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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ 岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)  テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析  正しい情報を偏りなく 今週の新情報 (2024.2.26) Q&A コロナワクチンに関するエビデンスの中間まとめ これまで当ホームページでは、新型コロナワクチンにかかわる話題を多方面から紹介してきました。その情報量も非常に膨大なものとなってきましたので、今週以降、数回に分けて「中間まとめ」を行います。今週は、その第一回目として、新型コロナワクチンの生物学的な脆弱性を示すデータを、過去の記事から厳選しました。 (1) ワクチンは免疫力を低下させる  まず次のグラフ<①>は、マウスを使った実験の結果を示したものです。ワクチン接種を繰り返しながら、トゲトゲ蛋白(スパイク蛋白)に対する「抗体量」を測るという実験です(文献1)。ワクチン接種を5回以上繰り返すと、期待に反し抗体量がむしろ減少してしまうことがわかります。(ただし、この実験では、mRNAワクチンではなく、試験管内で人工合成したスパイク蛋白を直接、動物に注射するという方法が取られています) <グラフ①⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/immunetolerance.jpg >     抗体にもさまざまな種類があります。IgGと呼ばれるたんぱく質がその正体で、IgG1~IgG4の4種類から成っています。血液中ではIgG1が大部分を占めており、上のグラフも主にIgG1を測ったものでした。 次の左側のグラフ<②>は、mRNAワクチン(ファイザー社)を2回接種したあと3回接種後までの間に変化した血液中の各IgGの値です。右側のグラフ<③>は、接種回数が増え、時間も経つにつれ、IgG4が増えていく様子を示しています(文献2)。 <グラフ②⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/igg4_1.jpg > <グラフ③⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/igg4_2.jpg >   IgG4は、中和抗体がウイルスに結合して無毒化するのを妨げる役割を担っているため、これが増えると免疫反応が止まってしまうのです。IgG4は、免疫反応が過剰にならないよう、ほどほどのところでブレーキをかける役割を担っていると考えられるのですが、ワクチンを繰り返すと、必要な免疫反応まで止めてしまうことになります。 次のグラフ<④>は、mRNAワクチン(ファイザー社)接種によってできた中和抗体が、ウイルスの増殖を抑制できるかどうかを、本物のウイルスを使って調べた実験の結果です(文献3)。横軸は「年齢」で、縦軸が「中和抗体の強さ」となっています。青色のグラフは中国武漢市で発生した初期の新型コロナウイルス、赤色のグラフはその後に出現したガンマ変異株です。 変異株による差はあるものの、高齢者ほど中和抗体の力が著しく減弱している様子が、グラフからよくわかります。高齢者には、ワクチンがほとんど効いていなかったのです。 <グラフ④⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/agedepend2.jpg >     (2) ワクチンに予防効果なし  では、ワクチン接種によって免疫力が低下した結果、何が起こっていたのでしょうか? 次のグラフ<⑤>は、新型コロナにウイルスに感染したことが確認された人たちを対象に、唾液中のウイルス量を測定した結果です(文献4)。調査は、デルタ株が隆盛だったころ、米国カリフォルニア州の2つの町(A地区とB地区)で行われたもので、「ワクチンをまったく打っていない人」と「2回接種した人」を比べています。なおワクチンの種類は論文中に明記されていませんが、米国ではほぼmRNAワクチンしか使われていません。 <グラフ⑤⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/viralroad.jpg >     グラフの縦軸は、PCR検査の結果を表わすCtという値になっていて、ウイルス量が少ないほど大きくなります。A地区は、2回接種した人たちのほうでウイルス量がわずかに多く(棒グラフが低い)、B地区では逆になっていて、両者を合わせると統計学的な差はない、という結論でした。ワクチンを接種していても他人への感染は防げない、ということになります。 最後のグラフ<⑥>は、世界68ヵ国を対象に「国民のワクチン接種率」と「新規感染者数」との関係を調べた結果を示したものです(文献5)。デルタ株が優勢だったころで、国名は一部を除き省略してあります。 <グラフ⑥⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/vaccination.jpg >     ワクチン接種率が高い国ほど新規感染者数が多いという、予想に反する傾向が認められます。大きなばらつきもありますが、詳細は不明です。使われていたワクチンは国によって異なりますが、たとえばイスラエルでは、mRNAワクチン(ファイザー社)だけが使われ、有効率がわずか39パーセントだったと計算されています(製薬企業が発表した論文では95パーセント)。 同じ現象はほかの多くの調査でも確認されており、とくに英国の政府機関が発表したデータは、ワクチン接種者のほうで感染率が高いことを明確に示すものでした(文献6)。 以上、中間まとめの第一回目として、新型コロナワクチンの生物学的な脆弱性を示すデータをまとめました。「繰り返しの接種で免疫力が低下すること」、そのため「感染予防の役には立っていなかったこと」があきらかです。次回はワクチンの副作用について、中間まとめを行う予定です。 【参考文献】 1) Gao F-X, et al., Extended SARS-CoV-2 RBD booster vaccination induces humoral and cellular immune tolerance in mice. iScience, Dec 22, 2022. 2) Irrgang P, et al., Class swithch toward noninflammatory, spike-specific IgG4 anitbodies after repeated SARS-CoV-2 mRNA vaccination. Sci Immunol, Jan 27, 2023. 3) Bates TA, et al., Age-dependent neutralization of SARS-CoV-2 and P.1 variant by vaccine immune serum samples. JAMA, Sep 7, 2021. 4) Acharya CB, et al., Viral load among vaccinated and unvaccinated, asymptomatic and symptomatic persons infected with the SARS-CoV-2 delta varinat. Open Forum Infect Dis, Mar 17, 2022. 5) Subramanlan SV, et al., Increases in COVID-19 are unrelated to levels of vaccination across 68 countries and 2947 counties in the United States. Eur J Epidemiol, Sep 30, 2021. 6) Public Health Scotland COVID-19 and Winter Statistical Report, as at 17 January 2022, Public Health Scotland, Jan 19, 2022.
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