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投稿者:アルチュール・アラリ
[YouTube:_d_r11wvh24:R] ONODA 一万夜を越えて(原題: Onoda, 10 000 nuits dans la jungle 仏・独・白・伊・日合作) 2021年 全世界年間興行収入ランキング100 ランク外 太平洋戦争末期の1944年。特殊訓練を受けていた小野田寛郎に、ある命令が下る。それはフィリピン・ルバング島で援軍部隊が到着するまでゲリラ戦を指揮せよというものだった。出発前に上官の谷口から「君たちには、死ぬ権利はない」と言い渡された小野田は、その言葉を守って終戦後もジャングルで身をひそめていた。やがてそんな彼の存在を知った旅行者の青年が、ルバング島の山奥に赴く…… 監督 アルチュール・アラリ 代表作 『汚れたダイヤモンド』 脚本 アルチュール・アラリ バンサン・ポワミロ 音楽 セバスティアーノ・デ・ジェンナーロ、 エンリコ・ガブリエッリ 、アンドレア・ポッジョ ガク・サトウ 、オリビエ・マリゲリ 主演 遠藤雄弥(青年期・小野田) 代表作 『ジュブナイル』『シャカリキ!』『HiGH&LOW シリーズ』     津田寛治(成年期・小野田) 代表作 『模倣犯』『イズ・エー[is A.]』『シン・ゴジラ』 原作 ベルナール・サンドロン 『ONODA 30 ans seul en guerre』 上映時間 174分 登場人物 小野田寛郎(青年期): 旧陸軍少尉。 谷口義美: 旧陸軍少佐。(イッセー尾形) 代表作 『トニー滝谷』『太陽』 青年期・小塚金七: 旧陸軍上等兵(松浦祐也) 代表作 『思い出がいっぱい』『おっさんのケーフェイ』『麻希のいる世界』 成年期・小塚金七: 旧陸軍上等兵(千葉哲也) 代表作 『写楽』『空母いぶき』 島田庄一: 旧陸軍伍長(カトウシンスケ) 代表作 『ケンとカズ』『サムライマラソン』『藍に響け』 赤津勇一: 旧陸軍1等兵(井之脇海) 代表作 『トウキョウソナタ』 鈴木紀夫: 冒険家。(仲野太賀) 代表作 『桐島、部活やめるってよ』『南瓜とマヨネーズ』『すばらしき世界』 【起】 1974年、1月。 フィリピン、ルバング島。 完全武装し、銃を持った痩せ細った男性の日本兵、背中には”敵”に見つからぬよう草を被っている。そして彼は紫色の美しい花を二つ摘むとそっと灰色の石の上に置く。 同時刻、フィリピンに一人の若い男性がボートから降り立っていた。どうやら観光客らしい。彼の名前は鈴木紀夫。50以上の世界中をバッカーパッカーとして旅していた。 彼は山奥のとある土地でキャンプを貼ると、日本国旗を掲げ、とある曲のカセットテープを大音量で掛け続けた。 それを森の奥で聞いた兵隊、彼は目を瞑ると静かに涙を流した。 彼の名前は小野田寛郎。最終階級は少尉である。そして彼は1945年に戦争がとっくに終わったにも関わらず、まだたった一人で「戦争」を続けていた。 【承】 時は遡り、1944年。少年兵だった小野田は一人酒に溺れていた。彼は航空訓練生であったが高所恐怖症であったため、パイロットにはなれなかった。だが片道の燃料だけ乗せ敵艦に飛び込む特攻なら行かせてやっても良いと言われたらしい。 だが、小野田はできなかったとふらふらで誰かに告げた。彼の腕を引き上げたのは一人の白髪で眼鏡の紳士であった。 彼の名前は谷口義美、小野田を立たせとある場所へ連れていった。 それは日本軍では秘密とされていた部隊。 「陸軍中野学校」であった。 ここで小野田は「秘密戦」として、潜伏、工作行動などの専門知識を教わる。 そして卒業する際、谷口は大声でこう言い放った。 「君たちは死ぬことを許されない、決してだ。生きることが任務だ。忠誠、それこそが最後の教えだ」 父との最後の語らいではどこに行くかも、どんな任務すら口にせず、酒も酌み交わさなかった。父からは捕虜になるくらいなら自害しろと短刀を手渡された。 既に谷口に心酔していた小野田は彼の教えだけを胸に戦地へ向かう。 彼が向かったのはフィリピン、ルパング島であった。 既に島には疲弊した兵士たちがおり、早川少尉、そして伊勢の三兄弟と呼ばれた男性たち、中年の末廣少尉をはじめとした10人ほどの部隊であった。 精悍な顔つきな小野田は、既に病気のために部隊を支持できない早川の代わりに、部隊を率いる許可を得ようとする。 小野田はまず上陸する際に持ってきた爆薬を洞窟に部隊を連れ早急に移動させた。 その後、海にいた敵からの艦砲射撃で島は焼かれ続けた。 あまりの無茶な部隊の扱いに早川は激怒する。しかし小野田はこれは大事な使命だと顔色一つ変えず答えた。 その後、チフスで既に動けない病人兵士たちを連れ出そうとしたが、彼らは最期を悟り、敵が現れた時は自爆し散りますと覚悟を決めていた。小野田は持っていたダイナマイトを手渡し、その場を離れた。その後、遠くの森から大きな爆発音が聞こえた、一瞬足を止めたが、振り向かずまた足を進めた。 この時点で、既に部隊はばらばらで小野田はまだ話が通じそうな島田と話し合い、残せそうな兵士を手元に置くことにした。 末廣少尉と4人ほどは別行動で、残りは小野田と共に行動にと言ったが、まず伊勢の三兄弟が脱走した。その後、彼らは毒がある果物を食いその側で骸となって見つかった。 同じ果物を小野田たちも口にしようとしたが、黒田が毒の知識に詳しかったため命をとりとめたのだ。その後も現地の人々が育てた米を盗み、焼畑攻撃で「まだ日本兵が戦っている」意思を表明していた。 彼らはまだ戦争が終わったことなど知らず、小野田は遂に残った3人に本当の目的を告げる。中野学校で教えられたのは「徹底抗戦」であった。 それはゲリラ戦になろうとも、玉砕などせず最後まで戦い抜くこと。 できるか?と尋ねられると3人はできます!と言った。しかし一番若い未成年の赤津は迷いが出て脱走してしまう。 小野田が探すと行き倒れていた。本当なら処刑しなければならないが小野田はその時は許した。 【転】 とある日、タンパク質が非常に不足していたので皆で諍いになり現地の人々が飼っている牛を奪うことにした。しかし先回りされており、現地のゲリラと撃ち合いになる。 その時、まるですっと立ち上がるように黒田が銃を構えた。その瞬間、脳に銃弾を受け倒れ込んだ。皆で介抱するが間に合わず亡くなってしまう。彼を撃ったフィリピン人のゲリラを捕虜にして赤津に止めを刺せと小野田は命令した。黒田を撃ったのは彼だ。彼は短刀で胸を刺したが死なない、代わりに小塚が止めを刺し捕虜は死んだ。 こうして、小野田の部隊は3人になってしまった。 それから4年、彼らは島の状態を全て把握し移動しつつ椰子の木の葉で作った拠点地で過ごす日々を送っていた。小野田は手帳に毎日の日記を書いている。そこで赤津が二十歳を迎えたことを知った。 その後、赤津は小野田たちに黒田の墓に行くと言って去っていった。もう彼の戦争は終わっていたのだった。 それから数年後、すっかり小野田と小塚だけになっていた。とある日、大きな拡声器の声が聞こえた。 日本から小野田たちを探しにやってきた捜索隊だった。 中には捕虜となり帰国した赤津もいた、そして捕虜になるぐらいなら自害しろという小野田の父親の姿もおり、とある短歌を言う。それを聞いて小野田は初めて大粒の涙を流した。 しかし、暗号解読だと思った小野田は真夜中にキャンプに置かれた現在の新聞や雑誌、ソニーのラジオを受け取るとアジトへ戻っていった。 小塚と食い入るように嘘みたいな今の日本の現状を見るが、まるで信じられない。 全てが嘘のようだったからだ、ラジオをつけてみると戦争とは無縁の明るいジャズが流れていた。 父が言っていた短歌から、南の海岸へ行けと知らせが来たようだった。 二人は行き着くと、静かな海岸で久々に軍服を脱ぎ海に入る。こんなゆったりした時間ははじめだと二人は笑った。 【結】 その後「谷口の川辺」と名付けられた場所で台風で怯えた女性を思わず触れようとし、銃で負傷した小塚と小野田は洗濯をする。すると、小塚が小型銃を川に流してしまう、激怒する小野田だったが、川が逆流しすぐ側に流れ着いていた。 「疑ってすまなかった」 動揺する小塚を抱きしめ、宥める小野田であったがその瞬間、潜んでいた現地ゲリラの矢に胸を貫かれた。もう一矢。もう助けることはできない。引きずられてゆく小塚。 小野田は必死に発砲し後退することしかできなかった。 ずっと共におり、ラジオを聞き会話をする相手だった小塚を失ったことは小野田にとってはとても大きかった。会話もなくなり、食も興味がなくなる。 痩せ細っていたが、任務を守り続ける、そのうちラジオも壊れ何も聞こえなくなってしまった。 そして1974年1月。 仲間たちを弔って回っていた小野田、その耳に先程の鈴木が鳴らした音楽が聞こえてきた。いつか中野学校で谷口が教えてくれた楽曲であった。小野田は銃を構えながら鈴木の前に出てきた。鈴木は丸腰で小野田に話を聞きたいと名乗り出た。 小野田はついてこいと彼に告げ、アジトへ連れていった。 鈴木は戦後派で小野田のことは全て調べたという、野生のパンダ、雪男、そして小野田少尉この3つを探すために旅をしているという。彼は酒と缶のゆであずきを持っていた。小野田は全てを食べないと拒否したが、鈴木が全て2人分の酒を煽る。 そして遂に小野田は酒を口にした、何十年ぶりの酒。 彼はぽつりとこう言った。 「谷口少佐に…どうか作戦命令の終了を言ってくださるよう…伝えてもらいたい」 そう言うと、彼は顔をくしゃくしゃにして涙を流した。 鈴木は必ず探し出して連れてくると小野田に約束した。そして2ヶ月後、ここで待っていて欲しいと言った。 帰国した鈴木はさっそく谷口を探した、陸軍中野学校は秘密裏で戦後、国民から非難の的となった。谷口は田舎町で貸本屋を営んでいた。鈴木は小野田との写真を見せ、彼を覚えていますか、彼はずっとフィリピンで戦い続けています。貴方の命令を守って。彼を助けてあげてください。と強い眼差しで谷口に告げた。はじめはとぼけていた谷口だったが、遂にフィリピン行きを決める。 約束の2ヶ月後、小野田は鈴木と共に現れた谷口から正式に山下奉文陸軍大将、及び谷口少尉の終戦宣言を通達され 「戦争は終わりました、あとはゆっくり休んでください」 と告げられると、手持ちの銃の弾薬を全て捨てた。 小野田寛郎の長い長い戦争は、終わったのだ。 ヘリコプターに乗り、ずっと過ごしたルパング島。しかし彼の脳裏にあるのは、骨も拾ってやれなかった仲間たちのことだ。彼はその想いを胸に帰国した。 The End_hmhm みんなの評価 3.8/5.0 最高 (^0^) 観て良かった。 幸せな時代を生きている僕が、考えるべきことがたくさんつまっていたと思う。 最低 ( ` 3´) まず、最初からカメラワークや演出が酷すぎて見れません、、、。 また、セットでの撮影は完全ドラマ以下レベルです。
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