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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ 岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)  テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析  正しい情報を偏りなく 今週の新情報 (2023.10.9) Q インフルエンザはなぜ夏に流行したのか、ワクチンどうする? A 今週は、このテーマを中心にまとめましたが、別に2つの話題「テレビ放映のお知らせ」「ノーベル賞雑感」も最後に付記しています。 (1)インフルエンザが夏に流行した理由 今年(2023年)の夏、過去に例を見ないほどインフルエンザが流行しました。まず、その理由を分析してみることにします。 すでに当ホームページで報告したように(Q6(5)と(7) ※1)、インフルエンザウイルスは南半球で冬を過ごし、春を迎えると、ほとんどが死滅します。一方、北半球が冬に向かうころ、生き残った一部のウイルスが旅行者によって日本を含む国々に持ち込まれ、流行を引き起こします。 (※1:(5)(7)記事⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/index_covid.html#PQ6 の(5)と(7)を参照) (※1:(5)a記事⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2259#2413 ) (※1:(5)b記事⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2259#2529 ) (※1:(7) 記事⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page3689#3690 ) 次のグラフ(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/influenza.jpg )は、南半球オーストラリアにおけるインフルエンザの発生件数を示したものです(文献1)。コロナ禍以前の2017年のグラフ(青線)からわかるように、以前は現地が冬の8~9月を中心に流行が認められていました。ところが、新型コロナウイルスが世界的に広がり始めた2019~2020年ころから、この形がだらだらと崩れ始め、ピークが左(現地の秋のほう)に移ってきているのです。2023年にはピーク(赤線)が5~6月ころになっています。   米国では、昨年(2022年)1年間、だらだらとしたインフルエンザの流行が続き、ウイルスの専門家も「理由はわからない」とコメントしていました。少なくとも南半球の出来事が影響を与えていることは確かなようです。また、専門家と称する人たちが述べているような「しばらく流行がなく集団免疫が低下したから」との理由では、説明が困難です。 ここ数年間、南半球でインフルエンザウイルスの生態に何が起こっていたかは不明です。 日本に限って、夏にインフルエンザが流行した理由については思い当たる節もあります。発熱、咽頭痛、咳などをともなう風邪は1年中、認められるものです。真夏も例外ではありません。そのため病院では、夏に発熱に来院した患者さんにインフルエンザの検査を行うことは、ほとんどありませんでした。私の経験でも、桜の花が咲き始めるころになるとインフルエンザのシーズンはほぼ終わりですから、検査キットも片づけてしまっていました。 2023年は、6月の初旬に「高校の学園祭でインフルエンザ集団感染」とのニュースが大々的に報じられました。それ以降、検査を希望する人が急増してきたという印象があります。過去、6月くらいまでインフルエンザの流行が続いていた年もありましたから、検査をやればやるほど、いままで気づかなかった感染者が統計にカウントされることになります。つまり、昔から夏にも流行があったかもしれない、ということなのです。 (2)インフルエンザのワクチンはどうする? インフルエンザウイルスは、表面のたんぱく質の性状からA型(H1N1)、A型(H3N2)、B型などに分けられます(文献2)。ほとんどは弱毒性ですが、ときに大きな変異が生じ、季節と関係なく大流行することもあります。1918年のスペイン風邪や2009年の新型インフルエンザはその代表で、強毒性でした。 インフルエンザワクチンの製造には1年近くかかりますから、いま流行しているウイルスに合わせて作ることはできません。前年の情報を元にするしかないのですが、過去数年、南半球で流行してきたウイルスはA型(H1N1)が8割、残りがB型となってます。ただし米国での調査によれば、新型インフルンザウイルスの変異がすでに3種類見つかっており、もしこれらが流行すれば、ワクチンはいくら接種しても無駄ということになります。 それよりも懸念すべきは、当ホームページで繰り返し警告を行ってきた抗原原罪によるリスクです(当ホームページ2023年8月14日の記事参照 ※2)。つまりワクチン接種を繰り返すことにより、免疫機能が疲弊したり、変異ウイルスやタイプの似たウイルスに対する免疫がつかなくなってしまうという重大問題が生じるのです。 (※2:記事⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page4208#4226 ) インフルエンザワクチンについては、信頼できるランダム化比較試験がほとんど行われてきませんでした。稀有な例とも言えるある調査では、A型、B型、新型の3種類の抗原を含むワクチン(3価ワクチン)を接種してもインフルエンザを防ぐことができず、それどころか、インフルエンザ以外の風邪ウイルスに感染してしまう割合が格段に高くなっていたと報告されています(文献3)。 一方、インフルエンザワクチンの有用性を報じた研究は、すべて後ろ向き調査でしかなく、信用ができません(文献4)。 ワクチンと免疫機能との関係が改めてあきらかになったいま、mRNAワクチンに限らず、昔からあったワクチンも含めて、繰り返しの接種が生体に重大な悪影響を及ぼすと考えなければなりません。(私事ですが、この事実を知って怖くなり、昨年から自分自身へのインフルエンザワクチン接種はやめています) 【参考文献】 1) Australian influenza surveillance report. Australian Goverment Department of Health and Aged Care, No. 12, 2023. 2) Influenza activity in the United States during the 2022-23 season and composition of the 2023-24 influenza vaccine. CDC, Sep 28, 2023. 3) Sundaram ME, et al., Influenza vaccination is not associated with detection of noninfluenza respiratory viruses in seasonal studies of influenza vaccine effectiveness. Cin Infect Dis, Jun 6, 2012. 4) Cowling BJ, et al., Increased risk of noininfluenza respiratory virus infections associated with receipt of inactivated influenza vaccine. Clin Infect Dis, Mar 15, 2012. 《テレビ放映のお知らせ》  2023年10月8日(日)13:30、関西・読売テレビの人気番組『そこまで言って委員会NP』で、コロナワクチンに関する話題が取り上げられました。同番組公式ホームページ(URL⇒ https://www.ytv.co.jp/mydo/iinkai/iinkai-423-231008.html )に「見逃し配信」があります。同テレビ局の許可をえて、サイト名(青文字の部分)をクリックすると誰でも視聴できるようにしました。当ホームページの記述が少しだけ引用されています(録画の55分ころから。個人情報の入力画面は×印をクリックするとスキップできます)。 《ノーベル賞雑感》  当ホームページでは以前、週替わりでコラムを掲載していました。そのうち、2021年10月6日掲載のコラムを以下に再掲しました。国内では多くの人たちが2回目の接種を終えたころで、同年のノーベル賞受賞者の発表があった直後に書いたものです。(2021.10.6掲載コラム⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/nobelcolum.jpg ) 本年(2023年)の受賞のニュースに接したご感想、また読売テレビの番組を視聴してのご意見などをお寄せください。 **************************************************************************************************** [YouTube:b5X8zdZdtBU:R] そこまで言って委員会NP(2023年10月8日放送) 「コロナ禍からの再生」編は55分57秒からです        
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