投稿者:葉蔵
『マンションの消防設備 避難ハッチ について』
消防法令によって
避難器具として認定されている物は全部で8種類となっています。
(消防法施行令第25条の八種類の避難器具)
・避難はしご
・避難ロープ
・避難タラップ
・滑り棒
・滑り台
・緩降機
・避難橋
・救助袋
の8種類です。
避難はしごは、可動式、ハッチ式の物があり、当マンションに設置されているハッチ式避難はしご (以下避難ハッチ) についての説明です。
●避難ハッチとは
床に埋め込んだハッチの中に避難はしごが組み込まれています。
現在では角型のものがほとんどですが、円形の物も含めて避難ハッチと呼びます。
ハッチ部分は、かつては鉄製も認められていましたが、1992年以降はステンレス製に限定されています。
上ふたの上に物を置いたり、小さな子どもが上に乗って遊んだりすると変形の原因となり、いざというときに十分活用できなくなる恐れがありますので気を付けましょう。
避難器具は、いざというときに3動作以内で簡単に使用できる必要があり、厳重に施錠するわけにはいかないのですが、過去に子どもが誤って避難ハッチの上ふたを開けてしまい、転落事故が発生したため、事故防止のためチャイルドロックを設けるようになりました。
●半年に1度、消防設備点検が必要です(※1)。
消防設備士又は消防設備点検資格者に点検を依頼しましょう。
(※1)実際に専有部分への立ち入りを拒否された場合には、管理組合が強制的に立ち入ることはできず、これは消防署の行う査察であっても同様です。
通常は、区分所有者が立ち入りを拒まれる理由は、居室を他人に見せたくないというのが真意と思われますので、区分所有者を説得して、区分所有者の都合に合わせて立ち入るようにしてください。
ただし、バルコニーの避難ハッチについては、バルコニーが共用部分であることから、事前の予告を行うことにより、上階より立ち入り点検することができます。