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黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.36 )
日時: 2021年06月09日 19:43
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
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エピローグ1です。
ORGOGLIO最大トーナメント・一回戦敗者のその後。

それではどうぞ。


1
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Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.37 )
日時: 2021年06月09日 19:56
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
[ 削除 ]
・・・・




○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』



 エ ピ ロ ー グ 1 「 ORGOGLIO最大トーナメント・一回戦敗者のその後 」


 原案・手拭
 筆者・REO=カジワラ




・・・・






マーク・クーイン。

そのキャッチコピー『キックボクシング界の超新星(スーパーノヴァ)』。

極度の目立ちたがり屋で自身自機共に、

アメリカンプロレスさながらの『カブいた風貌』が特徴的。

キックボクシング界では『次期チャンピオン』『才能ナンバー1』の呼び声も。


ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

第一試合にて、ブラック少林に敗れた彼ではあるが…。


その後、彼は…!!


ダン!

(サンドバックを…!)

ダン!!

(蹴る音が聞こえる…!!)


 ッ


「スーパー・ノヴァ・ファイヤー・バベル・レフト・ハイ・キックゥー!!」


 ダ

 ン

 !


「スーパー・ノヴァ・ファイヤー・バベル・ライト・ミドル・キックゥー!!」


 ダ

 ン

 !


「ロー!」


 ダ

 ン

 !


「ロー!」


 ダ

 ン

 !


「ロー!」


 ダ

 ン

 !


「ハイ!!」


 ダ

 ン

 !


「フゥー。ちょっと休憩だ。」


そう言いマークは小休止をする。

マーク・クーイン。

キックボクシングジム『ファイヤー・バベル』で。

汗を流す姿がそこにはあった。


「お?」


マークが気付く。


「インタビューかい??」


マークは振り向く。


「何を聞きたいんだ?」


マークが尋ねる。


「え?ORGOGLIO最大トーナメント??」


マークは答える。


「あれかぁ~。いやあ、俺はラッキーだったよ。」

「出場者の中で唯一ほぼ無傷だったからな。」

「その分、復帰も早ぇって訳…YO!」


そして、こう言う。


「ま、次の試合見てなって!!」

「俺は『キックボクシング界の超新星(スーパーノヴァ)』ッ!!」

「ここから派手に大躍進さ!!」


マーク・クーイン。

特に変わる事なく。

だが、それもまた彼の良さ。

まだまだつまづく事があるだろうが、

案外、彼の未来は、明るいのかも知れない。





・・・・





『マスカラ・ティグレ』。

直訳すれば『タイガーマスク』。

その一族は、ヒクソン家がブラジリアン柔術を
代々受け継いできたのと同じように…。

20世紀後半に活躍した『佐山 サトル』こと、
『タイガーマスク』の『プロレス』を
受け継いで来た一族と言う訳だ。


第三試合にて、

チャートチャーイ・マウラーに惜敗(せきはい)した彼…。

今…。その彼は?


「いやいや。やっぱ俺はプロレス向きって訳よ。」

「『真剣(ガチ)』も『真剣(ガチ)』で良いトコあるけど、

 俺はやっぱり魅せてナンボ。四次元殺法ここにありって訳さ。」


マスカラ・ティグレ。

敗れはしたモノも、真剣(ガチ)でプロレス向けである

四次元殺法を繰り出し、健闘をしたその姿が大きく評価され、

更に人気のプロレスラーになる。


そして、その結果。


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


「よ!“新進気鋭のマスクドレスラー”『ドラゴンマスク』!!」

「デビューから瞬く間にスターダムにのし上がった『雄(おとこ)』らしいな!!」

「アンタと『 プ ロ レ ス 』をしたかったって訳よ!!」


此処は『新世紀プロレス』のリング上。

マスカラ・ティグレの人気がうなぎ上りになった事により、

このマッチアップが実現された。


共に『華麗なる空中殺法』を得意とするレスラー。

その激戦は語り草となり、この年の『プロレス・ベストバウト賞』に、

選ばれる事になる。





・・・・





第四試合にて、ブラド・バラハに、

『一撃KO』で敗れた『チンコ野郎』!!


その名『珍騨群 孤闘(ちんだぐん ことう)』!!

ニックネーム『ファイティング・チンコー』と言う、

屈辱的な名前で呼ばれていても、全く気にしない変態的なチンコ野郎である!!


かつて、ドムコーンジムに所属していたボクサーであり、

KO勝ちを約束されていた試合で、相手であるチャートチャーイを、

馬鹿にし過ぎ契約を反故(ほご)され、KO負けになった過去を持つ。


その後、二度と(お約束的な意味で)タイ人に負けないようにと、

シュートボクシング界で、デビューから8戦連続タイ人と試合をし全てKO勝ちを果たし、

タイ人キラーと呼ばれている(のがオイシイ)

2階級制覇のチャンプ『ガメラ勝毅(かつき)』の居るガメラジムへ入門。


そして、タイ人相手に(八百長的な意味で)KO勝ちを繰り返す!!


その勝ちっぷりを買われ、

『ORGOGLIO(オルゴーリョ)のトーナメント出場要請』を受け、

そのトーナメントに『チャートチャーイ』が出場する事を知り、

リベンジだとばかりにチンコーは、出場を決意した。


…が。


結果はチャートチャーイに当たる前に、ボロ負け。


だが、子供チンコを模した顔面をした機体、

『おちんちん仮面』に搭乗し戦うその姿は、

低年齢男子のハートを鷲掴み…!!



もうORGOGLIOに参戦する事はなかったが、

シュートボクシング界にて、今日も(お約束的な意味で)タイ人を倒している。


「チーンコッコッコッコッコ(笑い声)!!」

「必殺!股間突き上げ拳(エレクチオン・アッパー)ッ!!」


 ド

 シ

 ィ

 !


「タイ人の諸君!」

「俺の拳はチンコを砕く!!」

「その事柄を恐れぬなら、かかってこぉーい!!」


彼が居る限り、シュートボクシング界の

チケット売り上げは安泰であろう。





・・・・





「痛ぇ…。」

「キンタマが痛ぇ…。」


そう呻(うめ)くのは、
この俺『ワックス・ワイズ』。

偽名。アルファベットの最後の四文字…。
wxyzを名前風にしただけの事…。

そう。名を隠す理由がある。
俺は覆面レスラー。

ギミックは…。

『 忍 者 』。


忍者さながらのアクロバティックなムーヴで、

客を沸かすのが役割だ。


ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

第五試合にて犬鳴 了(いぬなき りょう)と闘い

『無効試合』になった訳だが“殺人野球の奥義”『死神ボール』を

股間に受け、キンタマが痛い痛いしているのが現在と言う訳だ。


「しかし大分マシになったな。」

「あれだけ、キンタマに激痛が走ってたと言うのになあ。」


 そ

 れ

 は

 さ

 て

 お

 き


「ライジングプロレスの『ゴリアテ威場(いば)』や、

 新世紀プロレスの『ドラゴンマスク』とかと、

 熱いプロレスをやって、観客達を“派手に沸かしたい”

 と思っている俺にとって…。」


「今回の“お仕事”は名前を売るのに多いに役立った。」


「キンタマの痛みが引き次第、

 ORGOGLIOの試合に出場してくれと言う

 オファーが来ているし。」

「メジャー団体からプロレスの試合のオファーも来ている。」


「あと、あれだな。」

「ダンチョさんに頼まれた事。」


「“レゼルヴェ国の王(オサ)”として、

『外宇宙からの侵略者』と戦争している、

『耐撃の百文字』の噂(うわさ)を広める事か。」


「今現在、レゼルヴェ国だけじゃなく、

 世界全体が『外宇宙からの侵略者』と戦ってる訳だが…。

 戦争が終わったなら、その噂は効いてくるかも知れないな。」


「何にせよ。」


「色々やる事があるのは良い事だ。」

「このワックス・ワイズ。」


「ここから“魅せる人生”を送るとするぜ!!」


ワックス・ワイズ。

身長182cm。体重113kg。

年齢33歳。人生まだまだこれからだ。





・・・・





俺の名前は「石風 刀剣(いしかぜ ソード)」。

リングネームっぽいが正真正銘の本名だ。


ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

第六試合で、ジェーン☆乙姫(おつひめ)と闘い、

2撃でKO負けを喫しちまった…。


いやあ…。

やられたやられた。


まぁ落ち込んでも仕方ねぇ!

敗北から立ち上がるのもヒーローの定石さ!!


そう。

俺はヒーローに憧れて格闘技を始めたんだ!!

ヒーロー像ってのは色々あるけどさ。

カッコよさ!これが無けりゃ話になんないね!
仮面ライダーに孫悟空、ケンシロウ、キン肉マン…は時によるけど、

ヒーローってのは戦うもんで
戦うって言ったらリングに上がんなきゃなんないからな!
天下一武道会や超人プロレスもそうだろ?

ハハッ、わかんねぇ…かな?

でも俺は本気(マジ)で思ってんだ!!

この道(格闘家)から本物のヒーローになってやるってな!!


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


石風 刀剣。

身長188cm。体重90kg。年齢19歳。

ORGOGLIO初参戦は、ほろ苦い結果になってしまったが、

彼の本領は不屈の闘志ッ!逆境から男気を見せるヒーロー魂だッ!!


年齢も今回、最年少。彼が格闘家として。

そしてヒーローとして名を挙げていくのは、

まだ始まったばかりと言ったトコだ…ッ!!


ファイト!石風 刀剣ッ!!





・・・・





『鷹泰山(たかたいざん)』。
本名『鷹清司(たか きよし)』。

21世紀初頭に日本人帰化した
元中国人の血を引いている。


幼い頃から体が大きかった為、力士にスカウトされ、
日々精進し、大関まで上がったが、店での飲み会の際、
酔った弟弟子の、とても失礼な態度に堪忍袋の緒が切れ、
張り手一閃、ぶち倒したトコロ、一般ピーポーに写メされまくり、
その事が原因に引退に追い込まれてしまう。

その後、ダンチョ・タンチョのスカウトにされ、
ORGOGLIO(オルゴーリョ)に参戦。
キャッチフレーズは“暴れ大関”。

何度か、試合に出て『無敗』。

…で、あったが……。


ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント第七試合で、

“鉄面皮(てつめんぴ)”『孫 秀炎(スン シウヤン)』とぶつかり、

崩拳(ほうけん)一撃で敗れると言う、衝撃的な敗北を喫(きっ)してしまう。


鷹泰山は述懐(じゅっかい)する。

「正直…。ショックだっただ。」

「大相撲じゃ大関。ORGOGLIOでも無敗。」

「再起を賭けてのORGOGLIOに参戦をして…。」

「上手く行っていると思ってた中の、

 圧倒的な差で持っての敗北だったからだーよ。」


続ける。


「引退…。考えただーよ。」

「年齢23歳。転職は早い方が再起も早いだ。」

「でも…。止めてくれたんだなあ。」

「オラの恩人『ダンチョさん』が。」


そう…。鷹泰山はスカウトされた男…。

“敏腕スカウト”ダンチョ・タンチョから、

慰留(いりゅう)してもらったのだ。


ダンチョは鷹泰山にこう言い聞かせた。


「清司君。」

「早まっちゃあイカンでゲスよ。」

「君が得意とするのは、相撲の立ち合い…、

『ぶちかまし』だけじゃあないじゃないでゲスか…!!」


ダンチョは続ける。

「かの大関『武瑠欧州(ぶるおうしゅう)』、

 本名・シメオン・ストリャノフをも凌ぐ、

『 合 掌 捻 り 』を“必殺”とする君じゃあないでゲスか!!」


そしてダンチョはこう言い放つ。

「 清 司 君 ! 君 は ! !

  ま だ 負 け て 無 い で ゲ ス ! ! 」


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


そんで。オラァ。思い止(とど)まっただ。

正直言って。まだ不安だあな。

孫 秀炎(スン シウヤン)、恐るべしだーよ。


 け

 ど

 ん

 も


もう一度やり直そうと思っただーよ…ッ!!


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


鷹泰山。年齢23歳。

確かに転職は早い方が良いかも知れない。


 し

 か

 し


再起も。やり直しも。

まだまだ全然効くのが、この年齢と言う事もある。

鷹泰山!そう…清司君!!

今度は秀炎を、ぶん投げるのだ!!


 そ

 う

 !


必 殺 ・ 合 掌 捻 り で ! !





・・・・





病院であった。

その敷地内。

そこにいるのは…。


“ノホホ極道一直線”
『北海 右権(ほっかい うごん)』

“花巻運輸にリフトはいらねぇ”
『三筒 平城(みつつ へいじょう)』


ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

第八試合で、激戦を繰り広げた両雄である。


このトーナメント。

ダメージの深さで言うなら、

この両雄は5本の指に入る。


故に、入院が長引いていた。


右権が口を開く。

「お互い…。酷い有様のココロよ。」


三筒が答える。

「後遺症が残らなかっただけ、マシなのかもな。」


右権は告げる。

「試合を決めた流れるようでいて、

 烈火のような連撃…。効いたのニヒル。」


三筒は言葉を濁す。

「それなんだが…。」


右権は疑問を持つ。

「オヨ?」


三筒がこう言う。

「覚えていないんだ。」


右権は意外そうにつぶやく。

「オヨヨ。」


三筒が続ける。

「試合後、アンタの顔を見て初めて解かった。」

「どんだけ殴ったかって事をな。」


右権は自分の腫れた頬をさすりながら。

「いやいやのねんね…。」

「酷い有様のニヒルよ…♪」


三筒は笑う。

「ハッハッハ…!」

「ザマアミロだ。」


右権も笑う。

「ノホホ♪」

「アンタも笑うのね。」


三筒は笑いながら。

「バカ野郎(笑)」


右権は伝える。

「三筒。」

「試合。楽しかったのココロね。」


三筒は同意する。

「ああ。それだけは覚えている。」


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


北海 右権。25歳。

彼もまた、ORGOGLIOで再起を誓う雄(おとこ)。

試合には敗れたモノも、その凄まじい激戦を繰り広げた姿は、

語り草となる。


まだまだ次の試合をと言えない状態ではあるが、

また元気に空手で戦う雄姿が見られる事だろう。





・・・・





バルドヴィーノ・テッラノーヴァ。49歳。

リザーブマッチで、大蛇 勝美(おろち かつみ)に

敗れた雄(おとこ)…。


流儀は『隻腕技剣(せきわんぎけん)』。

かつて試合中、搭乗機が左腕を欠損した事により、

「実戦ならば左腕を失っていた」と言い放ち、

それ以降、片腕の修斗に搭乗している中、

その状況下、編み出した流儀…!

それが!『隻腕技剣』であるッ!!



そんなテッラノーヴァは…。

悩んでいた。


それは『 レオポルド・ジェラン 』の事である。

かつて『 Gladiator(グラジエーター) 』。
武具を持った修斗(シュート)で競い合う競技で、
しのぎを削った、自分とジェラン。

そんなジェランがGladiatorに復帰をし、
フリー競技のチャンピオンに返り咲いたと言う。

ならば、自分も復帰をし…!
再びしのぎを削ろうぞ!!

そうと思っていたモノも…!!

復帰のデモンストレーションの意味を持った、

ORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

リザーブマッチにて大蛇勝美に敗れ、

その時の怪我でGladiatorの復帰が遅れる事になり、

その間に、ジェランがGladiatorから引退を

してしまったのである。


更に悪い事に…。


ジェランはその後、獅子吼流のジャガーと名乗る免許皆伝拳士と戦い敗北。

その際、かなりの深手を負った模様で左目を失明したと言う。


Gladiator最高レベルの実力者が共に不覚を取った言う事実。


Gladiatorの株はダダ下がりだ。


Gladiatorは、かつてヨーロッパ圏を中心に人気を博し、

試合は連日連夜の大盛況であったが、

現在は一流選手やスター選手の離脱により人気とレベルが低下。

試合場は、伝説のロッテオリオンズの本拠地『川崎球場』並の閑古鳥。

観客席からは汚い野次とアルコールの匂いしかしないと言う中でである。


今まで以上に厳しい状況になっていくであろう。


テッラノーヴァは…悩んだ……。

しかし…!テッラノーヴァは…!!


「例え、ジェランが居(お)らずとも…!!」

「ワシは!復帰を致そうぞッ!!」


 そ

 う

 !


そんな時だからこそ続けようと思った!!


自分を培(つちか)ってくれたモノが!!


困窮(こんきゅう)をしている!!


ほおっておけるモノではないッ!!


こんな時こそ…!


力 に な ら な け れ ば な ら な い ! !


 ッ

 ッ


老いたるはこの身と言えど!!

まだまだ大剣を振える力がある!!


 だ

 か

 ら

 !


「闘うのだ!」

「闘うのだ!」


「闘い続けるのだぁぁぁあああああ!!」


バルドヴィーノは、猛烈に熱血をするのであった!!





・・・・





ダメージの深さで言うなら、

この両雄は5本の指に入る。


そう評したのは、先の、


“ノホホ極道一直線”
『北海 右権(ほっかい うごん)』

“花巻運輸にリフトはいらねぇ”
『三筒 平城(みつつ へいじょう)』


で、ある。


では…。

一番の負傷者は…?


 そ

 れ

 は


凄まじい勢いで、闘技場の壁に叩きつけられ…。

その際、乗機『危険獅子』は両脚は砕けて散り。

残った上半身も全壊寸前までに破壊をされたッ。


その搭乗者…ッ!!


“大蛇流のデンジャラスライオン”

『カロ籐 清登(かろとう きよと)』


その人である!!


カロ籐はORGOGLIO(オルゴーリョ)最大トーナメント、

第二試合にて『壊撃(かいげき)のユージン』に敗れ、

今も尚入院中である訳だが…。


そんなカロ籐に。


「よぉ。カロ籐。」


1人の漢(おとこ)が訪問する。


 そ

 の

 漢

 と

 は

 ?


その漢…!大蛇流空手継承者…!!

“人喰い大蛇”大蛇 毒砲(おろち どっぽ)、

その人であったッ!!



カロ籐は目を見開く。

「か・館長!!」


カロ籐は起き上がろうとするが…。


「痛ゥ!」


激痛で動けない。


毒砲はどうどうとカロ籐をなだめながら。

「無理すねぃ。その怪我だ。」

と言う。


カロ籐は緊張した面持ちで。

「す・すんません。」

と返す。


毒砲がこう言う。

「今日はオメェに伝える事があって来た。」


カロ籐は応える。

「押忍!!」


毒砲は続ける。

「テメェが復讐しようとした相手。」

「ブラック少林だったな。」


応えるカロ籐。

「押忍!そうッス!!」


毒砲は告げる。

「少林、引退したらしいぜ!!」


カロ籐は驚く。

「ッ!?」


毒砲は訳を話す。

「勝美との決勝戦、納得いかなかったようだ。」


カロ籐は沈黙する。

「………。」


毒砲は問う。

「勝美にあって、少林に無かったモノ…。」

「何だと思うかい…?」


カロ籐は答えられない。

「押忍…。じ・自分には…。」


毒砲は回答を言う。

「実戦だよ。戦争経験だよ。」


カロ籐は応ずる。

「押忍…!!」


毒砲はまた問う。

「カロ籐。オメェは確かに実戦経験はあるが…。」

「『戦争』の経験は無いな?」


カロ籐もまた応ずる。

「押忍。その通りッス。」


毒砲は…。

「少林は戦争での戦闘の経験を積むだろう。」

「少林に…差をつけられたくはねぇわな…?」

と言う。


カロ籐は力が入る。

「押忍…ッ!!」


毒砲はこう言い放つ。

「入隊(へえ)ってみるかい?日本防衛軍!!」

「敵は外宇宙からの侵略者・アムステラ神聖帝国!!」

「不足はねぇぜぇ!!」


カロ籐!

「押忍ッッッ!!!!」


毒砲!!

「それじゃ!さっさと退院しろい、カロ籐ッ!!」


カロ籐!!!

「押ォォ忍ッッッ!!!!」


その時、カロ籐は立ち上がる!!

重傷であったハズのその身は、

たちまち動けるようになった!!


完治じゃあない!

痛みはある!

しかも激痛だ!!


 し

 か

 し

 !


己(おの)が宿敵、『角中 翼(かくなか つばさ)』!!

今は!『ブラック少林』かッ!!

ぶつかる事なく、トーナメントを終えてしまった訳だが…!!


これ以上!差を付けられてたまるモノか!!


その強固なる意思が、

カロ籐を突き動かしたのだ!!


そんなカロ籐を見ながら…。

毒砲は、こう、つぶやく。

「凄いね。人体…♪」


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・


カロ籐清登。

この日を持って病院を退院。

そして。日本防衛軍に入隊する。


 で

 は

 ?


引退したと言う『ブラック少林』は??


彼については、もうしばらく明言を避けさせて頂きたい。









ーーーーーー





 ・・・続く。


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.38 )
日時: 2021年06月09日 22:00
名前: テヌグイ [ 返信 ]
[ 削除 ]
なるほどぉぉおおお!
てっきり少林と勝美に焦点を絞ると思いきや出場者全員!
カジワラさんの愛を感じる!
祭りの後感もたまらないですねぇ!


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.39 )
日時: 2021年06月09日 23:31
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
[ 削除 ]
>>手拭さん
感想ありがとうございますー!
はい、出場者全員です!!取り合えず、一回戦敗者のその後を。
予想以上に、書き進められず、苦労をしましたが、
せっかくキャラ立ってる登場人物なので、全員分書きたいなと。

石風刀剣だけ、もうちょい書いてもかなあと思ったのですが、
彼は一番若く可能性も大きいので、それを狭めてしまうのもかな?
と思ったので、ちょっと軽めなっちゃいましたね。今思えば、
陸上時代のライバルとか、出しても良かったかもなあ。

まぁ、祭り後感は、まだまだ続きます!お楽しみにー♪


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.40 )
日時: 2021年06月09日 23:39
名前: 春休戦 [ 返信 ]
[ 削除 ]
祭りの後!まさしく!
何やかんやで各々概ね良い方向へ転がってる様でよござんした。(^^)
チンコーもまぁ、扱い方次第なんだなぁ。八百長もエンタメに振り切れば、ありっちゃありなのか。
それとまぁ、ワイズにはチト無茶振りしたかも。サンキストと一種の和解ルートみたいな感ですが。(^^;

後は少林とかつみんを除けば三筒と秀炎、犬鳴にブラドかな?
チョー先輩辺りも、もう一口嚙んできそうだし。さてどうなるかと楽しみにしときます。(w


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.41 )
日時: 2021年06月10日 01:46
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
[ 削除 ]
>>春休戦さん
感想ありがとうございますー!
理さん小説の「The Rebuild on its Fist  ~女武道家は、格闘マシンにて経営再建を託される~」程、
詳しくは記述してないのですが、格闘イベントと言えば派手な煽りと演出で盛り上げるモノだから、
その様は祭りと言っても過言じゃないし、その後が祭りの後と評するのは正にと言ったトコロがありますね♪

概ね良い方向へ進んでいるのは、この大舞台を経験し、得る物があったと言うのが大きいのかもですね。
誰もが立てる場所じゃないだけに、その経験が財産となり、今後の人生に生かしていくのでしょう!

チンコーは、ガメラ勝毅の元ネタの勝ちっぷりを、普通にスゲェと思ったのを下地にしてますね。
全部が全部、八百長で決まってしまったら悲しい事だけれど、それで潤う人達も居る訳で、
それはそれでありなのかなと。まぁ、この辺は難しいトコではありますね。

ワイズは、中々面白い立ち位置に居ると思いますねー。戦争に多忙な百文字なので戦争中は難しいと思いますが、
戦争後も登場キャラ達は生き続ける訳で、その後と言う話が広がるのは上手い転がり方だなと思ってますね♪

後は、まず、2回戦敗者+犬鳴の予定ですね。
ジェーン☆乙姫、壊撃のユージン、チャートチャーイ・マウラー、三筒平城、犬鳴了の5人のその後を書く予定です。
チョー先輩が絡むのはその次になるかな?まずは、この5人をお楽しみ下さいまし~!!


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.42 )
日時: 2021年06月10日 08:38
名前: フィール [ 返信 ]
[ 削除 ]
ゲッパー「八百長とチンコと聞いて!」ガタッ
ジェーン「あんたには関係ないから座ってなさい」

エピローグお疲れ様です。まずは一回戦で散ったメンバー。
こうして見ると本当に多種多様な奴らばかりですね。
次回は二回戦組プラズ反則負けの…楽しみにしてます。

ゲッパー「股間へのデッドボールとな?」ガタッ
ジェーン「座れ」


Re: 黒の伝説re:writeエピローグ1 ( No.43 )
日時: 2021年06月11日 00:48
名前: REO=カジワラ [ 返信 ]
[ 削除 ]
>>フィールさん
感想ありがとうございますー!
ゲッパーwwゲッパー、アップしているなwwwジェーンのツッコミもナイスだwwww
おつありです。一回戦で散ったメンバー、ホント多種多様な奴等になっていますよね。
キックボクシング、空手、プロレス、シュートボクシング、総合格闘技、相撲、
正に、最大トーナメントの名に相応しいくらい、多様な面子だったと思います…!!

次回は二回戦組プラス反則負けのです。一回戦で散ったメンバーよりも、
長めの文章になると思うんで、ちょっと、完成が読めなくはあるんですが、
楽しみの期待に応えられるように、力を入れて書いていこうと思っておりますー!!


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