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つぶやき
KIKI 投稿日:2016年06月30日 21:10 No.21
*BEN-HUR
私にとって風と共に去りぬやローマの休日以上にリメイクして欲しく無い映画No.1だが…来年リメイク版公開予定とかで、ボチボチつぶやいておくか。
昔、淀川長治さんがプレゼンターやってた日曜洋画劇場で放映されて以来、その録画(当然日本語吹き替え)を繰り返し観していた自分史上最高の映画。チャールトン・ヘストン主演映画では他に「黒い絨毯」や「十戒」なんかも台詞や音楽覚えるほど見まくったが、これは格別。遠景は騙し絵、セットはいかにもセットらしく、ガレー船が浮かぶ水面の波や、海と空の色がいかにも特撮っぽい所や…モーションコントロールカメラやCG等が幅を利かせるずっとずっと以前の作品なので至る所で「クラシックな」映画ですが、だまし絵にせよ不自然な影にせよ、CGやVRには無い人の手による生の造形とでも言うか、却ってリアリティを感じ、そこに立つキャストの存在感を際立たせている気がする。特に凄いのは圧巻の戦車競走シーンだが、それよりも印象的なのは主人公がシークに逢う直前、ガレー船でローマの将軍アリアスを助けアリアスの養子(?)となり晴れて故郷へ帰る途中の某オアシスで寝転がって目を閉じるとひょっこり東方三博士の一人バルタザールが現れるシーン。あのころの大作らしく、7分間の序曲を経て映画館の雰囲気を作品世界に誘い、本編がスタート、いよいよ復讐へ向かい準備万端、という所で休憩(間奏)が入り、後編に突入…3時間半以上に及ぶ映画だが、序曲も休憩中も、どっぷり映画に浸るに相応しい作りで(画面は動かないが)、全編通して当時最高の技術と手間と最高のキャストを以て丁寧に描かれており、未だこれを超える映画は無いだろう、と言われるのも納得。桁違いの素晴らしさ、豪華さ。
起源元年、ベツレヘムにイエスが誕生するところから物語はスタートする。かつてユダヤの支配者であったハー家の王子ジュダはローマ人メッサーラと兄弟同然の幼少期を過ごすが、26年の歳月が経ち、ローマの支配がユダヤに及ぶと、ローマから帰還したメッサーラと価値観の不一致で仲たがい。運悪くローマの総督の行列にハー家の屋根瓦が落下し、ローマへの反逆行為とされて囚われ奴隷としてガレー舟に繋がれる。「前の船で3年、この船は29日」と言っていたので、3年1ヶ月ほど経ったころか、海戦中にローマの将軍アリアスを助け、共にローマに凱旋し、時の皇帝ティベリウスより恩赦を賜りアリアスの息子となる。故郷エルサレムに戻る途中アラブの豪商シークに見初められ戦車競走に目覚める。元々筋が良かったのもあるが、馬にムチを打たず優しい乗り手で連戦連勝、ローマの大会でユダヤ代表として、にっくき仇メッサーラと対決する…。ヘストンの、どこか高貴な品の良さが主人公の出自にマッチしていて、単なる復讐鬼にさせない佇まいがとても魅力的。メッサーラのギラギラ感もエスターの古風で控えめなエロさも良い。なんと言っても、最後までイエスの顔を写さない演出!あくまで「リメイク」を謳うなら、どうか1959年版のこういった「外せないポイント」をどうか外さないでやって欲しい。
当時日本で公開された時、中学生だった父は何度も映画館に忍び込んで(?)観に行ったらしいよ。もうとっくに還暦超えていますが、未だに「あれほどの名作は無い」と言っている。団塊世代(特に男性)たちの思い出の1ページな作品でもある。リメイク版を観る団塊世代も多いと思いますが、どうしたって比べちゃうだろうな。そして、ほぼ間違い無く1959年版の方が良い!となる…(笑)
ああ、リメイク版…最新の映像技術で圧巻の~云々言ってるけど、CGやらの技術がどんどん向上している今だからこそ、心底作って欲しく無かった。観ますけどね!!
つぶやき KIKI 投稿日:2016年06月30日 21:45 No.22
*BEN-HUR追記。
1959年版を最初に観たのは私も中学のころだった。DVDを購入したのは30代になってからでしたが。特典映像ではセットや撮影秘話やら興行主の大人の事情やら色々見れて興味深い。やはり撮影面では戦車競走がメインで語られる。4頭立ての戦車、何より動物相手の撮影なので、めちゃくちゃ時間がかかったそうな。スタートのシーン(戦車を一直線に並ばせる苦労など)は気が遠くなるほど撮り直しと編集を重ね、競技会場の大がかりさや、撮影のために競技場を一体何周回ったのかとか、疾走する戦車と並走しての撮影(スタントもスタッフも命がけ)、戦車に引きずられ後続の戦車にメッタメタに轢かれるシーンの撮り方など…。思わず息を止めて魅入ってしまう戦車競走シーンだが、余計な効果音やBGMを充てず、観衆の声援だけをバックに(ステレオで歓声が振られており疾走感が高まる)あれほどの臨場感を味あわせてくれる。リメイクでどこまで迫れるか。もはやデジタルで作れない絵は無いとまで言われている映像技術…しかし、ロボット工学が進歩すればするほど生の生き物の精巧さや凄さを思い知らされるのと同じで。馬の透明な唾がドアップのスローモーションで飛び散るのがせいぜい目に焼き付く程度の綺麗で薄っぺらな派手さ満載のシーンになりそうな…想像がつく(笑)
つぶやき KIKI 投稿日:2016年06月30日 23:48 No.24
我慢できず、ついつい予告動画見ちゃいました。あーあー喋り過ぎ。今どき。はい、キリストっぽいひとお顔がバッチリ映ってますね。まぁ、原作小説が舞台でヒットして無声映画も多数作られて、1959年版に至るまでも作品ごとに色々弄られストーリーも色々なので、つべこべ言うまい。カトリックだプロテスタントだユダヤ教だに配慮して敢えてキリストの姿を映さないとか、キリストに相対した人物の表情から観客も彼の相貌を見た気になっちゃう、なんて拘りも、ましてやあの1959年版に迫ろうなんて気合いも求めちゃイカンわな(笑)。別モノ。


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