投稿画像
投稿者:Jet
ここのところ,一眼レフ用の古いレンズの点検・修理をしています。 一番多い不具合は自動絞りの絞り羽根にオイルが廻っていて,滑らかに動かなくなっていることです。 このレンズは羽根にオイルが廻っているだけでは無くて,自動絞り・復元の機構が作動していませんでした。 できる範囲でレンズを分解して,イソプロピルアルコールで絞り羽根と周囲の機構の洗浄を繰り返しました。 絞り込み機構の不作動は,内部でバネが外れていたことに起因していました。 発生していたカビの後が少し残っていますが,光学的にはほとんど問題が無い状況で,自動絞りが正常に作動するようになったことをPentax SPとSPFで確認しました。 テスト撮影はNikon Z7 にPixcoのM42-Nikon Zマウントアダプターを着けて行いました。 このレンズの絞り擐の外周には絞り値伝達のための高さ1mmくらいの突起があります。Pentax に着ける時はボディー側のマウントの外周に出るので,取り付けに問題はありませんが,このマウントアダプターはレンズ取り付け面が大きくてレンズを正規の深さまでねじ込むことができません。そのため,突起をマウント面に当たらなくなるまで削り取りました。 撮影結果は上々です。開放ではややハロがあり,コントラストが低いですが,昔のレンズとしてはこれで正常です。絞ると順当にコントラストが上昇し,解像感も問題ありません。 ほぼ発売当時の性能が出ていると思います。
投稿記事
画像を拡大
保存する