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投稿者:クレイジー・ユンカース
 こんばんは、クレイジー・ユンカースです。月半ばです。前回書きましたフーマJu288Cの改修ですが、再びどんでん返しで改修をやめ、フーマJu288Cをもう一機、作り始めています。当初フーマJu288Cは2015年の大激作展でお目にかけた飛行、駐機、離陸中の三機があるので十分と考えていて、その中で離陸中状態のJu288V-103の各所を改修するつもりでいました。しかしいざ実物を目の前にするとこの2014年作V-103は至らぬところが多過ぎて、それを修正するよりはストックから新しく作ろうと方針転換しました。先のJu88V5グラスベランダが製作から改修になったのと入れ替えという感じです。  右の写真は当初改修しようと考えていたV-103を、高校生の頃に買った洋書、モノグラムクローズアップのV-103実機写真と同じアングルで並べてみたものです。フーマのキットはディテールはともかくフォルムは良いのですが、やはりちょっとイメージが違います。一番気になるのがプロペラで、実機に比べていまひとつ迫力不足です。しかもこのペラは、これでもフーマキットのオリジナルではない改良型です。オリジナルは「これはしゃもじか、羽子板か?」というくらいひどい出来なので、エアフィックス72He177グライフのペラに置き換えているのですが、それでもまだ実機に追いついていません。ですが、ペラはこれ以上長くすると胴体につかえてしまいます。  二番目はエンジンの左右の翼前縁にある丸いインテークで、フーマキットは翼に巨大な穴が開いていてそこに大砲かと思わせるようなダイナミックなパイプ状部品を接着するようになっています。V-103ではやむなくこの部品を使い、周りをフジツボ状に整形しましたが穴径はキットのままなので、大き過ぎるのと位置ももう少し外側です。  更にこの写真では見えませんが、このV-103には私が換気扇と呼んでいてユンカース機の胴体中央上面によくある丸いPeil G6圧縮方向探知機がありません。フーマキットは単に円盤状部品をはめ込む構造になっていますが小さ過ぎるし位置も前過ぎます。このV-103ではこれをはめ込んでからヤスって平面化しただけでスルーしています。  加えてV-103に乗員は三名しか乗っていませんが288Cは四名搭乗で、副操縦士用のペリスコープも作り込む必要があります。そうしないと顎、胴体上下面、尾部の四つのターレットを操作できません。尚、この操作分担をどう考えていたのかは謎です。主操縦士は操作できないでしょうから、どの搭乗員かでダブるはずです。  真ん中の写真は既作の三機では開かない爆弾倉を新作では開かせるべく、扉を切り取っているところです。扉側にピンバイスを入れ、ギザギザ部分はこの後に切り取り、その分を補うプラ棒などを接着して閉状態化しています。開状態は左上に少し見える、Ju288V5の時にヒートプレスしておいた塩ビ部品を使っています。尚、今回初めて主翼と胴体のマグネット結合を取り入れました。銀色に輝くのが四連の4x4x2ミリマグネットです。双尾翼もマグネット装着にするので、これで収納がグッとコンパクトに出来るはずです。    左の写真は製作を始めた288Cの主翼ですがここにも大きな修正点があり、それは前部の小さな脚扉の大きさです。この写真の、向かって右のナセルの切り欠き部がフーマキットのままの小扉、対して左のナセルの脚が出ている部分が修正した小扉の部分で、かなり小さくなっていることがわかります。この扉の小ささは実機写真において明瞭で、出力は大きいがサイズがデカくて重量もかさむDB610エンジンのマッシブさを対比的に強調するパーツになっています。そして、生えている脚はもちろん手動引き込み可能です。  ところでこの主翼の翼の根本でモールド線が消えていて、うっすらと機体進行方向に走る線があるのはなんなのでしょうか?これは先述したペラを大きくすると胴体につかえてしまうという問題を解消するために翼断面に2ミリ厚のプラ板を貼り付けて内翼の幅を広げている痕跡です。  まあ、「またおんなじのを作らんでも」という気もしますが、ここでもうひとつある思いは、愛のJu288Cの既作三機はどれも同じ塗装でワンパターン、ということです。自画自賛ですが先のJu288Aの昆布的蛇行迷彩はなかなかかっこいいと思うので、この新288Cにも何か今までと違う塗装を施したいと考えています。今、頭にあるのは先の小激作展にゲストでお邪魔したコラモデルスJu488V-403の蛇行迷彩で用いたRLM83の新説ブルーで、これを使っての青ベース288Cは珍しくて面白そうです。
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