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投稿者:園子温
  [YouTube:xADIJwYjC8s:R] ひそひそ星(日本 ) 2015年 邦画興行収入ランキング30 ランク外 幾度となく大きな災害に見舞われ、たびたび過ちを犯してきたせいで人類の数は激減。やがて宇宙は機械に支配され、人工知能を持つロボットの数が8割を占め、ほんの2割しかいない人間は絶滅種に認定される。アンドロイドの鈴木洋子は宇宙船に乗って星々を回り、人間の荷物を届ける宇宙宅配便の配達員として働いていた・・・ 監督 園子温 脚本 園子温 音楽  ― 主演 神楽坂恵(鈴木洋子) 上映時間 100分 登場人物 鈴木洋子: アンドロイドの宅配便配達員。 【起】 人間は、何度も大きな災害に見舞われ、何度も大きな失敗を繰り返し続けた。 人工知能を持ったロボットは増え続け、人間の数よりも増えて、宇宙を支配するようになった。 人間は、絶滅危惧種になった。 まるで昭和を思わせるようなレトロな内装の宇宙船で、荷物の配達をしているアンドロイドの鈴木洋子。 宇宙船の人工知能671Mは、少年のような声で話しかけることがあった。 掃除中、古いテープレコーダーを見つける。 聞いてみると、荷物を配達するために宇宙船をレンタルした鈴木洋子が、日記代わりに録音していたものだとわかる。 671Mの話し声も録音されていた。 だが、洋子も671Mも、それを覚えていなかった。 10年と3週間後の録音テープで、水道の蛇口が壊れたという報告をきっかけに、不穏な雰囲気が漂い始める。 671Mが、あるはずのない流星群の存在を伝えたり、軌道修正をするよう求めてくるようになった。 原因は、天井のライトの中に入り込んでしまった虫だった。 671Mがパニックになる可能性があり、虫を追い出すことも出来ない。 洋子は、671Mが気付くまで待つことにした。 【承】 機械だから仕方ないと671Mに話しかける洋子は、自分の体の電池を交換した。 洋子は、次に宇宙船をレンタルした人の退屈しのぎになればと思い、録音を始める。 次に到着する惑星には、同じファクトリーで生産された、別の鈴木洋子がいる可能性があった。 予定の惑星に到着した洋子は、荷物を届けに向かう。 数日待って、受取人に荷物を渡した洋子は、次の惑星へと出発する。 別の鈴木洋子には、会うことができなかった。 宇宙船の中で、テープに録音を始める洋子。 距離と時間に対する憧れから、テレポーテーションを使わずに配達を行わせる人間の事を、機械である洋子は理解できなかった。 配達物の中身は、写真のネガや絵の具のパレット、鉛筆や紙コップなどだった。 靴底に空き缶をはさめたまま、荒廃した町を歩き回る初老の男性。 拾った自転車に乗ってウロウロしていると、配達を終えた洋子に遭遇する。 宇宙船に戻って出発しようとする洋子を引き留め、飲みに行こうと誘うが、洋子はそれを受け流した。 男性は、早く戻ってこないと自分は死んでしまう、と洋子に告げた。 【転】 次の惑星へと出発した洋子。 天井のライトの中にいた虫は全滅していて、洋子はそれを片付けた。 671Mは、男性の趣味が悪いと洋子に皮肉を言った。 テープレコーダーを壊してしまった洋子。 671Mがそれを笑ったため、手に持っていたビールを、671Mにぶちまけてしまう。 テープレコーダーと671Mを修理すると、671Mは洋子に謝った。 洋子も、自分の体の電池を交換した。 天井のライトの中には、まだ虫が残っていた。 1年後、671Mは咳するようになり、洋子はぼんやりすることが増えていた。 次の惑星に到着し、洋子は荷物を届けに向かう。 豪華な屋敷の中で、受取人は死んだようだった。 屋敷の中にいた老人が代わりに荷物を受け取り、洋子は次の星へと出発する。 星に着いて、浜辺で荷物の受取人を待つが、そこには人が多かった。 店を開いている老婆が受取人だと気付き、荷物を渡した洋子は、パッケージに星の絵が描かれている煙草を買った。 そして、次の星へ向かう宇宙船の中で煙草を吸ってみた。 【結】 次の星では、荷物を届けに行く途中で自転車を見つけた。 自転車の荷台に配達物を括り付け、受取人との待ち合わせ場所まで向かう。 しかし途中で自転車は壊れ、洋子は歩いて移動することになった。 靴のかかとに空き缶が挟まるが、洋子はそれを取ろうとはしなかった。 配達が終わって宇宙船に戻ると、洋子はツナギを洗濯機で洗うようにしていた。 しかし、靴の底にはさまった空き缶は、そのままにしておいた。 次の星でも靴の底にはさまった空き缶の音を鳴らし、配達へと向かう。 受取人の少年は、洋子にカメラをプレゼントした。 次の荷物の受取人の夫婦は、洋子と一緒に歩きたいと言った。 それでも、空き缶はそのままだった。 次の星は、人間だけが住んでいる星だった。 大きな音を出すと人間は死んでしまうため、静かにしなければならなかった。 靴底の空き缶を外した洋子は、静かに受取人を探す。 ひそひそ声で受取人の名前を呼び、荷物の受け渡しが終わる。 配達が終わってから、もらったカメラで宇宙船内の写真を撮った洋子。 そして、ずっと靴底についていた空き缶を、配達用の箱に詰め込んだ。 The End _MIHOシネマ
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