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投稿者:grove
バスでアブシンベルに向かう間の砂漠の移動の3時間は、警察の許可による移動のためにお手洗い休憩はとれません。バスには毎日警察の方が同乗して、今までの人は武器の所持は見えませんでしたが、今回は機関銃みたいなものを持っていました。砂漠の風景がずっと続きますが、途中、ガイドの説明で「あれが蜃気楼だ」というものを見ました。川が流れているように見えて、岩が写って上下になっていました。白砂漠の中に小さなピラミッドのような小山がいくつもありましたが、これは自然にできたものだそうです。表面の砂だけ黒くて、小山も黒いのでどうしてかと聞いたら、鉄分が酸化されて黒くなったとのことでした。 アブシンベルに無事到着して、レストランでの昼食で、ヌビア料理のタジン鍋をいただきました。モロッコのタジン鍋とは違って一人づつの小さな器でのトマト煮込み料理。牛肉と鶏肉と魚が選択できたので、私は魚。テラピアという白身魚でおいしかったです。 アブシンベルのホテルから夕陽を眺めて、6時15分に集合してバスに乗って5分でアブシンベル神殿に到着。神殿はライトアップされていて、座席もあり、プロジェクションマッピングと日本語のナレーションでラムセス2世とその妻のネフェルタリ王妃の歴史絵巻の音と光のショーでした。いろいろな遺跡で夜のライトアップと音と光ショーはやっていたようですが、アブシンベル神殿でのショーをみれたことはとてもうれしい。日本人を集めた日だったようでホテルも日本人ばかりでした。 6日目は日の出前の5時半出発で、アブシンベル神殿からの朝日と朝焼けで赤く染まる神殿を見学しました。朝夕は寒いのでダウンのロングコートを着てゆきました。アブシンベル神殿はラムセス2世がBC1250年頃に建てたもので、高さ20mはある大神殿の4体の巨大像は4体ともが時代別のラムセス2世で、1体は崩れたままになっていました。神殿の内部にもラムセス2世の立像が8体あって、凄いの一言。奥の写真は撮れませんが、入り口から彩色した天井や奥の像が見えました。1年に2回、朝日が差し込んで奥にあるラムセス2世にあたる日があることが有名ですが、この日は大混雑になるので夜中の12時にはホテルを出発するとガイドが言っていました。いくらなんでもオーバーですが。 小神殿にもまたまたラムセス2世の像2体にネフェルタリの像が挟まれて、それが左右に2セットありました。ネフェルタリというのは古代エジプト語で最も美しい女性を意味しているのだそうです。内部には、ハトホル神のレリーフが彫られた柱が何本もありました。この神殿もアスワンハイダムの建設で水没するところをユネスコにより移転されて、私はNHKスペシャルでその様子のテレビ放映を見ていました。大ドームを作ったことやのこぎりで解体したことなど、物凄いプロジェクトでありました。 ホテルに戻って朝食を食べてから、昨日来た白砂漠のノンストップの3時間の道をアスワンに向かって引き返し、アスワンからカイロまで飛行機で移動しました。なんとビジネス席に座れ、ジュースとサンドイッチ、コーヒーのサービスにありつけて、飛行機からカイロの緑や、砂漠の中のピラミッドをみることができてラッキーでした。 カイロからギザに行き、ピラミッドに一番近い老舗のメナハウスというホテルに宿泊しました。ライトアップはしていない日だったのが残念でしたが、暗闇にうっすらとピラミッドが見え、その大きさに感動です。 8日目、今日も乾燥した良い天気で、朝はテラスからピラミッドを見ることができて、とうとう近くで見ることができたと大感激。朝食を食べてゆっくり過ごしてから9時半出発でいよいよ3大ピラミッドの見学へ。 クフ王のピラミッドは高さが146mで、今は頭頂部がなくなって137m、鉄の棒(避雷針ではないそうです。)の三角が建っていました。BC2590年頃で1辺の長さは230m、傾斜は51度50分、2.5tの石が230万個積み上げられているそうです。もうスケールの大きさに圧倒されて、「すご~い!」の言葉ばかりでした。隣のカフラー王もBC2560年頃で、高さは143m、1辺の長さは215m、傾斜は53度10分、クフ王よりも小さい石で崩れていましたが、頭には化粧石が残っていて、ピラミッドが白い化粧石で覆われて表面は平らできれいだったことがわかります。カフラー王の子供のメンカウラー王のピラミッドはBC2530年頃で、大きさは小さく、高さ65m、1辺の長さは103mでした。 クフ王のピラミッドの内部に入る入り口があり、カメラは所持禁止となって入場しました。待ち時間はほとんど無しで、これも以前は行列が当たり前だったのにとガイドが嘆いていました。立って歩けるほど天井が高い個所もありましたが、結構な傾斜がある細くて狭くて天井が低い道で、ましてや上りと下りがすれ違うので大変でした。私は1回も頭はぶつけませんでしたが、8回もぶつけたと言っている人がいましたから、帽子はかぶって入ったほうがいいところです。玄室にはみかげ石でできた立派な石棺だけが置いてありました。 3大ピラミッドがみえる展望台にいき、ラクダと一緒に記念撮影をして、なかなか素敵な写真が撮れました。その後、カフラー王の河岸神殿を見学してからスフィンクスを見ました。スフィンクスは高さ20m、長さは57mで、人面獣身で、ファラオや神を守護する聖獣とされています。アゴヒゲがとられてしまい、現在大英博物館にあるそうです。
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