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投稿者:ユーリア・ラーム
ヴァーサじゃ銃もぶっぱなした。装甲車にも乗れたわよ! 100人もの兵隊を自由に使えたわ! それが社会に出てみれば、 会社の受付係にもなれないんだ!! 畜生…みんなどこ行ったんだ…クソ… 婦人部にも友達がいた。みんないい奴だった。 あっちじゃ友達はごまんといた。 それなのにどうだ?ヴァーサの外には何もない… 婦人部のアンナてのがいた… あいつ自動車軍団に入りたくていつも車のこと喋ってた。 あいつはいつも赤いメルセデスのSSKのこと喋ってた。 40年の選挙に勝って給料が貯まって買えたらタイヤが擦り切れるまで走ろうって… 私たちがいた支部に労働者がやってきて、 『労働者同盟団に入れてくれ』って そう言ったんだ…怪しいから私は断ったけど、 しつこくせがむんでアンナは承知したんだ。 私はコーヒーを飲みに行った。 奴はアカで、ビルから出たら支部は吹っ飛ばされてた! すごい悲鳴だった! あいつの血や 肉が支部の床にべっとりついてこんなに!! 引っぺがさなきゃならなかった! 戦友が、部屋中に飛び散って! 私、なんとかあいつを抑えようとした けど、どうしても内臓がどんどん出てくるんだ! どうにもできなかった! あいつ言うんだ『私うちへ帰りたい!帰りたい』って! そればっかりだ『故郷へ帰りたい!帰ってSSK乗り回したい…』 でも…あいつの足がみつからない…見つかんないのよ… あれが頭にこびりついてる。もう6年にもなるのに …毎日思い出すのよ… 目が覚めて、どこにいるのか分からない時もある。 誰とも喋れない日もある…時には一日…一週間も…忘れらない…あれが…
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