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投稿者:ティム・ロビンス
[YouTube:zFWmN1GyDhE:R] デッドマン・ウォーキング(原題: Dead Man Walking 米国) 1995年 全米年間興行収入ランキング42位 カトリックのシスター・ヘレンは、死刑囚のマシューから文通相手になってほしいと依頼される。彼は10代のカップルを惨殺した容疑で死刑を求刑されていた。マシューと文通を始めたヘレンは、面会を重ねるうちに心を突き動かされるようになる…… 監督 ティム・ロビンス 代表作 『ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄』『クレイドル・ウィル・ロック』 *兼・俳優 脚本 ティム・ロビンス 音楽 デヴィッド・ロビンス 代表作 『カリフォルニア・トレジャー』『舞台よりすてきな生活』『セイヴィア』 *ティム・ロビンスの実弟 主演 スーザン・サランドン(シスター・ヘレン) 代表作 『ロッキー・ホラー・ショー』『テルマ&ルイーズ』『告発のとき』 原作 シスター・ヘレン・プレイジョーン 『デッドマン・ウォーキング』 上映時間 122分 登場人物 ヘレン・プレイジェーン: 貧困地区でアフリカ系アメリカ人のために働く尼僧。 マシュー・ポンスレット: 死刑囚。(ショーン・ペン) 代表作 『カラーズ 天使の消えた街』『俺たちは天使じゃない』『ミスティック・リバー』 ヒルトン・バーバー: 弁護士。(ロバート・プロスキー) 代表作 『クリスティーン』『ホッファ』『ミセス・ダウト』 【起】 黒人居住地区、教会のシスターで死刑廃止論者でもあるヘレン・プレイジェーンに、救いを求めて手紙を送ってくる死刑囚がいた。彼の名前はマシュー・ポンスレット。ヘレンは彼と文通するようになり、マシューの要望に応じて会いに行くことにした。 刑務所に勤める教誨師からマシューの罪状を聞く。彼は若いカップルを背後から襲い、女性をレイプした挙句に何度か刺傷したと言う。マシューは罪状から見れば正真正銘、札付きの悪人だった。 少年鑑別所に行ったことはあるが、刑務所には初めて来たヘレン。全てにおいて初めてだらけの中、マシューと面会した。彼には妻と子供がいるらしいが、逮捕されたきっかけは妻の通報によるものだったらしい。そして彼は、自分は殺していない、無実だと言うのだ。 助かる道は特赦審問会か上訴審。申請書をヘレンに提出して欲しいと訴えるのである。全ての書類を自力で揃え、あとは弁護士さえ探してくれれば、上訴審に持ち込めると言うマシュー。ヘレンには書類の提出と、弁護士探しを依頼した。 マシューはどうやら初回の面会で、説教をしないヘレンを気に入ったらしい。 書類に目を通したヘレン。事件は6年前。犯人は2人組で、そのうちの1人がマシューだった。2人の犯人は互いに罪を擦り付け合い、片方は有能な弁護士がついたおかげで無期懲役。証拠で不利を被ったマシューには死刑判決が下った。明らかに不平等な判決だった。 獄中のマシューから自宅に連絡がある。彼の死刑執行日が決定したと言うのだ。ヘレンは弁護士のヒルトン・バーバーをどうにか説得し、マシューと面会させた。 差し当たっての目標は、特赦審問会でマシューの印象を変えることだが、そのためには母親にも出廷してもらわなければならない。だが、マシューは母親を出廷させたくないらしい。 ヘレンはマシューの母親に会って、出廷してくれるよう頼む。凶悪犯の家族は、ただいるだけで世間的にも阻害されていた。 【承】 特赦審問会が開始。マシューの母親は出廷し、不幸な生い立ちを泣きながら訴える。そして、ヒルトン弁護士は、6年前の裁判は明らかに不利なもので、マシューの正当性がきちんと証明されなかったことを訴えた。 判定を待つ間、ヘレンは被害者遺族と顔を合わせるも、凶悪犯の味方をするなと批難される。 そして判決の結果、マシューの特赦請願は却下されてしまう。死刑は予定通り1週間後に執行されることになった。 ヒルトン弁護士はまだ諦めていないようだったが、マシューは去り際に精神アドバイザーとしてヘレンを指名する。 死刑囚の精神アドバイザーとは、毎日数時間を共に過ごし、その心を癒す役目である。死刑の当日はずっと付きっきりで、彼の死を最期まで見届けるのだ。望まない死を目前に、怯えない者などいないのである。 世間でマシューの死刑執行が騒がれる中、ヘレンは被害者の父親の元を訪れた。息子を失った父親は家族の思い出を語る。そして、共に過ごした自宅には、思い出があり過ぎて住み続けるのは辛すぎるのだと呟くのだった。 死刑囚の精神アドバイザーとして、女性が指名されるのは初めてのことだった。精神的な面で自らが起こした罪の償いをし、反省を促す仕事は重要な役割で、経験がなければ難しい役目だったが、ヘレンはこれも神が与えた試練と思い、マシューととことん付き合う決心をした。 死刑まで6日。ヘレンはマシューと人種差別について語り合った。その夜は死刑反対派のデモに参加し、神に祈りを捧げる。 ヒルトン弁護士は知事に嘆願書を申請している。了承される可能性は、ほぼ無いに等しいが、何もしないよりはましだった。 翌日は女性被害者の両親の元へ向かい、話を聞いたヘレン。聞けば聞くほど、被害者のカップルには輝かしい未来が待っており、事件が凄惨なものだったことを知る。そして、犯人を憎む気持ちと、未だに癒えない傷を見た。 テレビや新聞記事で、マシューが危険思想を語り出した。周囲は彼をモンスターと呼ぶ。そう呼ばれるままに彼自身が、人間ではなくモンスターになり切ろうとしているように思えた。 【転】 死刑まであと3日。マシューは刑務所から処刑所へと移送される。彼は最後の最後まで足掻くつもりらしく、自分を嘘発見器でテストしろと言う。そして、聖書を読みながら抜け穴を探すらしい。ヘレンは、イエスが1人で死を目前とする場面を読めと薦めた。 すると突然、ベルが鳴りマシューが別室へと連れて行かれる。1時間ほど待てと言われるヘレン。 マシューが戻る間、教誨師と話をしたヘレンだったが、立ち上がった途端に目の前が暗転し倒れてしまう。即座に医務室へ連れて行かれるが、所内は飲食禁止で空腹だったヘレン。血糖値が下がり、貧血で倒れただけだった。彼女はマシューが戻って来るから残ると言うも、強制的に帰されてしまう。 翌日、怒った様子のマシューと面会。彼はヘレンを心配しつつも、待っているはずの彼女がいないことに、大きな不安を覚えたらしい。連れて行かれた先で、身長や体重を測ったと言うマシュー。恐らくは、棺桶のサイズでも調べるつもりだと、たった1人残されて恐怖に苛まれたようだった。 ここにきて彼は、自分に残された時間がもうほとんどないことを自覚し、眠る時間も惜しいと言う。死刑当日に嘘発見器のテストが受けられると知ったマシューは、無実を証明してやると意気込む。 ヘレンは、死ぬ時に毅然として見せたいのならば、被害者の2人にどう関わったのかを告白するべきだとマシューに告げた。 その日の夜、ヘレンはヒルトン弁護士と共に、知事へと直談判に向かったが、やはり徒労に終わった。あとは、上訴審の結果を待つばかりである。 死刑当日。ヘレンは朝からマシューと面会。彼は昨夜、眠らずに死と正面から向き合ったらしい。ヘレンがその時になるまで、どう過ごしたいかを問うと、彼は自分を1人にしないで欲しい、ずっと傍にいてくれと言うのだった。 マシューが嘘発見器のテストを受けている間、上訴審に結論が出たかを聞いたが、嘆願書の精査に時間がかかっているようで、まだ結論は出ていないようだった。 その後、マシューは時間になるまで、家族と時間を共に過ごした。 【結】 最後の別れに母親がハグしたがっていたが、警備上許されなかった。マシューは涙を堪え、母親に泣くなと言葉をかけた。いつだって、母親には気遣いを見せるマシュー。 最後の晩餐中、嘘発見器の結果を聞いたが、やはり処刑当日の緊張が影響を及ぼしていたため、結果は出せないと言われる。 ヘレンは最後まで、事件の日に何があったのかを聞くも、マシューは話したくないと言って口を噤むのだった。 死刑の数時間前。上訴審が却下されたことを知らされる。これでもう、死刑から逃れる術が無くなった。ヘレンは堪らなくなってトイレへ避難。必死に神へとマシューの赦しを祈った。彼に勇気を、我々に勇気をと。 死刑にあたっての準備が着々と進んでいた。マシューは泣きながら、家族に最後の電話をする。時間まであと30分だった。 ヘレンは彼から聖書を受け取る。マシューが死ぬ日付と時間が記してあった。 マシューは泣きながら、ヘレンに告げる。男は自分が殺したと。だが、女の方は殺していない。彼はとうとう、罪を告白した。マシューは昨夜、殺してしまった男女を思い、反省して祈りを捧げたと言う。そんな彼に、ヘレンは歌を唄って聞かせた。 そうしていよいよ、時間がやって来る。 マシューは自分を鼓舞する。真実は自由を与える。ヘレンは彼の肩に手を当てながら、処刑場へと向かった。そうすることで、彼に勇気を与えようとしたのだ。 時間は日付の変わる0時。マシューは最後の言葉として、犠牲者遺族へと心からの謝罪を口にする。四肢を拘束されても尚、震えが収まらない。マシューは最後にヘレンへ愛していると告げる。そうして、薬物を投与されたマシューは、静かに息を引き取った。 マシューの葬儀に参列したヘレンはその後、以前のように神へ祈る毎日へと、戻って行くのだった。 The End_MIHOシネマ 第68回 アカデミー賞 主演女優賞 受賞 みんなの評価 3.7/5.0 最高 (^0^) 神と神の子による、愛と赦しの物語。 名優二人の演技がすごくて引き込まれました。 最低 ( ` 3´) 女性に共感できなくてモヤモヤしてしまった。 愛を感じて死ぬことが許されるのか?無慈悲に人を殺したと言うのに……
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