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投稿者:浮浪雲
◇ 網入板ガラス施工標準 【常識】 a) シーリング材は、良質の弾性シーリング材 (無酢酸タイプシリコーン系、ポリサルファイド系) を使用する。 b) 下枠溝部には万一雨水などが浸入しても速やかに排水できる水抜き孔( φ5mm以上) を 3ヶ所設ける。 c) 網入板ガラスの切断は丁寧に行い、糸面などのガラスの切口の研磨は、#120以上の研磨材で仕上げる。 d) バックアップ材は、発泡ポリエチレンまたはクロロプレンゴムを使用する。 e) セッティングブロックはクロロプレンゴム (硬度 90°) を下辺に 2個使用する。 f) 各種クリアランス・かかり代は、JASS-17 (日本建築学会 建築工事標準仕様書、17番、ガラス工事) の数値を採用する。 g) シーリングの経年劣化により、万一水密性が損なわれた場合を考え、ガラス端部は “防錆処理” ※1 を行う。 【 ※1 端部の防錆処理 】 網入ガラスは、一般のガラスと異なり、切り口部に網材が露出した状態にあるため、切り口部の防水が充分に行われていないと、切り口部から侵入した雨水等により、網材に錆が発生し、この錆が時間経過とともに著しく進行すると、その体積膨張によって網材周辺のガラスに微小なクラックが入り、網入ガラス端部の強度が低下する。  この状態の網入ガラスに、熱応力や衝撃力等の強い外力が作用すると、網入ガラスの割れ発生につながる。 従って、網入ガラスの切り口部の防水は極めて重要であり、大別して二つの方法がある。 1) 網入ガラスを所望のサイズに切断後、切り口部に露出している網材を折り曲げて切り口部表面を平坦にした後、切り口部表面に弗素樹脂系等の防水・防錆塗料を塗布乾燥して防水・防錆性を付与する方法。  欠点は、塗布後の乾燥に長時間を要するため工程・保管などに問題が生じる。又、防水性、防錆性も優れてはいない。 2) 網入ガラスを所望のサイズに切断後、切り口部に露出している網材を折り曲げて切り口部表面を平坦にした後、切り口部表面にブチルゴム系テープ※2 を貼り付けて防水・防錆性を付与する方法。防水性、防錆性は 1)よりも優れている。 【 ※2 ブチルゴム系テープ 】 粘着性を有するブチルゴム系シートの片面に、片面に離型処理を施したプラスチックフィルムの非離型処理面がラミネートされているテープ。 ◆ 当建物では、 ・ 防錆処理 ・・・ 全く無し ・ 水抜き孔 ・・・ 全く無し (“ 錆割れ ”破損ガラス取替時に確認済み!) ◆ いずれすべて取替が必要になる? (これがDHの品質だ。)
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