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投稿者:ハンネス・ホルム
[YouTube:MTGVwDPxQLw:R] 幸せなひとりぼっち(原題: En man som heter Ove 瑞国) 2015年 全世界年間興行収入ランキング100 ランク外 愛妻に先立たれ失意のどん底にあったオーヴェの日常は、パルヴァネ一家が隣に引っ越してきたことで一変する。車のバック駐車や病院への送迎、娘たちの子守など、迷惑な彼らをののしるオーヴェだったが、パルヴァネは動じない。その存在は、いつしか頑なな彼の心を解かしていく…… 監督 ハンネス・ホルム 代表作 『青空の背後』 脚本 ハンネス・ホルム 音楽 グーテ・ストラース 主演 ロルフ・ラッスゴード(オーヴェ) 代表作 『ゴシップ』『アフター・ウェディング』『ソニア ナチスの女スパイ』 上映時間 116分 登場人物 オーヴェ: 鉄道会社のベテラン整備工。 ソーニャ: オーヴェの妻。(イーダ・エングヴォル)  パルヴァネ: オーヴェの家の向かいに引っ越してきたイラン人。(バハール・パルス) 代表作 『オペレーション:ラグナロク』 【起】 スウェーデンの小さな町で暮らすオーヴェは、半年前に最愛の妻ソーニャに先立たれ、寂しい日々を送っていた。彼は毎朝自主的に町を見回り、町の安全と秩序を守っている。しかし、気が短いので誤解されやすく、近所の人からは変人扱いされていた。 59歳になるオーヴェは、43年間、鉄道局の職員としてまじめに働いてきた。しかし、退職を待たずしてリストラの対象にされてしまい、会社をクビになってしまう。 人生に絶望したオーヴェは、ソーニャが死んでからずっと考えていた自殺を決行する。天井のフックにロープをかけ、まさに首を吊ろうとした時、家の前が騒がしくなる。向かいに引っ越してきたペルシャ人一家の車が、うまくバックできなくて困っていた。オーヴェは自殺を中断し、運転を代わってやる。その一家は、妊娠中のパルヴァネという元気な母親とその夫のパトリック、そして幼い姉妹のいる4人家族だった。 翌朝、オーヴェはいつものように見回りに出て、パルヴァネ一家のトレーラーに「駐車禁止」のメモを残す。家の前の道は、車の通行が禁止されていた。しかし、ルネの家に通っている介護施設の職員は、何度言っても車での通行をやめない。その男は、タバコのポイ捨てまでしていた。 オーヴェは毎日ソーニャの墓へ出かけ、彼女に話しかけていた。ソーニャが死んでから、腹の立つことばかりで、オーヴェは愚痴をこぼし続ける。 オーヴェが再び首を吊ろうとしていると、玄関の呼び鈴が鳴る。それがあまりにしつこいので、オーヴェは仕方なくドアを開ける。外にはパルヴァネ一家がいて、昨日のお礼にとペルシャ料理を持ってきてくれた。オーヴェは迷惑だったが、一応受け取っておく。 【承】 今度こそ本当に首を吊ったオーヴェは、薄れゆく意識の中で、昔のことを思い出す。 オーヴェの母親は、彼が7歳の時に亡くなった。まじめで無口な父親とオーヴェは、静かに母親の死を悲しむ。 鉄道局で働いていた父親は、車いじりと家の修理が大好きで、オーヴェに車の構造を教えてくれた。父親はお人好しの正直者で、オーヴェはそんな父親が大好きだった。しかし父親は、オーヴェが16歳の時、車庫に入ってきた電車に轢かれて亡くなってしまう。 天井から吊るしたロープが切れ、オーヴェは意識を取り戻す。死ねなかったオーヴェは、パルヴァネの作ったペルシャ料理を食べる。彼女の料理は、とてもおいしかった。 オーヴェは、体が不自由になっているルネの家へ行き、ホースを返してもらう。ついでに奥さんのアニタから頼まれていたヒーターの修理をする。オーヴェとルネは親友だったが、小さな行き違いから仲がこじれ、長い間疎遠になっていた。オーヴェはルネに“この世とお別れする”と打ち明ける。するとルネは、オーヴェの持ったホースを引っ張る。ルネは話せないだけで、こちらの話は分かっているようだった。 【転】 オーヴェは車の排気口にホースをつなぎ、一酸化炭素中毒死を試みる。薄れていく意識の中で、オーヴェはまた昔のことを思い出す。 父親が亡くなった後、オーヴェは父親と同じ鉄道局に就職する。ある晩、隣の家が火事になり、オーヴェは室内に取り残されていた老人と子供を助ける。その間に、オーヴェの家も燃え始める。役所の人間は“解体予定の家だから”と言って、消火作業を中止させる。 家を失ったオーヴェは、車庫に停車中の電車で眠る。翌日、目覚めた時には電車が走り出しており、目の前には美しい女性が座っていた。それがソーニャとの出会いだった。ソーニャは笑顔でオーヴェの切符代を払ってくれる。 次の日からオーヴェは毎朝同じ電車に乗り、ソーニャを捜す。そして3週間後、ついにソーニャと再会する。オーヴェは彼女に“軍隊にいる”と嘘をつき、お金を返そうとする。しかし彼女は、“お金よりもレストランで食事をしたい”と申し出る。 高級レストランで、オーヴェはスープだけを注文する。ソーニャに理由を聞かれ、オーヴェは“君が好きなものを注文できるように食事を済ませてきた”と答える。オーヴェは正直に、自分は列車の清掃係で、家も焼けて貧乏であることを告白する。するとソーニャは、いきなりオーヴェに熱烈なキスをする。彼女はオーヴェの誠実な人柄を愛してくれた。2年後、オーヴェはソーニャにプロポーズし、2人はめでたく結婚する。 そこでオーヴェの意識が戻る。ちょうどパルヴァネがやってきて、パトリックがハシゴから落ちて病院へ運ばれたので、車で送って欲しいと頼みにくる。彼女は免許を持っていなかった。病院でオーヴェは姉妹の世話を頼まれ、絵本を読んでやる。姉妹はオーヴェに懐いてくれた。 なかなか死ねないオーヴェは、電車に飛び込もうと駅のホームに立つ。ところが、隣の男性が倒れてホームに転落してしまい、オーヴェは彼を助ける。オーヴェはやはり死ねなかった。 パルヴァネ一家が引っ越してきてから、オーヴェの生活が少しずつ変わり始める。オーヴェは彼女に車の運転を教えてやり、怪我をした野良猫まで飼い始める。オーヴェは口が悪く怒りっぽいので誤解されやすいが、とても心の優しい男だった。 オーヴェはパルヴァネをソーニャのお気に入りだった店へ連れていき、ルネとのことを話す。オーヴェとルネは似た者同士で、理想も一緒だった。オーヴェは初代地区会長となり、ルネは副会長になる。そして2人は、協力して理想の町を作っていく。 ところが、車の趣味の違いという些細な相違点が発端となり、2人はだんだん疎遠になる。後にルネが地区会長に立候補して当選したことで、2人は完全に決裂する。 パルヴァネはオーヴェになぜ子供がいないのかを聞いてみるが、オーヴェは何も答えなかった。 【結】 オーヴェは姉妹とすっかり仲良くなり、猫も可愛がる。ソーニャの教え子だったという若者のために、自転車の修理もしてやる。そんなオーヴェを、地元紙の女性記者が訪ねてくる。彼女はオーヴェが駅のホームで人を助けた現場にいて、それを記事にしたがっていた。しかしオーヴェは、それを断る。 パルヴァネは明るくなったオーヴェに、一緒にソーニャのものを整理しようと言ってみる。彼女はオーヴェに前へ進んで欲しかった。しかしオーヴェは怒り出し、“ソーニャ以外の人間はどうでもいい”と言ってしまう。 ちょうど通行禁止の道を介護施設の男の車が走っており、オーヴェは車の前に飛び出す。介護職員の男は、オーヴェのことをいろいろと調べており、ソーニャのことやオーヴェの病気のことまで知っていた。オーヴェは深く傷つき、その夜再び自殺を図ろうとする。しかし、ソーニャの教え子の若者とゲイの友達が家を訪ねてきて、ゲイの若者を家に泊めることになってしまう。 翌日、いつものように見回りに出たオーヴェの後を、ゲイの若者や近所の青年、そして猫がついてくる。近所の青年は、明日ルネが施設に連れて行かれるのだと話す。アニタはそれを望まず、3年も抵抗を続けていた。何も知らなかったオーヴェは、2人のために動き出す。 しかしオーヴェは、役所に文句を言うことぐらいしかできない。パルヴァネは、人を頼ろうとしないオーヴェの頑固さに腹を立てていた。パルヴァネに厳しく叱られ、オーヴェは初めてソーニャのことを語り始める。 待望の赤ちゃんを身ごもったソーニャは、赤ん坊が生まれる前にスペインへ旅行に行きたいと言い出す。2人はスペインで楽しい時間を過ごすが、帰り道でバスが崖下に転落し、ソーニャは意識不明の重体となってしまう。 ソーニャは一命を取り留めたが、お腹の赤ちゃんを失ってしまう。ソーニャは悲しみを乗り越え、車椅子生活を送りながら教師の資格を取る。しかしどこの学校でも車椅子の教師は採用してくれない。政府や役所は何もしてくれず、オーヴェは自力で学校にスロープをつけ、ソーニャを援護する。そのおかげで、彼女は特別学級の教師になり、問題を抱えた子供たちのために戦い、愛された。そして半年前、ガンで亡くなっていた。 翌日。ルネの家にやってきた介護施設の職員は、あの女性記者に不正な所得隠しを暴かれ、“編集長に話してもいいか”と脅される。家の前には、オーヴェやパルヴァネ、そして町の住民たちが集まっていた。男は、尻尾を巻いて帰っていく。 その帰り、オーヴェが心臓発作を起こして救急車で運ばれる。オーヴェの心臓は大きすぎるが、命に別条はないという医師の説明を聞き、パルヴァネは“死ぬのが下手ね”と言って笑い出す。そしてそのまま産気づき、赤ちゃんを出産する。 オーヴェはパルヴァネの赤ちゃんに、昔我が子のために作ったゆりかごをプレゼントする。パルヴァネの赤ちゃんを抱いたオーヴェは、優しいおじいちゃんの顔になっていた。 冬のある朝。目を覚ましたパルヴァネは、8時を過ぎているのにオーヴェが雪かきをしていないのに気づく。夫婦が急いで寝室に駆けつけると、冷たくなったオーヴェの上で猫が寝ていた。オーヴェは自分の寿命を悟り、きちんと遺言を残していた。 オーヴェの葬儀には多くの住民が集まる。彼は偏屈だったが、みんなから愛されていた。そしてオーヴェは、あちらの世界で、愛するソーニャと再会する。 The End _MIHOシネマ みんなの評価 4.18/5.0 最高 (^0^) こんな風にかかわり合って生きていけたらいいなと思える作品でした。 みんな色々な事情を抱えて生きている。 一人では何もできなくても、周りと助け合えば何とかなることもある。 最低 ( ` 3´) 盛り上がりの無いダラダラと退屈な映画。
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