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伊那下神社献詠
山人
投稿日:2012年02月17日 11:41
No.78
【Home】
昭和十七年献詠 時局をよめる
雲井にも高きほまれを何けにけりたてしいさをの世にもすくれて
男の子はも戦の場に千五百秋 八束穂作る翁をみなゑ
肇国の基にたちて日ノ本のくにの姿のあらたまりぬる
秋ふかみ月のから山かけすみてふくる夜風やさえわたるらむ
桜さくこの日の本のますら夫は花におとらぬ名をしたててよ
天の下一つ心になりてこそ萬の雲つらぬかれけれ
靖国のみ霊まつりて国民は国のまもりと永久に祈らむ
舟寄の神や守らむいくさ船波風いかにあれくるふとも
銃とりて手足も氷る北支那の吹野の中に夜を守りつつ
生死のも越えて戦ふ兵士の尊き心われもならはむ
ますら夫は南に北にいやかたし国の守りのわれら重しも
菊盛久
霜にあひてうつらふ色のかつみへて盛久しき御園生の菊
月をへて色香もあせす匂ふなり盛久しき庭の白菊
長月のなかくさかへておく霜に色香ゆたけき白菊の花
召されたる兵士今日はけへりきてかをりゆかしき菊をみるかな
秋くれて松ふく風の寒けれと木かけの菊そさかり久しき
おきとおく露もかをりて咲匂ふさかり久しき千代の白菊
霊幸神もめつらむ廣前にさかり久しく匂ふしらきく
きくからにいとも登たし園にさく黄菊白菊さかり久しき
露ふかき朝の庭にうつろはて菊のみひとり匂ひ久しき
君か代を祝ふなるかめ庭の菊さかり久しく霜におぼれる
記念にと君のたまひし白菊は今年も花のさかり久しき
長久の長きためしと菊の花さきこそ匂へさかり久しく
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