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投稿者:安全環境委員会:堀晃浩
427 SUP (Standup Paddleboard)艇への追突 安全環境委員会・堀晃浩 2022/5/10 本ボート協会安全環境委員会 委員長 竹内 浩             担当 スタッフ 堀 晃浩 アクシデントレポートのご提出ありがとうございました。 河川においてSUP艇への追突事故が発生いたしました。 【事実経過】 場所:河川(動力船、非動力船混在する水域) 日時:2022年3月27日日曜日7時45分頃 関係する艇・船舶:1X(大学1年生)/複数のSUP艇(年齢記載なし) 人的損害:なし。1Xの追突によりSUP漕手の方が落水している。 物的損害:なし。 【状況】 1X 1艇、2X 3艇、2- 1艇の5クルーが練習に出ていた。衝突した1X は2番目にけり出し、漕行していた。 7:40頃:岸寄りに航路を取っており、カーブを曲がった先にいたSUP艇に気付いていなかった。 7:45頃:前を漕いでいたSUP艇の後部に追突し、乗っていた方が落水した。 7:50-8:00頃:その場でSUP艇の方に謝罪し、けががないことを確認し、陸に上がってすぐに当該団体の元に行き再度謝罪した。 【対策・計画】 ・事故現場を見渡すことができる場所にマネージャを配置する(陸上監視)。 ・漕手の前方確認の回数を増やす。 写真1:追突時の位置関係図 写真2:SUPアクティビティの紹介 【安全環境委員会より】 アクシデントレポートの提出有難うございました。 記憶する限りSUP艇とのアクシデントの報告は初めてかと思います。相手方は板の上に立った状態なので、追突した1Xのトップがふくらはぎを直撃していたらと考えるとぞっとしましたが、今回はけがはなかったようで何よりでした。しかし、非常に危険な状況であったことに違いはないので十分に検討したいと思います。 当該水域では「普段生活する身近な水辺の価値と魅力を伝えるためオリジナルの乗り物を使ったアクティビティを提供」しているとのことです(写真2参照)。水域を使用しているユーザーは多いため、水域安全協会が組織され、当該ボート協会も会員となって活動しているとのことです。主に工事情報などの共有をなされているようです。水域を共有する安全協会の活動は、トラフィックが混雑しているところでは非常に重要と思いますが、実際に活動している例はそれほど多くないのではと思います。ぜひ安全活動について時折本掲示板にもご紹介ください。 さて、事故についてのコメントをさせていただきます。 【前方監視】 大学5クルーが河川に出て練習をして、相対的に速度の遅いSUP艇を追い越す際の事故でした。陸上には当該地点ではなかったようですが陸上監視もつけていたようです。レポートにもありましたが、漕手の前方確認の回数を増やすのが基本であると思います。前方が常時監視できない競技艇では、前方をチラ見して、安全確認した距離(これは交通量や天候、河川の曲がり具合で変わります)例えば250m(<1分)とか250m/2 (<30秒)などがあれば、その距離(時間)漕いだら再びチラ見で前方確認をするのが基本かなと思います。また、前方確認する際に、左右どちら側でも振り返られるように練習をお願いします。チラ見の場合少なくない死角があるので、ぜひ左右どちらからでも振り返られるようにしてください。 【陸上監視との連携】 陸上監視をつけていたけれど適正な場所での監視ができなかったようです。もちろん場所の選定は第一義的に重要なポイントですね。次に検討していただきたいのは、監視からクルーへの情報伝達の方法かなと思います。レポートにはありませんでしたが、拡声器などで陸からクルーへ情報伝達をしていたかなと想像します。もし可能ならば、特定小電力無線でいいので、クルー、陸上監視に配備して、無線で情報伝達すれば、遠距離は無理ですが500m程度の範囲にいるクルーであれば、情報を伝えることが可能かなと思います。また無線であれば、今回最初にSUP艇を追い越したクルーからSUP艇が**橋付近に出艇中との情報を流せたかもしれないなと思いました。 【視認性向上の試み】 一つの試みとして競技艇のバウナンバーホルダにヘッドランプをつけて視認性を上げる試みを行っていました (掲示板 https://6257.teacup.com/incident/bbs/330 ) この水域では手漕ぎ艇はボート、SUP、そしてカヌーもいますでしょうか。そういった小さな視認性に劣る艇に昼間照明をつけることを協力して行えば安全レベルの向上を図れないかなと夢想しています。  前方を向いているSUP、カヌーには救命胴衣の背中側にストロボライトなどを装着してもらい、ボートは先の掲示板に示したように艇のバウナンバーのところに照明をつけてはどうかなと…。 上記提案させていただきます。もし機会がありましたら試みてみてください。
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