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投稿者:ブライアン・パーシヴァル
[YouTube:voWsxfyQDIc:R] やさしい本泥棒(原題: The Book Thief 米国) 2013年 全世界年間興行収入ランキング98位 1938年。第二次世界大戦前夜のドイツ。軍部による赤狩りからの逃亡を余儀なくされた共産党員の夫婦は、道中で幼い息子を亡くしながらも、娘のリーゼルをミュンヘン近郊の田舎町へ里子に出すのだった。だが、途中弟が急死。二人来る筈が一人しか来なくて、給付金が少なくなり、養母のローザはリーゼルに対して冷たく当たるのであった。一方、養父のハンスはリーゼルを温かく迎え、読み書きができない彼女に優しく教えてあげるのだった。こうして読み書きを覚えたリーゼルは、様々な本を通じて知識や勇気、希望を手に入れていく。しかし、ドイツはナチスの統治下に置かれ、ついに読書までも禁止されてしまう。そんなある日、反ユダヤ主義による暴動で数多くの本が広場で焼かれているのを見たリーゼルは、そこから一冊の本を盗み出す…… 監督 ブライアン・パーシヴァル *TV ドラマ監督 脚本 マイケル・ペトローニ 代表作 『イノセント・ボーイズ』『シャッフル2 エクスチェンジ』『ザ・ライト エクソシストの真実』 音楽 ジョン・ウィリアムズ 代表作 『ジョーズ』『未知との遭遇』『E.T.』 主演 ジェフリー・ラッシュ(ハンス) 代表作 『シャイン』『パイレーツ・オブ・カリビアン シリーズ』『英国王のスピーチ』 原作 マークース・ズーサック 『本泥棒』 上映時間 125分 登場人物 ハンス・フーバーマン: ペンキ職人で、リーゼルの養父。 ローザ・フーバーマン: ハンスの妻。(エミリー・ワトソン) 代表作 『奇跡の海』『アンジェラの灰』『博士と彼女のセオリー』 リーゼル・メミンガー: 里子に出された少女。(ソフィー・ネリッセ) 代表作 『ぼくたちのムッシュ・ラザール』『ギリーは幸せになる』『海底47m 古代マヤの死の迷宮』 マックス・ファンデンベルク: ユダヤ人の青年。(ベン・シュネッツァー) 代表作 『パレードへようこそ』『スノーデン』『エンテベ空港の7日間』 ルディ・シュタイナー: 隣に住む少年。(ニコ・リアシュ) 【起】 1938年、第二次世界大戦が勃発しようとしていた。ドイツの赤狩り(共産党狩り)が厳しくなり、共産党員の夫婦は、子供たち2人をミュンヘンの田舎町に養子に出すため、汽車に乗っていた。しかし、汽車の中で男の子が鼻血を出し急死する。途中で弔いをして、お墓に埋めます。その時、墓堀作業人のポケットから本が落ちます。女の子リーゼルはそれを拾い大事に持ちます。 リーゼルは汚れた服を着た金髪の少女でした。ミュンヘンの養母・ローザは養子は二人のはずがリーゼル一人だったので、養護手当てが少なくなると不機嫌になります。養父・ハンスはリーゼルに優しく手を差し伸べてくれました。リーゼルはフーバーマン家の幼女として、学校に通わせてもらいます。 【承】 登校日、隣のルディが学校に一緒に行こうと誘いに来ます。ルディは友達になろうといろいろ話しかけます。学校で、リーゼルが名前を書けなかったことで、字を知らないバカ呼ばわりされてからかわれます。その中の一人・フランツにリーゼルが飛びかかり、めちゃくちゃに殴り倒します。リーゼルは字が読めないだけでバカじゃないとはっきりした言葉で言い、ルディは彼女の言葉に逆らわず調子よく話します。 夜になって寝室にハンスが来て、リーゼルが大事そうに持っている黒い本に目が止まります。自分の本か?と問うと、前は違ってたけど、弟の形見だと話します。ハンスはその本に何が書いてあるのか知りたいか?と問うと、リーゼルは目を輝かせて知りたいと応えます。ハンスはリーゼルに本の文字を教えます。その本のタイトルは、墓掘り人の手引書と書かれていました。 1938年11月、街はナチスにより、ユダヤ人の店は破壊され、人々は乱暴されます。マックスは母の願いで、一人逃げ出します。 ハンスとリーゼルは本を読む勉強を続けて、墓掘り人の手引書を読み終えました。ハンスはリーゼルを地下室に連れていき、辞書をプレゼントします。壁に分からない単語を書き出して勉強します。ルディは、ベルリンオリンピックで金メダルを取った黒人選手ジェシー・オーリンズをマネして叱られます。リーゼルは口の悪いローザを好きではありません。 広場では、ヒトラーの誕生日に演説があり、悪影響のある本を燃やしています。リーゼルとルディもその場で見ています。フランツは、リーゼルの生母が共産党員だと罵り、二人に本を燃やせと強制して、二人は本を火に投げ込みます。 広場に残ったリーゼルは燃え残った本を拾います。その様子を白髪交じりの女性が見ていました。リーゼルの隠し持った本をハンスが見つけますが、持ちかえります。リーゼルは生母が共産党員だったのかをハンスに問いただし、総統が連れていったのだと気づくと総統なんか大嫌いと言います。ハンスは二度と言ってはいけないと強く戒めます。 リーゼルが拾った本は、HG・ウエルズ著・透明人間でした。地下室で二人は読み始めます。その時、ドアを強くたたく音がします。マックスが合言葉を言うと家に率いられます。マックスは怪我をしていました。それを見ていたリーゼルにハンスは、マックスとの関係を話し、誰にも言ってはいけないと口止めします。マックスが自分の作ったスープを美味しく飲んでいるとローザが言ったとたん、マックスはむせ返ります。 リーゼルはローザから用事を言いつけられ、町長の家に洗濯物を届けて代金を貰いに行きます。町長婦人は代金を支払ったあと、本が好きなの?と声をかけ、リーゼルを書斎に招きいれ、本を見せます。リーゼルが広場で本を拾うのを見ていた女性でした。リーゼルは夢を運ぶ人の本を読み始め、その姿を婦人が優しく見つめています。婦人はリーゼルにまた本を読みにいらっしゃいと言い、勇気のある子だと言いました。 死神が、戦争で若者たちは敵に突進していると思っているが、本当は私に向かって突進していると話します。リーゼルが婦人を訪ねて本を読んでいると、本に書かれた名前は誰かと聞きます。婦人は本の好きな子で、この書斎の本を全部呼んだと話します。戦争で亡くなった息子のことでした。リーゼルは何も言えませんでした。 マックスとリーゼルは仲よく話すようになっていました。ローザの意見で、マックスを人に見られないように地下室に移動させることになりました。マックスはリーゼルに外の様子をリーゼルのイメージで教えてくれるように頼みます。リーゼルが町長宅の書斎で本を呼んでいるところを町長に見られて、追い出されます。 洗濯物の仕事を断られ、ローザは訳がわからなく不機嫌になります。ローザは一日二食にすると宣言します。ルディの父親も出征していきます。 リーゼルとハンスが地下室に雪を持ち込み、マックスと雪投げをします。マックスはリーゼルに赤い表紙の本をプレゼントし、この本を自分の言葉で埋め尽くすように言います。マックスが熱を出して倒れています。三人は必死で看病します。 リーゼルは町長宅の書斎に忍び込み本を盗み出します。リーゼルは繰り返し、本を盗み読み続けます。ローザは一生懸命マックスの看病をします。町長の家の前でルディに本を盗んでいるのを見つかってしまいます。ルディは赤い本をみつけ、マックスって誰だと問い詰めます。ルディはマックスをかくまっていることを聞きます。そこにフランツが来て、赤い本を川に投げ捨てます。ルディが川に飛び込み本を引き上げ、リーゼルの心にルディの優しい気持ちが伝わります。 憲兵が各家庭の地下室を調べに来たので、マックスをリーゼルのベッドの下に隠します。地下室を調べますが何もありません。憲兵はハンスに党員になるように勧めて出て行きます。 ローザが学校に来てリーゼルにマックスが意識を取り戻したことを教えます。二人は喜んで抱き合い、リーゼルはローザの本当の心を知ります。 憲兵のユダヤ人狩りが酷くなりました。捕らえられる人をハンスがかばい憲兵に名前を控えられてしまいます。ハンスは自己嫌悪に鳴き、マックスは家を離れます。ハンスに召集令状が届きました。汽車に乗るハンスを見送り、ローザは残されたアコーディオンを持って泣きます。 【転】 1942年、空襲が悪化します。防空壕で恐怖におののく人たちにリーゼルは話を聞かせます。みんなは耳をそばだてて聞いています。戦場では、ハンスの乗ったトラックが爆撃に合います。街で連行されるユダヤ人の中にマックスに似た背中を見つけ、リーゼルは名前を呼びながら追いかけます。リーゼルとそれを止めるルディは兵隊に倒されます。二人の母親が連れ戻します。リーゼルを父親そっくりだと言い、ローザは笑います。トラックから杖を持ったハンスが降りてきます。リーゼルとハンスは抱きしめあいます。 ローザがハンスのアコーディオンを嬉しそうに聞いています。ハンスがリーゼルにマックスにしたことは意味があったのかと言うと、リーゼルは人間として普通のことをしただけだと言います。立派に成長したリーゼルをハンスは喜びます。リーゼルはマックスから貰った赤い本に自分の物語を書き始めました。自分が汽車に乗り、幼女に貰われて来て今にいたるまでを綴ります。死神が出て来て、自分が招いた人たちのことを語ります。リーゼルの弟、そして母親。フランツ、口の悪さを後悔しているローザ、もう一度アコーディオンを弾きたかったハンスの思いを話します。ハンスとローザが眠っている。街の建物が爆撃されていきました。 【結】 朝になり、破壊された建物の中を捜索する人々。地下室からリーゼルが助け出されます。ハンスとローザの亡き骸を見て泣きだします。運ばれて来たルディに近づき、愛してると言うルディにキスをします。ルディは死神に抱き盗られました。ルディの死に顔を見てリーゼルは倒れてしまいます。気がついたリーゼルは、目にした本を手にします。町長夫妻を見たリーゼルは婦人に抱き付きます。 2年後の1945年、アメリカ軍がドイツを占領します。リーゼルはルディの父親の仕事を手伝っています。そこに、スーツ姿のマックスが現れ、リーゼルは抱き合います。死神の話が続き、リーゼルが90歳で亡くなったこと、彼女の本は人々に感銘をもたらしたと話します。夫と子供に恵まれ、最後に愛をくれた人々を思い浮かべて亡くなったのだと話しました。 The End_映画ウォッチ みんなの評価 3.76/5.0 最高 (^0^) 大事なものを失わない様に生きる事が痛々しく感じられるのが悲しい。 どう生きていくか、静かに問いかける重量感ある映画でした。 最低 ( ` 3´) 第2次大戦を映画にするときにはドイツを悪く描かないと映画作りが事実上できない現代。 結局今は戦前と同じ状況。
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