、と思いましたが、こういった南国のものは枯らしそうで、思いとどまりました。光沢のある葉が見た目硬そうでしたが、実際にはとっても柔らかかったです。

熱帯雨林植物室にはコブラオーキッドという珍しい形をしたランが咲いていました。
高山植物室には、セツブンソウ、バイカオウレン、チングルマ、コマクサ(白花)、ミヤマオダマキ、ミヤマアズマギク、オオバナノエンレイソウ、タカネナデシコ、クロユリなどが咲いていました。

写真(2月11日撮影)
1枚目   カカオ
2~5枚目 コブラオーキッド




ユリワサビ 西村徹也 投稿日: 2024年02月10日 21:31:11 No.1101 【返信】

本日、2024.2.10(土)、金剛山を歩いてきました。
標高約880m、南向きの陽当たりのいい渓流の傍に、
ユリワサビ(百合山葵、アブラナ科ワサビ属)の花が1つ咲いていました。
山頂には、正午前に着きました。気温は、0℃でした。

【1枚目の写真】=花
【2枚目の写真】=全形;石の左の白いのが花
【3枚目の写真】=全体;画面中央の石のあたり


春ですね! 磯野久美子 投稿日: 2024年02月13日 23:22:14 No.1103
西村様

西村さんの投稿は清々しくて好きなので、いつも楽しく拝見しています。
春がやって来ましたね。この春の始めが私の一番好きな季節です。
多度山(1月28日)も生駒の十三峠や鳴川峠あたりなど(2月4日)もすごい雪が残っていて靴もズボンもドロッドロになりましたが、昨日(2月12日)はもうすっかり春で、三輪山(奈良県桜井市)を登拝して来ました。
大神神社には今までに何度も行ったことがありますが、ご神体の三輪山は許可なしでは登れないので、この度、初めて登りました。登拝の申し込みは、大神神社の隣の狭井神社で簡単にできました。三輪山はアカマツの林で覆われているそうですが、山中を歩いていると白い丸い実をつけたイズセンリョウがとても沢山目につきました。スギ、ヒノキ、サカキ、ヒサカキ、シイやカシの仲間、ヤブツバキ、アオキなどのほか、カラスザンショウの群生地があったのは面白いでした。足元にはチャルメルソウの仲間やオオバチドメの葉がありました。シダは全然分かりませんが、リョウメンシダが美しいでした。山頂手前に三等三角点がありました。
狭井神社の中には三輪山からの湧き水(御神水・くすり水)を汲める所があります。とても水量豊かで、一体どこからこんなに豊かな水がやって来るのかと思うほどです。さすが酒造りや薬の神さんです。山中には滝行をする所もありました。なお、三輪山は撮影も水以外の飲食も禁止です。
下山後、山の辺の道を歩きましたが、あちこちで梅やスイセンが満開で、芳香を楽しみながら歩くことができました。天理エリアに入ったあたりで、金剛山、葛城山、二上山、生駒山が、地元の方が植えたという満開の菜の花の向こうに大パノラマを形成している所があり、思わず足を止めました。今日も西村さんは金剛山を歩いておられるのだろうなあと思いながら景色を眺めました。

写真(  )内は撮影日
1枚目:多度山の雪の様子(1月28日)
2枚目:三輪山登山口(2月12日)。登拝前に参拝証をいただき、山中ではずっとこれを首にかけておかなければならない。各自登る前にお祓いをする。
3~4枚目:山の辺の道沿いの菜の花畑の向こう側に見える大パノラマ(2月12日)




雨滴散布のタネ 植村 修二 投稿日: 2024年02月07日 11:25:48 No.1100 【返信】

 昨年、水田光雄さんから突然、SNSでクイズが送られてきました。

 「この画像の植物は何でしょうか?」

 答えはすぐに分かりました。ユウゲショウの果実で、雨に濡れて、花が咲くように開き、タネをまき散らす準備ができた果実の画像でした。果実が開いて露出したタネは雨によって、周囲に弾き飛ばされます。

 マツヨイグサ属の多くの種は、乾いた果実が裂けて、その後、茎が風に揺れて、タネをまき散らしますが、ユウゲショウやツキミソウはその真逆、果実が濡れてタネを散布します。雨滴散布というのが専門的な表現になります。

 本日、私の勤務している豊島公園で、ボランティアの方が水やりされておられたので、栽培しているツキミソウの果実の雨滴散布を写してみました。




巨椋池干拓地のオランダフウロ 伊吹寛子 投稿日: 2024年02月04日 09:41:57 No.1099 【返信】

全然珍しくない、投稿するのも気がひける植物ですが、近くの京都市伏見区の巨椋池干拓地でオランダフウロの群生が見られました。干拓地内はかなり歩いているとは言っても、600haもある全体のほんの一部ですので、他でも見られるかもしれません。ただ、2001年(坂東忠司et.al)、2012年(松本仁et.al)の巨椋池干拓地調査の記録を見ると、坂東氏の記録にアメリカフウロ、ジャコウオランダフウロ、松本氏にアメリカフウロは見られますが、どちらにもオランダフウロは見られません。と言っても、あちこちで見られる、特に珍しいものではないですね。

私にとって興味深かったのは、ある一カ所のみで田圃の連続する2区画ぐらいに沿って数十メートルに亘って、農道と農機具を田圃に下ろす斜面に写真1にみられるように群生していたことで、そこを通り過ぎると目下は全く見られないことです。また、オランダフウロは草むらで紫がかったピンクの可愛い花を見たことがありますが、冬の雑草が少ない農道ではキレイなロゼットを悠々と広げ、大きなものではロゼットが径50㎝ほどあります。そのロゼットの中央に蕾が固まっている様子、そこから蕾をつけた茎が立ち上がり(葉は無い)、花をつける全体像を初めて見たものですから、ご紹介したくなった次第です。写真はいずれも2024年1月9日です。

写真1:繁殖状況。農道上の緑はすべてオランダフウロ。畦もほぼすべてオランダフウロ。
写真2:ロゼットを真上から
写真3:少し若いロゼットの中央。花柄が立ち上がる前の蕾の塊が見える。
写真4:花
写真5:蕚の先端に突起があり、その先に1~2本の刺毛が見られる。
写真6:果実




クロチク開花 辻本 穣 投稿日: 2024年01月25日 17:02:45 No.1085 【返信】

当園もまだ花の時期ではありませんが、
クロチクの花が咲きました。園でも初めてかも…。

梅もちらほら咲き出しました。


神戸の望月 投稿日: 2024年01月25日 20:06:27 No.1089
辻本穣様

こんばんは、神戸の望月です。
以前スエコザサのことで、この場所で一度やりとりをさせて頂きましたが、大変興味深いことを教えて頂きありがとうございます。
私はブログの「兵庫のタケ亜科植物」で現在クロチクの花柱の毛の有無を追究しております。
ハチクとクロチクの花器官の相違点は、おそらく花柱の毛の有無しかありません。
ハチクのメシベの花柱では毛があるものを見たことはありませんが、神戸市東灘区で去年の11月頃に開花したクロチクの群落では、毛が生えている花柱がたくさん見つかっています。

厚かましいお願いがあります。
28日か31日に見に行くつもりですが、その時に標本を採らせて頂けないでしょうか。
花柱の毛の有無をぜひ調べせて下さい。
標本は人博に寄贈し、標本交換の際に重複を京大、東大、科博に送ってもらいます。
よろしくお願いいたします。
添付画像は、クロチクのメシベの花柱の毛を写しています。


辻本 穣 投稿日: 2024年01月25日 20:47:46 No.1090
望月 様

スエコザサの時は、ありがとうございました。

クロチクの標本ですが、個人的には問題ないと思いますが、今すぐに私の判断ではお答えできませんので、当園の園長に相談させてください。
こちらにご連絡いただけると助かります。
y.tujimoto86★gmail.com
-------------------------------------------
 ↑ メールアドレスを自動検索ロボットで悪用されるのを防ぐため、「@」マークを「★」にしました。
   メール使用時には「★」を半角「@」に変更してください。(掲示板管理者)
相良真佐美 投稿日: 2024年01月25日 23:41:27 No.1092
 クロチクの開花は、あちこちで聞くようになりましたね。
 
 ●120年に1度 クロチク開花 神奈川県立川崎高の前庭
  https://www.tokyo-np.co.jp/article/229937
 ●120年に一度の開花!クロチク(黒竹)「あわじグリーン館」
  https://awaji-botanicalgarden.com/plants231211/

 
 京都では、昨年、京都市洛西竹林公園や京都府八幡市立松花堂庭園でも見られました。
 特に、松花堂庭園は広範囲が壊滅状態で、開花竹の地下茎から出た再生竹も開花が見られました。
 話を聞いた副館長も、広範囲だけに今後どう展示していくか困っておられました。
 
 東京大大学院の久本洋子助教によると、1908年前後にハチクの一斉開花があったので120年周期として竹林ごとにずれはありますが、
 2028年ごろがピークだそうです。クロチクもハチクの変種なので同じ周期になりそうです。
 
 


神戸の望月 投稿日: 2024年01月28日 21:33:37 No.1096
本日、大阪公立大学付属植物園にクロチクの花を見に行きました。
便宜を図って下さった辻本さん、標本採集の許可を与えて頂いた園長の名波先生に心よりお礼を申し上げます。

30本ほどある全てのクロチクがたくさんの花序をつけていました。
1枚目の画像に写っているような開花する前の小花の方が、2枚目の画像に写っているような葯を外に放出した小花よりも多い状態でした。
そのことから推測すると、12月中、下旬頃に咲き出して、1月中、下旬の寒さで開花があまり進んでいないような印象を受けました。
3月頃に気温が上がると花の最盛期を迎えるのかも知れません。
この群落では天狗巣病の症状はなかったので、天狗巣病のウイルスの刺激で開花時期が狂わされた可能性はありません。
私が神戸市東灘区で観察した天狗巣病に罹患していないクロチクの群落も11月頃に開花開始時期を迎えています。
そもそもクロチクの開花開始時期が春頃だと決めてよいのかと言う疑問もあります。
開花開始時期や開花初期は人に気付かれにくいので、最盛期の少し前を開花初期だと誤認しているかも知れません。
例えば最盛期が4月なら開花開始時期は3月だろうと言うように。
いつ咲き始めるのかと言ったような基本的なことが意外と分かっていません。

採集したサンプルをいくつか分解してみると、3枚目の画像のように花柱に斜上する毛(赤い矢印)が生えた小花がいくつか見つかりました。

相良さんが書かれているように、ハチクはクロチクの変種とされています。
クロチクは1867年にマンロー(1818-1880)と言うイギリス人が記載しています。
マンローはプロの植物学者ではなく軍人です。
仕事でインドに長くいた時に熱帯の植物や竹に関心を持って研究したようです。
クロチクの記載文を読んでも、詳細な記述があり、なかなかの観察眼を持っていたことが分かります。
ハチクはオットー・シュタッフ(1857-1933)と言うオーストリア人の植物学者がクロチクの変種として命名していましたが、1904年にレンドル(英国の植物学者)が正式な学術発表を行いました。
シュタッフはウィーン大学で植物学を学び、30年ほどキューガーデンに勤め、植物分類学の世界に大きな足跡を残した人物です。
特にイネ科植物の研究に力を注ぎました。
その成果か、栄養器官の特徴の比較だけで、シュタッフはハチクをクロチクの変種として命名しました。
なんという眼力でしょう。
株の大小、稈の色以外はたいして違いがない(1株の寿命も違いますが彼がそのことに気付いていたかどうかは不明)ことを確かめて別種ではなく、品種でもなく変種とした分類学的なセンスに感服します。
花柱の毛の有無の問題はひとまずおいて、そのこと以外は花器官に相違点がないことを知ると、シュタッフの分類のすごさを強く感じます。
泉下のシュタッフにクロチクとハチクの花の特徴を伝えることがもしできたらどれほど喜んでくれたでしょう。
神戸の望月 投稿日: 2024年01月28日 21:36:04 No.1097
先ほどの投稿で画像を忘れていたので、追加投稿です。



アオキ 西村徹也 投稿日: 2024年01月27日 23:50:42 No.1094 【返信】

本日、2024.1.27(土)、雪の金剛山を歩いてきました。
アオキ(青木、アオキ科アオキ属、雌雄別株)の果実がありました。
頂上近くのブナ(ブナ科ブナ属)は、霧氷に覆われていました。
山頂には、正午前に着きました。気温は、-2℃でした。

【1枚目の写真】=アオキ;果実(標高約860m)
【2枚目の写真】=アオキ;全体(標高約860m)
【3枚目の写真】=ブナ    (標高約1060m)


白実のアオキ 植村 修二 投稿日: 2024年01月28日 10:34:56 No.1095
 マイナス2℃でも青々した葉をいっぱいつけた西村さんのアオキの画像で、元気をもらった気がします。

 北摂(大阪府北部)では、アオキは激減、全く生育が見られなくなった場所もあります。原因はシカの食害だと思います。金剛山の今の状態が続くよう、今のうちにシカ対策してほしいですね。

 画像は自宅の白い実のアオキ、どういう訳か、花はたくさん咲かせるのですが、実はごくわずかしかできないです。




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