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投稿者:リワキーノ
一昨日、ペレストロイカを推し進めてソ連邦改革と冷戦終結に尽力したゴルバチョフ氏が亡くなりま した。 彼ほど、国の内外で評価が真っ二つに割れた政治家もいないでしょう。 アメリカと並ぶ超大国を崩壊させ、急激な改革で国民生活に大混乱を招いた張本人という否定的な見 方がロシアでは定着しているようです。 一方、西側諸国では冷戦を終結させ、東西ドイツ統一など、かつてのソ連の衛星国家だった東欧諸国 に民主化をもたらせたことが高く評価され、ノーベル平和賞まで授与されています。 今でもよく覚えているのですが、西側との友好を求めてアメリカのレーガン大統領とレイキャビクで めて会談したとき、冷たい対応しかしなかったレーガン氏に深い失望感を顔ににじませたゴルバチョ フ氏の苦渋の表情。 しかし、彼と会談して信頼にたる人物と見抜いたイギリスのサッチャー首相がレーガン氏、フランス のミッテラン大統領、西ドイツのコール首相らを説得し、ゴルバチョフ氏の改革に協力させたのでし た。 確かに急激な改革でソ連邦の経済を大混乱におとしめた責任はあるでしょうが、国民に塗炭の苦しみ を与えたハイパーインフレはエリツィン大統領らにも大きな責任はあり、ゴルバチョフ氏一人に罪を 全部かぶせるのは酷だと私は思ってます。 しかし、今ウクライナ紛争を見て、プーチン大統領の独裁ぶりを見ると、ゴルバチョフ氏がやり遂げ た改革の結果は米ソ対決の冷戦時代と少しも変わっていないなという感もします。 いや、冷戦時代よりももっと危険な状態なのではとすら思います。 ゴルバチョフ氏は24年前に亡くなったライザ夫人の墓に一緒に埋葬されるそうです。 私が尊敬した政治家のご冥福を祈ります。
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