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「下町ロケット」
岡山のTOM 投稿日:2011年07月16日 17:24 No.1799
昨日は、尾道での「てっぱん」トークでしたね。 久々の書き込みはその感想を、と狙っていたものの、平日開催のためちょっと無理があり、残念ながら行けませんでした。 歌ったり踊ったりも有り、すごく楽しいイベントだったようですね。 盛り上がって良かった! その分、参加できなかった悔しさも膨らんでしまったのですが。<br><br>さて。 タイトルの本は、14日に決定したばかりの直木賞受賞作ですが、候補として今月4日に発表される少し前にちょうど読了していたのです。 読み終えていた小説が受賞したのは、もしかして初めてのことかも。 ミクシィに本書の感想日記をアップしたら、翌日に候補が発表され、偶然に驚いていると、すいすいと受賞にまで至って。 長く記憶に残る一冊になりそうです。<br><br>その「下町ロケット」は━━。<br>舞台となるのは、中小企業の佃製作所。 タイトルから、下町の工場が力を合わせ、国の事業に匹敵するようなロケットを作る「プロジェクトX」風の、ちょいといい話かと思っていたら・・・・。 こんな血湧き肉躍る物語だったなんて。 しかも、中心となるロケットの話にいくまでの工場の危機が、とにかく手に汗を握らせ、拳まで握らせて、前半で早くもクライマックスを味わわせてくれるのです。 幾つもの特許を持った技術力の高さに定評のある佃製作所を狙った大企業からの理不尽な訴訟が、それ。 両社の攻防が面白いのなんのって!<br><br>WOWOWでドラマ化決定済み。 昨年夏にDVDで観た、この著者原作の同じくWOWOWドラマである「空飛ぶタイヤ」は、ミクシィでたっぷりと日記に書かずにはいられないほどの秀作でした。 「下町ロケット」 も、脚本を「空飛ぶタイヤ」に続いて前川洋一氏が担当していることから、見応えのある、か~~っと熱くなるようなドラマになることは間違いないでしょう。 加入していないためテレビで観ることは出来ませんが、放送後半年ぐらいでDVD化される筈。 待ち遠しい!<br><br>【二十代の頃『宇宙科学開発機構』の研究員だった佃航平は、実験衛星打ち上げロケットに搭載する新型エンジンの開発に何年間も費やしていた。 が、発射実験は失敗に終わり・・・・。 研究者としての行き場を失った佃は、父の死に伴い、佃製作所を継ぐ。<br> 社長になってから7年、佃は43歳の働き盛り。 ロケット研究では挫折に終わったものの、佃製作所の業種にエンジンやその周辺デバイスを加えることにより、売上を3倍にすると共に、ことエンジンに関する技術とノウハウは大企業をも凌ぐという評判を得るようになっていた。 とはいえ、台所はいつも苦しい中小企業。 そんな佃製作所を、競合する部門を有する大企業のナカシマ工業が次なる標的として狙ってくる。】<br><br>法廷闘争において悪評高いナカシマ工業は、前述したように理不尽な訴訟を起こし、徒に裁判を長引かせて、風評により売上げが落ちてゆく佃製作所の資金繰りが悪化するのを待つ━━「そんな会社など完膚なきまでに叩き潰しておけ」。 だが、佃の元妻の紹介により新しく代えた弁護士の神谷は、逆に「本件は、ナカシマ工業を完膚なきまでに叩きのめすチャンスだと思います」と、彼にとっても因縁浅からぬ同社を相手に、道理の牙を剥こうとしていたのだった。<br> そして、この訴訟に巻き込まれたことから、佃は再び、ロケットのエンジン製作に関わるチャンスを手にする。 どんな会社も設立当初から大会社であるはずはないのだ。 ソニーしかり、ホンダしかり。 見せてやれ、下町の中小企業魂を! なのに、敵は意外なところにもいたのだった・・・・。<br><br>(以下も、当初の感想を元に記すと)<br>物語は、既に制作が決定しているのも納得の、テレビドラマのようにケレン味たっぷりに描かれてゆきます。 キャラクターの造形も、少なからずオーバー目。 本作は今年の【山本周五郎賞】の候補に挙がったものの、惜しくも受賞はなりませんでした(受賞作に次ぐ評価)。 もう少しケレン味を抑え、文学的にしなければ、受賞は難しいのかもしれません。 けれど、私が面白いと感じるのは━━、しびれるのは━━。<br> 池井戸さん、受賞はしばらくの間我慢して下さい(笑)。 もっとも、昨年「鉄の骨」(NHKでドラマ化済み/既読)で【吉川英治文学新人賞】を獲ったばかりなんですけどね。<br><br>・・・なのに、こんなに早く、一番大きな文学賞に輝くなんて(笑)。 これで、変に賞のことなど意識することなく、ますます、面白く人々を元気にするエンターテイメント小説を書き続けてくれるでしょう。 もちろん新作も待望されますが、購入していながら順番待ち状態の「空飛ぶタイヤ」を読むのが、かなり楽しみになってきました。<br> 

Re: 「下町ロケット」 いまいまさこ 投稿日:2011年07月22日 18:55 No.1803
TOMさん<br><br>空飛ぶタイヤを読んだので、この本もとても期待しています。<br>最近はなかなか読書もできていませんが。<br>毎日が〆切の生活が来月まで続きそうです。<br><br>著者の池井戸さんの創作に取り組む姿勢をインタビューで<br>読んでいると、とてもすがすがしく、背筋が伸びます。



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