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投稿者:KINDO
 またもや思い出の場所が消えようとしている。2024年6月いっぱいで上野ABABが閉店すことになった。私が45年以上暮らしてきたこの街で、秋葉原の石丸電気閉店に次ぐまたひとつ寂しいニュースとなった。  閉店を知らされたとき、とっさにCynthiaが活躍していた1972年の頃の姿が蘇ってきた。デビュー2年目を迎え「♪哀愁のページ」を発売したばかりの彼女は、昨年に引き続きファンを惹き付ける魅力があった。  そこで、ABABとCynthiaにまつわる思い出を書きしるしておこう。  当時、私は田舎から上京し2年目、上野高校(2年生)夜学に通い勉学に努める身でありながら、彼女一筋に夢焦がれる青年でもあった。そんななか、ラジオの生放送中に 「次週のゲストは南沙織ちゃんで~す」 とラジオから告知が流れたのを聞き逃さなかった。次週ゲストが彼女だと知り得た私は、一週間のあいだ首を長〜くして待ったものだった。まだファンクラブ入会以前だったために、沙織ちゃんの全てのスケジュールを知らぬまま毎日を過ごしていたところ、いきなり彼女に会えるチャンスが突然舞い降りてきたのだから、それはもう有頂天になってしまった。  当日はもう勉強そっちのけで、彼女に会いたい一心でABABへ向かった記憶があります。買ったばかりのYASHIKAエレクトロC35を構え、ナマのCynthiaに興奮しなら、夢中でシャッターを切ったのだが、どうやら少しピントが甘く、広角レンズのため辛うじて小さく彼女が写っただけだった。スマホがあったなら完璧だったけどネ〜(笑)  公開生放送中、1階店内に設けた特設ステージの前列に陣取った小学生らが、歌っていた彼女のミニスカートを引っぱる事件が勃発、大騒ぎのなか番組が進行されたのを記憶している。  ABABと上野高校は15分くらいの距離にあって、放送を見た後は真面目に授業を受けたような気がする、な~んちゃって。(苦笑)  最近は足腰にガタが生じ始め、自転車の踏ん張るペダルが重く感じる今日この頃であります。 人生100年と謳われて久しいなか、そうなればまだ先は長いと納得するようにしています。(笑) 画像解説 1)1972.0930(土)16時頃〜 文化放送〈歌えアブアブ〉(上野ABAB・つながりステージ) 2)司会進行:仁瓶正成(にへいまさなり・2021.8.21没、80歳)俳優。ウルトラマンで怪獣や宇宙人と戦う科学特捜隊のイデ隊員(1966~67)は、少しおとぼけ役的で親近感あり印象深い。 ★撮影KINDO 3)上野ABABは、1945年10月の出店より東京上野にて営業を開始。ヤングが集うティーンズ志向の総合ファッション型のビル7階建ての総称。 さまざまなテイストの洋服・靴・雑貨・化粧品などが揃っていて、特に十代の若者に支持。40〜50年前は上野のランドマーク的存在であり、上野で待ち合わせ場所と言えばアブアブだった。近年では最上階に100円ショップ「ダイソー」店舗を誘致。 2024年(令和6年)6月30日、「建物の老朽化対応並びに耐震措置」等のため、約78年間の営業に終止符を打ち閉店する。かつては「渋谷109」の強烈なライバルとしての勢いもあった。
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