投稿者:マーク・パランスキー
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ペネロピ(原題: Penelope 英・米合作) 2008年 全世界年間興行収入ランキング100 ランク外
魔女を怒らせた先祖の過ちを背負い、豚の鼻と耳を持って生まれてきた少女ペネロピ。その呪いは、名家の血を引く者が彼女に永遠の愛を誓えば解けるという言い伝えがあった……
監督 マーク・パランスキー 代表作 『ロスト・ストーリー 現代の奇妙な物語』
脚本 レスリー・ケイヴニー
音楽 ジョビィ・タルボット 代表作 『銀河ヒッチハイク・ガイド』『SING/シング シリーズ』『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
主演 クリスティーナ・リッチ(ペネロピ) 代表作 『アダムス・ファミリー シリーズ』『バッファロー'66』『スリーピー・ホロウ』
上映時間 101分
登場人物
ペネロピ・ウィルハーン: 英国の名家、ウィルハーン家のひとり娘。
ジョニー・マーティン: 落ちぶれた名家の息子。通称 "マックス"。(ジェームズ・マカヴォイ) 代表作 『ナルニア国物語/第1章: ライオンと魔女』
フランクリン・ウィルハーン: ペネロピの父。(リチャード・E・グラント) 代表作 『ウィズネイルと僕』『ザ・プレイヤー』『ある女流作家の罪と罰』
ジェシカ・ウィルハーン: ペネロピの母。(キャサリン・オハラ) 代表作 『アフター・アワーズ』『ホーム・アローン シリーズ』『フランケンウィニー』
アニー: 不良な配達員。(リース・ウィザースプーン) 代表作 『カラー・オブ・ハート』『メラニーは行く!』 『わたしに会うまでの1600キロ』
エドワード・ハンフリー・ヴァンダーマンJr: 名家の息子。(サイモン・ウッズ) 代表作 『プライドと偏見』『ROME[ローマ]』
レモン: 新聞記者。(ピーター・ディンクレイジ) 代表作 『エルフ 〜サンタの国からやってきた〜』『スリー・ビルボード』『シラノ』
【起】
イギリス社交界の名家、ウィルハーン家には、恐ろしい言い伝えがあった。5代前の頭首が、使用人のクララに手を出し、彼女は妊娠する。しかし頭首は身分の低いクララを見捨て、名家の娘と結婚する。絶望したクララは崖から身を投げて自殺する。クララの母親である魔女は怒り、「次にウィルハーン家に生まれる娘は豚の顔になれ」という恐ろしい呪いをかける。呪いを解く方法はただひとつ、彼らの「仲間」が、その娘に永遠の愛を誓うことだった。
それから長い年月が流れ、ウィルハーン家に初めての女の子が生まれる。母親のジェシカは我が子の顔を見て、ショックのあまり気絶してしまう。ペネロピと名付けられた娘は、あの言い伝え通り、豚の鼻と耳を持っていた。耳は髪の毛で隠せるが、鼻は隠しようがなく、医学的に切除することも不可能だった。
新聞記者のレモンは、赤ん坊のペネロピを隠し撮りしようとして、激昂したジェシカに右目を潰される。ジェシカは、ペネロピの秘密を隠すため、娘を死んだことにして嘘の葬式を行う。完全に存在を消されたペネロピは、屋敷に閉じ込められて孤独な幼少期を過ごす。
ジェシカはつきっきりで娘を教育し、ペネロピを聡明な少女に育てる。ペネロピが18歳になった時、ジェシカは結婚相談所からワンダという女性を雇い、娘の婿選びを始める。名家の息子が心からペネロピを愛してくれたら、娘の呪いは解けるはずなのだ。ジェシカは、自分にも娘にも「今のあなたは本当のあなたじゃない」と言い聞かせ、必死になって娘の結婚相手を探す。
莫大な持参金目当てで、ペネロピとお見合いしたがる男は多かった。相手の男はマジックミラーのある部屋に通され、鏡越しにペネロピと話をする。ペネロピは男の姿を見ることができたが、男側から彼女の姿を見ることはできない。彼女の姿が見えないうちは、たいていの男がうまいこと言うのだが、彼女が姿を見せた途端、悲鳴を上げて逃げ出してしまう。ジェシカたちは、その一部始終を監視カメラでチェックしていた。逃げ出した男は執事が捕まえ、秘密を絶対に口外しないという契約をさせる。ウィルハーン家では、もう7年も、こんなことが繰り返されていた。
【承】
ペネロピは自分を否定され続けることに傷ついていたが、母親に逆らえず、嫌々お見合いを続ける。今日もヴァンダーマン家のエドワードとのお見合いで、ペネロピは「化け物だ!」と言われてしまう。エドワードの逃げ足があまりに早かったため、執事は彼を取り逃す。エドワードは警察に駆け込み、「ブタ人間がいた!」と訴える。しかしその話は信じてもらえず、新聞には、エドワードを中傷する記事が出てしまう。
エドワードは新聞社に駆け込み、記事の訂正を求める。その様子を見ていたレモンが、彼に声をかける。レモンは、ジェシカに右目を潰された恨みを忘れておらず、なんとかペネロピの写真を撮ってやりたいと思っていた。2人は、落ちぶれた名家の息子のマックスを金で買収し、ペネロピの顔写真を隠し撮りしてくるよう依頼する。マックスはギャンブルで財産を使い果たしており、金目当てでその役目を引き受ける。
ペネロピは、バカなお見合いを続けるのが嫌になり、花婿候補を全員集めて、彼らの前に姿を晒す。男性たちは驚いて逃げ出すが、たまたまペネロピを見逃したマックスだけが部屋に残る。鏡越しにペネロピと話をしたマックスは、明日も来ると約束してくれる。
それからマックスは毎日ペネロピの屋敷を訪れ、彼女と楽しい時間を過ごす。ペネロピは、鏡越しに見るマックスに恋をしていた。マックスも彼女の聡明さに惹かれていく。そしてある日、ピアノを弾いていたマックスの背後に、ペネロピがやってくる。初めてペネロピの顔を見たマックスは、黙って彼女の鼻に触ろうとする。ペネロピは驚き、部屋から逃げ出してしまう。
外へ出たマックスは、レモンとエドワードの目の前でカメラを壊し、屋敷に戻る。ジェシカはその現場を目撃し、マックスがあの新聞記者の仲間だと騒ぎ出す。屋敷へ戻ってきてくれたマックスに、ペネロピは「私と結婚して」と自分から告白する。しかしマックスは悲しそうな顔をして、「できない」と答える。ペネロピは、やはりマックスも他の男たちと同じなのだと、深く失望する。
【転】
傷心のペネロピは、鼻から下にマフラーを巻き、屋敷を抜け出す。ペネロピがいなくなり、屋敷は大騒ぎになる。ペネロピは生まれて初めて外の世界を歩き、ホテルに宿泊する。支払いは、密かに持ち出したジェシカのカードで済ませる。
ペネロピが家出したことを嗅ぎつけたレモンとエドワードは、エドワードの証言に基づいて彼女の似顔絵を作成し、「この化け物を知りませんか?」という記事を新聞の一面に掲載する。その似顔絵は、実際のペネロピとは似ても似つかぬ恐ろしい顔をしていた。
カードの使用履歴から、ペネロピのいるホテルがわかる。フロントに両親が来ているのを見て、ペネロピは一目散に逃げ出す。ペネロピは、どうしても家に帰るのが嫌だった。彼女は、自分の写真に懸賞金がかけられていると知り、自らレモンに写真を売る。写真を見たレモンは、彼女が恐ろしい化け物などではないことを知る。レモンは、「彼女のことは俺たちの胸にしまっておこう」とエドワードを説得するが、エドワードは納得しない。そして、ペネロピの写真をでかでかと新聞に掲載する。
ペネロピが自分から写真を売りにきたと聞いたマックスは、彼女の勇気に驚く。そして、嫌なことから逃げ続けている自分の生き方を反省する。マックスはギャンブルと手を切り、前の職場に復帰する。マックスはバンドのピアニストだった。
ペネロピが家出してから数ヶ月が経過する。ペネロピには、パブで知り合ったアニーという友達ができていた。ペネロピはアニーにいろんなことを教えてもらい、今の生活を楽しんでいた。そんなある日、ペネロピは街で両親に見つかってしまい、必死で走ってパブに逃げ込む。そこでペネロピは倒れてしまい、アニーは急いでマフラーを外す。アニーはその時初めて、彼女が新聞で騒がれているペネロピだったことを知る。
ペネロピが担ぎ込まれた病院には、マスコミが殺到する。ジェシカは娘を隠そうとするが、ペネロピはもう隠れるのは嫌だった。ペネロピは堂々と素顔を晒し、アニーと一緒に街へ戻る。大衆は、そんなペネロピを快く受け入れる。
マスコミの取材を受けたエドワードは、「あんな生き物は檻の中がお似合いだ」という問題発言をして、記者にドン引きされる。父親は息子の不注意な発言を叱責し、会社のためにイメージ回復を図るよう命じる。
【結】
エドワードはイメージ回復のため、ペネロピとの結婚を決める。ジェシカは大喜びでペネロピを連れ戻し、この結婚話を進める。「世間はあなたを喋る豚だと思っているのよ」という母親の言葉を聞き、ペネロピは悲しくなる。そして母親を納得させるため、エドワードとの結婚を承知する。
マックスが強盗で捕まったと聞いたレモンは、刑務所へ面会に行く。そこにいたのは、あのマックスとは全くの別人だった。実はマックスの本名はジョニーで、彼はお金欲しさに、ポーカー仲間の名家の息子になりすましていたのだ。マックスがペネロピのプロポーズを断ったのも、自分は名家の息子ではないので彼女を救えないという理由からだった。
ペネロピとエドワードの結婚式の日。レモンはジェシカに、マックスの本当の気持ちを伝えにいく。それを聞いたワンダは、ペネロピに教えてやるべきだと言うが、ジェシカはその事実をペネロペに隠す。
結婚式が始まった。エドワードは、ペネロピにキスをするなんて吐き気がするほど嫌だったが、我慢して誓いの言葉を述べる。しかしペネロピは、エドワードと結婚するのがどうしても嫌で、式場から逃げ出してしまう。ジェシカは、必死で娘の後を追う。
結婚を迫ってくる母親に、ペネロピは「今の自分が好きなの!」と訴える。その瞬間、ペネロピの呪いが解け、彼女の鼻が人間の鼻になる。ジェシカは、呪いを解く相手は娘の結婚相手だと思い込んでいたが、社交界の人間であれば、誰でもよかったのだ。つまり、ペネロピ自身が今の自分を心から好きになったことで、呪いは解けたのだった。
ペネロピが忽然と消えてしまい、新聞は「消えたペネロピ」と書き立てる。ペネロピは家を出て、小学校の教師になって自立する。ワンダは、マックスがプロポーズを断った理由をペネロピに知らせてやる。
ハロウィンの仮装パーティーの日。ペネロピはブタ鼻の仮面をかぶって、マックスが住み込みで働いている店を訪れる。マックスはギャンブルの誘惑を断ち切るため、田舎へ引っ越す準備をしていた。マックスは仮面をつけたペネロピと話をしているうちに、彼女があのペネロピであることに気づく。そして、彼女を抱きしめてキスをする。ペネロピは仮面を外し、呪いが解けたことを伝える。2人は愛を告白し、再びキスをする。
その後、2人は田舎へ引っ越し、幸せに暮らす。ペネロピを捜していたレモンは、幸せそうな2人の様子を見て、黙ってその場を立ち去る。
The End_MIHOシネマ
みんなの評価 3.8/5.0
最高 (^0^)
自分を愛することはどんなことより難しいと思うけど、
一瞬でもその気にさせてくれる映画はそれだけで星5つけちゃう。
最低 ( ` 3´)
ストーリーは、無難な印象。
あまり響かなかったかなあ。
良くも悪くも軽い映画だった。