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黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.44 )
日時: 2021年06月15日 04:10
名前: テヌグイ [ 返信 ]
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ORGOGLIO最大トーナメント

数々の激戦の末

前代未聞の生身による決着により

ブラック少林が優勝の栄誉を勝ち取った

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~~それより程なくして~~

選手たちは熱気冷めやらぬ会場を後にしていた

あるものは再戦を誓い

あるものは己が道を見つめ直し

あるものは今宵の余韻にふけっていた

ココにもその一人が帰りの荷支度を整えている

私服に着替えているにも関わらず

ド派手なオレンジ色のマスクをかぶっている

忍者風の意匠が施されたもので

到底日常生活でかぶるような代物ではない

脱ぎ忘れか!?

否ッ!

覆面こそ覆面レスラーのアイデンティティ

骨の髄まで叩き込まれたいわば覆面イズムが

例え試合後であろうとソレを取ることを許さない

ましては闇に生きる一族の出身故に

ダーティプレーに身を染める彼ら故に

試合外での報復行為など日常茶飯事ッ!!

常在戦場、常に臨戦態勢である事が身に染みているのだ


そう彼こそはッ!

ORGOGLIO最大トーナメント

初戦敗退ッッ!!

ワックス・ワイズ

その人だッッッ!!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その彼がしゃがみ込みボストンバッグに荷物を詰める体制のまま動かない

更には額から顎筋にかけて幾筋もの汗がつたう

イベントが終了し空調の切られた室内には

いまだ冷めやらぬ会場の余熱が届いてくる

だがそれは大晦日、冬の寒気により心地よく中和されている

しかし大粒の汗がしたたり落ちるのは何故か

ワックス・ワイズは戦慄していた

メディアに姿を晒した以上一族の追手の可能性は多少考えていた

しかしハンドレッドやドラゴンマスクを差し置いて

自分を優先するなど愚の骨頂

等と甘く見ていた

己に突き刺さる殺気を前に

いささかの後悔の念がよぎる

(やっぱやめときゃよかったか)

(表で名を売るためとはいえ初戦敗退で殺されちゃあなぁ)

(こんな特大の殺気ブッコロ死がモットーの一族でもそうはお目にかかれねぇ)

(トップサンキストそれも新鮮四果聖クラス)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新鮮四果聖とは

トップサンキストの中でも特に秀で抜きんでた
秀抜者四名である!
しかし現在は外部で活動するサンキストも多いため
必ずしも一族最強の四名がメンバー入りするわけではない。
省略し四果聖と呼ばれることが多い。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「キスキスキス」

己を鼓舞するため笑う

(鬼が出るか蛇が出るか)

(今は暇なヤツぁ少ないはずなんだがなぁ)

知りうる限りの脳内サンキストリストからピックアップする

(この特大の殺気、四果聖なら・・・・考えたくねぇが死神ジ・アビス辺りか)

(行方不明って噂だがライムスカッシュの可能性もあるなアイツ筋トレしかしねぇし暇だろ)

(まあ何にしろ俺にゃ手に負えねぇ化け物が来てるってこった)

(ふぅ~~~~~・・・・)

一つ深呼吸を置く

「そんなに殺気立ってちゃ不意打ちは無理だぜぇ」

(まぁ腕の一本ってとこか)

「出て来いよキィスッ!」

(命は捨ててやるだがタダじゃ死なねぇ)

(テメエの腕も一本道連れだボケェッ!!!)

スッと背後に気配が現れた

「探していたぞ」
「まさかこのような茶番に与するとは堕ちたな」

(やはり一族の追手か)

「まぁコレも仕事なんでね」
「しかしまさか追手が来るとはねぇ参ったぜ」

会話を長引かせ隙を伺う

「白々しい事を」

微塵の隙も無いただただ部屋を充満する殺気の濃度が上がっていく

「リング外じゃノーサイドって事になんない?」

背後の人物の殺気が鋭さを増した

「貴様の戯言に付き合うつもりは無い裏切者めが」

「だよなぁ・・・・ま、それじゃぁ殺りあいますか」

(この体制で出来ることは多くねぇ)

(まずは足を払って体制を崩す)

(なんてありきたりの事は奴さんもお見通しよ)

(あえて死地に突っ込む!)

(振り向きざまに立ち上がり)

(下から顎に頭突きをぶち込む)


背後の気配が動く!

(今ッ‼)

「ドーモ。ワックスワイズさんアイルビーです。」

(ん・・・?)

謎の挨拶に不用意に振り向くワックスワイズ

背後の人物は両手を合わせおじきしている!

「我が兄の仇アリゾナ忍者ワックスワイズ、テキサス忍者の名に懸けて今貴様を討つ!」

(えっ?んっ?えっ?ニンジャ??忍者なんで?)
(誰?マジで誰?)
(つか居たの?本物のワックスワイズ)

「イヤ、俺ワックスワイズって偽名なんだよね」

「何を当たり前の事を!」
「忍者となった日から本来の名は捨て忍者ネームを名乗るのは常識!」

(忍者ってそういうシステムなんだぁ似てるわぁサンキストに)

「いやそうじゃなくネ」

「問答無用ッ!」

アイルビーが攻撃に移ろうとした瞬間

「いやー、熱い熱い」

控室の扉の前にもう一人男が現れた

坊主頭に痩身

だがどこか軽薄な雰囲気が漂う男だ

「ガキの頃から胴着ばっかり着てたせいかスーツって苦手なんすよね」

そういうと着ていたスーツを脱ぎ肩にかける

「何ヤツッ!」

「ドーモ。アイルビーさん、空石雪千代です。」

忍者流の挨拶で返す

「邪魔立てするなら貴様も「いやいやいや、やっぱ主催側としてセキュリティとか色々責任あるんで」

手のひらを左右に振り拒否のジェスチャーを繰り出す

「見逃せないっすね!」

ブンッ!

空石の発言と同時に瞬時にクナイを放つアイルビー

一本のクナイが二本三本と増え五本になった!

テキサス忍法ゴホンクナイ!

テキサスの荒牛を殺傷せしめるために生まれた絶技だ!

空石は背広を両手で持ち広げヒラリヒラリと振った

するとクナイは勢いを失い音を立てて床に落ちた

「あ~ら不思議、なんてね」

空石はおどけて見せる

「貴様も忍かッッ!!」

アイルビーの怒号に近い問いに答える

「古武道空石流は戦国時代から続く合戦武術」
「忍びじゃあない・・・・けどその、技は知ってんすよ」

アイルビーは目を見開きポツリと漏らす

「センゴク・・・・」

忍者界に置いて彼らが最も跋扈し恐れられた戦国時代というのは最大のブランドだ!

現に忍者組織においても戦国から続くものとそれ以後に立ち上げられたものでは

威厳に天と地ほどの差がある!

アイルビーは空石に向き合い構えを取った

「あ、ちょっと待って貰っていいっすか、ネクタイが息苦しいんで外しても?」

屈託もなくそう言う空石に毒気を抜かれる

「勝手にしろッ!」

ネクタイをするりとはずすと

いつの間にかネクタイの先にクナイが結ばれている

先ほどの投擲のウチ一本をくすねていたのだ

「貴様ッ!!」

アイルビーが叫ぶが後悔先に立たず

バオッ!

ネクタイの先につけられたクナイを高速で車輪のように振り回す

さながら鎖鎌だ!

だがこの手の武器の見切り方は心得ている先端のクナイを目で追う事は不可能

しかし攻撃に移る際に何らかのアクションが必要となる

故に術者の一挙手一投足に注視すれば見切る事は困難ではない

「余裕っすね~」

「なに?」

「2対1って忘れてないっすか?」

「~~~~~~~ッ!!!」

背後にいつの間にか立ち上がっているワックスワイズの気配を感じ戦慄する

完全に挟み撃ちの体制になっている!!!

「まぁ、不法侵入に暴行未遂!文句は言えないっすよねぇ」

忍者と忍者クラスの達人との二対一不利は考えるまでもない

「ぐぬぅっ」

「今日は引くが次は無いぞワックスワイズ!!」

そう言い放つとゴルフボールほどの球体を地面に投げつけた!

「「「ちゅどっ!!!」」」

閃光と共に白煙が勢いよく広がる!!

所謂煙玉という代物だ!

閃光に一瞬視界を奪われたが数秒もすると煙も霧散し視界は良好となった

だがそこにはアイルビーの姿は無く

広めの格子状に広がる天井板の内一つが外れている

流石忍者というべきか逃走経路にも抜かりはない

一拍の静寂の後ワックスワイズが口を開く

「す、すまねぇ」

「あんたが居なきゃやられてた」

らしくもなく素直に礼を言うワックスワイズ

根っからのアウトローである彼にとっても未知の存在である忍者との対峙は堪えたようだ

「礼には及ばないっすよ」

その言葉に先ほどの「主催側として~」という台詞が蘇る

なるほど軽薄な態度や言葉遣いとは裏腹にこの男もプロフェッショナルとしての

「いや~~~だってサンキスト対忍者!!!」

「ん?」

「こんな極上のカードこんな所で決着付けたらもったいないじゃないっすか!!!!」

「は?」

「やるなら最高の舞台!最高のコンディション!」

「いや、あの」

「安心してください!タニヤマさんには俺から話通しますって!」

「そうじゃなくてね」

「くぅー~~!こんなレアな試合が生で拝めるなんてORGOGLIO入って良かった~~~~!!!!」

「だから」

「わかってますって!良い会場おさえて見せますよッ!」

「キィス・・・」

そして、話しても聞いてくれなさそうなのでワックスワイズは考えることを止めた

(・・・・キンタマいてぇなぁ・・・・)


ー終わりー


マスク・ド・サンキスト・ジ・アビス

一族一の殺戮機械
通り名は死神ジ・アビス
命令とあらば一般人であろうと女子供であろうとも喜んで手にかける正にマシンであったが
四果聖入りし権力を得たことで暴走
今は己の快楽の為に戦いを求めている
敗者の顔が恐怖に絶望に失意に染まる様をあるいは命乞いを求めるみじめな姿を欲している
ソレがより強者であればあるほど彼の愉悦は満たされる
一時はその欲望の為に同胞すらその手にかけていたが今はとある獲物を見つけたようだ。
漆黒の果実マスクと浅黒い肌が特徴

テキサス忍者アイ・ルビー

忍者を名乗る謎の人物
彼の兄の仇であるアリゾナ忍者ワックスワイズを追って現れた(人違い)

テキサスの荒牛

屈強剛健なる荒牛はその角で同時に2本のクナイを容易くはじき返してしまう
また直撃したとしても仕損じれば強力無比の突進で確実に反撃し轢殺してくる
手負いの獣ほど手ごわく恐ろしいのだ
そのため生まれたのがゴホンクナイである
二本は角にあえて弾かせ二本は両目に特に強力な一本は額に投げる事により確実に殺傷せしめるのだ


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Re: 黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.45 )
日時: 2021年06月15日 22:55
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
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なんとぉー!エピローグ偽がキタァァァアアアアアアア!!
ワックスワイズは他作者様が書く方が映えますねぃ~!2度目の登場!!
テキサス忍者に「人違いで」狙われるとは多難なヤッチャでw
でも今回の本命は「空石雪千代」!!こんな!こんな戦い方をするとは!!
何でもアリなら、ORGOGLIOトップクラスと言っても過言で無し…!!
それで居て、興行面も考えている辺り、成長が伺えるトコもまた良しですねー♪
いやいや面白かったです!!

そしてサンキスト!また新たなる設定が!!
「新鮮四果聖」「死神ジ・アビス」「マスク・ド・サンキスト・ジ・アビス」!!
何て残酷なヤツなんだ!!四果聖の他三人はザボン、ライムスカッシュ、オメガって
言ったトコロかな?サンキスト、どんどん設定が広がっていくのが楽しいですねー!!


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.46 )
日時: 2021年06月16日 00:41
名前: テヌグイ [ 返信 ]
[ 削除 ]
カジワラさん

感想ありがとうございます!
一脱藩サンキストでありながら様々な因縁に巻き込まれれていくワイズ氏!
偶然偽名の同姓同名が居るなんて!ホント多難ですw
空石はバキの本部的な戦争なら強いタイプとして書きました!でも根はやっぱり格闘技オタクですw

そして新鮮四果聖!実はドラゴンマスク絡みの因縁として作りましたが
肝心のドラゴンマスクもまだ作り切れていないので残りの三人も既存キャラなのか新キャラなのかまだ考えてません!w
ジ・アビスと元四果聖のオーメンというヤツが1人居るという設定以外まだ定まっていないので誰かが残り作って出しちゃってもいいのよ…
立ち位置としては金銀おばあちゃんたちが率いる正統派サンキスト、ザボンオメガ等のアムステラサンキスト、追放されたり出奔したりサンキストに組しないサンキスト(仮にサンキストエグザイル)、ドラゴンマスクやワイズ等等
と今ざっと分けて3属性ありますが
属性としては正統派ですが別の思惑で動く第四のサンキストというふんわりとした設定です。
ガンダムで言うとエウーゴとティターンズみたいにジョジョで言うと五部の暗殺チームみたいにキン肉マンで言えば正義超人内の残虐超人みたいに同組織内の別勢力という感じです。(要は結構自由にやってる4人!・・・・いつものサンキストじゃね?)

いつもながら寛大なるお言葉に感謝…!!!


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.49 )
日時: 2021年06月17日 00:30
名前: 春休戦 [ 返信 ]
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ワイズ視点キター!(w
勝手に逃げ道を用意してましたが、それじゃ間に合わん刺客が登場かー。

こうやってみると、実に奥深いなサンキスト一族!(^^)
まず新鮮四果聖!ふぁんさんトコの四天王宜しく「4人とは限らない」とこが又。(www
(個人的には「ニンジャスレイヤー」のシックスゲイツ的な扱いかしらん?てなイメージ)
にしてもライムスカッシュ。筋トレしかしてない暇人評価はヒデーなぁ。やっぱ金属腕の所為?(笑)
(あれとガチ勝負出来るレベルは、それこそトップサンキストだろうし。本気を出し辛そうて意味で)

そして謎の忍者アイ・ルビー!
何かこっちもアイ・ルビーバックとかアイ・サファイアとか変な亜種や改造版が出せそうで怖い。(^^;
それと雪千代の思惑通り、修斗試合は実現するのか?こっちも楽しみでありますよ。


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.51 )
日時: 2021年06月20日 19:03
名前: テヌグイ [ 返信 ]
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春休戦さん

感想ありがとうございます!
正にシックスゲイツですね!それもラオモトカンが常時不在状態のシックスゲイツというイメージです!
かつて世界情勢が不安定な時代(アムステラ襲来以前)にサンキスト内部も荒れ始め
その折にサンキスト内部への抑止力と競争総欲を煽る為に作られた的な事があったのかなかったのか!?

ライムスカッシュは筋トレ暇人野郎です!鉄腕になって他の筋肉により時間を割けると喜んだとか!

忍者関連はどうなるのか、正直カジワラさんのワイズのキャラ付けが凄く良かったので悪ふざけが捗った面が大きいので真面目に戦闘となると未知数ですね!


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ偽 ( No.53 )
日時: 2021年06月22日 22:59
名前: フィール [ 返信 ]
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そりゃあ刺客が来てもおかしくない。
きっと助けもあるだろう。
そう思って読み進めたら、確かに刺客は来たよ!
でも刺客も助っ人もなんかおもてたんと違う!
お前ら!全員!落ち着け!


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